2 Oracle Database Clientのインストール前の作業
この章では、Oracle Instant Clientをインストールする前に完了する必要がある作業について説明します。次の情報が含まれています。
システムへrootとしてログイン
Oracleソフトウェアをインストールする前に、root
ユーザーとしていくつかのタスクを完了しておく必要があります。root
ユーザーとしてログインするには、次の手順を実行します。
-
X Window SystemワークステーションまたはXターミナルからソフトウェアをインストールする場合は、次の手順を実行します。
-
ローカル・ターミナル・セッション(
xterm
)を開始します。 -
ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、次のコマンドを入力して、リモート・ホストでのローカルのXサーバーのXアプリケーションの表示を可能にします。
$ xhost fully_qualified_remote_host_name
次に例を示します。
$ xhost somehost.us.acme.com
-
ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、
ssh
、rlogin
、またはtelnet
コマンドを使用して、ソフトウェアをインストールするシステムに接続します。$ telnet fully_qualified_remote_host_name
-
root
ユーザーとしてログインしていない場合は、次のコマンドを入力し、ユーザーをroot
に切り替えます。$ su - root password: #
注意:
サイレント・モードのインストールを実行する場合を除き、X Window Systemワークステーション、Xターミナル、またはXサーバーがインストールされているPCやその他システムからソフトウェアをインストールする必要があります。
-
Xサーバー・ソフトウェアがインストールされたPCまたはその他のシステムからソフトウェアをインストールする場合の手順は、次のとおりです。
注意:
この手順の詳細は、ご使用のXサーバーのマニュアルを参照してください。ご使用のXサーバー・ソフトウェアによっては、異なった順序で作業を実行する必要があります。
ハードウェア要件の確認
システムは、次のOracle Database Client 18cの最小ハードウェア要件を満たしている必要があります:
メモリー要件
Oracle Database Client 18cのメモリー要件は次のとおりです:
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256 MBのRAM。
次のコマンドを入力して、物理RAMのサイズを確認します。
# grep MemTotal /proc/meminfo
物理RAMのサイズが必要サイズより小さい場合は、先に進む前にメモリーを増設する必要があります。
-
次の表では、インストールされているRAMと構成済スワップ領域の推奨サイズの関連を示します。
注意:
Linux on POWER Systemsでは、HugePages機能により、メモリー・マップ・ファイルを使用して、ラージ・ページ表にスワップできないメモリーが割り当てられます。HugePagesを有効にする場合は、スワップ領域を計算する前に、HugePagesに割り当てられるメモリー分を使用可能なRAMから差し引く必要があります。
使用可能なRAM 必要なスワップ領域 最大256MB
RAMのサイズの3倍
257MBから512MB
RAMのサイズの2倍
513MBから726MB
RAMのサイズの1.5倍
726MB超
RAMサイズの0.75倍
構成済スワップ領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。
# grep SwapTotal /proc/meminfo
必要に応じて、オペレーティング・システムのドキュメントを参照して追加のスワップ領域の構成方法を確認してください。
次のコマンドを入力して、使用可能なRAMおよびスワップ領域を確認します。
# free
注意:
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使用可能なRAMおよびスワップ領域については、値を確定する前に、複数の値を取得することをお薦めします。これは、ユーザーとコンピュータとの対話によって使用可能なRAMおよびスワップ領域が常に変化しているためです。
-
サーバーのスワップ領域の割当てガイドラインについては、ご使用のオペレーティング・システムのベンダーにお問い合せください。ベンダーのガイドラインは、このマニュアルに示すスワップ領域要件より優先されます。
システム・アーキテクチャ
システム・アーキテクチャでソフトウェアを実行できるかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。
# uname -m
注意:
このコマンドの出力結果には、プロセッサ・タイプが表示されます。プロセッサ・アーキテクチャがインストールするOracleソフトウェアのリリースと適合することを確認します。想定した出力が表示されない場合、このシステムにそのソフトウェアはインストールできません。
ディスク領域要件
Oracle Database Client 18cのディスク領域要件は次のとおりです:
-
/tmp
ディレクトリでのクライアント・インストールの最低ディスク領域要件は、120MBです。/tmp
ディレクトリに必要な最小ディスク領域は、選択したインストール・タイプによって異なります。次の表に、インストールのタイプごとに/tmp
ディレクトリに必要な最小ディスク領域を示します。次のコマンドを入力して、使用可能なディスク領域のサイズを確認します。
# df -k /tmp
/tmp
ディレクトリの使用可能な空き領域が120MB未満の場合は、次の手順のいずれかを実行します。-
領域の要件が満たされるように、
/tmp
ディレクトリから不要なファイルを削除します。 -
oracle
ユーザーの環境を設定するときに、TMP
およびTMPDIR
環境変数を設定します。 -
/tmp
ディレクトリを含むファイルシステムを拡張します。ファイル・システムの拡張については、必要に応じて、システム管理者に連絡してください。
-
-
システムの空きディスク領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。
# df -k
クライアント・インストールには、Linux on POWER Systems上のソフトウェア・ファイル用に130 MBのディスク領域が必要です。
ソフトウェア要件の確認
インストールする製品ごとに、次に示すソフトウェアがシステムにインストールされていることを確認します。
アイテム | 要件 |
---|---|
次のオペレーティング・システム(または以降のバージョン)がサポートされます:
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システムで次のカーネル・バージョン(またはそれ以降)が実行されている必要があります:
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Red Hat Enterprise Linux Server 7.1パッケージ |
次のパッケージがインストールされている必要があります。
|
SUSE Linux Enterprise Server12の各パッケージ |
次のパッケージがインストールされている必要があります。
|
C/C++ Runtime Environment |
次のIBM XL C/C++ Runtime Environmentをダウンロードします:
VAC最適化パッケージを使用する場合、XL Optimization Librariesコンポーネントをリンクからダウンロードしてインストールする必要があります。 |
コンパイラ |
パッケージの下に示されたバージョンのGNU CおよびC++コンパイラがサポートされます。 |
Pro*FORTRAN |
次のFortranバージョン(または以降のバージョン)がサポートされます:
|
次のJDBC-OCIドライバを使用できますが、インストールには必要ありません。
|
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Oracle ODBCドライバ |
ODBCを使用するには、使用するオペレーティング・システムに応じて、次のODBC RPMも追加インストールする必要があります。 Red Hat Enterprise Linux Server 7.1
SUSE Linux Enterprise Server 12。:
|
GNU Compiler Collection (GCC)をプライマリ・コンパイラとして使用する場合、プライマリ・コンパイラの構成の手順については、「GCCのプライマリ・コンパイラとしての構成」の項を参照してください。
Instant Client Light要件
Instant Client Lightを使用する場合は、前の項で説明した要件の他に、アプリケーションで次の言語とキャラクタ・セットを使用する必要があります。
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言語: Oracleでサポートされる言語です。
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地域: Oracleでサポートされる地域。
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キャラクタ・セット:
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シングルバイト
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US7ASCII
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WE8DEC
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WE8MSWIN1252
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WE8ISO8859P1
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WE8EBCDIC37C
(EBCDICプラットフォームのみ) -
WE8EBCDIC1047
(EBCDICプラットフォームのみ)
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Unicode
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UTF8
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AL32UTF8
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AL16UTF16
Instant Client Lightを使用する利点は、通常のInstant Clientよりもフットプリントがはるかに小さいことです。通常のInstant Clientが110MBを使用するのに対し、アプリケーションがロードする必要がある共有ライブラリは、34MBのみです。そのため、アプリケーションで使用するメモリーが少なくてすみます。
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言語、地域およびキャラクタ・セットは、NLS_LANG
環境変数によって決定されます。
注意:
Oracle Database Instant Clientを実行する前に、環境変数NLS_LANG
が必要なキャラクタ・セットに設定されていることを確認します。