管理コマンドの実行
すべての管理コマンドを実行するには、tfactl
へのroot
アクセス、またはsudo
アクセスが必要です。
表-20 基本的なTFACTLコマンド
コマンド | 説明 |
---|---|
|
ローカル・ノードでOracle Trace File Analyzerデーモンを起動します。 |
|
ローカル・ノードでOracle Trace File Analyzerデーモンを停止します。 |
|
障害またはシステム再起動後のOracle Trace File Analyzerデーモンの自動再起動を有効にします。 |
|
実行中のOracle Trace File Analyzerデーモンを停止して、自動再起動を無効にします。 |
|
ローカル・ノードからOracle Trace File Analyzerを削除します。 |
|
Oracle Trace File Analyzerの証明書を生成して、別のOracle Trace File Analyzerノードにコピーします。 |
|
特定のプロトコルの使用を制限します。 |
|
Oracle Trace File Analyzerプロセスのステータスをチェックします。 出力は、 |
- tfactl diagnosetfa
tfactl diagnosetfa
コマンドは、Oracle Trace File Analyzerの問題を特定するために、ローカル・ノードからOracle Trace File Analyzerの診断データを収集する場合に使用します。 - tfactl host
tfactl host
コマンドは、Oracle Trace File Analyzerの構成に対してホストを追加または削除する場合に使用します。 - tfactl set
tfactl set
コマンドは、Oracle Trace File Analyzerの様々な機能を有効化または無効化する場合や変更する場合に使用します。 - tfactl access
tfactl access
コマンドは、非rootユーザーにOracle Trace File Analyzerへの制御されたアクセスと、診断収集の実行を許可する場合に使用します。
tfactl diagnosetfa
tfactl diagnosetfa
コマンドは、Oracle Trace File Analyzerの問題を特定するために、ローカル・ノードからOracle Trace File Analyzerの診断データを収集する場合に使用します。
構文
tfactl diagnosetfa [-repo repository] [-tag tag_name] [-local]
パラメータ
表-21 tfactl diagnosetfaコマンドのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
Oracle Trace File Analyzerの診断収集のリポジトリ・ディレクトリを指定します。 |
|
Oracle Trace File Analyzerは、 |
|
Oracle Trace File Analyzerの診断をローカル・ノードのみで実行します。 |
tfactl host
tfactl host
コマンドを使用して、Oracle Trace File Analyzerの構成に対してホストを追加したり、ホストを削除します。
構文
tfactl host [add host_name | remove host_name]
$ tfactl host add myhost.example.com
使用上の注意
tfactl print hosts
コマンドを使用します。tfactl print hosts
コマンドは、Oracle Trace File Analyzerクラスタに含まれるホストをリストします。$ tfactl print hosts
Host Name : node1
Host Name : node2
新しいホストが追加されると、Oracle Trace File Analyzerは他のホスト上のOracle Trace File Analyzerインスタンスと通信します。Oracle Trace File Analyzerは証明書を使用して新しいホストを認証し、両方のOracle Trace File Analyzerインスタンスがそれぞれのホスト・リストを同期化します。証明書が同期化されるまで、Oracle Trace File Analyzerは新しいホストを追加しません。
ホストが正常に追加されると、Berkeleyデータベースに登録されているすべてのノードでクラスタ全体のコマンドすべてがアクティブになります。
tfactl set
tfactl set
コマンドを使用して、Oracle Trace File Analyzerの様々な機能を有効または無効にしたり、変更します。
構文
tfactl set [autodiagcollect=ON | OFF] [cookie=UID] [autopurge=ON | OFF] [minagetopurge=n]
[trimfiles=ON | OFF] [tracelevel=COLLECT | SCAN | INVENTORY | OTHER:1 | 2 | 3 | 4]
[manageLogsAutoPurge=ON | OFF] [manageLogsAutoPurgePolicyAge=nd|h]
[manageLogsAutoPurgeInterval=minutes] [diskUsageMon=ON|OFF]
[diskUsageMonInterval=minutes] [reposizeMB=number]
[repositorydir=directory] [logsize=n [-local]] [logcount=n
[-local]] [-c]
パラメータ
表-22 tfactl setコマンドのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
Oracle Trace File Analyzerクラスタのすべてのノードに対して自動収集を設定するには、 |
|
|
|
Oracle Trace File Analyzerが収集の消去を検討するまでの最小経過期間(時間単位)を設定します(デフォルトは12時間)。 |
|
注意: |
tracelevel=COLLECT | SCAN | INVENTORY | OTHER: 1 | 2 | 3 | 4 |
注意: My Oracle Supportから指示されないかぎり、トレース・レベルを変更しないでください。 |
|
ディスク使用状況の監視およびスナップショットの記録をON (デフォルト)またはOFFにします。 Oracle Trace File Analyzerは、 |
|
スナップショットの時間間隔を指定します(デフォルトでは60分)。 |
|
自動消去をオンまたはオフにします(DSCではデフォルトでON、それ以外ではデフォルトでOFF)。 |
|
消去対象のログの経過期間(デフォルトでは30日)。 |
|
消去の頻度を指定します(デフォルトは60分)。 |
|
収集リポジトリの最大サイズ(MB単位)を設定します。 |
|
収集リポジトリ・ディレクトリを指定します。 |
|
Oracle Trace File Analyzerが新しいログにローテーションするまでの各ログの最大サイズ(MB単位)を設定します(デフォルトは50 MB)。ローカル・ノードのみに変更を適用するには、 |
|
Oracle Trace File Analyzerが保持する、指定サイズのログの最大数を設定します(デフォルトは10)。ローカル・ノードのみに変更を適用するには、 |
|
Oracle Trace File Analyzerの構成内のすべてのノードに設定を伝播します。 |
例
次の例では、自動診断収集を有効にして、トレース・レベルを設定し、収集リポジトリの上限を設定します。
$ tfactl set autodiagcollect=ON reposizeMB=20480
tfactl access
tfactl access
コマンドは、非rootユーザーにOracle Trace File Analyzerへの制御されたアクセスと、診断収集の実行を許可する場合に使用します。
非rootユーザーは、tfactl
コマンドのサブセットを実行できます。コマンドのサブセットを実行すると、非rootユーザーはOracle Trace File Analyzerへの制御されたアクセスが可能になり、診断収集を実行できます。ただし、Oracle Trace File Analyzerをインストールおよび管理するには、依然としてroot
アクセスが必要です。tfactl access
コマンドを使用して、非rootユーザーおよびグループを制御します。ビジネス要件に応じて、非rootユーザーおよびグループを追加または削除してください。
注意:
デフォルトでは、Oracle Trace File Analyzerのインストールまたはアップグレード中に、すべてのOracleホーム所有者、OS DBAグループおよびASMグループがOracle Trace File Analyzerのアクセス・マネージャ・リストに追加されます。
構文
tfactl access [ lsusers | add -user user_name [ -group group_name ]
[ -local ] | remove -user user_name [ -group group_name ]
[ -all ] [ -local ] | block -user user_name [ -local ] | unblock -user user_name
[-local] | enable [ -local ] | disable [ -local ] | reset [ -local ] | removeall [ -local ]
パラメータ
表-23 tfactl accessコマンドのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
Oracle Trace File Analyzerのすべてのユーザーおよびグループをリストします。 |
|
非rootユーザーに対してOracle Trace File Analyzerアクセスを有効にします。 ローカル・ノードのみで設定を変更するには、 |
|
非rootユーザーに対してOracle Trace File Analyzerアクセスを無効にします。 ただし、非rootユーザーのアクセスを後で有効にすると、Oracle Trace File Analyzerへのアクセスが許可されていたユーザーのリストが保存されます。 ローカル・ノードのみで設定を変更するには、 |
|
Oracle Trace File Analyzerアクセス・リストにユーザーまたはグループを追加します。 |
|
Oracle Trace File Analyzerアクセス・リストからユーザーまたはグループを削除します。 |
|
非rootユーザーのOracle Trace File Analyzerアクセスをブロックします。 このコマンドは、ユーザーがOracle Trace File Analyzerへのアクセスを許可されているグループのメンバーであっても、この特定のユーザーをブロックする場合に使用します。 |
|
以前にブロックした非rootユーザーに対してOracle Trace File Analyzerアクセスを有効にします。 このコマンドは、以前に |
|
すべてのOracleホーム所有者およびDBAグループを含むデフォルトのアクセス・リストにリセットします。 |
|
すべてのOracle Trace File Analyzerユーザーおよびグループを削除します。 デフォルトのユーザーおよびグループを含め、すべてのユーザーがOracle Trace File Analyzerアクセス・リストから削除されます。 |
例
Oracle Trace File Analyzerアクセス・リストにユーザー(例: abc)を追加して、クラスタ全体でOracle Trace File Analyzerへのアクセスを有効にします。
/u01/app/tfa/bin/tfactl access add -user abc
Oracle Trace File Analyzerアクセス・リストにグループ(例: xyz)のすべてのメンバーを追加して、ローカル・ホストでOracle Trace File Analyzerへのアクセスを有効にします。
/u01/app/tfa/bin/tfactl access add -group xyz -local
Oracle Trace File Analyzerアクセス・リストからユーザー(例: abc)を削除します。
/u01/app/tfa/bin/tfactl access remove -user abc
Oracle Trace File Analyzerにアクセスできないようにユーザー(例: xyz)をブロックします。
/u01/app/tfa/bin/tfactl access block -user xyz
すべてのOracle Trace File Analyzerユーザーおよびグループを削除します。
/u01/app/tfa/bin/tfactl access removeall