Oracleでは、Java EE 7準拠ランタイムで必要なデフォルト・データ・ソースを提供しています。この事前構成済データ・ソースは、WebLogic ServerとともにインストールされたDerbyデータベースにアクセスするためにアプリケーションで使用できます。
この章の構成は、次のとおりです。
これには次のJNDI名でアクセスできます。
java:comp/DefaultDataSource
上記のメッセージは下のメッセージと同じです。
@Resource(lookup="java:comp/DefaultDataSource") DataSource myDS;
DataSourceリソース参照は、Resource注釈のlookup要素またはresource-refデプロイメント・ディスクリプタ要素のlookup-name要素を使用してデフォルト・データ・ソースに明示的にバインドできます。
ノート:
Derbyデータベースは、デフォルトではstartWebLogic
コマンドによって起動されます。WebLogic Serverインスタンスの起動および停止の詳細は、『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』のサーバーの起動と停止に関する項:を参照してください。デフォルト・データ・ソースの特性
デフォルト・データ・ソースには、次の特性があります。
デプロイされているコンポーネントごとに使用できる必要があります。
デプロイ済コンポーネントでのみアクセス可能で、システム・リソースまたはスタンドアロン・デプロイメントであるデータ・ソースではアクセスできません。
参照が行われた後にのみコンソールに表示されます。
他のJava EEデプロイメントのように、コンポーネントごとにデプロイメントとして表示されます。
構成できません。
関連付けられたアプリケーションのライフサイクルを持ちます
WebLogic Serverのデフォルト・データ・ソースの定義
次の表では、WebLogic Serverのデフォルト・データ・ソースの定義を規定する構成設定を提供します。
表4-1 デフォルト・データ・ソースの構成
属性 | 値 |
---|---|
名前 | java:comp/DefaultDataSource |
初期容量 | 0 |
最小容量 | 0 |
最大容量 | 15 |
クラス名 | org.apache.derby.jdbc.ClientDataSource |
ポート | 1527 |
ホスト | localhost |
データベース名 | DefaultDataSource |
ユーザー | なし |
パスワード | なし |
トランザクション | false |
MaxStatements | 0 |
MaxIdleTimeout | 未設定 |
java:comp/DefaultDataSourceにバインドされたカスタム・データ・ソース記述子を定義するか、デフォルトのデータ・ソースをオーバーライドして別のJNDI名を指すようにすることで、カスタムのデフォルト・データ・ソースを実装できます。
次の項を参照してください。
コンポーネントのデプロイ後、コンポーネントでjava:comp/DefaultDataSource
を使用できない場合、WebLogic Serverの事前構成済デフォルト・データ・ソースをコンポーネントで使用できます。ただし、startWebLogic.sh
スクリプトを実行する前に、DERBY_FLAG=false)
を設定してDerbyデータベースを無効化した場合、WebLogic Serverの事前構成済デフォルト・データ・ソースは使用できません。
カスタム・デフォルト・データ・ソース・ディスクリプタの作成
事前構成済デフォルト・データ・ソースのかわりとなるjava:comp/DefaultDataSourceにバインドされたデータ・ソース・ディスクリプタを構成できます。たとえば、次にEARアプリケーションのJava EE 6の注釈を示します。
@Stateless(mappedName="DSBean") @DataSourceDefinition(name="java:comp/DefaultDataSource", className="oracle.jdbc.OracleDriver", portNumber=1521, serverName="myServer", databaseName="myDB", user="a username", password="a password", transactional=false ) public class DSBean implements DSInterface . . .
デフォルト・データ・ソースのオーバーライド
別の既存のデータ・ソースを指し示すようにサーバーまたはサーバー・テンプレートの構成でデフォルト・データ・ソース属性のJNDI名を更新して、WebLogic Serverで提供される事前構成済デフォルト・データ・ソースをオーバーライドできます。『Fusion Middleware ControlによるOracle WebLogic Serverの管理』の次のトピックを参照してください。
サーバーの一般構成の定義
サーバー・テンプレートの一般設定の構成
パーティション化された環境では、DataSourcePartitionMBean
を使用してこの属性をオーバーライドできます。『WebLogic Server Multitenantの使用』のJDBCの構成に関する項を参照してください。