10 XMLTypeビュー
リレーショナル・データおよびオブジェクト・リレーショナル・データに対するXMLType
ビューを作成できます。
- XMLTypeビューの概要
XMLType
ビューは、既存のリレーショナル・データおよびオブジェクト・リレーショナル・データをXML形式でラップします。これにより、XMLデータを予期し、XML SchemaなどのXML機能を使用するコンテキストで既存のデータを使用できます。 - XMLTypeビューのCREATE VIEW: 構文
XMLType
ビューを作成するためのCREATE VIEW
句の構文を示します。 - XML Schemaに基づかないXMLTypeビューの作成
XML Schemaに基づかないXMLType
ビューのXMLデータは、登録されたXML Schemaに準拠するように制約されません。XML Schemaに基づかないXMLType
ビューを作成するには、SQL/XMLパブリッシング関数を使用します。 - XML Schemaに基づくXMLTypeビューの作成
XML Schemaに基づくXMLType
ビューのXMLデータは、XML Schemaに準拠するように制約されます。スキーマに基づくXMLType
ビューを作成するには、SQL/XMLパブリッシング関数を使用するか、オブジェクト型またはビューを使用します。 - XMLType表からのXMLTypeビューの作成
たとえば、XMLデータを変換したり、戻される行を制限することによって、XMLType
表のXMLType
ビューを作成できます。 - SQL関数REFを使用したXMLTypeビュー・オブジェクトの参照
XMLType
ビュー・オブジェクトは、SQL関数ref
を使用して参照できます。 - XMLTypeビューでのデータ操作言語(DML)の使用
特定のXMLType
ビューは、暗黙的に更新可能でないことがあります。その場合は、すべてのDMLを処理するために、INSTEAD OFトリガーを作成する必要があります。XMLType
ビューが暗黙的に更新可能であるかどうかを識別するには、それに対して問合せを実行して、そのビューが、本来更新可能であるオブジェクト・ビューまたはオブジェクト・コンストラクタに基づいているかどうかを確認します。
親トピック: XMLデータに対するリレーショナル・データ
10.1 XMLTypeビューの概要
XMLType
ビューは、既存のリレーショナル・データおよびオブジェクト・リレーショナル・データをXML形式でラップします。これにより、XMLデータを予期し、XML SchemaなどのXML機能を使用するコンテキストで既存のデータを使用できます。
XMLType
ビューを使用する主なメリットは次のとおりです。
-
基本のレガシー・データを移行せずに、XML Schema機能を使用するOracle XML DBのXML機能を使用できます。
-
XMLType
ビューでは、様々な形式の記憶域を使用してデータを格納できます。XMLType
として格納するか、またはどのXMLType
記憶域モデルを使用するかについて、急いで決める必要はありません。
XMLType
ビューは、オブジェクト・ビューに類似しています。XMLType
ビューの各行は、XMLType
インスタンスに対応しています。ビュー内の各行を一意に識別するためのオブジェクト識別子は、SQL/XML関数XMLCast
およびXMLQuery()
を使用して作成できます。
XMLType
ビューには2つのタイプがあります。
-
スキーマに基づかないXMLTypeビュー。これらのビューは特定のXML Schemaに準拠しません。
-
XML Schemaに基づくXMLTypeビュー。
XMLType
表に関して、特定のXML Schemaに準拠するXMLType
ビューは、XML Schemaに基づくXMLType
ビューと呼びます。これらのビューでは、XML Schemaに基づかないXMLType
ビューより厳密な型指定ができます。
XMLType
ビューに対する問合せのXPathリライトは、XML Schemaに基づくXMLType
ビューとXML Schemaに基づかないXMLTypeビューの両方で可能です。XPathリライトの詳細は、オブジェクト・リレーショナル記憶域のXPathリライトで説明しています。
XML Schemaに基づくXMLType
ビューを作成するには、最初にXML Schemaを登録します。ビューがオブジェクト・ビューである場合、つまりオブジェクト型を使用して構成されている場合、XML Schemaには、XMLとSQLオブジェクト型の間の双方向マッピングを表す注釈が必要です。その後、適切なSQLオブジェクト型のインスタンスを構築する基礎となる問合せを指定することによって、登録されたXML Schemaに準拠するXMLType
ビューを作成できます。
XMLType
ビューは、次のいずれかの方法で作成できます。
-
XMLElement
、XMLForest
、XMLConcat
、XMLAgg
などのSQL/XMLパブリッシング関数に基づいて構成する方法。SQL/XMLパブリッシング関数を使用すると、XML Schemaに基づかないXMLType
ビューとXML Schemaに基づくXMLType
ビューの両方を構成できます。これによって、リレーショナル・レガシー・データをXMLに物理的に移行せずに、基礎となるリレーショナル表から直接XMLType
ビューを構成できます。ただし、XML Schemaに基づくXMLType
ビューを構成するには、XML Schemaを登録する必要があり、SQL/XMLパブリッシング関数によって生成されたXML値はXML Schemaに制限される必要があります。 -
オブジェクト型またはオブジェクト・ビューに基づく方法。これによって、リレーショナルまたはオブジェクト・リレーショナルのレガシー・データをXMLに物理的に移行せずに、基礎となるリレーショナル表またはオブジェクト・リレーショナル表から直接
XMLType
ビューを構成できます。XML Schemaに基づくXMLType
ビューでは、既存のオブジェクト型へのマッピングをXML Schemaに注釈として付けるか、または既存のオブジェクト型からXML Schemaを生成する必要があります。 -
XMLType
表から直接構成する方法。
10.2 XMLTypeビューのCREATE VIEW: 構文
XMLType
ビューを作成するためのCREATE VIEW
句の構文を示します。
図10-1に、この構文を示します。CREATE VIEW
の構文の詳細は、Oracle Database SQL言語リファレンスを参照してください。
親トピック: XMLTypeビュー
10.3 XML Schemaに基づかないXMLTypeビューの作成
XML Schemaに基づかないXMLType
ビューのXMLデータは、登録されたXML Schemaに準拠するように制約されません。XML Schemaに基づかないXMLType
ビューを作成するには、SQL/XMLパブリッシング関数を使用します。
例10-1に、SQL/XML関数XMLELement
を使用してXMLType
ビューを作成する方法を示します。
リレーショナル表またはリレーショナル・ビュー内の既存のデータは、この方法を使用してXMLデータとして公開できます。ビューがSQL/XMLパブリッシング関数によって生成されると、XQuery式を使用してそのビューにアクセスする問合せは、多くの場合リライトされます。最適化された問合せは、基礎となるリレーショナル列に直接アクセスできます。詳細は、オブジェクト・リレーショナル記憶域のXPathリライトを参照してください。
XMLType
ビューに対してDML操作を行うことができますが、通常、DML操作を処理するためにINSTEAD OFトリガーを作成する必要があります。
関連項目:
SQL/XMLパブリッシング関数の詳細は、リレーショナル・データからのXMLデータの生成を参照してください。
例10-1 XMLELEMENTを使用したXMLTypeビューの作成
CREATE OR REPLACE VIEW emp_view OF XMLType WITH OBJECT ID (XMLCast(XMLQuery('/Emp/@empno' PASSING OBJECT_VALUE RETURNING CONTENT) AS BINARY_DOUBLE)) AS SELECT XMLElement("Emp", XMLAttributes(employee_id AS "empno"), XMLForest(e.first_name ||' '|| e.last_name AS "name", e.hire_date AS "hiredate")) AS "result" FROM employees e WHERE salary > 15000; SELECT * FROM emp_view; SYS_NC_ROWINFO$ ------------------------------------------------------------------------------------- <Emp empno="100"><name>Steven King</name><hiredate>2003-06-17</hiredate></Emp> <Emp empno="101"><name>Neena Kochhar</name><hiredate>2005-09-21</hiredate></Emp> <Emp empno="102"><name>Lex De Haan</name><hiredate>2001-01-13</hiredate></Emp>
親トピック: XMLTypeビュー
10.4 XML Schemaに基づくXMLTypeビューの作成
XML Schemaに基づくXMLType
ビューのXMLデータは、XML Schemaに準拠するように制約されます。スキーマに基づくXMLType
ビューを作成するには、SQL/XMLパブリッシング関数を使用するか、オブジェクト型またはビューを使用します。
次のいずれかの方法で、スキーマに基づくビューを作成します。
-
SQL/XMLパブリッシング関数を使用する方法。
-
オブジェクト型またはオブジェクト・ビューを使用する方法。この方法は、XMLデータにマップするオブジェクト型、ビューおよび表がすでにある場合に便利です。
- SQL/XMLパブリッシング関数を使用した、XML Schemaに基づくXMLTypeビューの作成
SQL/XMLパブリッシング関数を使用して、XML Schemaに基づくXMLType
ビューを作成できます。 - オブジェクト型またはオブジェクト・ビューを使用した、XML Schemaに基づくXMLTypeビューの作成
XML型とSQLオブジェクト型およびオブジェクト属性との間のマッピングを定義する注釈をXML Schemaに付けて、オブジェクト型またはビューからXML Schemaに基づくXMLType
ビューを作成できます。
親トピック: XMLTypeビュー
10.4.1 SQL/XMLパブリッシング関数を使用した、XML Schemaに基づくXMLTypeビューの作成
SQL/XMLパブリッシング関数を使用して、XML Schemaに基づくXMLType
ビューを作成できます。
-
必要なXML構造を含むXML Schema文書を作成および登録します。XML型とSQLオブジェクト型の間のマッピングを定義する注釈をXML Schemaに付ける必要はありません。
-
XML Schemaに準拠する
XMLType
ビューを作成するには、SQL/XMLパブリッシング関数を使用します。
この2つのステップを、それぞれ例10-2および例10-3に示します。
例10-4に、XMLType
ビューに対する問合せを示します。
例10-2では、従業員を定義するXML構造を含むemp_simple.xsd
というXML Schemaがあると想定します。この例では、目的の場所http://www.oracle.com/emp_simple.xsd
を使用してXML Schemaを登録します。
SQL/XMLパブリッシング関数を使用してXML Schemaに基づくコンテンツを生成する場合、すべての要素に適切な名前空間情報を指定し、xsi:schemaLocation
属性を使用してスキーマの場所を指定する必要があります。これらは、XMLAttributes
句を使用して指定できます。例10-3に、これを示します。
注意:
XML Schema参照とともにSQL/XML関数XMLAttributes
を使用してXMLType
ビューを作成する場合は、可能であればビューを作成する前に必ずXML Schemaを登録します。そのようにしない場合、XML Schemaの登録後に、生成される文書がXML Schemaに基づくようにビューを再コンパイルすることが必要になります。
例10-3では、関数XMLElement
でXML要素Employee
が作成されます。関数XMLForest
は、要素Employee
の子を作成します。XMLElement
内のXMLAttributes
句によって、生成されたXMLがビューのXML Schemaに準拠するように、必須のXML namespace
およびスキーマのlocation
属性が作成されます。最も内側にあるXMLForest
関数のコールによって、Employee
要素の子である、department
要素の子が作成されます。
XML生成関数は、デフォルトではXML Schemaに基づかないXMLインスタンスを生成します。ただし、スキーマ位置が属性xsi:schemaLocation
またはxsi:noNamespaceSchemaLocation
を使用して指定されている場合は、Oracle XML DBによってXML Schemaに基づくXMLデータが生成されます。XMLType
ビューの場合は、要素と属性の名前がXML Schema内の要素と属性の名前に一致しているかぎり、このXMLデータが有効なXML Schemaに基づく文書に暗黙的に変換されます。生成されたXMLデータで発生したエラーは、XMLインスタンス上で検証や抽出などの操作が実行されたときに、後で検出されます。
例10-4では、XMLType
ビューを問い合せて、employees
および departments
表からXMLの結果が戻されています。問合せの結果は、わかりやすくするためフォーマット出力しています。
例10-2 XML Schema emp_simple.xsdの登録
BEGIN
DBMS_XMLSCHEMA.registerSchema(
SCHEMAURL => 'http://www.oracle.com/emp_simple.xsd',
SCHEMADOC => '<schema xmlns="http://www.w3.org/2001/XMLSchema"
targetNamespace="http://www.oracle.com/emp_simple.xsd"
version="1.0"
xmlns:xdb="http://xmlns.oracle.com/xdb"
elementFormDefault="qualified">
<element name = "Employee">
<complexType>
<sequence>
<element name = "EmployeeId"
type = "positiveInteger" minOccurs = "0"/>
<element name = "Name"
type = "string" minOccurs = "0"/>
<element name = "Job"
type = "string" minOccurs = "0"/>
<element name = "Manager"
type = "positiveInteger" minOccurs = "0"/>
<element name = "HireDate"
type = "date" minOccurs = "0"/>
<element name = "Salary"
type = "positiveInteger" minOccurs = "0"/>
<element name = "Commission"
type = "positiveInteger" minOccurs = "0"/>
<element name = "Dept">
<complexType>
<sequence>
<element name = "DeptNo"
type = "positiveInteger" minOccurs = "0"/>
<element name = "DeptName"
type = "string" minOccurs = "0"/>
<element name = "Location"
type = "positiveInteger" minOccurs = "0"/>
</sequence>
</complexType>
</element>
</sequence>
</complexType>
</element>
</schema>',
LOCAL => TRUE,
GENTYPES => TRUE);
END;
例10-3 SQL/XMLパブリッシング関数を使用したXMLTypeビューの作成
CREATE OR REPLACE VIEW emp_simple_xml OF XMLType
XMLSCHEMA "http://www.oracle.com/emp_simple.xsd" ELEMENT "Employee"
WITH OBJECT ID (XMLCast(XMLQuery('/Employee/EmployeeId/text()'
PASSING OBJECT_VALUE
RETURNING CONTENT)
AS BINARY_DOUBLE)) AS
SELECT
XMLElement("Employee",
XMLAttributes(
'http://www.oracle.com/emp_simple.xsd' AS "xmlns" ,
'http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance' AS "xmlns:xsi",
'http://www.oracle.com/emp_simple.xsd
http://www.oracle.com/emp_simple.xsd'
AS "xsi:schemaLocation"),
