新規データベース・インストールによるスタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureのインストール

ここのステップを完了させて、スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureをインストールしてから、Oracle Restartで管理されるデータベースを作成してください。

スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructure (Oracle RestartとOracle ASMをインストールします)をインストールし、1つのディスク・グループを作成します。

インストールを開始する前に、ネットワーク情報、記憶域情報およびオペレーティング・システムのユーザーとグループを使用できるようにする必要があります。rootスクリプトを実行したり、rootスクリプトを自動化するための情報を提供する準備も行う必要があります。

  1. Oracle Restartソフトウェアの所有者ユーザーとしてログインします(oracle)。
  2. Oracleソフトウェアを初めてインストールする場合は、Oracle Optimal Flexible Architecture (OFA)の推奨事項に従ってOracleベースおよびOracleインベントリ・ディレクトリを作成します。これらのディレクトリに対して正しい所有者、グループおよび権限を指定します。
    # mkdir -p /u01/app/oracle
    # mkdir -p /u01/app/oraInventory
    # chown -R oracle:oinstall /u01/app/oracle
    # chown -R oracle:oinstall /u01/app/oraInventory
    # chmod -R 775 /u01/app
  3. スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureのインストール・イメージ・ファイルをダウンロードし、gridホーム・ディレクトリを作成し、このgridホーム・ディレクトリにイメージ・ファイルを解凍します。

    例:

    $ mkdir -p /u01/app/oracle/product/18.0.0/grid
    $ cd /u01/app/oracle/product/18.0.0/grid
    $ unzip -q /tmp/grid_home.zip

    注意:

    作成したGridホーム・ディレクトリが、Oracle Optimal Flexible Architectureの推奨事項に準拠していることを確認してください。また、作成したこのGridホーム・ディレクトリのみにインストール・イメージ・ファイルを解凍します。
  4. Oracle ASMフィルタ・ドライバ(Oracle ASMFD)で使用するために共有ディスクを構成およびプロビジョニングします。
    1. rootとしてログインし、$ORACLE_HOMEをグリッド・ホームの場所に設定し、$ORACLE_BASEを一時的な場所に設定します。
      su root
      # set ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/18.0.0/grid
      # set ORACLE_BASE=/tmp
      

      $ORACLE_BASEを一時的な場所に設定し、Oracle Grid Infrastructureをインストールする前にGridホームに診断ファイルや追跡ファイルが作成されることがないようにします。

    2. ASMCMD afd_labelコマンドを次のように使用して、Oracle ASMフィルタ・ドライバとともに使用するためにディスク・デバイスをプロビジョニングします。次に例を示します。
      # cd /u01/app/oracle/product/18.0.0/grid/bin
      # ./asmcmd afd_label DATA1 /dev/rdsk/cXtYdZsA --init
      # ./asmcmd afd_label DATA2 /dev/rdsk/cXtYdZsB --init
      # ./asmcmd afd_label DATA3 /dev/rdsk/cXtYdZsC --init
      
    3. ASMCMD afd_lslblコマンドを使用して、Oracle ASMFDとともに使用するためにデバイスにマークが付けられていることを確認します。次に例を示します。
      # ./asmcmd afd_lslbl /dev/rdsk/cXtYdZsA
      # ./asmcmd afd_lslbl /dev/rdsk/cXtYdZsB
      # ./asmcmd afd_lslbl /dev/rdsk/cXtYdZsC
    4. $ORACLE_BASEの設定を解除します。
      # unset ORACLE_BASE
      
  5. Oracle Restartソフトウェア所有者ユーザーとしてログインし、gridSetup.shを実行して、Oracle Grid Infrastructure設定ウィザードを起動します。
    $ Grid_home/gridSetup.sh

    ここで、Grid_homeはOracle Grid Infrastructureホーム・ディレクトリです。

    注意:

    -applyRUおよび-applyOneOffsオプションを指定してgridSetup.shコマンドを使用すると、Oracle Grid Infrastructureのインストールまたはアップグレード中にリリース更新(RU)と個別パッチをインストールできます。
  6. 「構成オプションの選択」画面で、スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureの構成(Oracle Restart)オプションを選択してOracle RestartおよびOracle ASMをインストールして構成します。「次へ」をクリックします。
  7. インストール中、Oracle ASMでマウントされ文字列AFD:*でOracle ASMFDに登録されたディスク・パスが、デフォルトのデータベース記憶域の候補ディスクとして一覧表示されます。
  8. 必要に応じて追加のディスク・グループでOracle ASMを構成します。
    • デフォルトのディスク・グループ名はDATAです。ディスク・グループに新しい名前を入力する、またはデフォルト名を使用することができます。

    • 作成する追加のディスク・デバイスは、グリッド・インストールを実行するユーザーが所有する必要があります。

  9. Oracle ASMディスク・デバイスの管理にOracle ASMフィルタ・ドライバ(Oracle ASMFD)を使用する場合は、「ASMディスク・グループの作成」画面のOracle ASMフィルタ・ドライバの構成を選択します。
    Linuxでは、Oracle ASMディスク・デバイスの管理にOracle ASMフィルタ・ドライバ(Oracle ASMFD)を使用する場合は、Oracle Grid Infrastructureのインストールを開始する前にOracle ASMライブラリ・ドライバ(Oracle ASMLIB)を削除する必要があります。
  10. 必要に応じて構成プロンプトに応答し、Oracle Grid Infrastructureを構成します。詳細は、「ヘルプ」をクリックしてください。
  11. rootスクリプトを自動化するための情報を入力するか、OUIのプロンプトが表示されたらrootとしてスクリプトを実行します。

    rootスクリプトの実行の自動化を構成し、rootスクリプトが失敗した場合は、問題を手動で修正して「再試行」をクリックし、再度rootスクリプトを実行できます

  12. Oracle Databaseインストールを開始し、Oracle Databaseファイル記憶域のOracle ASMディスク・グループを選択します。インストール中のヘルプは、詳細が必要なOracle Universal Installerのページで「ヘルプ」をクリックします。