8.2 Direct NFSクライアントのoranfstabファイルの作成
Direct NFSクライアントを使用する場合は、構成ファイルoranfstab
を作成して、Oracle DatabaseでDirect NFSクライアントを使用できるようにするオプション、属性およびパラメータを指定する必要があります。
oranfstab
にあるマウント・ポイント・エントリが検索されます。最初に一致したエントリがマウント・ポイントとして使用されます。
共有されていないOracleホームの場合は、すべてのノードのoranfstab
ファイルが同期されている必要があります。
注意:
-
Direct NFSクライアントでは、値が
0
のuid
またはgidは無視されます。NFSサーバーからエクスポートされたパスは、oranfstab
に指定されているuid
およびgid
を持つユーザーによる、read/write/execute
アクセスが可能である必要があります。uid
およびgid
のいずれもリストに示されていない場合は、エクスポートされたパスにはuid:65534
およびgid:65534
を持つユーザーがアクセスできる必要があります。 -
oranfstab
からNFSパスを削除する場合は、Oracle RACデータベースによって使用されるすべてのoranfstab
ファイルでその変更を行う必要があります。その後、データベースを再起動して変更を有効にする必要があります。ファイル・システムに使用するマウント・ポイントは、すべてのノードで同一である必要があります。
次の例では、oranfstab
のNFSサーバー・エントリを3種類示しています。1つのoranfstab
に、複数のNFSサーバー・エントリを含めることができます。
例8-1 ローカルおよびパスのNFSサーバー・エントリを使用しているoranfstabファイル
次の例のoranfstab
ファイルは、NFSサーバー・エントリを示しています。NFSサーバーMyDataServer1
は、IPアドレスで指定される2つのネットワーク・パスを使用しています。
server: MyDataServer1
local: 192.0.2.0
path: 192.0.2.1
local: 192.0.100.0
path: 192.0.100.1
nfs_version: nfsv3
export: /vol/oradata1 mount: C:\APP\ORACLE\ORADATA\ORADATA1
例8-2 IPアドレスのかわりにネットワーク名を使用し、複数のexport、managementおよびcommunityを指定したoranfstabファイル
次の例のoranfstab
ファイルはNFSサーバー・エントリを示しており、NFSサーバーMyDataServer2
は、使用するネットワーク・インタフェース(ネットワーク接続名)で指定される4つのネットワーク・パスを使用しています。この例では複数のエクスポート・パスも使用されています。
server: MyDataServer2
local: LocalInterface1
path: NfsPath1
local: LocalInterface2
path: NfsPath2
local: LocalInterface3
path: NfsPath3
local: LocalInterface4
path: NfsPath4
nfs_version: nfsv4
export: /vol/oradata2 mount: C:\APP\ORACLE\ORADATA\ORADATA2
export: /vol/oradata3 mount: C:\APP\ORACLE\ORADATA\ORADATA3
management: MgmtPath1
community: private
例8-3 Direct NFSエクスポートにKerberos認証を使用したoranfstabファイル
この例では、security
パラメータを指定した場合、security_default
パラメータの値がオーバーライドされることを示しています。
server: nfsserver
local: 198.51.100.02
path: 10.0.0.0
local: 198.51.100.03
path: 10.0.0.3
export: /private/oracle1/logs mount: C:\APP\ORACLE\ORADATA\logs security: krb5
export: /private/oracle1/data mount: C:\APP\ORACLE\ORADATA\data security: krb5p
export: /private/oracle1/archive mount: C:\APP\ORACLE\ORADATA\archive security: sys
export: /private/oracle1/data1 mount: C:\APP\ORACLE\ORADATA\data1
security_default: krb5i