Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド 12c (12.2.1.4.0) E96106-04 |
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この章のトピックは、次のとおりです:
Oracle BI管理ツールの「式ビルダー」ダイアログを使用して、リポジトリ内に制約、集計およびその他の定義を作成できます。
「式ビルダー」は、自動色強調表示およびその他のフォーマット拡張を提供し、式の作成および読取りを簡単にします。
「式ビルダー」で作成した式は、SQLで作成した式と同様です。注記がない場合、SQL問合せの「式ビルダー」で作成した式は、すべてOracle BIサーバーに対して使用できます。
この項では、次の項目について説明します。
「式ビルダー」には、数多くのダイアログが含まれます。
「式ビルダー」で式を作成するとき、「カテゴリ」ペインでカテゴリを選択します。「カテゴリ」ペインで選択した値の応じて、下部ペインに値が表示されます。値を「検索」フィールドに入力すると、一致しない文字列がフィルタ・アウトされ、一致する文字列のみが表示されます。検索基準を「検索」フィールドに入力すると、スクロール・バーを使用して、リストを上下に移動できます。また、[Tab]キーを使用して「検索」フィールドの間を移動できます。結果の完全なリストに戻るには、「検索」フィールドの文字列を削除します。
ノート:
「検索」フィールドに入力できるテキストは、使用可能な文字列のいずれかと一致するテキストのみです。たとえば使用可能な文字列のオプションがA11、A12またはA13で始まる場合、「検索」フィールドに入力するテキストは、Aで始まる必要があります。
初めて「式ビルダー」を開いたとき、項目はソートされていません。「ペインの並替え」オプションを選択すると、ペインにあるすべての項目がソートされます。このオプションを選択すると、ペインの内容やフィルタ基準は変更されずにペインが自動的に再作成されます。
「式ビルダー」ツールバーでの操作について説明します。
ツールバーは、「式ビルダー」の下部にあります。
この表は、式の各ボタンおよびその機能を示しています。
演算子 | 説明 |
---|---|
+ |
加算用のプラス記号。 |
- |
減算用のマイナス記号。 |
* |
乗算用の乗算記号。 |
/ |
除算用の除算記号。 |
|| |
文字列の連結。 |
( |
左カッコ。 |
) |
右カッコ。 |
> |
大なり記号。値が比較対象より大きいことを示します。 |
< |
小なり記号。値が比較対象より小さいことを示します。 |
= |
等号。同じ値であることを示します。 |
<= |
以下記号。値が比較対象と同じか、比較対象より小さいことを示します。 |
>= |
以上記号。値が比較対象と同じか、比較対象より大きいことを示します。 |
<> |
等しくありません。値が比較対象より大きいか小さいが、異なることを示します。 |
AND |
|
OR |
|
NOT |
|
, |
カンマ。リスト内の要素を区切るために使用されます。 |
「カテゴリ」ペインに表示されるカテゴリは、「式ビルダー」へのアクセス元のダイアログによって異なります。
カテゴリ名 | 説明 |
---|---|
集計内容 |
使用可能な集計関数が含まれています。集計ソースは、ここにリストされている関数のいずれかを使用し、その内容のレベルを指定する必要があります。 |
時間ディメンション |
ビジネス・モデルで構成された時間ディメンションが含まれています。ビジネス・モデルに時間ディメンションが存在しない場合、または時間ディメンションが特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「時間ディメンション」カテゴリは表示されません。 「時間ディメンション」カテゴリを選択すると、構成済の各時間ディメンションが中央ペインに表示され、選択したディメンションの各レベルが下部ペインに表示されます。 |
論理表 |
ビジネス・モデルで構成された論理表が含まれています。論理表が特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「論理表」カテゴリは表示されません。 「論理表」カテゴリを選択すると、ビジネス・モデルの各論理表が中央ペインに表示され、選択した論理表の各列が下部ペインに表示されます。 |
値ベースのディメンション |
ビジネス・モデルで構成された親子階層を持つディメンションが含まれています。ビジネス・モデルに親子階層を持つディメンションが存在しない場合、または親子階層を持つディメンションが特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「値ベースのディメンション」カテゴリは表示されません。 「値ベースのディメンション」カテゴリを選択すると、親子階層を持つ構成済のディメンションが中央ペインに表示されます。このカテゴリには、下部ペインは存在しません。 |
論理レベル |
関連論理レベルが含まれています。レベル・ベース・ディメンションが特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「論理レベル」カテゴリは表示されません。 「論理レベル」カテゴリを選択すると、中央ペインで適切な論理ディメンション(レベル・ベース)を選択できます。また、下部ペインでレベル自体を選択できます。 |
物理表 |
関連物理表が含まれています。物理表が特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「物理表」カテゴリは表示されません。 |
演算子 |
使用可能なSQL論理演算子が含まれています。 |
式 |
使用可能な式が含まれています。 |
関数 |
使用可能な関数が含まれています。表示される関数は、選択したオブジェクトによって異なります。 |
定数 |
使用可能な定数が含まれています。 |
タイプ |
使用可能なデータ・タイプが含まれています。 |
リポジトリ変数 |
使用可能なリポジトリ変数が含まれています。リポジトリ変数が定義されていない場合、このカテゴリは表示されません。 |
セッション変数 |
使用可能なシステム・セッション変数および非システム・セッション変数が含まれています。セッション変数が定義されていない場合、このカテゴリは表示されません。 |
「式ビルダー」ダイアログで派生論理列を表示できます。
式を設定するには、「カテゴリ」ペインで「関数」を選択し、「関数」ペインで関数のタイプを選択し、下部ペインで関数を選択します。
使用する関数をダブルクリックして、これを編集ペインに貼り付けます。次に、編集ペインで、関数のカッコ内を1回クリックして、その領域を関数の引数を追加する挿入場所として選択します。
挿入場所に論理列を貼り付けるには、「カテゴリ」で「論理表」を選択し、「論理表」ペインで使用する表を選択します。次に、下部ペインで論理列をダブルクリックして、編集ペインで関数の引数として論理列を挿入場所に貼り付けます。この図は、編集ペインで式が表示される場所を示しています。
「式ビルダー」で式を作成するには、次のステップを実行します。
NQSConfig.INI
で、パラメータPREVENT_DIVIDE_BY_ZERO
がYES
に設定されている場合、Oracle BIサーバーでは、「アンサー」列計算の場合でも、ゼロ除算の状況でエラーが防止されます。Oracle BIサーバーでは、物理SQLの記述時にnullif()
または同様の関数を使用してゼロ除算阻止式が作成されます。このため、PREVENT_DIVIDE_BY_ZERO
がYES
(デフォルト値)に設定されているかぎり、ゼロ除算エラーを回避するためにCASE
文を使用する必要はありません。
INDEXCOL関数を使用すると、派生論理列を作成できます。
INDEXCOL
を選択すると、次の関数テンプレートが自動的に生成されます。
IndexCol( <<integer literal>>, <<expr1>> [, <<expr2>>, ?-] )
ノート:
バックエンド・データの参照なしで評価が可能な場合は、セッション変数、算術式、またはCASE WHEN
文を引数integer literal
として使用することもできます。
『Oracle Business Intelligence Enterprise Edition論理SQLリファレンス・ガイド』のINDEXCOLに関する項を参照してください。
Oracle BI管理ツールには、オブジェクトの名前変更、集計の保持、文字列の外部化などの機能を実行するいくつかのユーティリティおよびウィザードがあります。
この項では、次の項目について説明します。
列または表の置換ウィザードを使用すると、論理表ソースでの物理列や表の置換プロセスが自動化されます。
たとえば、Oracle BI Applicationsを購入した場合、論理表ソースを更新して、異なるデータベース・タイプにマップできます。このユーティリティを使用して、論理表ソースのマッピングを開発表から本番表に変更することもできます。
列または表の置換ウィザードを使用して、同じ表内の単一の列または表全体を置換できます。表を置換する場合、表にあるすべての列をマップする必要があります。
無効な論理表ソース(つまり、置換えに使用できない論理表ソース)を選択した場合、ソースを使用できない理由を説明するメッセージが表示され、そのソースのチェック・ボックスが無効になります。
「オプション」ダイアログの「一般」タブで「置換ウィザードで使用できない論理表ソースの非表示」が選択されていると、無効な論理表ソースはリストに表示されません。その列にマップしている論理表ソースがリストに表示されないときには、「情報」ボタンが表示されます。物理オブジェクトが論理表ソースで置換されなかった理由について詳細を確認するには、「情報」をクリックします。
「ソースの選択」画面は、選択した物理表にマップしている論理表ソースが複数ある場合のみ表示されます。
「イベント表」ユーティリティを使用すると、表をOracle Business Intelligenceイベント・ポーリング表として識別できます。
イベント・ポーリング表は、1つ以上の物理表が更新されたことをOracle BIサーバーを通知する方法です。
イベント表に追加される各行により、単一の更新イベントを示します。キャッシュ・システムは、イベント表から行を読み取るかイベント表をポーリングし、物理表の情報を行から抽出し、それらの物理表を参照するキャッシュ・エントリをパージします。
『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のイベント・ポーリング表によるキャッシュ・イベント処理に関する項を参照してください。
「文字列の外部化」ユーティリティを使用して、「プレゼンテーション」レイヤーのサブジェクト・エリア名、表名、階層名および列名、ならびにこれらの説明をローカライズできます。
これらのテキスト文字列を、ANSI、UnicodeおよびUTF-8のエンコーディング・オプションを使用して外部ファイルに保存できます。また、Unicode暗号化を使用して文字列を一連のXMLファイルに保存することもできます。
「文字列の外部化」ユーティリティを使用する前に、「プレゼンテーション」レイヤーで文字列を外部化する必要があります。次のことを検討してください。
サブジェクト領域、プレゼンテーション表、プレゼンテーション列など任意のプレゼンテーション・レイヤー・オブジェクトを右クリックし、「表示名の外部化」を選択し、「カスタム名の生成」または「記述子の外部化」を選択し、「カスタム説明の生成」を選択して、文字列を外部化できます。「カスタム名の生成」を選択して、「文字列の外部化」ユーティリティを実行すると、変換キーも「文字列の外部化」ダイアログに表示されます。
これらの右クリック外部化オプションのいずれかを選択すると、選択したオブジェクトおよびその子オブジェクトに対して、「プロパティ」ダイアログで、「カスタム表示名」オプションまたは「カスタム説明」オプションが自動的に選択されます。
たとえば、サブジェクト・エリアを右クリックし、外部化オプションのいずれかを選択すると、そのサブジェクト・エリア内のすべてのプレゼンテーション表、列、階層およびレベルに外部化フラグが設定されます。
「文字列の外部化」ユーティリティを実行すると、「プレゼンテーション」レイヤーで外部化に選択した文字列のみが外部化されます。
『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のリポジトリでのメタデータ名のローカライズに関する項を参照してください。
externalizestrings
ユーティリティを実行するには、次のいずれかを行います。BI_DOMAIN/bitools/bin
にあるexternalizestrings
コマンドライン・ユーティリティを使用して、externalizestrings
ユーティリティ内に表示される必要な構文を確認します。「名前変更ウィザード」を使用して、「プレゼンテーション」レイヤーおよび「ビジネス・モデルとマッピング」レイヤーの表および列の名前を変更できます。
メンテナンス性を向上させるために、プレゼンテーション・レイヤーではなく、ビジネス・モデルとマッピング・レイヤーでオブジェクトの名前を変更することをお薦めします。プレゼンテーション・オブジェクトではなく論理オブジェクトにわかりやすい名前を使用することによって、複数のサブジェクト領域で再利用され、ビジネス・モデルに変更を組み込むためにサブジェクト領域を削除して再作成する必要がある場合でも名前が保持されます。
プレゼンテーション階層からオブジェクトを選択するには、「プレゼンテーション名の編集」管理ツール・オプションを有効にする必要があります。
