始める前に
原子性トランザクションを構成するには、先にWebサービスをインストールする必要があります。Webサービスのインストールを参照してください。
ノート: このセクションはJAX-WS Webサービスにのみ適用されます。
WebLogic Webサービスは、Websphere、JBoss、Microsoft .NETなどの外部トランザクション処理システムとの相互運用を有効にします。これは、AtomicTransaction Version 1.2およびWS-Coordination Version 1.2仕様のサポートを通じて行われます。
これらの仕様は、一連の参加者の間で分散アクティビティを調整する、拡張可能なフレームワークを定義します。コーディネータは中央のコンポーネントで、トランザクションの状態(調整コンテキスト)を管理し、WebサービスおよびWebクライアントを参加者として登録することを可能にします。
開発時に、JWSファイルまたはクライアント・アプリケーションで@weblogic.wsee.wstx.wsat.Transactional
注釈を使用するか、Webサービス・クライアントの作成時にパラメータとしてweblogic.wsee.wstx.wsat.TransactionalFeature
を渡すことで、Webサービスの原子性トランザクションを有効にできます。これらの注釈の詳細は、Oracle WebLogic ServerのJAX-WS Webサービスの開発のWebサービスの原子性トランザクションの使用を参照してください。
デプロイ時に、ドメイン・レベル、Webサービス・エンドポイント・レベルおよびWebサービス操作レベルで、Webサービスの原子性トランザクションのプロパティを構成できます。
ドメイン・レベルでは、原子性トランザクション・コーディネータおよび参加者を構成するプロパティを設定します。次のものが含まれます。
Webサービス・エンドポイント・レベルおよびWebサービス操作レベルでは、Webサービスの原子性トランザクションを有効化し、次の情報を構成できます。
有効な値は、WSAT 10
、WSAT 11
、WSAT 12
およびDefault
です。WebサービスのDefault
値は3つのバージョンすべてです(インバウンド・リクエストによって決定します)。Webサービス・クライアントのDefault
値は、WSAT 10
です。
次の表は、有効な値およびWebサービスおよびクライアントでのそれらの意味の概要を示します。また、@TransacationAttribute
注釈を使用するEJB型のWebサービス用にWebサービスの原子性トランザクションを構成する場合の有効な値の組合せの概要を示します。
値 | Webサービス・クライアント | Webサービス | 有効なEJB @TransacdtionAttribute値 |
---|---|---|---|
なし |
JTAトランザクションがある場合: トランザクションの調整コンテキストをエクスポートしません。 JTAトランザクションがない場合: トランザクションの調整コンテキストをエクスポートしません。 |
トランザクション・フローが存在する場合: トランザクションの調整コンテキストをインポートしません。CoordinationContextヘッダーにmustunderstand="true" が含まれている場合は、SOAP障害がスローされます。JTAトランザクションがない場合: トランザクションの調整コンテキストをインポートしません。 |
NEVER 、NOT_SUPPORTED 、REQUIRED REQUIRES_NEW、SUPPORTS |
サポート (デフォルト) |
JTAトランザクションがある場合: トランザクションの調整コンテキストをエクスポートします。 JTAトランザクションがない場合: トランザクションの調整コンテキストをエクスポートしません。 |
トランザクション・フローが存在する場合: トランザクション・コンテキストをインポートします。 JTAトランザクションがない場合: トランザクションの調整コンテキストをインポートしません。 |
SUPPORTS 、REQUIRED |
必須 |
JTAトランザクションがある場合: トランザクションの調整コンテキストをエクスポートします。 JTAトランザクションがない場合: 例外がスローされます。 |
トランザクション・フローが存在する場合: トランザクション・コンテキストをインポートします。 JTAトランザクションがない場合: サービス側の例外がスローされます。 |
MANDATORY 、REQUIRED、SUPPORTS |
Webサービスの原子性トランザクションの詳細は、Oracle WebLogic ServerのJAX-WS Webサービスの開発のWebサービスの原子性トランザクションの使用を参照してください。
次のステップでは、Webサービスの原子性トランザクションを構成する方法について説明します。
ノート: Webサービスは、エンタープライズ・アプリケーション、WebアプリケーションまたはEJBの一部としてデプロイされます。管理コンソール上でのWebサービスの表示について理解するには、インストールされているWebサービスの表示を参照してください。