2 GoToMeetingとOIG ADコネクタの統合

この統合では、Microsoft Active Directoryをミドルウェアとして使用して、ユーザー管理操作がAdmin Centerに実装されます。OIG ADコネクタおよびGoToMeeting ADコネクタは、Oracle Identity Governance、Microsoft Active DirectoryおよびGoToMeetingディレクトリ・サービスの間でのGoToMeetingユーザー属性の同期に役立ちます。

ノート:

OIG ADコネクタの詳細(動作保証済言語、サポートされるコネクタ機能など)は、『Oracle Identity GovernanceMicrosoft Active Directory User Managementアプリケーションの構築』Microsoft Active Directory User Managementコネクタについてに関する項を参照してください。

2.1 OIG ADコネクタ統合の動作保証済コンポーネント

OIG ADコネクタを使用してOracle Identity GovernanceをGoToMeetingと統合するために必要なソフトウェア・コンポーネントおよびそのバージョンは次のとおりです。

ノート:

Oracle Identity Managerリリース11.1.xを使用している場合は、コネクタをCIベース・モードのみでインストールして使用できます。AOBアプリケーションを使用する場合は、Oracle Identity Governanceリリース12.2.1.3.0にアップグレードする必要があります。

表2-1 OIG ADコネクタ統合の動作保証済コンポーネント

コンポーネント AOBアプリケーションの要件 CIベース・コネクタの要件

Oracle Identity GovernanceまたはOracle Identity Manager

次のいずれかのリリースを使用できます:
  • Oracle Identity Governanceリリース12c PS4 (12.2.1.4.0)

  • Oracle Identity Governance 12c (12.2.1.3.0)

Oracle Identity GovernanceまたはOracle Identity Managerの次のリリースのいずれかを使用できます。

  • Oracle Identity Governanceリリース12c PS4 (12.2.1.4.0)

  • Oracle Identity Governance 12c (12.2.1.3.0)

  • Oracle Identity Manager 11g リリース2 PS3 BP06 (11.1.2.3.6)

ターゲット・システム

GoToMeeting管理者センター

GoToMeeting管理者センター

Oracle Identity Governance Microsoft Active Directory User Managementコネクタ

12.2.1.3.0

12.2.1.3.0

GoToMeeting Active Directoryコネクタ

1.5.1.68

1.5.1.68

2.2 OIG ADコネクタ統合の使用上の推奨事項

これらは、使用中のOracle Identity GovernanceまたはOracle Identity Managerのバージョンに応じて、デプロイまたは使用できるOIG ADコネクタのバージョンに関する推奨事項です。

  • Oracle Identity Governanceリリース12c (12.2.1.3.0)以降を使用している場合は、OIG ADコネクタの最新バージョン12.2.1.xを使用します。Identity Self Serviceの「管理」タブの「アプリケーション」オプションを使用してコネクタをデプロイします。

  • 「OIG ADコネクタ統合の動作保証済コンポーネント」の「CIベース・コネクタの要件」列に示されたOracle Identity Managerリリースを使用している場合、このコネクタの11.1.xバージョンを使用します。このコネクタの12.2.1.xバージョンを使用する場合は、CIベース・モードのみでインストールして使用できます。AOBアプリケーションを使用する場合、Oracle Identity Governanceリリース12c (12.2.1.3.0)以降にアップグレードする必要があります。

    ノート:

    このコネクタの最新バージョン12.2.1.xをCIベース・モードで使用している場合のコネクタ・デプロイメント、使用方法およびカスタマイズの詳細は、『Oracle Identity Manager Microsoft Active Directory User Managementコネクタ・ガイド』のリリース11.1.1を参照してください。

2.3 OIG ADコネクタ統合でサポートされる操作

OIG ADコネクタを使用したGoToMeetingとOracle Identity Governanceの統合でサポートされるユーザー管理操作は次のとおりです。

表2-2 OIG ADコネクタ統合でサポートされるコネクタ操作

操作 サポート対象か

ユーザーの管理

 

ユーザーの作成

はい

ユーザーの更新

はい

ユーザーの削除

はい

ユーザーの有効化

はい

ユーザーの無効化

はい

2.4 OIG ADコネクタ統合のアーキテクチャ

この実装では、Microsoft Active Directoryは、Oracle Identity Governanceのアイデンティティ・データのターゲット(管理対象)リソースとして使用されます。

次のコネクタは、Oracle Identity GovernanceとAdmin Centerの間でデータを同期するために使用されます。
  • Oracle Identity Governance Microsoft Active Directory User Managementコネクタ

    OIG ADコネクタを使用すると、Oracle Identity GovernanceとADの間でユーザー情報を同期でき、OIG ADコネクタはアカウント管理モードで実行するように構成されます。このモードでは、次の操作が可能です。
    • プロビジョニング

      プロビジョニングでは、Oracle Identity Governanceを使用して、ADでユーザーを作成、更新または削除します。Microsoft Active DirectoryリソースをOracle Identity Governanceユーザーに割り当てる(プロビジョニングする)と、そのユーザーのアカウントがMicrosoft Active Directoryで作成されます。Oracle Identity Governance関連では、プロビジョニングという用語は、Oracle Identity Governanceを使用したADアカウントに対する更新を意味する場合にも使用されます。

    • ターゲット・リソースのリコンシリエーション

      ターゲット・リソースのリコンシリエーションでは、ADで新たに作成または変更されたアカウントに関連するデータをリコンサイルして、既存のOracle Identity Governanceユーザーやプロビジョニングされたリソースにリンクすることができます。ターゲット・リソース・リコンシリエーションを実行するために、Active Directory User Target Reconciliationスケジュール済ジョブが使用されます。

    『Oracle Identity Governance Microsoft Active Directory User Managementアプリケーションの構築』コネクタ・アーキテクチャに関する項を参照してください。

  • GoToMeeting Active Directoryコネクタ

    GoToMeetingでは、ファイアウォールの背後で軽量のADコネクタを使用して、ADとGoToMeetingディレクトリ・サービスの間でユーザー情報を同期します。これらのユーザー・アカウントは、GoToMeeting ADコネクタのスケジュール済タスクを使用してADからAdmin Centerにアカウントを同期するために使用されるMicrosoft Active Directoryグループ(ADのAD Sync Group属性の値として指定)のメンバーとして含まれます。

    GoToMeeting ADコネクタの詳細は、https://www.gotomeeting.com/のGoToMeeting Webサイトにアクセスし、「Support」にナビゲートしてActive Directory Connectorを検索してください。

図2-1に、OIG ADコネクタを使用してOracle Identity GovernanceをGoToMeetingと統合するために使用するコンポーネントを示します。

図2-1 OIG ADコネクタ統合のアーキテクチャ

図2-1の説明が続きます
「図2-1 OIG ADコネクタ統合のアーキテクチャ」の説明

図2-1に示されているように、ADは、Oracle Identity Governanceのターゲット・リソースとして構成されます。OIG ADコネクタは、Identity Connector Framework (ICF)を使用して実装される.NET Frameworkのコネクタです。ICFコンポーネントは、すべてのOracle Identity Governanceコネクタに共通の基本的なリコンシリエーションおよびプロビジョニング処理を提供します。さらに、ICFには接続プーリング、バッファリング、タイムアウト、フィルタリングなどの一般的な機能も用意されているため、開発者がこれらの機能を自分で実装する必要はありません。ICFはOracle Identity Governanceに同梱されています。したがって、ICFを構成したり変更する必要はありません。

この実装では、次の2つのステップのプロセスによる、ターゲット・システムでのユーザー・アカウントのプロビジョニングが可能です。
  1. OIG ADコネクタは、Oracle Identity Governanceで実行されるプロビジョニング操作を通じて、AD内でユーザー・アカウントを作成または更新します。

  2. GoToMeeting ADコネクタは、ADから属性をフェッチし、GoToMeeting ADコネクタのスケジュール済タスクを通じてそのデータをAdmin Centerと同期して、ユーザー・アカウントのプロビジョニングを自動化します。ADからフェッチしたデータに基づいて、ユーザー・アカウントはAdmin Centerで自動的に作成または更新されます。

リコンシリエーションを通じて、ADで直接作成および更新されるアカウント・データがOracle Identity Governanceにフェッチされ、対応するOracle Identity Governanceユーザーに対して格納されます。

2.5 OIG ADコネクタおよびGoToMeeting ADコネクタのデプロイおよび使用

Oracle Identity GovernanceがMicrosoft Active DirectoryおよびGoToMeetingと通信するための前提条件として、OIG ADコネクタおよびGoToMeeting ADコネクタをバック・エンドでデプロイおよび構成する必要があります。

OIG ADコネクタは、Identity Self Serviceのアプリケーション・オンボーディング機能を使用してデプロイします。OIG ADコネクタをデプロイおよび使用する詳細な手順は、『Oracle Identity Governance Microsoft Active Directory User Managementアプリケーションの構築』に説明されています。詳細は、ガイドの次の各項を参照してください。

GoToMeeting ADコネクタをデプロイおよび使用する手順は、GoToMeeting製品のマニュアルで説明されています。GoToMeeting ADコネクタをデプロイおよび使用する詳細な手順は、https://www.gotomeeting.com/のGoToMeeting Webサイトにアクセスし、「Support」にナビゲートしてActive Directory Connectorを検索してください。