「論理列名の使用」プロパティが選択されていない(「false」に設定されている)個別のプレゼンテーション列のみを選択できます。
「プレゼンテーション列」を選択している場合、「論理列名の使用」プロパティがないプレゼンテーション列のみ名前が変更されます。
名前変更ルールは、リストに表示される順に適用されます。ルールを適用する順序を変更するには、追加したルールを選択し、「上」または「下」をクリックします。
たとえば、論理列GlobalGROUP、GlobalSalesおよびGlobalCustomerNameをGroup、SalesおよびCustomer Nameに名前変更するとします。次のルールを指定の順序で適用できます。
Insert space before each first uppercase letter, unless on the first position or there is a space already All text lowercase First letter of each word capital Change each occurrence of "Global " to "" (not case sensitive)
「物理レイヤーの更新」ウィザードを使用して、バックエンド・データベースの現行の定義に基づいて、リポジトリの「物理」レイヤーのデータベース・オブジェクトを更新できます。
物理レイヤーの更新ウィザードは、オンライン・モードで開かれたリポジトリでのみ使用できます。
このウィザードが更新を処理するとき、プレゼンテーション・サービスは、各バックエンド・データベースに接続します。「物理」レイヤーのオブジェクトは、バックエンド・データベースのオブジェクトと比較されます。説明テキストが、「物理」レイヤーのデータベースで定義されたオブジェクトとバックエンド・データベースで定義されたオブジェクトとの相違点(データ・タイプ長の不一致やバックエンド・データベースにないオブジェクトなど)を警告します。たとえば、あるオブジェクトがリポジトリの「物理」レイヤーのデータベースに存在するが、バックエンド・データベースに存在しない場合、次のテキストが表示されます。
オブジェクトはデータベースに存在しないため、削除されます。
このウィザードでは、バックエンド・データベースに存在するがリポジトリに存在しない列または表をリポジトリに追加しません。さらに、このウィザードでは、列キー割当てを更新しません。これは、データベースの列と一致する列がリポジトリにあることを確認した後で、この値が一致しない場合、このウィザードでは、リポジトリの列のタイプおよび長さを更新します。
各データベースの接続プール設定は、オブジェクトがバックエンド・データベースから「物理」レイヤーに最後にインポートされたときに使用した接続プール設定と一致する必要があります。「接続プールの作成または変更」を参照してください。
「リポジトリ・ドキュメント」ユーティリティは、プレゼンテーション列のマッピングを対応する論理列および物理列に記録します。
ドキュメントには、これらの列に関連付けられた条件式が含まれます。ドキュメントは、カンマ区切り(CSV)形式、XML形式またはタブ区切り(TXT)形式で保存できます。
「リポジトリ・ドキュメント」ユーティリティを使用して、Oracle Business Intelligenceメタデータをフラット・ファイルに抽出し、ExcelおよびRDBMSにロードできます。結果として得られるファイルを問い合せ、質問(「物理列Xを削除すると、影響を受ける論理列はどれですか」や「ビジネス・モデルで物理表W_SRVREQ_Fを参照している場所はいくつですか」など)に回答できます。リポジトリ内の要素間の依存関係を確立できます。
Excelは、1,000,000行のデータ・セットのみを許容します。大きなリポジトリでは、行の制限を超える場合があります。関連ビジネス・モデルを新しいプロジェクトに抽出して、リポジトリのサブセットで「リポジトリ・ドキュメント」ユーティリティを実行します。「マルチユーザー開発環境の設定と使用」を参照してください。
「リポジトリ・ドキュメント」ユーティリティは、現行リポジトリの「プレゼンテーション」レイヤーと「物理」レイヤーの間の接続を示す、カンマ区切り形式のファイルまたはタブ区切り形式のファイルを作成します。このファイルは「物理」レイヤーとしてリポジトリにインポートできます。ファイルには、リポジトリ変数およびマーケティング・オブジェクトに関する情報は含まれていません。
メタデータ・ディクショナリを生成して、リポジトリ・オブジェクトのメトリックや属性に関する詳細情報をOracle Business Intelligenceユーザーが得る場合に役立てることができます。
紛らわしいメタデータ・オブジェクト名が原因である問題の解決や、属性が複雑な方法で派生している場合に詳細情報の取得をユーザーが行う必要がある場合があります。メタデータ・ディクショナリを生成することで、ユーザーはリポジトリとそのオブジェクトを理解できます。
メタデータ・ディクショナリは、静的なXMLドキュメントのセットです。各XMLドキュメントは、列などのメタデータ・オブジェクト(そのプロパティおよび他のメタデータ・オブジェクトとの関係を含む)について説明します。ユーザーはOracle BIプレゼンテーション・サービスのユーザー・インタフェース、あるいはブラウザで、XMLドキュメントを表示できます。
管理ツールを使用して、リポジトリのメタデータ・ディクショナリを生成します。ディクショナリは、リポジトリの変更と異なり、更新されないため、定期的にディクショナリを生成し、その内容を更新する必要があります。
メタデータ・ディクショナリ・ファイルは、Oracle HTTP ServerやApache HTTP ServerなどのWebサーバー上にホストする必要があります。ディクショナリを生成するとき、出力をWebサーバー上の最終的な場所、または一時的な場所に設定できます。一時的な場所にディクショナリを生成する場合、このファイルをWebサーバー上の場所にコピーする必要があります。
大きなリポジトリの一部は、数万のオブジェクトを含むことができます。大きなリポジトリ用にディクショナリを生成する場合、非常に長い時間がかかる可能性があります。
ディクショナリはマルチバイト・キャラクタでディレクトリに格納できません。ディクショナリに必要なディレクトリの作成についてシステム・エラーが発生した場合は、別のディレクトリを選択する必要があります。
次の方法で、ディクショナリの保存場所を選択します。
ローカルまたはネットワークの場所を選択します。ディクショナリを生成するとき、リポジトリと同じ名前のサブディレクトリがその場所に作成されます。ディクショナリのディレクトリおよびファイルがそのサブディレクトリに作成されます。
たとえば、J:\BI_DataDictionary
を選択し、リポジトリ名がdemo1.rpdの場合、ディクショナリ・ファイル(スタイル・シートを含む)は、J:\BI_DataDictionary\demo1
に作成されます。
IIS仮想ディレクトリを使用する場合、ディクショナリを生成する前に、IISで仮想ディレクトリを作成または選択できます。ディクショナリを生成するとき、このIIS仮想ディレクトリに関連付けられた物理ディレクトリを選択します。
ユーザーがメタデータ・ディクショナリ・ファイルを表示できる場所は、ご使用のWebサーバーのホスト名およびポート番号、ならびにファイルを保存したディレクトリの場所によって異なります。
「メタデータ・ディクショナリの情報へのアクセスの提供」を参照してください。
instanceconfig.xml
構成ファイルを編集して、Oracle BIプレゼンテーション・サービス・ユーザー・インタフェースのメタデータ・ディクショナリ機能を有効にし、ユーザー、グループまたはアプリケーション・ロールに適切な権限を付与します。メタデータ・ディクショナリを生成すると、そのディクショナリのスタイル・シートおよび索引ファイルが作成されます。関連するスタイル・シート(XSLファイル)が作成され、リポジトリ・ディレクトリ内のxsl
という名前のディレクトリに保存されます。
名前索引およびツリー索引が作成され、 [drive]:\[path]\[repository name]
ルート・ディレクトリに保存されます。これらの索引ファイルは、相互に関連付けられており、表示を素早く切り替えられます。
Oracle BIプレゼンテーション・サービス・ユーザー・インタフェースからメタデータ・ディクショナリの情報を表示する方法について学習するには、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド』を参照してください。
分析の作成時、コンテンツ・デザイナは、サブジェクト領域、フォルダ、列またはレベルに関する追加情報(他のメタデータ・オブジェクトとの関係など)を参考用に必要とすることがあります。
コンテンツ・デザイナにこれらの情報を提供するには、コンテンツ・デザイナがリポジトリのメタデータ・ディクショナリにアクセスできるようにします。
メタデータ・ディクショナリには、リポジトリ内に格納されているメトリックと、リポジトリ・オブジェクトの属性が記述されています。メタデータ・ディクショナリの出力は静的なXMLドキュメント・セットです。
