9.5 新規クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストール

クラスタにOracle Grid Infrastructure (Oracle ClusterwareおよびOracle ASM)をインストールするには、この手順を実行します。

インストール中に疑問がある場合は、インストーラ・ページで「ヘルプ」ボタンをクリックします。

インストールを開始する前に、ネットワーク情報、記憶域情報およびオペレーティング・システムのユーザーとグループを使用できるようにする必要があります。

  1. Oracle Grid Infrastructureのインストール・ユーザーとしてWindowsにログインします。このユーザーは、管理者ユーザー・グループのメンバーである必要があります。
  2. Gridホーム・ディレクトリを作成します。

    次に例を示します。

    mkdir C:\app\18.0.0\grid
    

    作成したGridホーム・ディレクトリが、Oracle Optimal Flexible Architectureの推奨事項に準拠していることを確認してください。

  3. Oracle Grid Infrastructureのイメージ・ファイルをダウンロードし、そのファイルをGridホームにコピーします。

    次に例を示します。

    cd C:\app\18.0.0\grid
    unzip -q download_location\grid_home.zip

    前の手順で作成したこのGridホーム・ディレクトリにのみインストール・イメージ・ファイルを解凍します。

    注意:

    Oracle Grid Infrastructureのイメージ・ファイルをダウンロードし、ローカル・ノードにのみコピーします。インストール中に、ソフトウェアはクラスタの他のすべてのノードにコピーおよびインストールされます。
  4. 次のコマンドを実行して、Oracle Grid Infrastructure設定ウィザードを起動します。
    Grid_home\setup.exe
    このコマンドは、仮想ネットワーク・コンピューティング(VNC)・セッション、またはコンソール・モードのターミナル・サービスから実行できます。
  5. 次のいずれかの構成オプションを選択します。
    • クラスタ用Oracle Grid Infrastructureの構成

      ハブ・ノードを持つ新しいOracle Flex Clusterデプロイメントを構成するには、このオプションを選択します。

    • スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructure (Oracle Restart)の構成

      このオプションは、Oracle Restart構成にOracle Grid Infrastructureをインストールする場合に選択します。このオプションは、Oracle Databaseおよびその他のアプリケーションをサポートする単一のサーバーに使用します。

    • Oracle Grid Infrastructureのアップグレード

      このオプションは、Oracle Grid Infrastructure (Oracle ClusterwareおよびOracle ASM)をアップグレードする場合に選択します。

    • ソフトウェアのみの設定

      Oracle Grid Infrastructureソフトウェアを構成し、中央インベントリにOracle Grid Infrastructureホームを登録する場合に、このオプションを選択します。

  6. 次のオプションから、Oracle Flex Clusterのタイプを選択します。
    • フレックス・クラスタの構成: このオプションは、2つ以上のハブ・ノード(HUB)と0から1000までのリーフ・ノード(LEAF)として構成されているクラスタ・メンバー・ノードからなるOracle Real Application Clustersデプロイメントを構成する場合に選択します。

    • 拡張クラスタの構成: サイトと呼ばれる地理的に区切られた複数の場所にあるハブ・ノードで構成されるOracle Flex Clusterのタイプを構成するには、このオプションを選択します。

      アプリケーション・クラスタの構成: 非データベース・アプリケーションを実行できるOracle ASMクライアント・クラスタを構成するには、このオプションを選択します。このクラスタ構成により、すべてのソフトウェア・アプリケーションの高可用性が有効になります。

  7. 構成の選択内容に応じて表示されるインストール画面に応答します。
    インストール画面は、選択したインストール・オプションによって異なります。

    クラスタ・メンバー・ノードのパブリックおよびVIPネットワーク・アドレスには、構成しているクラスタの種類に応じて必要な情報を指定します。

    • GNSを介して構成および解決されるDHCPアドレスによる自動クラスタ構成を使用する場合、指定する必要があるのはDNSで構成されているGNS VIP名のみです。

    次に、ノードIPアドレスに関する追加情報を示します。

    • ローカル・ノードの場合のみ、インストーラによってパブリックおよびVIPフィールドが自動的に書き込まれます。システムでベンダーのクラスタウェアが使用されている場合は、追加のフィールドが書き込まれることがあります。

    • ホスト名および仮想ホスト名は、ドメイン修飾されません。インストール中にアドレス・フィールドにドメインを入力すると、そのドメインは、インストーラによってアドレスから削除されます。

    • プライベートIPアドレス用にプライベートとして指定したインタフェースは、パブリック・インタフェースとしてアクセスできないようにする必要があります。キャッシュ・フュージョンにパブリック・インタフェースを使用すると、パフォーマンスの問題が発生する可能性があります。

    パブリック・ノード名の入力には、各ノードのプライマリ・ホスト名を使用します。この名前は、hostnameコマンドによって表示される名前です。

  8. インストーラの要求に応じて、情報を入力してスクリプトを実行します。
    インストールのインタビューの後に、「詳細」をクリックするとログ・ファイルを参照できます。
  9. インストールに必要なすべての情報を指定すると、インストーラによって各ノードにソフトウェアがインストールされます。その後、Oracle Net Configuration Assistant (NETCA)、Oracle Private Interconnect Configuration Assistantおよびクラスタ検証ユーティリティ(CVU)が実行されます。これらのプログラムはユーザーの介入なしに起動されます。
  10. インストール時、Oracle Automatic Storage Managementコンフィギュレーション・アシスタント(asmca)により、Oracle ASMが記憶域に構成されます。

Oracle Grid Infrastructureのインストールが正常に完了したことを検証した後、Oracle ClusterwareおよびOracle ASMを使用して他のアプリケーションの高可用性を維持するか、またはOracle DatabaseおよびOracle RACソフトウェアをインストールできます。

Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用して、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)を管理できます。Oracle Grid InfrastructureクラスタをOracle Enterprise Managerに登録するには、クラスタのすべてのノードでOracle Management Agentがインストールされ、実行されていることを確認します。

関連項目: