パスワードのリセットによる大/小文字区別の強制
アップグレードしたデータベースで、デフォルト・ユーザー・アカウントおよびユーザー・アカウントの大/小文字区別のあるパスワードを使用してセキュリティを強化します。
セキュリティを強化するために、パスワードで大/小文字の区別を有効にすることをお薦めします。大/小文字を区別すると、ユーザーは、正しいパスワード文字列を入力し、さらにその文字列の各文字の大/小文字も正しく区別する必要があるため、パスワードのセキュリティを強化できます。たとえば、パスワードがhPP5620qr
の場合、hpp5620QR
またはhPp5620Qr
と入力すると失敗します。
データベースを保護するため、パスワードはセキュアな方法で作成します。データベースのデフォルト・パスワードを使用している場合、それらのパスワードは変更してください。デフォルトでは、パスワードを変更すると、大/小文字区別が強制されます。事前定義されたユーザー・アカウントのパスワードを含め、すべてのパスワードは、Oracle推奨のパスワード要件を満たしている必要があります。
アップグレード後に新しく作成されたデータベースでは、追加の作業や追加の管理要件はありません。
パスワード変更に関する既存のデータベース要件およびガイドライン
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Oracle Database 12cリリース1 (12.1)以上のデフォルトのセキュリティ設定が適用されている場合、パスワードは8文字以上にする必要があり、
welcome
やoracle
などのパスワードは使用できません。 -
IGNORECASE
パラメータは非推奨です。このパラメータは使用しないでください。 -
既存のデータベースでパスワードの大/小文字区別を利用するには、データベースのアップグレード作業中に既存のユーザーのパスワードをリセットする必要があります。既存のデータベース・ユーザーごとに、
ALTER
USER
文を使用してパスワードをリセットします。 -
DBA_USERS
のPASSWORD_VERSIONS
列を問い合せ、10Gのパスワード・バージョンのみを持ち、11G
や12C
のパスワード・バージョンを持たないアカウントのUSERNAME
を見つけます。10G
のパスワード・バージョンのみを持つすべてのアカウントのパスワードをリセットします。
- 10Gパスワード・バージョンを使用するユーザー・パスワードの確認と再設定
よりセキュアなパスワード認証を行うためには、10G
パスワード・バージョンを使用するユーザー・アカウントのパスワードを確認して再設定し、より新しい、よりセキュアなパスワード・バージョンを使用するようにします。
関連項目:
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パスワードの大/小文字区別の詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください
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パスワードの強度の詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください