ドメイン: 構成: JTA
構成オプション 詳細な構成オプション 関連タスク 関連トピック
このページでは、このWebLogic ServerドメインのJavaトランザクションAPI (JTA)構成を定義します。
構成オプション
名前 説明 タイムアウト 2フェーズ・コミット・トランザクションの最初のフェーズでアクティブ・トランザクションが許容される最大秒数を指定します。指定した時間をすぎると、トランザクションは自動的にロールバックされます。
MBean属性:
JTAMBean.TimeoutSeconds
最小値:
1
最大値:
2147483647
破棄タイムアウト トランザクション・マネージャが2フェーズ・コミット・トランザクションの2番目のフェーズの完了を試行する最大時間(秒)を指定します。
2フェーズ・コミット・トランザクションの2番目のフェーズで、トランザクション・マネージャは、すべてのリソース・マネージャがトランザクション完了を示すまでトランザクションを完了しようとします。トランザクション破棄タイムアウトの時間をすぎると、トランザクションを解決するための処理はこれ以上行われなくなります。トランザクションが破棄される前に準備状態に入った場合、トランザクション・マネージャはトランザクションをロールバックし、破棄されたトランザクションのかわりに保持されたロックを解放します。
MBean属性:
JTAMBean.AbandonTimeoutSeconds
最小値:
1
最大値:
2147483647
beforeCompletionの反復上限 トランザクション・マネージャが、このWebLogic Serverドメインに対して
beforeCompletion
同期化コールバックを実行するサイクルの最大数。同期化オブジェクトは
beforeCompletions
がすでに呼び出されたオブジェクトであっても、beforeCompletion
で別のオブジェクトを登録できます。たとえばEJBは、そのejbStore()
メソッドで別のEJBを呼び出すことができます。これに対応するために、トランザクション・マネージャはすべての同期化オブジェクトを呼び出し、新しいオブジェクトが登録されている場合、このサイクルを繰り返します。この値で、同期化が発生するサイクルの回数を制限します。MBean属性:
JTAMBean.BeforeCompletionIterationLimit
最小値:
1
最大値:
2147483647
最大トランザクション数 このWebLogic Serverドメインのサーバーで許可される同時進行トランザクションの最大数。
MBean属性:
JTAMBean.MaxTransactions
最小値:
1
最大値:
2147483647
一意名の最大数 保持する統計の対象となる一意なトランザクション名の最大数。
最初の1001件の一意のトランザクション名は固有のトランザクション名で保持され、各統計に保存されます。1002件目以降のトランザクション名は
weblogic.transaction.statistics.namedOverflow
として保存され、トランザクション統計もweblogic.transaction.statistics.namedOverflow
にマージして保持されます。トランザクション名は、通常、ビジネス・トランザクションのカテゴリを表します(送金など)。
MBean属性:
JTAMBean.MaxUniqueNameStatistics
最小値:
0
最大値:
2147483647
チェックポイント間隔 トランザクション・マネージャが、新しいトランザクション・ログ・ファイルを作成し、すべての古いトランザクション・ログ・ファイルをチェックしてそれらを削除できるかどうかを確認する間隔。
MBean属性:
JTAMBean.CheckpointIntervalSeconds
最小値:
10
最大値:
1800
決定子が構成されている場合は、リカバリ・ログが書き込まれます 決定子が1つ以上構成されている場合でも、2フェーズ・トランザクション・リカバリ・ログが書き込まれることを示します。
決定子 リソースのリストからトランザクション・リソース(決定子)を選択します。JMSの場合は、WebLogic JMSを決定子として選択します。決定子が構成されている場合、トランザクション・リカバリ時に、決定子の不確かなトランザクション・レコードが使用されます。
MBean属性:
JTAMBean.Determiners
ヒューリスティックの無視 トランザクション・マネージャがトランザクションのヒューリスティックな終了に対して自動的にXA Resource
forget
処理を実行するかどうかを指定します。有効にすると、トランザクションがヒューリスティックな出力を認識するとすぐに、トランザクション・マネージャはすべてのリソースに対してXA Resource
forget()
処理を自動的に実行します。リソースがヒューリスティックな決定をレポートしたときにそのリソースに対して何をする必要があるかが明らかな場合にのみ、この機能を無効にします。MBean属性:
JTAMBean.ForgetHeuristics
リソース登録解除の猶予期間 トランザクション・マネージャが、リソースの関与するトランザクションの完了をリソースが登録解除されるまでに待機する時間(秒)。この猶予期間の設定は、登録解除されたリソース(アプリケーションと一緒にパッケージされているJDBCデータ・ソース・モジュールなど)が原因でトランザクションが破棄されるリスクを最小限に抑えるために役立ちます。
指定された猶予期間の間、
unregisterResource
呼出しは自身が戻るまでブロックを行い、関連するリソースに対して新しいトランザクションは開始されません。リソースに対して未処理のトランザクションの数が0
になると、unregisterResource
呼出しは即座に戻ります。猶予期間の終わりに、リソースに関連する未処理のトランザクションがある場合は、
unregisterResource
が戻り、リソースが以前登録されていたサーバー上にログ・メッセージが書き込まれます。MBean属性:
JTAMBean.UnregisterResourceGracePeriod
最小値:
0
最大値:
2147483647
XA呼出しの並列実行 使用可能なスレッドがある場合にXA呼出しを並列に実行することを示します。
MBean属性:
JTAMBean.ParallelXAEnabled
2フェーズ・コミットの有効化 複数のリソース・マネージャ間でトランザクションを調整するために2フェーズ・コミット・プロトコルを使用するかどうかを示します。
選択されていない場合:
2フェーズ・コミットは無効であり、2フェーズ・コミットを使用しようとするとRollbackExceptionがスローされます。
チェックポイント・レコードを含め、すべてのトランザクション・ロギングは無効にされています。
MBean属性:
JTAMBean.TwoPhaseEnabled
密結合トランザクションの有効化 異なるトランザクション・マネージャ・システムにまたがるトランザクション・ブランチの密結合を示します。
有効にした場合、内部でマップされたXidではなく、XA呼出し用のInterposedTransactionManagerによってインポートされたトランザクションのトランザクション識別子がWebLogicで使用されます。これは、WebLogicドメイン内トランザクションとTuxedoからインポートされたトランザクションに適用されます。これは、異なるトランザクション・マネージャ・システムにまたがるトランザクションのトランザクション・ブランチの密結合を許可します。
WebLogicリソースとTuxedoリソースの間のトランザクションで、GridLinkアフィニティが有効なGridLinkデータ・ソースが使用される場合、XAアフィニティ・コンテキストは自動的にトランザクションに使用されます。
クラスタ全体の回復の有効化 分散トランザクションに対してクラスタ全体のリカバリが使用されることを示します。
有効化した場合、InterposedTransactionManagerをホストしているサーバーのみでなく、InterposedTransactionManagerをホストしているクラスタのすべてのサーバーに、分散トランザクションのリカバリ操作が適用されます。
MBean属性:
JTAMBean.ClusterwideRecoveryEnabled
詳細な構成オプション
名前 説明 セキュリティの相互運用モード グローバル・トランザクションに参加するサーバー間でのXA呼出しに使用される通信チャネルのセキュリティ・モードを指定します。ドメイン内のすべてのサーバー・インスタンスのセキュリティ・モード設定が同じである必要があります。
「セキュリティの相互運用モード」のオプションは次のとおりです。
- デフォルト
トランザクション・コーディネータでは、カーネル・アイデンティティを使用し、管理チャネル(有効化されている場合)を介して呼出しを行います。管理チャネルが有効化されていない場合は
anonymous
を使用します。管理チャネルが有効化されていないと、介在者の攻撃のおそれがあります。- パフォーマンス
トランザクション・コーディネータでは、常に
anonymous
を使用して呼出しを行います。この設定では、悪意のあるサードパーティが介在者の攻撃によってトランザクションの結果に影響を与える可能性があるので、セキュリティ上、リスクを伴います。- 互換性
トランザクション・コーディネータでは、カーネル・アイデンティティで非セキュアなチャネルを使用して呼出しを行います。この設定では、介在者の攻撃が成功すると、攻撃者は双方のドメインに対する管理制御権を得ることができるため、セキュリティ上のリスクが高くなります。この設定は、強固なネットワーク・セキュリティが確立されている場合にのみ使用してください。
MBean属性:
JTAMBean.SecurityInteropMode
XA呼出し最大期間 リソースへのXA呼出しで許可される最長時間(ミリ秒)。リソースに対する特定のXA呼出しがこの制限時間を超過すると、そのリソースは利用不可能と宣言されます。
MBean属性:
JTAMBean.MaxXACallMillis
最小値:
0
最大値:
9223372036854775807
XAリソース最大使用不可期間 リソースが無効と宣言される最長時間(ミリ秒)。この期間をすぎると、リソース・プロバイダに明示的に再登録されなくても、リソースは再び使用可能であると宣言されます。
MBean属性:
JTAMBean.MaxResourceUnavailableMillis
最小値:
0
最大値:
9223372036854775807
サーバー上のリソース・リクエスト最大数 各サーバーで許容されるリソースへの同時リクエストの最大数。
MBean属性:
JTAMBean.MaxResourceRequestsOnServer
最小値:
10
最大値:
2147483647
Webサービス・トランザクションのトランスポート・セキュリティ・モード Webサービス・トランザクションのエンドポイントで必要なトランスポート・セキュリティ・モードを指定します。
トランスポート・セキュリティのオプション:
- SSLNotRequired
すべてのWebサービス・トランザクションのプロトコル・メッセージはHTTPチャンネルを通じて交換されます。
- SSLRequired
すべてのWebサービス・トランザクションのプロトコル・メッセージはHTTPSのみを通じて交換されます。
- ClientCertRequired
すべてのWebサービス・トランザクションのプロトコル・メッセージはHTTPSのみを通じて交換され、WLSではクライアント証明書が存在する必要があります。
MBean属性:
JTAMBean.WSATTransportSecurityMode
Webサービス・トランザクションの発行済みトークンを有効化
issuedtoken
を使用してWS-ATコーディネータと参加者間の認証を有効にするかどうかを指定します。MBean属性:
JTAMBean.WSATIssuedTokenEnabled
完了タイムアウト すべてのリソース・マネージャがレスポンスし、トランザクションをコミットまたはロールバックできることを示すまで、トランザクション・マネージャが待機する最大秒数を指定します。
デフォルト値は0で、値は
transaction-timeout
のデフォルト値の約2倍で設定されます。最大値は120秒です。この値は、この設定を含まない以前のリリースとの下位互換性を提供します。-1を指定すると、この属性でサポートされる最大値が使用されます。
指定した値が
abandon-timeout-seconds
に設定されている値を超える場合、abandon-timeout-seconds
の値が使用されます。MBean属性:
JTAMBean.CompletionTimeoutSeconds
最小値:
-1
最大値:
2147483647
リカバリ・サイト名 クラスタ内トランザクション・サービス移行が失敗したか効果がない場合にこのサイト/ドメインでリカバリするトランザクションがあるサイトの名前。
MBean属性:
JTAMBean.RecoverySiteName
テイクオーバー前のクロス・ドメイン・リカバリ再試行 MBean属性:
JTAMBean.CrossDomainRecoveryRetryBeforeTakeoverCount
クロス・サイト・リカバリ再試行の間隔 リカバリ・ドメインの特定のサーバーのリースについてテイクオーバー適格性をチェックする間隔。
MBean属性:
JTAMBean.CrossSiteRecoveryRetryInterval
最小値:
1
最大値:
2147483647
クロス・サイト・リカバリのリース期限 リースが失効して別のサイトによるリカバリに適格となるまでの時間(秒単位)。
MBean属性:
JTAMBean.CrossSiteRecoveryLeaseExpiration
最小値:
1
最大値:
2147483647
クロス・サイト・リカバリのリース更新 リース・タイムスタンプを更新する間隔(秒数)。
MBean属性:
JTAMBean.CrossSiteRecoveryLeaseUpdate
最小値:
1
最大値:
2147483647