15 Oracle Database機能と組み合せたOracle Data Redactionの使用

Oracle Data Redactionは他のOracle機能とともに使用できますが、一部のOracle機能にはOracle Data Redactionについて制限がある場合があります。

15.1 Oracle Data Redactionの一般的な使用上のガイドライン

Oracle Data Redactionを使用するための使用上のガイドラインを理解することが重要です。

  • SQL文のGROUP BY句で使用されるSQL式にリダクションされた列を含めることはできません。Oracleではこのような動作はサポートされないため、「ORA-00979: GROUP BYの式ではありません。」エラーが発生します。これはSELECTリスト内の式がデータ・リダクションにより内部で変更される必要があるために発生しますが、GROUP BY句(その時点ではデータ・リダクションにより更新されていない)を処理するときに見つからなくなっている原因となり、この予期せぬエラー・メッセージが発生します。

  • SQL文のDISTINCT句とORDER BY句の両方で使用されるSQL式にリダクションされた列を含めることはできません。Oracleではこのような動作はサポートされないため、「ORA-01791: SELECT式が無効です。」エラーが発生します。これはSELECTリスト内の式がデータ・リダクションにより内部で変更される必要があるために発生しますが、GROUP BY句を処理するときに見つからなくなっている原因となり、この予期せぬエラー・メッセージが発生します。

  • リダクションされた列のUNIONが問合せに含まれ、UNIONの各ブランチにあるリダクション・ポリシーが同じではない場合は、「ORA-28094: SQL構造はデータ・リダクションでサポートされていません」エラーが発生します。ORA-28094エラーを回避するには、次のプロパティが問合せにあることを確認します。

    • UNION内の列にリダクション・ポリシーがある場合、UNIONの各ブランチ内の対応する列は、次のすべてのプロパティに対して同じ値を持つリダクション・ポリシーを使用する必要があります。

      • 関数のタイプ

      • 関数パラメータまたはREGEXPパラメータ

      • ポリシー式

      • フラグの有効化

      別のリダクション・ポリシーでもかまいませんが、これらのプロパティはすべて同じである必要があります。

    • インライン・ビューでは、UNIONに副問合せを含めることはできません。

    • CREATE VIEW定義またはインライン・ビューでは、リダクションされた列を含むSQL式は使用できません。

  • Oracleでは、次の機能はサポートされていません。

    • 仮想列でのデータ・リダクション・ポリシーの追加
    • 仮想列のベース列でのデータ・リダクション・ポリシーの追加
    • ベース列にデータ・リダクション・ポリシーが定義されている仮想列の追加
    • データ・リダクション・ポリシーがある列でのファンクション索引の作成
  • CREATE VIEW定義またはインライン・ビューでは、リダクションされた列を含むSQL式(concatsumtrimminmaxなど)は存在できません。

15.2 Oracle Data Redactionと、DMLおよびDDL操作

Oracle Data Redactionは、DMLおよびDDL操作に影響を与えます。特に、リダクションされた列を持つ表に対して非定型SQLを発行するユーザーがいる場合に、これが当てはまります。

次の点に注意してください。

  • Oracle Data Redactionは、結果は表示されませんが、DML文のRETURNING INTO句を問合せとして処理します。バッファに送信されるのは、RETURNING INTO句が通常のSQL問合せとして実行された場合に表示される結果で、DML文の一部として実行された場合の結果ではありません。アプリケーションがRETURNING INTOの値を格納したバッファ上でさらに処理を実行する場合、バッファ内でリダクションされた結果を検索することができないため、アプリケーションの変更を検討してください。

  • リダクションされた列がDMLまたはDDL操作のソースとして現れた場合、Oracle Data Redactionは、これをポリシーを回避する試みとみなし、EXEMPT REDACTION POLICYシステム権限がないかぎり、「ORA-28081: 権限が不十分です - コマンドはリダクション済のオブジェクトを参照しています。」エラーを表示して拒否します。内部ではOracle Data Pumpがこの種の操作を実行するため、リダクションされた列がある表のスキーマ・レベルのエクスポートを実行する必要があるユーザーには、EXEMPT REDACTION POLICYシステム権限の付与が必要になる可能性があります。

15.3 ネストした関数、インライン・ビューおよびWHERE句でのOracle Data Redaction

Oracle Data Redactionは、ネストした関数、インライン・ビュー、およびSELECT文のWHERE句と一緒に使用できます。

Oracle Data Redactionポリシーは次のように動作します。

  • ネストした関数は、最も内側からリダクションされます。たとえば、SELECT SUM(AVG(TO_NUMBER(((X))) FROM HR.EMPLOYEES WHERE ...では、最初にTO_NUMBERがリダクションされ、次にAVGが、最後にSUM関数がリダクションされます。

  • インライン・ビューは、最も外側からリダクションされます。たとえば、SELECT XYZ … AS SELECT A… AS SELECT B… AS SELECT C…では、最初にSELECT XYZがリダクションされ、次にAS SELECT A、その次にAS SELECT Bという順序でリダクションされます。AS SELECT Cは最後にリダクションされます。

  • WHERE句はリダクションされません。データ・リダクションでは、列のSELECTリストのデータのみがリダクションされます。

15.4 Oracle Data Redactionおよびデータ・リダクション・ポリシーによって保護される列に対する問合せ

Oracle Data Redactionポリシーによって保護される列に対して、DISTINCT句またはORDER BY句を含む問合せを行うと、0行が返されることがあります。

これは、リダクションが問合せのセマンティクスを保持するために発生します。たとえば、SELECT * table_name WHERE sensitive_column LIKE 'value';などの問合せでは、0行が返される可能性が高くなります。これは、リダクションされた値が、WHERE句に入力された'value'値と一致しないためです。この問題を回避するには、インライン・ビューを含むように問合せをリライトして、セマンティック・レイヤーが列を検出できるようにします。たとえば、次の問合せを考えてみます。

SELECT DISTINCT sensitive_column 
FROM table_name 
ORDER BY sensitive_column;

次のようにして問合せをリライトします。

SELECT sensitive_column FROM 
(SELECT DISTINCT sensitive_column 
 FROM table_name
 ORDER BY sensitive_column);

15.5 Oracle Data Redactionとデータベース・リンク

データベース・リンクを参照するデータベース・ビューでOracle Data Redactionポリシーを作成しないでください。

DBA_DB_LINKSデータ・ディクショナリ・ビューを問い合せることによって、既存のデータベース・リンクについての情報を検索できます。

関連項目:

データベース・リンクの詳細は、Oracle Database管理者ガイドを参照してください。

15.6 Oracle Data Redactionおよび集計関数

集計関数は、Oracle Data Redactionポリシーのパフォーマンス・オーバーヘッドに影響を与えることがあります。

Oracle Data Redactionは列の各行の値を動的に変更するため、集計関数を使用する特定のSQL問合せでは、行の値が静的であると仮定しているデータベース最適化を最大限に利用できません。

集計関数をコールするSQL問合せでは、リダクションが原因でパフォーマンス・オーバーヘッドが発生する可能性があります。

15.7 Oracle Data Redactionおよびオブジェクト型

オブジェクト型を使用して、顧客アカウントなどの実世界のエンティティをモデル化できます。

オブジェクト型はユーザー定義の型です。オブジェクト型をリダクションすることはできません。これは、データベース・リダクションでは、オブジェクト型を構成できる可能性のある一部の方法を処理できないためです(ユーザー定義であるため)。オブジェクトで使用する型は、ALL_OBJECTSデータ・ディクショナリ・ビューのOBJECT_NAMEおよびOBJECT_TYPE列を問い合せることで検索できます。

15.8 Oracle Data RedactionおよびXML生成

Oracle Data Redactionポリシーが定義されている列で、XML生成関数を使用することはできません。

Oracle XML DB開発者ガイドで、この制限が適用されるSQL関数の種類について説明しています。この制限は、Oracle Data Redactionポリシーが有効化されているか無効化されているか、または問合せを行っているユーザーに対してアクティブかどうかに関係なく適用されます。

15.9 Oracle Data Redactionおよびエディション

エディション化ビューはリダクションできません。

エディション化ビューはリダクションできないほかに、いずれのエディション化ビューの定義でも、リダクションされた列を使用することはできません。DBA_EDITIONSデータ・ディクショナリ・ビューを問い合せると、エディションに関する情報を検索できます。

15.10 マルチテナント環境におけるOracle Data Redaction

マルチテナント環境では、Oracle Data Redactionポリシーは、現在のプラガブル・データベース(PDB)内のオブジェクトのみに適用されます。

データ・リダクション・ポリシーは、マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)には作成できません。これは、一般的にデータ・リダクション・ポリシーを作成するオブジェクトがPDBにあるためです。SYSDBA権限を持っている場合は、SHOW PDBSコマンドを実行して、CDB内のすべてのPDBをリストできます。

CDBルートと同様、アプリケーション・ルートにデータ・リダクション・ポリシーを作成することはできません。

15.11 Oracle Data RedactionとOracle Virtual Private Database

VPD述語を含むVPDインライン・ビューは実際の値で動作するため、Oracle Virtual Private DatabaseポリシーはOracle Data Redactionの影響を受けません。

Oracle Data Redactionは、次の点でOracle Virtual Private Databaseとは異なります。

  • Oracle Data Redactionは、NULLリダクションのみをサポートするOracle Virtual Private Databaseよりも多くのリダクション機能を提供します。多くのアプリケーションでは、NULLリダクションを使用できないため、そのようなアプリケーションでは、データ・リダクションは有効な解決策です。

  • Oracle Virtual Private Databaseポリシーは静的、動的および文脈依存を使用できる一方、データ・リダクション・ポリシーは、静的および文脈依存のポリシー表現のみを使用できます。

  • データ・リダクションは、表またはビューに定義するポリシーを1つのみを許可する一方、オブジェクトには、複数の仮想プライベート・データベースのポリシーを定義できます。

  • データ・リダクションは、アプリケーション・ユーザーが、シノニムを使用するデータ・リダクション・ポリシーで保護されるオブジェクトへのアクセスを試みたときに実行されますが、(Oracle Virtual Private Databaseと違って)シノニム自体に直接ポリシーを作成することはできません。

15.12 Oracle Data RedactionとOracle Database Real Application Security

Oracle Data Redactionは、アプリケーションに対するセキュリティの実装方法の点でOracle Database Real Application Securityとは異なります。

Oracle Data Redactionは、アプリケーション・セキュリティに包括的な認可フレームワークを提供している点で、Oracle Database Real Application Securityとは異なります。

Real Application Security内の列セキュリティは、Real Application Securityフレームワークを使用してアプリケーションで定義されるアプリケーション権限に基づきます。

関連項目:

カスタム・アプリケーション権限で表の列を保護する方法の詳細は、Oracle Database Real Application Security管理者および開発者ガイドを参照してください。

15.13 Oracle Data RedactionとOracle Database Vault

Oracle Database Vault環境で、Oracle Data Redactionを使用できます。

たとえば、オブジェクトがOracle Database Vaultレルムに含まれている場合、レルムの所有者または参加者の認証済リストに属していないユーザーは、ユーザーにEXEMPT REDACTION POLICY権限が付与されているかどうかにかかわらず、オブジェクト・データを表示できません。ユーザーがデータに対してDMLまたはDDL文を試みると、エラー・メッセージが表示されます。

15.14 Oracle Data RedactionとOracle Data Pump

Oracle Data Pumpのエクスポート操作は、Oracle Data Redactionポリシーを含むオブジェクトに影響を与えることがあります。

15.14.1 Oracle Data RedactionのためのOracle Data Pumpセキュリティ・モデル

DATAPUMP_EXP_FULL_DATABASEロールには、強力なEXEMPT REDACTION POLICYシステム権限が含まれます。

デフォルトでは、DBAロールにDATAPUMP_EXP_FULL_DATABASEロールおよびDATAPUMP_IMP_FULL_DATABASEが付与されることに注意してください。

これによって、これらのロールを付与されたユーザーは、データ・リダクション・ポリシーから除外されます。このため、オブジェクトに定義されているデータ・リダクション・ポリシーでオブジェクトをエクスポートすると、保護されている表の実際のデータは、リダクションされずにData Pumpのターゲット・システムにコピーされます。DBAロールを含むこれらのロールを持つユーザーは、ターゲット・システム内の実際のデータを参照できます。

ただし、デフォルトでは、Data Pumpのソース・システムの任意の表およびビューに関連付けられたすべてのデータ・リダクション・ポリシーも(オブジェクト自体とともに)エクスポートおよびインポート操作に含まれ、ターゲット・システムのオブジェクトに適用されるため、ユーザーがターゲット・システム内のオブジェクトを問い合せると、データはリダクションされます。

15.14.2 Oracle Data Redactionポリシーが定義されているオブジェクトのエクスポート

Oracle Data Redactionポリシーがすでに定義されているオブジェクトをエクスポートできます。

15.14.2.1 Oracle Data Pumpで使用されるタイプ名の検索

Oracle Data Redactionポリシーが定義されているオブジェクトをエクスポートする前に、Oracle Data Pumpで使用されるタイプ名を検索する必要があります。

これらのタイプを検索した後、これらのタイプをIMPDPユーティリティのINCLUDEディレクティブに対するパラメータとして使用して、その特定のタイプのメタデータのみをダンプ・ファイルに選択的にエクスポートできます。

  • タイプ名を検索するには、DATABASE_EXPORT_OBJECTSビューを問い合せます。

たとえば:

SELECT OBJECT_PATH
FROM DATABASE_EXPORT_OBJECTS
WHERE OBJECT_PATH LIKE 'RADM_%'; 

次のような出力が表示されます。

OBJECT_PATH
------------
RADM_FPTM
RADM_POLICY
15.14.2.2 データ・リダクション・ポリシーに関連するデータ・ディクショナリ・メタデータのみのエクスポート

データ・リダクション・ポリシーおよび完全リダクション設定に関連するデータ・ディクショナリ・メタデータのみをエクスポートできます。

この種のデータ・ポンプ・エクスポートは、開発、テストおよび本番の各データベース間でデータ・リダクション・ポリシーおよび設定の同じセットを使用する必要がある場合などに使用できます。content=metadata_onlyフラグが指定されているため、ダンプ・ファイルに実際のデータは含まれません。

  • データ・リダクション・ポリシーおよび完全リダクション設定に関連するデータ・ディクショナリ・メタデータのみをエクスポートするには、次のようなEXPDPユーティリティ・コマンドを入力します。

    expdp system/password \
    full=y \
    COMPRESSION=NONE \
    content=metadata_only \
    INCLUDE=RADM_FPTM,RADM_POLICY\
    directory=my_directory \
    job_name=my_job_name \
    dumpfile=my_data_redaction_policy_metadata.dmp
    

関連項目:

15.14.2.3 IMPDPのINCLUDEパラメータを使用したオブジェクトのインポート

Oracle Database Pumpを使用してオブジェクトをインポートできます。

  • オブジェクトをインポートするには、DATABASE_EXPORT_OBJECTSビューでOBJECT_PATH列を問い合せた出力に基づいて、これらの名前をIMPDPユーティリティ・コマンドのINCLUDEパラメータに含めます。

15.14.3 EXPDPユーティリティのaccess_methodパラメータを使用したデータのエクスポート

Oracle Data Pumpによって、データ・リダクション・ポリシーのあるオブジェクトを含むスキーマからデータをエクスポートできます。

Oracle Data Pumpを使用して、新しいデータ・ポンプのデフォルト設定(direct_path)に基づいてデータベースの全体エクスポート操作を実行し、理解できないエラー・メッセージが返された場合、この項を使用して、エラーをより正確に理解できるような方法で操作を繰り返してください。

access_methodパラメータがdirect_pathに設定されたOracle Data Pump Export (EXPDP)ユーティリティを使用してデータをスキーマからエクスポートしようとするとき、このスキーマにデータ・リダクション・ポリシーが定義されているオブジェクトが含まれていると、次のエラー・メッセージが表示される場合があり、エクスポート操作は失敗します。

