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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server Oracle WebLogic Tuxedo Connectorアプリケーションの開発
12c (12.2.1.3.0)
E90367-01
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1 Oracle WebLogic Tuxedo Connectorプログラミングの概要

この章では、Oracle WebLogic Server とOracle Tuxedoの間で相互運用するアプリケーションのコードを記述するために使用する開発環境について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

注意:

『Oracle WebLogic Server Enterprise JavaBeansバージョン2.1の開発』を参照してください。

このドキュメントの手引き

このドキュメントは、Oracle WebLogic Tuxedo Connectorアプリケーション開発環境について紹介します。Oracle WebLogic ServerをOracle Tuxedoオブジェクトと相互運用できるようにするEJBの開発方法について説明します。

このドキュメントの構成は次のとおりです。

Oracle WebLogic Tuxedo Connectorアプリケーションの開発

注意:

Oracle WebLogic Tuxedo Connector JATMIの詳細は、「WebLogicクラスのJavaドキュメント」を参照してください。Oracle WebLogic Tuxedo Connectorクラスは、weblogic.wtc.jatmiパッケージおよびweblogic.wtc.gwtパッケージに含まれています。

アプリケーションのロジックを表現するJavaコードに加えて、Oracle WebLogic ServerとOracle Tuxedoの間のインタフェースを提供するJava Application-to-Transaction Monitor Interface (JATMI)を使用します。

Oracle WebLogic Tuxedo Connectorクライアントの開発

クライアント・プロセスはユーザーの入力を受け取り、リクエストされたサービスを提供するサーバー・プロセスにサービス・リクエストを送信します。Oracle Weblogic Tuxedo Connector JATMIクライアント・クラスは、Oracle Tuxedoで検出されたサービスにアクセスするクライアントを作成するために使用します。これらのクライアント・クラスは、Oracle WebLogic Tuxedo Connector WTCServer MBeanを介して提供される任意のサービスに使用できます。

Oracle WebLogic Tuxedo Connectorサーバーの開発

サーバーは、任意の数のサービスを提供するプロセスです。サーバーは頻繁にサービス・リクエストのメッセージ・キューをチェックし、それらを適切なサービス・サブルーチンにディスパッチします。Oracle WebLogic Tuxedo Connectorは、EJBを使用してOracle Tuxedoクライアントが呼び出すサービスを実装します。

Oracle WebLogic Tuxedo ConnectorとOracle Tuxedo CORBAオブジェクトの相互運用性

Oracle WebLogic Tuxedo Connectorは、Oracle WebLogic ServerとOracle Tuxedo CORBAオブジェクトの間に双方向の相互運用性を提供します。Oracle WebLogic Tuxedo Connector:

  • Oracle Tuxedo CORBAオブジェクトが、RMI/IIOP API (着信)を使用してOracle WebLogic ServerにデプロイされたEJBを呼び出すことができます。

  • オブジェクト(EJBまたはRMIオブジェクトなど)が、RMI/IIOP API (発信)を使用してOracle TuxedoにデプロイされたCORBAオブジェクトを呼び出すことができます。

  • オブジェクト(EJBまたはRMIオブジェクトなど)が、CORBA Java API (発信)を使用してOracle TuxedoにデプロイされたCORBAオブジェクトを呼び出すことができます。

Oracle WebLogic Tuxedo Connector JATMIプリミティブ

JATMIは、トランザクションの開始と終了、バッファの割当てと解放、およびクライアントとサーバー間の通信の提供に使用するプリミティブのセットです。

表1-1 JATMIプリミティブ

名前 操作

tpacall

リクエスト/レスポンス通信でOracle Tuxedoサービスの非同期呼出しに使用します。tpacallには以下の2つの形式があります。

  • 遅延同期

  • 非同期

tpacall

リクエスト/レスポンス通信でOracle Tuxedoサービスの同期呼出しに使用します。

tpconnect

Oracle Tuxedo会話型サービスとの接続を確立するために使用します。

tpdiscon

会話を管理するプロセスによって実行された場合に会話型接続を中止し、TPEV_DISCONIMMイベントを生成するために使用します。

tpdequeue

リクエスト/レスポンス通信でOracle Tuxedo /Qからメッセージを受信するために使用します。

tpenqueue

リクエスト/レスポンス通信でOracle Tuxedo /Qにメッセージを配置するために使用します。

tpgetrply

リクエスト/レスポンス通信でOracle Tuxedoサービスから応答を取得するために使用します。

tprecv

対話通信でOracle Tuxedoアプリケーションからオープンな接続を介してデータを受信するために使用します。

tpsend

会話型通信でOracle Tuxedoアプリケーションにオープンな接続を介してデータを送信するために使用します。

tpterm

Oracle Tuxedoオブジェクトへの接続を終了するために使用します。

Oracle WebLogic Tuxedo Connector TypedBuffers

Oracle WebLogic Tuxedo Connectorは、Oracle Tuxedoの型付きバッファに対応するTypedBuffersというインタフェースを提供します。メッセージは、サーバーの型付きバッファに渡されます。Oracle WebLogic Tuxedo Connectorは、次のバッファ・タイプを提供します。

表1-2 TypedBuffers

バッファ・タイプ 説明

TypedString

データがNULL文字で終了する文字の配列である場合に使用されるバッファ・タイプ。Oracle Tuxedoでは次に相当: STRING。

TypedCArray

データが、NULL可能な文字の未定義配列(バイト配列)である場合に使用されるバッファ・タイプ。Oracle Tuxedoでは次に相当: CARRAY。

TypedFML

データが自己定義である場合に使用されるバッファ・タイプ。各データ・フィールドは独自の識別子、オカレンス番号、および可能であれば長さインジケータを保持します。Oracle Tuxedoでは次に相当: FML。

TypedFML32

TypeFMLに似たバッファ・タイプですが、より大きい文字フィールド、より多くのフィールド、およびより大きいバッファ全体に対して使用可能です。Oracle Tuxedoでは次に相当: FML32。

TypedXML

データがXMLベースのメッセージである場合に使用されるバッファ・タイプ。Oracle Tuxedoでは次に相当: XML (Tuxedoリリース7.1以降)。

TypedVIEW

VIEW記述ファイルを用いてバッファ構造を定義するためにアプリケーションがJava構造体を使用するとき、使用されるバッファ・タイプ。Oracle Tuxedoでは次に相当: VIEW。

TypedVIEW32

VIEWに似たバッファ・タイプですが、より大きい文字フィールド、より多くのフィールド、およびより大きいバッファ全体に対して使用可能です。Oracle Tuxedoでは次に相当: VIEW32。

TypedMBString

データがマルチバイト文字をサポートする多様な文字列である場合に使用されるバッファ・タイプ。Oracle Tuxedoでは次に相当: MBSTRING。

このリリースでのWTCの新機能と変更点

このリリースで導入されたWebLogic Serverの新機能の一覧については、Oracle WebLogic Server 12.2.1.3.0の新機能を参照してください。