『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionセキュリティ・ガイド』のアプリケーション・ロールを使用したプレゼンテーション・サービス権限の管理に関する項を参照してください。
メタデータ・ディクショナリが生成されていて、ファイルが適切な場所に保存されていることを確認します。「メタデータ・ディクショナリの生成」を参照してください。
『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド』の「サブジェクト領域」ペインからのメタデータ情報の表示に関する項を参照してください。
この手順を使用して、リポジトリにある不要になったオブジェクトを削除します。
大きなリポジトリは、サーバー上で多くのメモリーを使用し、保守が困難です。また、大きなリポジトリでは開発に時間がかかります。データベース、初期化ブロック、物理カタログ、および変数を削除できます。
集計の永続性ウィザードを使用して、集計表を作成し、これをメタデータにマップするために使用するSQLファイルを作成できます。
「集計の永続性ウィザードを使用した集計指定の生成」を参照してください。
「プレゼンテーション表」ダイアログの「子プレゼンテーション表」タブを使用して子プレゼンテーション表を指定し、アンサーおよびBIコンポーザでネストされたフォルダを表示できるようになりました。
プレゼンテーション表名の先頭にハイフンを追加することで、またはプレゼンテーション表の説明の先頭に矢印(->)を追加することで、アンサーで1レベルのネストを追加することが可能でした。これらの方法を使用していた場合は、プレゼンテーション・フォルダの変換ユーティリティを実行して、メタデータを新しい構造に変換することをお薦めします。
ノート:
ネストを作成するためにプレゼンテーション表名の先頭にハイフンを付ける方法、またはプレゼンテーション表の説明の先頭に矢印を付ける方法は、このリリースおよび今後のリリースでは非推奨になりました。
論理列タイプのドキュメントの生成ユーティリティを使用して、論理列とそれに対応するタイプの完全なリストを生成できます。
出力はXML形式で保存されます。ANSI、Unicode、またはUTF-8のエンコーディング・オプションを選択できます。
このユーティリティは、論理列タイプの比較ユーティリティと同時に使用されることがよくあります。「論理列タイプの比較」を参照してください。
biservergentypexml
ユーティリティを使用して、論理列およびその対応するタイプのリストを生成できます。
biservergentypexml
ユーティリティは、管理ツールの「論理列タイプ・ドキュメントの生成」ユーティリティと似ています。このユーティリティは、WindowsシステムとUNIXシステムの両方で使用できます。biservergentypexml
は、RPD形式のバイナリ・リポジトリでのみ使用できます。
biservergentypexml
ユーティリティの場所は、次のとおりです。
BI_DOMAIN/bitools/bin
構文
biservergentypexml
ユーティリティは次のパラメータを取ります。
biservergentypexml -R repository_name [-P repository_password] -O output_XML_file_name {-8 | -U | -A}
説明:
repository_nameは、論理列タイプのリストの生成元とするリポジトリの名前とパスです。
repository_passwordは、論理列タイプのリストの生成元とするリポジトリのパスワードです。
repository_password引数はオプションです。パスワード引数を指定しなかった場合、コマンドの実行時にパスワードを入力するように求められます。セキュリティ侵害のリスクを最小限にとどめるために、パスワード引数をコマンドラインやスクリプトで指定しないことをお薦めします。スクリプト上の理由から、標準入力によってパスワードを指定できます。
output_XML_file_nameは、このユーティリティによって生成された出力を保存するXMLファイルの名前とパスです。
- 8
では出力ファイルに対してUTF-8エンコーディングを指定します。
- U
では出力ファイルに対してUnicodeエンコーディングを指定します。
- A
では出力ファイルに対してANSIエンコーディングを指定します。
例
次の例では、UTF-8でエンコードされたlog_col_types.xmlという出力XMLファイルが作成され、このファイルにはmy_repos.rpdからの論理列タイプが含まれます。
