7.6 Oracle Database QoS Managementでのサービス・レベルの管理

Oracle Database QoS Managementの実装は、サービス・レベルをアクティブに管理することで完了します。管理とは、アラートへの応答、推奨事項の確認および実装、結果の追跡を意味します。この項では、デモ・システムで実行するアクションについて説明します。

すべてのワークロードが実行され、ダッシュボードにデモ・システムのパフォーマンスが表示された後、ワークロード・サージまたは障害が原因でパフォーマンス目標が満たされなくなっている場合にアラートを生成する必要があります。パフォーマンス満足度メトリック(PSM)は、すべての目標を正規化し、システムの状態を迅速に観察する方法を提供します。PSM傾向インジケータを観察することで、パフォーマンス・クラスが過去5分間にその目標をどの程度満たしていたかを確認し、問題を観察できます。パフォーマンス目標違反によって、ボトルネックを緩和するためにリソースを再割当てする方法を示す推奨が生成されます。ボトルネックおよび考えられる解決策をさらに分析するために詳細と予測を使用できます。推奨がOracle Database QoS Managementで実装できるアクションの場合は、「実装」ボタンが表示されます。

ほとんどのSLAでは、短期間のパフォーマンス目標違反は許容されます。したがって、パフォーマンス・クラスでEnterprise Managerアラートを構成して継続的な違反の期間を指定できます。これらのアラートはデータベース・アラート・ページで構成されますが、クラスタ内のすべてのパフォーマンス・クラスに対して定義できます。

ポリシー変更、違反およびアクションの監査ログは、Oracle Database QoS Managementサーバーをホストするサーバー上の$ORACLE_BASE/crsdata/host/qos/logs/dbwlm/auditingディレクトリにあるOracle Grid Infrastructureホームにあります。Oracle Database QoS Managementサーバーをホストしているサーバーを判断するには、オペレーティング・システムのプロンプトに次のコマンドを入力します。

srvctl status qosmserver