XMLForest(e.employee_id AS "EmployeeId",
e.last_name AS "Name",
e.job_id AS "Job",
e.manager_id AS "Manager",
e.hire_date AS "HireDate",
e.salary AS "Salary",
e.commission_pct AS "Commission",
XMLForest(
d.department_id AS "DeptNo",
d.department_name AS "DeptName",
d.location_id AS "Location") AS "Dept"))
FROM employees e, departments d
WHERE e.department_id = d.department_id;
例10-4 XMLTypeビューの問合せ
SELECT OBJECT_VALUE AS RESULT FROM emp_simple_xml WHERE ROWNUM < 2;
RESULT
---------------------------------------------------------------------
<Employee xmlns="http://www.oracle.com/emp_simple.xsd"
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xsi:schemaLocation="http://www.oracle.com/emp_simple.xsd
http://www.oracle.com/emp_simple.xsd">
<EmployeeId>200</EmployeeId>
<Name>Whalen</Name>
<Job>AD_ASST</Job>
<Manager>101</Manager>
<HireDate>2003-09-17</HireDate>
<Salary>4400</Salary>
<Dept>
<DeptNo>10</Deptno>
<DeptName>Administration</DeptName>
<Location>1700</Location>
</Dept>
</Employee>
- SQL/XMLパブリッシング関数での名前空間の使用
複数の名前空間を含む複合XML Schemaが存在する場合は、SQL/XMLパブリッシング関数で提供される部分的にエスケープされたマッピングを使用して、適切な名前空間と接頭辞を持つ要素を作成する必要があります。
親トピック: XML Schemaに基づくXMLTypeビューの作成
10.4.1.1 SQL/XMLパブリッシング関数での名前空間の使用
複数の名前空間を含む複合XML Schemaが存在する場合は、SQL/XMLパブリッシング関数で提供される部分的にエスケープされたマッピングを使用して、適切な名前空間と接頭辞を持つ要素を作成する必要があります。
例10-5の問合せでは、正しい名前空間、接頭辞およびターゲット・スキーマの場所を持つXMLインスタンスが作成されます。これをemp_simple_xml
ビューの定義で問合せとして使用できます。
XML Schemaにターゲットの名前空間が存在しない場合は、xsi:noNamespaceSchemaLocation
属性を使用してターゲットの名前空間を示すことができます。例10-6に、このようなXML Schemaを示します。
例10-7では、例10-6のXML Schemaに準拠するビューが作成されます。XMLAttributes
句によって、noNamespace
スキーマの場所属性を含むXML要素が作成されます。
例10-8では、XML Schema dept.xsd
に準拠するビューdept_xml
が作成されます。
例10-5 SQL/XMLパブリッシング関数での名前空間接頭辞の使用
SELECT XMLElement("ipo:Employee",
XMLAttributes('http://www.oracle.com/emp_simple.xsd' AS "xmlns:ipo",
'http://www.oracle.com/emp_simple.xsd
http://www.oracle.com/emp_simple.xsd' AS "xmlns:xsi"),
XMLForest(e.employee_id AS "ipo:EmployeeId",
e.last_name AS "ipo:Name",
e.job_id AS "ipo:Job",
e.manager_id AS "ipo:Manager",
TO_CHAR(e.hire_date,'YYYY-MM-DD') AS "ipo:HireDate",
e.salary AS "ipo:Salary",
e.commission_pct AS "ipo:Commission",
XMLForest(d.department_id AS "ipo:DeptNo",
d.department_name AS "ipo:DeptName", d.location_id
AS "ipo:Location") AS "ipo:Dept"))
FROM employees e, departments d
WHERE e.department_id = d.department_id AND d.department_id = 20;
BEGIN
-- Delete schema if it already exists (else error)
DBMS_XMLSCHEMA.deleteSchema('emp-noname.xsd', 4);
END;
XMLELEMENT("IPO:EMPLOYEE",XMLATTRIBUTES('HTTP://WWW.ORACLE.COM/EMP_SIMPLE.XSD'AS
--------------------------------------------------------------------------------
<ipo:Employee
xmlns:ipo="http://www.oracle.com/emp_simple.xsd"
xmlns:xsi="http://www.oracle.com/emp_simple.xsd
http://www.oracle.com/emp_simple.xsd">
<ipo:EmployeeId>201</ipo:EmployeeId><ipo:Name>Hartstein</ipo:Name>
<ipo:Job>MK_MAN</ipo:Job><ipo:Manager>100</ipo:Manager>
<ipo:HireDate>2004-02-17</ipo:HireDate><ipo:Salary>13000</ipo:Salary>
<ipo:Dept><ipo:DeptNo>20</ipo:DeptNo><ipo:DeptName>Marketing</ipo:DeptName>
<ipo:Location>1800</ipo:Location></ipo:Dept></ipo:Employee>
<ipo:Employee xmlns:ipo="http://www.oracle.com/emp_simple.xsd"
xmlns:xsi="http://www.oracle.com/emp_simple.xsd
http://www.oracle.com/emp_simple.xsd"><ipo:EmployeeId>202</ipo:EmployeeId>
<ipo:Name>Fay</ipo:Name><ipo:Job>MK_REP</ipo:Job><ipo:Manager>201</ipo:Manager>
<ipo:HireDate>2005-08-17</ipo:HireDate><ipo:Salary>6000</ipo:Salary>
<ipo:Dept><ipo:DeptNo>20</ipo:Dept
No><ipo:DeptName>Marketing</ipo:DeptName><ipo:Location>1800</ipo:Location>
</ipo:Dept>
</ipo:Employee>
例10-6 ターゲットの名前空間が存在しないXML Schema
BEGIN
DBMS_XMLSCHEMA.registerSchema(
SCHEMAURL => 'emp-noname.xsd',
SCHEMADOC => '<schema xmlns="http://www.w3.org/2001/XMLSchema"
xmlns:xdb="http://xmlns.oracle.com/xdb">
<element name = "Employee">
<complexType>
<sequence>
<element name = "EmployeeId" type = "positiveInteger"/>
<element name = "Name" type = "string"/>
<element name = "Job" type = "string"/>
<element name = "Manager" type = "positiveInteger"/>
<element name = "HireDate" type = "date"/>
<element name = "Salary" type = "positiveInteger"/>
<element name = "Commission" type = "positiveInteger"/>
<element name = "Dept">
<complexType>
<sequence>
<element name = "DeptNo" type = "positiveInteger" />
<element name = "DeptName" type = "string"/>
<element name = "Location" type = "positiveInteger"/>
</sequence>
</complexType>
</element>
</sequence>
</complexType>
</element>
</schema>',
LOCAL => TRUE,
GENTYPES => TRUE);
END;
例10-7 ターゲットの名前空間が存在しないXML Schemaのビューの作成
CREATE OR REPLACE VIEW emp_xml OF XMLType
XMLSCHEMA "emp-noname.xsd" ELEMENT "Employee"
WITH OBJECT ID (XMLCast(XMLQuery('/Employee/EmployeeId/text()'
PASSING OBJECT_VALUE
RETURNING CONTENT)
AS BINARY_DOUBLE)) AS
SELECT XMLElement(
"Employee",
XMLAttributes('http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance' AS "xmlns:xsi",
'emp-noname.xsd' AS "xsi:noNamespaceSchemaLocation"),
XMLForest(e.employee_id AS "EmployeeId",
e.last_name AS "Name",
e.job_id AS "Job",
e.manager_id AS "Manager",
e.hire_date AS "HireDate",
e.salary AS "Salary",
e.commission_pct AS "Commission",
XMLForest(d.department_id AS "DeptNo",
d.department_name AS "DeptName",
d.location_id AS "Location") AS "Dept"))
FROM employees e, departments d
WHERE e.department_id = d.department_id;
例10-8 XML Schemaに基づくXMLTypeビューでのSQL/XML関数の使用
BEGIN
-- Delete schema if it already exists (else error)
DBMS_XMLSCHEMA.deleteSchema('http://www.oracle.com/dept.xsd', 4);
END;
/
BEGIN
DBMS_XMLSCHEMA.registerSchema(
SCHEMAURL => 'http://www.oracle.com/dept.xsd',
SCHEMADOC => '<schema xmlns="http://www.w3.org/2001/XMLSchema"
targetNamespace="http://www.oracle.com/dept.xsd"
version="1.0"
xmlns:xdb="http://xmlns.oracle.com/xdb"
elementFormDefault="qualified">
<element name = "Department">
<complexType>
<sequence>
<element name = "DeptNo" type = "positiveInteger"/>
<element name = "DeptName" type = "string"/>
<element name = "Location" type = "positiveInteger"/>
<element name = "Employee" maxOccurs = "unbounded">
<complexType>
<sequence>
<element name = "EmployeeId" type = "positiveInteger"/>
<element name = "Name" type = "string"/>
<element name = "Job" type = "string"/>
<element name = "Manager" type = "positiveInteger"/>
<element name = "HireDate" type = "date"/>
<element name = "Salary" type = "positiveInteger"/>
<element name = "Commission" type = "positiveInteger"/>
</sequence>
</complexType>
</element>
</sequence>
</complexType>
</element>
</schema>',
LOCAL => TRUE,
GENTYPES => FALSE);
END;
/
CREATE OR REPLACE VIEW dept_xml OF XMLType
XMLSCHEMA "http://www.oracle.com/dept.xsd" ELEMENT "Department"
WITH OBJECT ID (XMLCast(XMLQuery('/Department/DeptNo'
PASSING OBJECT_VALUE RETURNING CONTENT)
AS BINARY_DOUBLE)) AS
SELECT XMLElement(
"Department",
XMLAttributes(
'http://www.oracle.com/emp.xsd' AS "xmlns" ,
'http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance' AS "xmlns:xsi",
'http://www.oracle.com/dept.xsd
http://www.oracle.com/dept.xsd' AS "xsi:schemaLocation"),
XMLForest(d.department_id AS "DeptNo",
d.department_name AS "DeptName",
d.location_id AS "Location"),
(SELECT XMLagg(
XMLElement("Employee",
XMLForest(
e.employee_id AS "EmployeeId",
e.last_name AS "Name",
e.job_id AS "Job",
e.manager_id AS "Manager",
to_char(e.hire_date,'YYYY-MM-DD') AS "Hiredate",
e.salary AS "Salary",
e.commission_pct AS "Commission")))
FROM employees e
WHERE e.department_id = d.department_id))
FROM departments d;
これは、結果のXMLType
インスタンスです。
SELECT OBJECT_VALUE AS result FROM dept_xml WHERE ROWNUM < 2;
RESULT
----------------------------------------------------------------
<Department
xmlns="http://www.oracle.com/emp.xsd"
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xsi:schemaLocation="http://www.oracle.com/dept.xsd
http://www.oracle.com/dept.xsd">
<DeptNo>10</DeptNo>
<DeptName>Administration</DeptName>
<Location>1700</Location>
<Employee>
<EmployeeId>200</EmployeeId>
<Name>Whalen</Name>
<Job>AD_ASST</Job>
<Manager>101</Manager>
<Hiredate>2003-09-17</Hiredate>
<Salary>4400</Salary>
</Employee>
</Department>
10.4.2 オブジェクト型またはオブジェクト・ビューを使用した、XML Schemaに基づくXMLTypeビューの作成
XML型とSQLオブジェクト型およびオブジェクト属性との間のマッピングを定義する注釈をXML Schemaに付けて、オブジェクト型またはビューからXML Schemaに基づくXMLType
ビューを作成できます。
XML Schemaに基づくXMLType
ビューをオブジェクト型またはオブジェクト・ビューから作成するには、次の手順を実行します。
-
オブジェクト型が存在しない場合は、作成します。
-
XML Schemaを作成してから登録し、XML型とSQLオブジェクト型および属性間のマッピングを定義する注釈を付けます。
XML Schemaを登録する前に注釈を付けます。通常は、既存のデータをラップして
XMLType
ビューを作成する前に行います。このようなXML Schema文書が登録されると、次の検証が実行される場合があります。
-
simpleType
に基づく属性または要素に対するSQLType
。SQL型は、対応するXMLType
データのXML型と互換性がある必要があります。たとえば、XMLstring
のデータ型は、VARCHAR2
またはラージ・オブジェクト(LOB)データ型にのみマップできます。 -
complexType
に基づく要素に対して指定されたSQLType
。これは、LOBまたはcomplexType
の宣言と互換性がある構造を持つオブジェクト型のいずれかです。オブジェクト型には、正しいデータ型を持つ正しい数の属性が含まれます。
-
-
XMLType
ビューを作成し、XML SchemaのURLおよびルート要素名を指定します。ビューを定義する問合せによって、まずオブジェクト・インスタンスが作成され、これらのインスタンスがXMLに変換されます。-
オブジェクト・ビューを作成します。
-
そのオブジェクト・ビューの
XMLType
ビューを作成します。
-
この項の各トピックでは、オブジェクト型またはオブジェクト・ビューを使用して、XML Schemaに基づくXMLType
ビューを作成する例について説明します。これらは、従業員データおよび部門データを含むリレーショナル表に基づきます。
2つのXMLType
ビューをそれぞれ作成するために、同じリレーショナル・データが使用されます。従業員ビューemp_xml
では、XML文書で従業員を記述し、ネストした情報として従業員の部門が含まれます。部門ビューdept_xml
では、XMLデータで部門を記述し、ネストした情報として部門の従業員が含まれます。
- ネストした部門情報を使用したXMLType従業員ビューの作成
この例では、オブジェクト・ビューに基づいて、XMLType
ビューemp_xml
を作成します。 - ネストした従業員情報を使用したXMLType部門ビューの作成
ネストされた従業員情報がビューの各部門に含まれるように、XMLType
ビューdept_xml
が作成されます。
関連トピック
親トピック: XML Schemaに基づくXMLTypeビューの作成
10.4.2.1 ネストした部門情報を使用したXMLType従業員ビューの作成
この例では、オブジェクト・ビューに基づいて、XMLType
ビューemp_xml
を作成します。
ビューの作成の最後のステップでは、2つの方法があります。
-
ステップ3a: オブジェクト型emp_tを使用したXMLTypeビューemp_xmlの作成: オブジェクト型
emp_t
を使用してXMLType
ビューemp_xml
を作成します。 -
ステップ3b: オブジェクト・ビューemp_vを使用したXMLTypeビューemp_xmlの作成: オブジェクト・ビュー
emp_v
を使用してXMLType
ビューemp_xml
を作成します。
- ステップ1: XMLType従業員ビューに対応するオブジェクト型の作成
XML Schemaに基づくビューに対応するオブジェクト型を作成します。 - ステップ2: XML Schema emp_complex.xsdの作成および登録
XML Schemaemp_complex.xsd
を作成および登録します。スキーマにより、XMLの要素と属性が、対応するオブジェクト・リレーショナル・オブジェクト属性にマップされます。 - ステップ3a: オブジェクト型emp_tを使用したXMLTypeビューemp_xmlの作成
オブジェクト型を使用してXMLType
ビューを作成します。 - ステップ3b: オブジェクト・ビューemp_vを使用したXMLTypeビューemp_xmlの作成
オブジェクト・ビューを使用してXMLType
ビューを作成します。
10.4.2.1.1 ステップ1:XMLType従業員ビューに対応するオブジェクト型の作成
XML Schemaに基づくビューに対応するオブジェクト型を作成します。
例10-9は、その他のステップで使用されるオブジェクト型を作成しています。
例10-9 XML Schemaに基づくXMLTypeビューに対応するオブジェクト型の作成
CREATE TYPE dept_t AS OBJECT
(deptno NUMBER(4),
dname VARCHAR2(30),
loc NUMBER(4));
/
CREATE TYPE emp_t AS OBJECT
(empno NUMBER(6),
ename VARCHAR2(25),
job VARCHAR2(10),
mgr NUMBER(6),
hiredate DATE,
sal NUMBER(8,2),
comm NUMBER(2,2),
dept dept_t);
/
10.4.2.1.2 ステップ2:XML Schema emp_complex.xsdの作成および登録
XML Schema emp_complex.xsd
を作成および登録します。スキーマにより、XMLの要素と属性が、対応するオブジェクト・リレーショナル・オブジェクト属性にマップされます。
XML Schemaのemp_complex.xsd
を作成し、オブジェクト型の対応するオブジェクト属性に、XML要素および属性がどのようにマップされるかを指定してから(xdb:SQLType
注釈)、登録します。例10-10に登録する方法を示します。
例10-10では、目的の場所http://www.oracle.com/emp_complex.xsd
を使用してXML Schemaを作成して登録します。
例10-10 XML Schema emp_complex.xsdの作成および登録
BEGIN
-- Delete schema if it already exists (else error)
DBMS_XMLSCHEMA.deleteSchema('http://www.oracle.com/emp_complex.xsd', 4);
END;
/
COMMIT;
BEGIN
DBMS_XMLSCHEMA.registerSchema(
SCHEMAURL => 'http://www.oracle.com/emp_complex.xsd',
SCHEMADOC => '<?xml version="1.0"?>
<xsd:schema xmlns:xsd="http://www.w3.org/2001/XMLSchema"
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xmlns:xdb="http://xmlns.oracle.com/xdb"
xsi:schemaLocation="http://xmlns.oracle.com/xdb
http://xmlns.oracle.com/xdb/XDBSchema.xsd">
<xsd:element name="Employee" type="EMP_TType" xdb:SQLType="EMP_T"/>
<xsd:complexType name="EMP_TType" xdb:SQLType="EMP_T" xdb:maintainDOM="false">
<xsd:sequence>
<xsd:element name="EMPNO" type="xsd:double" xdb:SQLName="EMPNO"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
<xsd:element name="ENAME" xdb:SQLName="ENAME" xdb:SQLType="VARCHAR2">
<xsd:simpleType>
<xsd:restriction base="xsd:string">
<xsd:maxLength value="25"/>
</xsd:restriction>
</xsd:simpleType>
</xsd:element>
<xsd:element name="JOB" xdb:SQLName="JOB" xdb:SQLType="VARCHAR2">
<xsd:simpleType>
<xsd:restriction base="xsd:string">
<xsd:maxLength value="10"/>
</xsd:restriction>
</xsd:simpleType>
</xsd:element>
<xsd:element name="MGR" type="xsd:double" xdb:SQLName="MGR"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
