この項では、このマニュアルに記載されているTimesTenリリース18.1の新機能の概要を説明し、詳細情報を参照するためのリンクを示します。
TimesTen Scaleoutに新しく搭載されたクライアント・ルーティングAPIにより、Cクライアント・アプリケーションではハッシュ分散キーのキー値に基づいてグリッド要素に接続をルーティングできます。この機能により、指定したキー値に一致する行を格納している要素にクライアント・アプリケーションが接続できるため、行を格納している要素とアプリケーションに接続された要素との間で不要な通信を回避できます。詳細は、「TimesTen Scaleoutのクライアント・ルーティングAPI」を参照してください。
TimesTenは、ODBC 3.51コア・インタフェース準拠をサポートしています。
以前のバージョンのTimesTenで使用されていたODBCアプリケーションを実行する場合は、次の点に注意してください。
TimesTenドライバはODBCに準拠していますが、このリリースでは、LinuxおよびUNIXプラットフォームにTimesTenをインストールした場合、最新のODBCヘッダー・ファイルが用意されています。結果として、TimesTen ODBCの一部のAPIシグネチャが変更されました。
ODBC 3.51標準に従って、一部の関数を64ビット準拠に更新するために変更が加えられました。
これらの変更およびその他の変更により、任意のプラットフォームでアプリケーション・コードの変更が必要になる場合があります。
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重要: 必要なコード変更が使用中のアプリケーションには適用対象外でも、TimesTen 18.1で既存のODBCアプリケーションを再コンパイルして再リンクすることをお薦めします。 |
詳細は、「以前のバージョンのTimesTenとのODBC APIの非互換性」を参照してください。
このリリースで提供されるODBCヘッダー・ファイルでは、リターン・コードSQL_NO_DATA_FOUND (これ以上返される行はないという意味)がsqlext.hに定義されています。SQL_NO_DATA_FOUNDを使用するアプリケーションにはこのファイルが含まれている必要があります。これはtimesten.hにより含まれます。
一時的なエラー後に手動で再試行するための新しいエラー・コードがあります。TimesTenはほとんどの一時的なエラーを自動的に解決します(これは、TimesTen Scaleoutで特に重要です)が、アプリケーションが特定のエラー・コードを検出した場合には必要に応じて現在のトランザクションまたは最新のAPIコールを再試行することをお薦めします。詳細は、「一時的なエラー後の再試行(ODBC)」および「一時的なエラー(OCI)」を参照してください。