ORA-31696: unable to export/import TABLE_DATA:"schema.table" using client specified DIRECT_PATH method

この問題は、スキーマ・レベルのエクスポートを、EXP_FULL_DATABASEロールを付与されていないユーザーとして実行する場合にのみ発生します。EXP_FULL_DATABASEロールを必要とするフル・データベース・エクスポート時には発生しません。EXP_FULL_DATABASEロールにはEXEMPT REDACTION POLICYシステム権限が含まれており、これによりデータ・リダクション・ポリシーが無視されます。

潜在的な問題を見つけるには、EXPDP起動を再度試してください。ただし、access_methodパラメータをdirect_pathには設定しないでください。かわりに、automaticexternal_tableのどちらかを使用してください。潜在的な問題とは、たとえば次のような権限の問題です。

ORA-28081: Insufficient privileges - the command references a redacted object.

関連項目:

データ・ポンプ・エクスポートの使用に関する詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください。

15.14.4 Oracle Data Redactionで保護されているオブジェクトへのデータのインポート

インポート操作中に、インポートされるデータを保護するデータ・リダクション・ポリシーを誤って削除しないように注意してください。

Oracle Data Pumpエクスポート(EXPDP)ユーティリティを使用してエクスポートされたソース表にOracle Data Redactionポリシーが存在しないシナリオを考えてみます。ただし、Oracle Data Pumpインポート(IMPDP)を使用してデータをインポートする宛先表には、Oracle Data Redactionポリシーが存在します。

Data Pumpインポート操作中、インポートされるオブジェクトでのデータ・リダクション・ポリシーのステータスは、IMPDPコマンドのCONTENTオプションによって異なります。
  • IMPDPコマンドでCONTENT=ALL またはCONTENT=METADATA_ONLYオプションを使用する場合、宛先表のデータ・リダクション・ポリシーは削除されます。データ・リダクション・ポリシーを再作成する必要があります。

  • IMPDPコマンドでCONTENT=DATA_ONLYを使用する場合、宛先表のデータ・リダクション・ポリシーは削除されません。

関連項目:

データ・ポンプ・エクスポートの使用に関する詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください

15.15 Oracle Data RedactionとData Masking and Subsetting Pack

Oracle Enterprise Manager Data Masking and Subsetting Packを使用して、本番データベースの開発またはテスト・コピーを作成できます。

これを実行するには、このデータを一括でマスクして、出力後のマスクされたデータを開発またはテスト・コピーに配置します。

Oracle Enterprise Manager Data Masking and Subsetting Packですでにマスクされたデータを含む列をリダクションする場合は、データ・リダクション・ポリシーを本番以外のデータベースに適用してもかまいません。

データを開発およびテスト環境に移行する場合は、Oracle Enterprise Manager Data Masking and Subsetting Packを使用して、必ずデータ・セットをマスクしてください。データ・リダクションは、アプリケーション・コードを変更せずに、複数のアプリケーション間で一貫した方法で、起動時に本番アプリケーションをリダクションすることを主な目的として設計されています。

15.16 Oracle Data RedactionおよびJSON

JavaScript Object Notation (JSON)を使用して、表の列にis json制約を作成できます。

ただし、is json制約のある表の列にOracle Data Redactionポリシーを作成することはできません。これを試みると、ORA-28073 - The column column_name has an unsupported datatypeエラーが発生します。回避策として、JSONオブジェクトの上にJSON_TABLE行ソース演算子使用するリレーショナル・ビューを作成し、このビューに対してデータ・リダクション・ポリシーを適用することをお薦めします。

JASON_TABLEの詳細は、Oracle Database SQL言語リファレンスを参照してください。