6.2 Oracle ACFSおよびOracle ADVM
Oracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)は、マルチプラットフォームのスケーラブルなファイルシステムであり、Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)の機能を拡張して、すべてのファイル・タイプをサポートするストレージ管理テクノロジです。
Oracle ACFSおよびOracle ADVMは、Windows Server 2012 x64、Windows Server 2012 R2 x64およびWindows 2016 x64でサポートされています。
Oracle ACFSによるOracle ASMテクノロジの拡張によって、単一インスタンスおよびクラスタ構成のどちらでも、すべてのアプリケーション・データがサポートされます。Oracle ADVMは、ボリューム管理サービスと、クライアントとの標準ディスク・デバイス・ドライバ・インタフェースを提供します。Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイルシステムは、Oracle Automatic Storage Management動的ボリューム・マネージャ・インタフェースを介してOracle ASMと通信します。
Oracle ACFSでは、Oracle Databaseバイナリなど、すべてのOracleファイルのための最適化された記憶域を提供できます。Oracle ACFSがサポートするファイルには、アプリケーション実行可能ファイル、データ・ファイルおよびアプリケーション・レポートなどがあります。他にも、ビデオ、オーディオ、テキスト、イメージ、設計図、その他の汎用アプリケーションのファイル・データがサポートされます。
Oracle ACFSにOracle Database 12cリリース1 (12.1)以降のソフトウェアのOracleホームを配置できますが、Oracle ClusterwareのバイナリまたはファイルはOracle ACFSに配置できません。
Oracle ACFSの制限事項とガイドライン
シングル・インスタンスおよびクラスタの構成にOracle ACFSを使用する場合は、記憶域計画の一環としてこれらのガイドラインおよび制約を確認します。
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Oracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)は、汎用のファイル・システムです。
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Oracle ACFSは、Oracle ASMが構成されている場合にのみ使用できます。
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Oracle ACFSを使用する予定がある場合は、Oracle Grid Infrastructureをインストールするときにドメイン・ユーザーを使用する必要があります。
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Oracle ACFSファイルシステムをWindows上で作成する場合、Windowsドメイン・ユーザーとしてログオンします。また、Windows上のOracle ACFSファイルシステムでファイルを作成する場合、Windowsドメイン・ユーザーとしてログインして、ファイルがすべてのノードによってアクセス可能であることを確認する必要があります。
クラスタ・ノード間でファイルシステムを使用する場合、ベスト・プラクティスは、ドメイン・ユーザーを使用しているファイルシステムをマウントして、セキュリティ識別子がクラスタ・ノード間で同じであることを確認することです。ファイルおよびディレクトリへのアクセス権限を定義する際に使用されるWindowsセキュリティ識別子は、ユーザーを識別する情報を使用します。ローカル・ユーザーは、ローカル・ノードのコンテキストでのみ認識されます。Oracle ACFSは、ファイルシステムへのデフォルトのアクセス権限を設定するため、最初のファイルシステムのマウント時にこの情報を使用します。
Oracle ACFSへのOracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureのファイルの配置に関する次の一般的なガイドラインおよび制限事項に注意してください。
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クラスタ用Oracle Grid Infrastructure 12cリリース 1 (12.1)以降では、Oracle Databaseのバイナリ、データ・ファイルおよび管理ファイル(トレース・ファイルなど)をOracle ACFSに配置できます。
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Oracle ACFSでは、Oracle Databaseデータ・ファイル、表領域ファイル、制御ファイルおよびREDOログによるレプリケーションまたは暗号化は、サポートされていません。
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データベースのリリースがOracle Database 11gリリース2以上の場合にのみ、Oracle DatabaseホームをOracle ACFSに配置できます。以前のリリースのOracle Databaseは、Oracle ACFS上にはインストールできません。
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Oracle Clusterwareのインストールの場合、Oracle ClusterwareのファイルをOracle ACFSに配置することはできません。
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ポリシー管理型Oracle Flex Clusterデータベースの場合、Oracle ACFSはハブ・ノードで実行できます。
Oracle Restart構成でOracle ACFSを実行する場合は、次の制限が適用されます。
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Oracle Database 18cから、コンフィギュレーション・アシスタントではOracle Restart構成のOracle ACFSにはOracle Databaseホームを作成できません。
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Oracle Restartでは、どのプラットフォームでもOracle ACFSリソースはサポートされません。
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Oracle Database 12cから、Oracle Restart構成でOracle ACFSレジストリがサポートされなくなりました。
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システムの再起動後に、Oracle ACFSドライバを手動でロードする必要があります。
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Oracle ASMインスタンスの実行終了後に、Oracle ACFSファイル・システムを手動でマウントおよびマウント解除する必要があります。
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Oracle ACFSファイル・システムでのOracleデータ・ファイルの作成は、Oracle Restart構成ではサポートされません。Oracle ACFSファイル・システムでのOracleデータ・ファイルの作成は、クラスタ構成用のOracle Grid Infrastructureでサポートされています。
関連項目:
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Oracle ACFSとOracle ADVMがサポートされているプラットフォームおよびリリースの詳細は、My Oracle SupportのNote 1369107.1 (https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=1369107.1)を参照してください。
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現在のリリースおよびサポート情報については、My Oracle SupportのNote 854428.1「Oracle製品のパッチ・セット更新」(https://support.oracle.com/epmos/faces/DocumentDisplay?id=854428.1)を参照してください。
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Oracle ACFSおよびOracle ADVMの詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください