75 DBMS_HANG_MANAGER

DBMS_HANG_MANAGERパッケージは、一部のハング・マネージャ構成パラメータを変更する方法を提供します。

この章のトピックは、次のとおりです:

75.1 DBMS_HANG_MANAGERの概要

DBMS_HANG_MANAGERパッケージは、一部のハング・マネージャ構成パラメータを変更する方法を提供します。

ハング・マネージャは、すべてのデータベース、自動ストレージ管理(ASM)ディスク・グループおよび単一インスタンス・システム(Oracle RACを使用しない場合)で常に有効になっています。ハング解決は、デフォルトで単一インスタンス・システム(Oracle RACを使用しない場合)以外のすべてのインスタンスで有効になっています。単一インスタンス・システムの場合、ハング解決は無効になっており、この時点で有効にすることはできません。

ノート:

DBMS_HANG_MANAGERパッケージは、データベース管理者(DBA)による使用のみを対象としています。アプリケーション開発者による使用は対象としていません。

75.2 DBMS_HANG_MANAGERのセキュリティ・モデル

DBMS_HANG_MANAGERを実行できるのは、SYSユーザーのみです。

75.3 DBMS_HANG_MANAGERの定数

このトピックの表では、DBMS_HANG_MANAGERパッケージの定数を示します。

表75-1 DBMS_HANG_MANAGERの定数

名前 タイプ 説明

RESOLUTION_SCOPE

VARCHAR2

resolution scope

解決スコープのパラメータ名

SENSITIVITY

VARCHAR2

sensitivity

機密性のパラメータ名

BASE_FILE_SIZE_LIMIT

VARCHAR2

base file size limit

ベース・ファイル制限のパラメータ名。このパラメータのデフォルト値は100 MBです。

BASE_FILE_SET_COUNT

VARCHAR2

base file set count

ベース・ファイル・セット・カウントのパラメータ名。デフォルト値は、循環トレース・ファイル・セット内の5トレース・ファイルです。

LWS_FILE_SIZE_LIMIT

VARCHAR2

long waiting session file size limit

長時間待機セッション・ファイル・サイズ制限のパラメータ名。このパラメータのデフォルト値は100 MBです。

LWS_FILE_SET_COUNT

VARCHAR2

long waiting session set count

長時間待機セッション・セット・カウントのパラメータ名。デフォルト値は、循環トレース・ファイル・セット内の5トレース・ファイルです。

RESOLUTION_SCOPE_PROCESS

VARCHAR2

PROCESS

セッションまたはプロセス(あるいはその両方)の停止のみを可能にします。

RESOLUTION_SCOPE_INSTANCE

VARCHAR2

INSTANCE

セッション、プロセスおよびインスタンスの停止を可能にします。特定のシナリオにおいては後者が使用されます。デフォルト値はINSTANCEです。

SENSITIVITY_NORMAL

VARCHAR2

NORMAL

様々なハング・マネージャ間隔をデフォルト値に設定します。デフォルト値はNORMALです。

SENSITIVITY_HIGH

VARCHAR2

HIGH

様々なハング・マネージャ間隔をデフォルト値の半分に設定します。

75.4 DBMS_HANG_MANAGERの例外

このトピックの表では、DBMS_HANG_MANAGERパッケージで発生する例外を示します。

表75-2 DBMS_HANG_MANAGERパッケージの例外

例外 エラー・コード 説明

ERRNUM_INPUT_ERROR

-32706

無効なユーザー入力

ERRNUM_INTERNAL_ERROR

-32707

パラメータの設定中にデータベースでエラーが発生しました。

ERRNUM_UNSUPPORTED_ERROR

-32708

操作はこのインスタンス・タイプでサポートされていません。

75.5 DBMS_HANG_MANAGERサブプログラムの要約

DBMS_HANG_MANAGERパッケージには、SETプロシージャのサブプログラムが含まれます。

表75-3 DBMS_HANG_MANAGERパッケージのサブプログラム

サブプログラム 説明

SETプロシージャ

指定されたパラメータを指定された値に設定します。

75.5.1 SETプロシージャ

このプロシージャは、指定されたパラメータを指定された値に設定します。

構文

DBMS_HANG_MANAGER.SET (
   pname   IN  VARCHAR2,
   pvalue  IN  VARCHAR2); 

パラメータ

表75-4 SETプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

pname

変更の必要があるパラメータ名を含みます。

pvalue

pnameで指定されたパラメータ名の新しい値を含みます。