<xsd:element name="HIREDATE" type="xsd:date" xdb:SQLName="HIREDATE"
xdb:SQLType="DATE"/>
<xsd:element name="SAL" type="xsd:double" xdb:SQLName="SAL"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
<xsd:element name="COMM" type="xsd:double" xdb:SQLName="COMM"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
<xsd:element name="DEPT" type="DEPT_TType" xdb:SQLName="DEPT"
xdb:SQLType="DEPT_T"/>
</xsd:sequence>
</xsd:complexType>
<xsd:complexType name="DEPT_TType" xdb:SQLType="DEPT_T"
xdb:maintainDOM="false">
<xsd:sequence>
<xsd:element name="DEPTNO" type="xsd:double" xdb:SQLName="DEPTNO"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
<xsd:element name="DNAME" xdb:SQLName="DNAME" xdb:SQLType="VARCHAR2">
<xsd:simpleType>
<xsd:restriction base="xsd:string">
<xsd:maxLength value="30"/>
</xsd:restriction>
</xsd:simpleType>
</xsd:element>
<xsd:element name="LOC" type="xsd:double" xdb:SQLName="LOC"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
</xsd:sequence>
</xsd:complexType>
</xsd:schema>',
LOCAL => TRUE,
GENTYPES => FALSE);
END;
/
10.4.2.1.3 ステップ3a:オブジェクト型emp_tを使用したXMLTypeビューemp_xmlの作成
オブジェクト型を使用してXMLType
ビューを作成します。
例10-11では、オブジェクト型emp_t
を使用してXMLType
ビューを作成します。
例10-11では、OBJECT ID
句でSQL/XML関数XMLCast
を使用して、XML従業員番号をSQLデータ型BINARY_DOUBLE
に変換します。
関連項目:
ビューemp_xml
を作成する他の方法(オブジェクト・ビューemp_v
を使用)は、「ステップ3b: オブジェクト・ビューemp_vを使用したXMLTypeビューemp_xmlの作成」を参照してください。
例10-11 オブジェクト型emp_tを使用したXMLTypeビューemp_xmlの作成
CREATE OR REPLACE VIEW emp_xml OF XMLType XMLSCHEMA "http://www.oracle.com/emp_complex.xsd" ELEMENT "Employee" WITH OBJECT ID (XMLCast(XMLQuery('/Employee/EMPNO' PASSING OBJECT_VALUE RETURNING CONTENT) AS BINARY_DOUBLE)) AS SELECT emp_t(e.employee_id, e.last_name, e.job_id, e.manager_id, e.hire_date, e.salary, e.commission_pct, dept_t(d.department_id, d.department_name, d.location_id)) FROM employees e, departments d WHERE e.department_id = d.department_id;
10.4.2.1.4 ステップ3b:オブジェクト・ビューemp_vを使用したXMLTypeビューemp_xmlの作成
オブジェクト・ビューを使用してXMLType
ビューを作成します。
例10-12では、オブジェクト・ビューemp_v
を作成して、そのオブジェクト・ビューに基づいてXMLType
ビューemp_xml
を作成します。
関連項目:
ビューemp_xml
を作成する他の方法(オブジェクト型emp_t
を使用)は、「ステップ3a: オブジェクト型emp_tを使用したXMLTypeビューemp_xmlの作成」を参照してください。
例10-12 オブジェクト・ビューの作成と、そのオブジェクト・ビューに基づくXMLTypeビューの作成
CREATE OR REPLACE VIEW emp_v OF emp_t WITH OBJECT ID (empno) AS SELECT emp_t(e.employee_id, e.last_name, e.job_id, e.manager_id, e.hire_date, e.salary, e.commission_pct, dept_t(d.department_id, d.department_name, d.location_id)) FROM employees e, departments d WHERE e.department_id = d.department_id; CREATE OR REPLACE VIEW emp_xml OF XMLType XMLSCHEMA "http://www.oracle.com/emp_complex.xsd" ELEMENT "Employee" WITH OBJECT ID DEFAULT AS SELECT VALUE(p) FROM emp_v p;
10.4.2.2 ネストした従業員情報を使用したXMLType部門ビューの作成
ネストされた従業員情報がビューの各部門に含まれるように、XMLType
ビューdept_xml
が作成されます。
ビューの作成の最後のステップでは、2つの方法があります。
-
ステップ3a: オブジェクト型dept_tを使用したXMLTypeビューdept_xmlの作成: 部門用のオブジェクト型
dept_t
を使用してXMLType
ビューdept_xml
を作成します。 -
ステップ3b: リレーショナル・データを直接使用したXMLTypeビューdept_xmlの作成: リレーショナル・データを直接使用して
XMLType
ビューdept_xml
を作成します。
- ステップ1: XMLType部門ビューに対応するオブジェクト型の作成
XML Schemaに基づくビューに対応するオブジェクト型を作成します。 - ステップ2: XML Schema dept_complex.xsdの登録
XML Schemadept_complex.xsd
を登録します。 - ステップ3a: オブジェクト型dept_tを使用したXMLTypeビューdept_xmlの作成
オブジェクト型dept_t
を使用してXMLType
ビューdept_xml
を作成します。 - ステップ3b: リレーショナル・データを直接使用したXMLTypeビューdept_xmlの作成
オブジェクト型dept_t
を使用せずに、SQL/XMLパブリッシング関数を使用してリレーショナル表からXMLType
ビューdept_xml
を作成できます。
10.4.2.2.1 ステップ1:XMLType部門ビューに対応するオブジェクト型の作成
XML Schemaに基づくビューに対応するオブジェクト型を作成します。
例10-13は、その他のステップで使用されるオブジェクト型を作成しています。
例10-13 オブジェクト型の作成
CREATE TYPE emp_t AS OBJECT (empno NUMBER(6),
ename VARCHAR2(25),
job VARCHAR2(10),
mgr NUMBER(6),
hiredate DATE,
sal NUMBER(8,2),
comm NUMBER(2,2)); /
CREATE OR REPLACE TYPE emplist_t AS TABLE OF emp_t;
/
CREATE TYPE dept_t AS OBJECT (deptno NUMBER(4),
dname VARCHAR2(30),
loc NUMBER(4),
emps emplist_t);
/
10.4.2.2.2 ステップ2:XML Schema dept_complex.xsdの登録
XML Schema dept_complex.xsd
を登録します。
例10-14に、これを示します。
例10-14 XML Schema dept_complex.xsdの登録
BEGIN
-- Delete schema if it already exists (else error)
DBMS_XMLSCHEMA.deleteSchema('http://www.oracle.com/dept_complex.xsd', 4);
END;
/
BEGIN
DBMS_XMLSCHEMA.registerSchema(
SCHEMAURL => 'http://www.oracle.com/dept_complex.xsd',
SCHEMADOC => '<?xml version="1.0"?>
<xsd:schema xmlns:xsd="http://www.w3.org/2001/XMLSchema"
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xmlns:xdb="http://xmlns.oracle.com/xdb"
xsi:schemaLocation="http://xmlns.oracle.com/xdb
http://xmlns.oracle.com/xdb/XDBSchema.xsd">
<xsd:element name="Department" type="DEPT_TType" xdb:SQLType="DEPT_T"/>
<xsd:complexType name="DEPT_TType" xdb:SQLType="DEPT_T"
xdb:maintainDOM="false">
<xsd:sequence>
<xsd:element name="DEPTNO" type="xsd:double" xdb:SQLName="DEPTNO"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
<xsd:element name="DNAME" xdb:SQLName="DNAME" xdb:SQLType="VARCHAR2">
<xsd:simpleType>
<xsd:restriction base="xsd:string">
<xsd:maxLength value="30"/>
</xsd:restriction>
</xsd:simpleType>
</xsd:element>
<xsd:element name="LOC" type="xsd:double" xdb:SQLName="LOC"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
<xsd:element name="EMPS" type="EMP_TType" maxOccurs="unbounded"
minOccurs="0" xdb:SQLName="EMPS"
xdb:SQLCollType="EMPLIST_T" xdb:SQLType="EMP_T"
xdb:SQLCollSchema="HR"/>
</xsd:sequence>
</xsd:complexType>
<xsd:complexType name="EMP_TType" xdb:SQLType="EMP_T" xdb:maintainDOM="false">
<xsd:sequence>
<xsd:element name="EMPNO" type="xsd:double" xdb:SQLName="EMPNO"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
<xsd:element name="ENAME" xdb:SQLName="ENAME" xdb:SQLType="VARCHAR2">
<xsd:simpleType>
<xsd:restriction base="xsd:string">
<xsd:maxLength value="25"/>
</xsd:restriction>
</xsd:simpleType>
</xsd:element>
<xsd:element name="JOB" xdb:SQLName="JOB" xdb:SQLType="VARCHAR2">
<xsd:simpleType>
<xsd:restriction base="xsd:string">
<xsd:maxLength value="10"/>
</xsd:restriction>
</xsd:simpleType>
</xsd:element>
<xsd:element name="MGR" type="xsd:double" xdb:SQLName="MGR"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
<xsd:element name="HIREDATE" type="xsd:date" xdb:SQLName="HIREDATE"
xdb:SQLType="DATE"/>
<xsd:element name="SAL" type="xsd:double" xdb:SQLName="SAL"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
<xsd:element name="COMM" type="xsd:double" xdb:SQLName="COMM"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
</xsd:sequence>
</xsd:complexType>
</xsd:schema>',
LOCAL => TRUE,
GENTYPES => FALSE);
END;
/
10.4.2.2.3 ステップ3a:オブジェクト型dept_tを使用したXMLTypeビューdept_xmlの作成
オブジェクト型dept_t
を使用してXMLType
ビューdept_xml
を作成します。
例10-15に、これを示します。
例10-15 オブジェクト型dept_tを使用したXMLTypeビューdept_xmlの作成
CREATE OR REPLACE VIEW dept_xml OF XMLType
XMLSCHEMA "http://www.oracle.com/dept_complex.xsd" ELEMENT "Department"
WITH OBJECT ID (XMLCast(XMLQuery('/Department/DEPTNO'
PASSING OBJECT_VALUE RETURNING CONTENT)
AS BINARY_DOUBLE)) AS
SELECT dept_t(d.department_id, d.department_name, d.location_id,
cast(MULTISET
(SELECT emp_t(e.employee_id, e.last_name, e.job_id,
e.manager_id, e.hire_date,
e.salary, e.commission_pct)
FROM employees e WHERE e.department_id = d.department_id)
AS emplist_t))
FROM departments d;
10.4.2.2.4 ステップ3b:リレーショナル・データを直接使用したXMLTypeビューdept_xmlの作成
オブジェクト型dept_t
を使用せずに、SQL/XMLパブリッシング関数を使用してリレーショナル表からXMLType
ビューdept_xml
を作成できます。
例10-16に、これを示します。
注意:
XML Schemaおよび要素情報は、ビュー・レベルで指定する必要があります。これは、SELECT
リストでは、基礎となる表から別のXML SchemaのXMLが任意で作成される可能性があるためです。
例10-16 リレーショナル・データを直接使用したXMLTypeビューdept_xmlの作成
CREATE OR REPLACE VIEW dept_xml OF XMLType
XMLSCHEMA "http://www.oracle.com/dept_complex.xsd" ELEMENT "Department"
WITH OBJECT ID (XMLCast(XMLQuery('/Department/DEPTNO'
PASSING OBJECT_VALUE RETURNING CONTENT)
AS BINARY_DOUBLE)) AS
SELECT
XMLElement(
"Department",
XMLAttributes('http://www.oracle.com/dept_complex.xsd' AS "xmlns",
'http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance' AS "xmlns:xsi",
'http://www.oracle.com/dept_complex.xsd
http://www.oracle.com/dept_complex.xsd'
AS "xsi:schemaLocation"),
XMLForest(d.department_id "DeptNo", d.department_name "DeptName",
d.location_id "Location"),
(SELECT XMLAgg(XMLElement("Employee",
