5.1 RPMパッケージを使用したOracle Database XEのインストール

RPMパッケージを使用してOracle Database XEをインストールおよび構成するには、次の手順を実行します。

Oracle Database XE 18cのインストールを試行する前に、既存のOracle Database XEまたはSID XEを持つデータベースをターゲット・システムからアンインストールします。

Oracle Database XEのインストールでは、/optの下の9GBのディスク領域が消費されます。このディスク・パーティションに必要なディスク領域がない場合、スペースを追加するか、代替パーティションを/opt/oracleとしてマウントする必要があります。このディスク・パーティションは、ソフトウェアおよびデータベースが存在する定義済Oracleベースです。

注意:

Oracle Database XEインストールでは、そのディスクのシンボリック・リンク(symlink)の使用はサポートされていません。

Oracle Database XE RPMのインストール

  1. sudoを使用してユーザーrootとして実行します。

    $ sudo -s
  2. Oracle Linuxの場合、Database Preinstallation RPMが自動的に取得され、次のステップに進みます。Red Hat互換Linuxディストリビューションの場合、次のコマンドを使用してDatabase Preinstallation RPMをダウンロードしてインストールします。

    1. Red Hat Enterprise Linux6の場合、次のコマンドを実行します。

      # curl -o oracle-database-preinstall-18c-1.0-1.el6.x86_64.rpm https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/latest/x86_64/getPackage/oracle-database-preinstall-18c-1.0-1.el6.x86_64.rpm
      # yum -y localinstall oracle-database-preinstall-18c-1.0-1.el6.x86_64.rpm

      Red Hat Enterprise Linux7の場合、次のコマンドを実行します。

      # curl -o oracle-database-preinstall-18c-1.0-1.el7.x86_64.rpm https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/latest/x86_64/getPackage/oracle-database-preinstall-18c-1.0-1.el7.x86_64.rpm
      # yum -y localinstall oracle-database-preinstall-18c-1.0-1.el7.x86_64.rpm

      注意:

      yumがパッケージ確認プロンプトをスキップするようにする場合、-yオプションを使用します。
  3. Oracle Technology Networkから、Oracle Database RPMベースのインストールのソフトウェア・ダウンロード・ページにアクセスします。

    https://www.oracle.com/technetwork/database/database-technologies/express-edition/downloads/index.html

  4. RPMベースのインストールの実行に必要なoracle-database-xe-18c-1.0-1.x86_64.rpmファイルを選択済のディレクトリにダウンロードします。

  5. yum localinstallコマンドを使用して、データベース・ソフトウェアをインストールします。

    # yum -y localinstall oracle-database-xe-18c-1.0-1.x86_64.rpm

Database Preinstallation RPMは、Oracleインストール所有者およびグループを自動的に作成し、Oracleインストールに必要なその他のカーネル構成設定を設定します。役割区分を使用する予定がある場合は、要件に応じてデータベース・ユーザーおよびグループの拡張セットを作成します。RPMログ・ファイルをチェックして、システム構成の変更を確認します。

たとえば、最新の変更については、このファイル/var/log/oracle-database-preinstall-18c/results/orakernel.logを確認してください。

Oracle Databaseソフトウェアのインストールが完了しました。

インストールに成功すると、たとえば次のようにして、ダウンロードしたRPMファイルを削除できます。

# rm oracle-database-preinstall-18c-1.0-1.el6.x86_64.rpm
# rm oracle-database-preinstall-18c-1.0-1.el7.x86_64.rpm
# rm oracle-database-xe-18c-1.0-1.x86_64.rpm

Oracle Databaseの作成および構成

構成スクリプトは、1つのプラガブル・データベース(XEPDB1)を持つコンテナ・データベース(XE)を作成し、デフォルトのポート(1521)にリスナーを、およびポート5500にEnterprise Manager Expressを構成します。

構成パラメータは、/etc/sysconfig/oracle—xe–18c.confファイルを編集して変更できます。

このファイルに設定されているパラメータの詳細は、サイレント・モードのインストール手順: サイレント・インストールの実行を参照してください。

デフォルト設定でOracle XEデータベースを作成するには、次の手順を実行します。

  1. sudoを使用してユーザーrootとして実行します。

    $ sudo -s
  2. サービス構成スクリプトを実行します。

    # /etc/init.d/oracle-xe-18c configure

    プロンプトで、SYSSYSTEMおよびPDBADMIN管理ユーザー・アカウントのパスワードを指定します。入力したパスワードは8文字以上の長さで、少なくとも1つの大文字、1つの小文字および1つの数字[0-9]を含めることをお薦めします。

    関連項目:

    これらのアカウントに同じパスワードが使用されます。パスワードはOracle推奨標準に準拠する必要があります。パスワードの保護に関するガイドラインの詳細は、Oracle Databaseセキュリティ・ガイドを参照してください

    構成が完了すると、データベースおよびリスナーが起動されます。

構成、データベース・ファイルおよびログの場所

表5-1構成、データベース・ファイルおよびログの場所

ファイル名と位置 目的

/opt/oracle

Oracleベース。これは、Oracle Database XEディレクトリ・ツリーのルートです。

/opt/oracle/product/18c/dbhomeXE

Oracleホーム。このホームは、Oracle Database XEがインストールされている場所です。これには、Oracle Database XE実行可能ファイルおよびネットワーク・ファイルのディレクトリが含まれます。

/opt/oracle/oradata/XE

データベース・ファイル。

/opt/oracle/diagサブディレクトリ

診断ログ。データベース・アラート・ログは/opt/oracle/diag/rdbms/xe/XE/trace/alert_XE.logです

/opt/oracle/cfgtoollogs/dbca/XE

データベース作成ログ。XE.logファイルには、データベース作成スクリプトの実行の結果が含まれています。

/etc/sysconfig/oracle-xe-18c.conf

構成デフォルト・パラメータ。

/etc/init.d/oracle-xe—18c

構成およびサービス・スクリプト。