11.5.5.1 CVUのグリッド・アップグレード検証コマンドのオプションについて

クラスタ検証ユーティリティ(CVU)を使用して、アップグレード前にシステム準備状況を検証できます。

アップグレードの検証は、次の2つの方法のいずれかで実行できます。

  • インストーラを実行し、インストーラに組み込まれたCVU検証でシステム・チェックを実行する

  • CVU手動スクリプトのcluvfy.batスクリプトを実行し、システム・チェックを実行する

インストーラを使用してインストール前のチェックを実行するには、インストールを通常どおりに実行します。インストーラはCVUを起動し、インストール・プロセスの一部としてシステム・チェックを実行します。インストール前のチェックを完了し、システム構成がインストールの最小要件を満たしていることを確認する場合、これらのチェックを実行するにはインストーラを選択することが特に適しています。

CVUのcluvfy.batコマンドライン・スクリプトを使用するには、アップグレードのイメージ・ファイルを解凍した新しいGridホーム(runcluvfy.batスクリプトがあります)に移動し、次のコマンドを実行してアップグレードに対するOracle Clusterwareインストールの準備状況を確認します。

runcluvfy.bat stage -pre crsinst -upgrade

-pre crsinst -upgradeオプションを指定してruncluvfy.batを実行すると、既存のクラスタウェア・インストールのアップグレードに対してクラスタが適切な状態にあるかどうかを確認するためのシステム・チェックが実行されます。

runcluvfyコマンドでは次の構文を使用します。変数はイタリックで示しています。

runcluvfy.bat stage -pre crsinst -upgrade [-rolling] -src_crshome src_Gridhome
 -dest_crshome dest_Gridhome -dest_version dest_release
[-verbose]

オプションは次のとおりです。

  • -rolling

    このオプションを使用すると、ローリング・アップグレードに対する準備状況が検証されます。

  • -src_crshome src_Gridhome

    このオプションは、アップグレードするソースOracle ClusterwareまたはGridホームの場所を指定します(src_Gridhomeはアップグレードするホームへのパス)。

  • -dest_crshome dest_Gridhome

    このオプションは、アップグレードGridホームの場所を指定します(dest_GridhomeはGridホームへのパス)。

  • -dest_version dest_release

    dest_versionオプションは、パッチセットを含む、アップグレードのリリース番号を指定します。リリース番号には、リリースをプラットフォーム固有のパッチのレベルに指定する5つの数字を含める必要があります。たとえば、12.1.0.1.0などです。

  • –verbose

    -verboseオプションを使用すると、個々のチェックの詳細な出力が生成されます。