11.7.1 以前のリリースからのOracle Grid Infrastructureのアップグレード

以前のリリースからOracle Grid Infrastructure (Oracle ClusterwareおよびOracle Automatic Storage Management)をアップグレードするには、この手順を実行します。

以前により高いリリースのOracle Grid Infrastructureへのアップグレードを試行し、そのGridホームがまだ存在する場合は、インストーラを実行するかわりに、より高いバージョンのGridホームのGrid_home\crs\configディレクトリにあるconfig.batスクリプトを実行します。アップグレード・オプションを選択して、既存のGridホームをより新しいリリースにアップグレードします。

  1. Gridインストール・ユーザーとして、Oracle Grid Infrastructureのイメージ・ファイルをダウンロードし、そのファイルをGridホームに解凍します。

    次に例を示します。

    mkdir C:\app\18.0.0\grid
    cd C:\app\18.0.0\grid 
    unzip -q download_location\grid_home.zip

    ここで、download_location\grid_home.zipはダウンロードされたOracle Grid Infrastructureイメージ・ファイルのパスです。

    注意:

    • このイメージ・ソフトウェアは、Gridホームを配置するディレクトリに展開する必要があります。

    • Oracle Grid Infrastructureのイメージ・ファイルをダウンロードし、ローカル・ノードにのみコピーします。アップグレード中に、ソフトウェアはクラスタの他のすべてのノードにコピーおよびインストールされます。

  2. クラスタ内のノードで実行されているOracle ASMを使用する、非クラスタ(シングル・インスタンス)のOracle Databaseが存在する場合は、アップグレードを開始する前に、それらを停止する必要があります。
    それらのデータベースに関連付けられているリスナーを停止する必要はありません。

    注意:

    Oracle Clusterwareのアップグレード中、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)インスタンスは、実行したままにしておくことをお薦めします。アップグレード・プロセス中、アップグレードされているノードのデータベース・インスタンスは自動的に停止および起動されます。
  3. 次のコマンドを実行して、新しいGridホームでOracle Grid Infrastructureウィザードを起動します。
    Grid_home\gridSetup.bat
  4. 「Oracle Grid Infrastructureのアップグレード」オプションを選択します。
    このオプションは、Oracle Grid Infrastructure (Oracle ClusterwareおよびOracle ASM)をアップグレードします。
  5. ノード選択ページで、すべてのノードを選択します。
  6. 指示どおりに、インストール・オプションを選択します。
  7. 選択内容を確認すると、アップグレード・スクリプトが自動的に実行されます。
  8. Oracle Grid Infrastructureホームは、以前のOracle ClusterwareホームおよびOracle ASMホームとは異なる場所にあるため、Oracle ClusterwareホームおよびOracle ASMホームにあるユーティリティやその他のファイルを使用するスクリプトまたはアプリケーションを更新します。

    注意:

    • Oracle Grid Infrastructure 12cリリース2 (12.2)以降では、OCRおよびOCRバックアップはOracle ASMディスク・グループに配置される必要があります。アップグレード中に、以前のリリースのOCRバックアップの場所に関係なく、OCRバックアップの場所はOracle ASMディスク・グループに変更されます。

    • 古いOracle Clusterwareホームにあるバックアップは、アップグレード後に削除できます。Oracle Clusterwareのアップグレードはアウトオブプレース・アップグレードであり、Oracle Grid Infrastructure 18cへのアップグレード後、OCRおよびOCRバックアップはOracle ASMディスク・グループにある必要があるためです。

    • アップグレードするクラスタにOCR、OCRバックアップ、Oracle ASMパスワード、Oracle ASMパスワード・ファイル・バックアップおよびグリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリ(GIMR)を格納する単一のディスク・グループが含まれる場合、個別のディスク・グループを作成するか、別のディスク・グループを使用してOCRバックアップ、GIMRおよびOracle ASMパスワード・ファイル・バックアップをそのディスク・グループに格納することをお薦めします。

    関連項目:

    ディスク・グループを作成するコマンドの詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。