マルチパス・ディスクでのOracle ASMの使用について
Oracle ASMでは、各ディスクが一意に識別されている必要があります。同じディスクが複数のパスの下に存在するとエラーになります。
マルチパス・ディスク構成では、ディスクへの初期パス、ディスクへの2番目のパスおよびマルチパス・ディスク・アクセス・ポイントの3回、同じディスクを使用できます。
例: 1つのローカル・ディスク(/dev/sda
)および外部記憶域に接続した1つのディスクがある場合、サーバーにはその外部記憶域への2つの接続またはパスが表示されます。Linux SCSIドライバは、両方のパスを示します。それらは、/dev/sdb
および/dev/sdc
として表示されます。システムは/dev/sdb
または/dev/sdc
のいずれかにアクセスする場合がありますが、同じディスクにアクセスしていることになります。
マルチパスを有効にすると、/dev/sdb
および/dev sdc
の両方にアクセス可能なマルチパス・ディスク(/dev/multipatha
など)を持つことになり、multipatha
へのすべてのI/Oはsdbまたはsdcのいずれかのパスを使用できます。システムが/dev/sdb
パスを使用している場合にそのケーブルが抜かれると、システムはエラーを表示します。ただし、マルチパス・ディスクは/dev/sdb
パスから/dev/sdc
パスへ切り替わります。
ほとんどのシステム・ソフトウェアはマルチパス構成を認識していません。任意のパス(sdb
、sdc
またはmultipatha
)を使用できます。ASMLIBもマルチパス構成を認識していません。
デフォルトでは、ASMLIBはLinuxがレポートする最初のディスク・パスを認識しますが、アイデンティティがディスクに残るため、そのディスクが1つのパスにのみあると認識します。ストレージ・ドライバによっては、マルチパス・ディスクを認識する場合や、またはいずれかの単一ディスク・パスを認識する場合があります。
デフォルトのままにするのではなく、マルチパス・ディスクを認識するようにOracle ASMを構成する必要があります。
親トピック: マルチパス・ディスク用のOracle ASMLIBの構成