この章では、Java開発環境およびこれに関連する検討事項について説明します。内容は次のとおりです。
TimesTen Classicの場合はOracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション、移行およびアップグレード・ガイドの説明に従って、またはTimesTen Scaleoutの場合はOracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイドのTimesTen Scaleoutの前提条件およびインストールの説明に従って、使用環境にTimesTenをインストールして構成します。
Javaのインストール・ドキュメントで説明されているとおりにJava JDKをインストールします。
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ノート: TimesTen JDBCドライバではJDBC 4.2 API (Java 8)が実装されており、Java8、9および10ランタイム環境(JRE)での動作が保証されています。 |
TimesTen Scaleoutの場合、DSNはグリッドに定義されているすべての接続属性において自動的に使用可能になります。Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイドのデータベースへの接続を参照してください。
TimesTen Classicの場合、TimesTenをインストールおよび構成したら、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のTimesTenデータベースの管理に関する説明に従って、データベースDSN (データ・ソース名)を作成します。(DSNは、TimesTenデータベースおよびそのデータベースに接続するための接続属性セットのユーザーを識別する論理名です。)特に、次の項を参照してください。
「TimesTen JDBCドライバおよびドライバ・マネージャを使用した接続」
「ユーザーDSNおよびシステムDSNの概要」
「直接接続またはクライアント/サーバー接続用のDSNの定義」
「TimesTenを使用したスレッド・プログラミング」
「LinuxおよびUNIXでのDSNの作成(TimesTen Classicの場合)」
TimesTen用のJavaアプリケーションの開発を始める前に、環境を適切に構成する必要があります。これには環境変数の設定が含まれます。
Instant Clientの環境変数および実行時アクセスは、timesten_home/binディレクトリにある適切なttenvスクリプトにより構成されます。ここで、timesten_homeはTimesTenインスタンスのホーム・ディレクトリです。LinuxおよびUNIXプラットフォームの場合はttenv.shおよびttenv.csh (使用しているシェルによる)およびWindowsプラットフォームの場合はttenv.batです。
環境変数の詳細は、Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション、移行およびアップグレード・ガイドの環境変数およびJava環境変数を参照してください。ここではttenvを使用して環境変数を設定する方法や、PATHおよびCLASSPATH環境変数について説明されています。
Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション、移行およびアップグレード・ガイドのJava環境変数では、TimesTenでJavaアプリケーションをコンパイルする際のCLASSPATHの設定について説明しています。
すべてのJavaアプリケーションのコンパイルでは、ご使用のJDK用のJARファイルがクラスパスに存在する必要があります。TimesTenで、JDK 8の場合は次のようになります。
timesten_home/install/lib/ttjdbc8.jar
また、すべてのJMS/XLAアプリケーションのコンパイルには、次がクラスパスに存在する必要があります。
timesten_home/install/lib/timestenjmsxla.jar timesten_home/install/3rdparty/jms1.1/lib/jms.jar timesten_home/install/lib/orai18n.jar
前述の項で説明されているとおりに、適切なttenvスクリプトを使用して環境を設定します。
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ノート:
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TimesTen Classicクイック・スタートおよびTimesTen Scaleoutのサンプル・アプリケーションはTimesTenのGitHubロケーションから入手できます。TimesTen Classicクイック・スタートについては、チュートリアル、使用方法の手順およびサンプル・アプリケーションのセット一式があります。TimesTen Scaleoutについては、ODBCおよびJDBCのサンプル・アプリケーションがあります。
環境を構成した後、サンプル・アプリケーションをコンパイルして実行することで、すべて正しく設定されていることを確認できます。TimesTen Classicについては、アプリケーションはクイック・スタートのsample_codeディレクトリにあります。これらのコンパイルおよび実行方法については、サブディレクトリの手順を参照してください。TimesTen Scaleoutの場合、oracle-timesten-examples GitHubリポジトリのクローンを作成し、READMEファイルの指示に従います。
TimesTen Classicの場合、次のものが含まれます。
スキーマおよび設定: build_sampledbスクリプト(LinuxやUNIXでは.sh、Windowsでは.bat)で、サンプル・データベースおよびスキーマを作成します。サンプル・アプリケーションを使用する前にこのスクリプトを実行します。
環境および設定: ttquickstartenvスクリプト(LinuxやUNIXでは.shまたは.csh、Windowsでは.bat) (TimesTenの設定に使用するttenvスクリプトのスーパーセット)によって、デモ環境を設定します。サンプル・アプリケーションをコンパイルまたは実行するセッションに入るたびにこのスクリプトを実行します。
サンプル・アプリケーションおよび設定: クイック・スタートでは、JDBCのサンプル・アプリケーションとそのソース・コードを提供しています。