biservergentypexml -R my_repos.rpd -O log_col_types.xml -8 Give password: my_rpd_password
ノート:
リポジトリ・ファイルと出力XMLファイルが別のディレクトリにある場合は、両方のファイルへの完全なパス名を指定してください。
論理列タイプのドキュメントの出力サンプルを確認できます。
管理ツールの「論理列タイプ・ドキュメントの生成」ユーティリティまたはbiservergentypexml
ユーティリティを使用して生成された論理列タイプのドキュメントは、次のようになります。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?> <REPOSITORY> <BUSINESS_MODEL NAME="SampleApp Lite"> <LOGICAL_TABLE NAME="D1 Products"> <COLUMN NAME="Product Number"> <TYPE>INT</TYPE> <NULLABLE>No</NULLABLE> </COLUMN> <COLUMN NAME="Product"> <TYPE>VARCHAR</TYPE> <LENGTH>25</LENGTH> <NULLABLE>No</NULLABLE> </COLUMN> <COLUMN NAME="Product Type"> <TYPE>VARCHAR</TYPE> <LENGTH>25</LENGTH> <NULLABLE>No</NULLABLE> </COLUMN> <COLUMN NAME="Product Type Key"> <TYPE>INT</TYPE> <NULLABLE>No</NULLABLE> </COLUMN> ... </LOGICAL_TABLE> <LOGICAL_TABLE NAME="D0 Time"> <COLUMN NAME="Calendar Date"> <TYPE>DATE</TYPE> <NULLABLE>No</NULLABLE> </COLUMN> <COLUMN NAME="Per Name Week"> <TYPE>VARCHAR</TYPE> <LENGTH>12</LENGTH> <NULLABLE>No</NULLABLE> </COLUMN> ... </LOGICAL_TABLE> </BUSINESS_MODEL> </REPOSITORY>
Oracle BI EEでは、論理列タイプがMUD開発の途上で変更されると、予期しない論理列タイプが生成されます。
この場合は、管理ツールの「論理列タイプ・ドキュメントの生成」ユーティリティを使用するか、biservergentypexml
を使用して論理列とそのタイプのリストを生成し、後続のMUDバージョンに対して「論理列タイプの比較」ユーティリティを使用して、論理列のタイプを予期されるとおりに一致させることができます。たとえば、リポジトリ・バージョン20に対して論理列タイプのリストを生成し、論理列タイプの比較ユーティリティを使用してそのリストをリポジトリ・バージョン30と比較することができます。
このユーティリティを使用するには、現在のリポジトリとの比較の対象となる論理列タイプのリストを生成しておく必要があります。論理列タイプの比較ユーティリティでは、リポジトリとXMLファイルの両方に存在する論理列のみが比較され、新規に作成された論理列と削除済の列は無視されます。
リポジトリを比較またはマージしている場合、アップグレードIDが正しく機能しないことがあります。
アップグレードIDの修正ユーティリティを使用して、アップグレードIDの問題を修正できます。
Oracle BIはアップグレードIDを使用して、リポジトリを比較またはマージします。2つのリポジトリの2つのオブジェクトが同じオブジェクトである場合に確認します。ただし、場合によっては、アップグレードIDが正しく機能しないことがあります。たとえば、2つ以上のオブジェクトが同じアップグレードIDを持つ場合、オブジェクトにアップグレードIDが見つからない場合および非表示の内部オブジェクトにアップグレードIDが設定されている場合などです。
同じオブジェクト、データ・フィルタおよび問合せ制限権限を複数のユーザーまたはロールに同時に割り当てる場合、「権限の一括設定」ユーティリティを使用できます。
「計算ウィザード」を使用して、既存の2つの列を比較する新しい計算列を作成できます。また、メトリックをバルクで作成することもできます。
これには、ゼロ除算、NULLケース、およびその他の困難な状況を処理するビルトイン・メカニズムがあります。「計算ウィザード」は、四半期ごとの売上げ、収益率、最小値、最大値などを自動で計算する方法を提供します。
計算ウィザードの「新規計算」ページで、次のオプションから選択します。
変化(CurrentX - ComparisonX)
ソース列から比較列の値を減算します。
たとえば、「変化」計算で、比較列が「NULL
」のときに、「NULL
」を返すか他の値を返すかを選択できます。
パーセント変更(100.0 * (CurrentX - ComparisonX) / ComparisonX)
ソース列から比較列の値を減算し、パーセンテージで表現します。
指数(1.0 * CurrentX / ComparisonX)
ソース列を比較列で除算します。
パーセント (100.0 * (CurrentX / ComparisonX))
ソース列を比較列で除算し、パーセンテージで表現します。
Oracle BI管理者は、Oracle BI使用状況トラッキング表のレコードをOracle BIサーバーの問合せログと関連付けて、論理SQL問合せの問題のトラブルシューティングに役立てることや、特定の主題の領域に関する問合せを特定することができます。
Oracle BIサーバーは、論理SQL問合せのテキストおよび物理SQL問合せのテキストからハッシュ・コードを計算します。Oracle BIサーバーから実行されるSQL問合せの物理SQLハッシュ・コードは、V$SQL
のACTION列に記録されます。管理者は、ACTION列をS_NQ_DB_ACCT
表のPHYSICAL_HASH_ID列と結合できます。
使用状況トラッキングが有効になっている場合、Oracle BIサーバーに送信される各論理SQLリクエストはS_NQ_ACCT
表に記録されます。Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイドの使用状況トラッキングの情報を収集するための直接挿入の設定に関する項を参照してください。
NQSConfig.ini
ファイルでENABLE_HASH_CODE_IN_SQL_COMMENTS
パラメータをYES
に設定して、論理SQL問合せに関連付けられた各論理SQLコメントに一意のHash_ID
を作成します。
問合せの問題を解決したら、DISABLE_HASH_CODE
を使用する必要があります。
Oracle BIサーバーのquery.log
に記録された物理SQLハッシュー・コードをOracle DatabaseのV$SQL
パフォーマンス・ビューのACTION
列に格納された同じハッシュ・コード値に関連付けることができます。
Oracle BIサーバーの管理者は、次を実行することで、V$SQL
ビューの物理SQL問合せを関連付けることができます。
V$SQLビューのACTION列からOracle BI EE物理問合せのハッシュ・コードを取得。
V$SQL
ビューのACTION
列から取得したハッシュ・コード値を使用してPHYSICAL_HASH_ID
列をフィルタ処理して、Oracle BI EE物理問合せの使用状況トラッキング表S_NQ_DB_ACCT
の問合せを実行。
S_NQ_ACCT.ID
列をS_NQ_DB_ACCT
表のLOGICAL_QUERY_ID
列と結合して、Oracle BI EE論理問合せの使用状況トラッキング表S_NQ_ACCT
の問合せを実行。
S_NQ_ACCT
表の列(SUBJECT_AREA_NAME列など)から、対応するBI論理リクエストの様々なプロパティを取得できます。
S_NQ_ACCT
表の論理リクエスト・レコードとBI問合せログやBIカタログとの関連付けに関係のある列は次のとおりです。
QUERY_TEXT
は、論理SQL問合せのテキストを表します(4000バイトに切り詰められます)。SQL問合せの完全なテキストについては、BI問合せログ・ファイルのQUERY_BLOB
列を使用します。
例:
select product.productid, product.qtysold, supplier.companyname, supplier.qtysold, (1.0 * product.qtysold) / supplier.qtysold from SnowflakeSales
HASH_ID
は、論理SQL問合せのハッシュ・コードを表します。この識別子を使用して、同じ問合せの発生について問合せログを検索できます。
例:
HASH_ID
値としてa3a04491
S_NQ_DB_ACCT
表のLOGICAL_QUERY_ID
列と結合して、物理SQL問合せの詳細を取得できます。