XMLForest(e.employee_id "EmployeeId",
e.last_name "Name",
e.job_id "Job",
e.manager_id "Manager",
e.hire_date "Hiredate",
e.salary "Salary",
e.commission_pct "Commission")))
FROM employees e WHERE e.department_id = d.department_id))
FROM departments d;
10.5 XMLType表からのXMLTypeビューの作成
たとえば、XMLデータを変換したり、戻される行を制限することによって、XMLType
表のXMLType
ビューを作成できます。
例10-17では、基礎となるXMLType
表に含まれる行を制限して、XMLType
ビューを作成します。XML Schema dept_complex.xsd
を使用して、基礎となる表を作成しています。ネストした従業員情報を使用したXMLType部門ビューの作成を参照してください。
例10-18は、XSLスタイルシートを使用してXMLデータを変換することによって、XMLType
ビューを作成する方法を示しています。
例10-17 XMLType表の行の制限によるXMLTypeビューの作成
CREATE TABLE dept_xml_tab OF XMLType XMLSchema "http://www.oracle.com/dept_complex.xsd" ELEMENT "Department" NESTED TABLE XMLDATA."EMPS" STORE AS dept_xml_tab_tab1; CREATE OR REPLACE VIEW dallas_dept_view OF XMLType XMLSchema "http://www.oracle.com/dept.xsd" ELEMENT "Department" AS SELECT OBJECT_VALUE FROM dept_xml_tab WHERE XMLCast(XMLQuery('/Department/LOC' PASSING OBJECT_VALUE RETURNING CONTENT) AS VARCHAR2(20)) = 'DALLAS';
dallas_dept_view
によって、XMLType
表の行が、所在地がダラスである部門に制限されます。
例10-18 XMLType表の変換によるXMLTypeビューの作成
CREATE OR REPLACE VIEW hr_po_tab OF XMLType ELEMENT "PurchaseOrder" WITH OBJECT ID DEFAULT AS SELECT XMLtransform(OBJECT_VALUE, x.col1) FROM purchaseorder p, xsl_tab x;
親トピック: XMLTypeビュー
10.6 SQL関数REFを使用したXMLTypeビュー・オブジェクトの参照
XMLType
ビュー・オブジェクトは、SQL関数ref
を使用して参照できます。
SELECT ref(d) FROM dept_xml_tab d;
XMLType
ビュー参照は、次のいずれかのオブジェクトIDに基づきます。
-
システム生成OID:
XMLType
表のビューまたはオブジェクト・ビュー -
主キー・ベースのOID:
OBJECT ID
式を持つビュー
これらのREF
は、OCIオブジェクト・キャッシュ内のOCIXMLType
インスタンスをフェッチするために使用できます。また、SQL問合せ内でも使用できます。これらのREF
は、オブジェクト・ビューへのREF
と同様に動作します。
親トピック: XMLTypeビュー
10.7 XMLTypeビューでのデータ操作言語(DML)の使用
特定のXMLType
ビューは、暗黙的に更新可能でないことがあります。その場合は、すべてのDMLを処理するために、INSTEAD OFトリガーを作成する必要があります。XMLType
ビューが暗黙的に更新可能であるかどうかを識別するには、それに対して問合せを実行して、そのビューが、本来更新可能であるオブジェクト・ビューまたはオブジェクト・コンストラクタに基づいているかどうかを確認します。
例10-19に、これを示します。
例10-19 暗黙的に更新可能なXMLTypeビューの識別およびその更新
CREATE TYPE dept_t AS OBJECT
(deptno NUMBER(4),
dname VARCHAR2(30),
loc NUMBER(4));
/
BEGIN
-- Delete schema if it already exists (else error)
DBMS_XMLSCHEMA.deleteSchema('http://www.oracle.com/dept_t.xsd', 4);
END;
/
COMMIT;
BEGIN
DBMS_XMLSCHEMA.registerSchema(
SCHEMAURL => 'http://www.oracle.com/dept_t.xsd',
SCHEMADOC => '<?xml version="1.0"?>
<xsd:schema xmlns:xsd="http://www.w3.org/2001/XMLSchema"
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xmlns:xdb="http://xmlns.oracle.com/xdb"
xsi:schemaLocation="http://xmlns.oracle.com/xdb
http://xmlns.oracle.com/xdb/XDBSchema.xsd">
<xsd:element name="Department" type="DEPT_TType" xdb:SQLType="DEPT_T"/>
<xsd:complexType name="DEPT_TType" xdb:SQLType="DEPT_T"
xdb:maintainDOM="false">
<xsd:sequence>
<xsd:element name="DEPTNO" type="xsd:double" xdb:SQLName="DEPTNO"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
<xsd:element name="DNAME" xdb:SQLName="DNAME" xdb:SQLType="VARCHAR2">
<xsd:simpleType>
<xsd:restriction base="xsd:string">
<xsd:maxLength value="30"/>
</xsd:restriction>
</xsd:simpleType>
</xsd:element>
<xsd:element name="LOC" type="xsd:double" xdb:SQLName="LOC"
xdb:SQLType="NUMBER"/>
</xsd:sequence>
</xsd:complexType>
</xsd:schema>',
LOCAL => TRUE,
GENTYPES => FALSE);
END;
/
CREATE OR REPLACE VIEW dept_xml of XMLType
XMLSchema "http://www.oracle.com/dept_t.xsd" element "Department"
WITH OBJECT ID (XMLCast(XMLQuery('/Department/DEPTNO'
PASSING OBJECT_VALUE RETURNING CONTENT)
AS BINARY_DOUBLE)) AS
SELECT dept_t(d.department_id, d.department_name, d.location_id)
FROM departments d;
INSERT INTO dept_xml
VALUES (
XMLType.createXML(
'<Department
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xsi:noNamespaceSchemaLocation="http://www.oracle.com/dept_t.xsd" >
<DEPTNO>300</DEPTNO>
<DNAME>Processing</DNAME>
<LOC>1700</LOC>
</Department>'));
UPDATE dept_xml d
SET d.OBJECT_VALUE =
XMLQuery('copy $i := $p1 modify
(for $j in $i/Department/DNAME
return replace value of node $j with $p2)
return $i'
PASSING d.OBJECT_VALUE AS "p1", 'Shipping' AS "p2" RETURNING CONTENT)
WHERE XMLExists('/Department[DEPTNO=300]' PASSING OBJECT_VALUE);
親トピック: XMLTypeビュー