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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理
12c (12.2.1.3.0)
E90347-06
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6 WebLogicセキュリティ・プロバイダの構成について

ほとんどのWebLogicセキュリティ・プロバイダはWebLogic Serverを起動するとすぐにデフォルト設定で実行できますが、いくつかのプロバイダは通常、実行環境にあった構成設定を必要とします。たとえば、組込みLDAPサーバー以外のアイデンティティ・ストアを使用している場合、そのストア固有の認証プロバイダを構成する必要があります。また、特定のタイプのプロバイダを複数構成している場合、呼び出す順序を指定する必要があります。

この章には次のトピックが含まれます:

セキュリティ・プロバイダを構成する必要がある場合

デフォルトでは、ほとんどのWebLogicセキュリティ・プロバイダは通常WebLogic Serverをインストールすると実行できるように構成されています。 ただし、以下のような状況では、構成情報を指定する必要があります。

セキュリティ・レルム内ではWebLogicが提供するセキュリティ・プロバイダか、またはカスタム・セキュリティ・プロバイダを使用できます。カスタム・セキュリティ・プロバイダを構成するには、Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプカスタム・セキュリティ・プロバイダの構成に関する項を参照してください。

セキュリティ・プロバイダの並替え

セキュリティ・レルムには、特定のタイプのセキュリティ・プロバイダを複数構成できます。 たとえば、複数のロール・マッピング・プロバイダや複数の認可プロバイダの使用が可能です。セキュリティ・レルム内に同じタイプの複数のセキュリティ・プロバイダがある場合、それらのプロバイダが呼び出される順序は、セキュリティ・プロセスの全体的な結果に影響を与える可能性があります。デフォルトでは、セキュリティ・プロバイダはレルムに追加された順序で呼び出されます。WebLogic Server管理コンソールを使用すると、プロバイダの順序を変更できます。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプセキュリティ・プロバイダの順番の変更に関する項を参照してください。

デプロイメント時のセキュリティ・ポリシーとロール変更の同期を有効化

最高のパフォーマンスを実現するため、デフォルトでは、アプリケーションおよびモジュールのデプロイメント中にセキュリティ・ポリシーおよびロールに対して並列変更を実行できます。このため、セキュリティ・レルムに構成されているデプロイ可能な認可プロバイダおよびロール・マッピング・プロバイダでは、並列呼出しがサポートされている必要があります。WebLogicのデプロイ可能なXACML認可プロバイダおよびロール・マッピング・プロバイダは、この要件を満たしています。

ただし、カスタムのデプロイ可能な認可プロバイダまたはロール・マッピング・プロバイダで並列呼出しがサポートされている場合とサポートされていない場合があります。カスタムのデプロイ可能な認可プロバイダまたはロール・マッピング・プロバイダが並列呼出しをサポートしない場合、並列セキュリティ・ポリシーとロール変更を無効にして、かわりに各アプリケーションとモジュールがキューに配置され、連続してデプロイされる同期メカニズムを実行する必要があります。そうしないと、プロバイダが並列呼出しをサポートしない場合、java.util.ConcurrentModificationException例外が生成されます。

この同期実行メカニズムは、次の2つの方法で有効にすることができます。

ノート:

同期メカニズムを有効にすると、WebLogic Server XACMLプロバイダを含む、レルム内で構成されるすべてのデプロイ可能プロバイダが影響を受けます。同期メカニズムを有効にする場合、これらのプロバイダのパフォーマンスに悪影響があります。

  • WebLogic Server管理コンソール。レルムの「デプロイ可能プロバイダの同期を有効化」「デプロイ可能プロバイダの同期のタイムアウト」の制御を設定します。

    「デプロイ可能プロバイダの同期を有効化」制御により、各アプリケーションとモジュールがキューに配置されて連続してデプロイされる同期メカニズムが実行されます。

    「デプロイ可能プロバイダの同期のタイムアウト」制御により、デプロイ可能セキュリティ・プロバイダ同期操作に関するタイムアウト値(ミリ秒)が設定されるか返されます。これは、以前のサイクルがスタック状態になるとデプロイメント・サイクルがキューで待機する最大時間です。

  • RealmMBeanDeployableProviderSynchronizationEnabled属性とDeployableProviderSynchronizationTimeout属性。WLSTから、RealmMBeanのDeployableProviderSynchronizationEnabled属性とDeployableProviderSynchronizationTimeout属性を設定します。

    Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスRealmMBeanに関する項を参照してください。