この項では、このマニュアルで説明するOracle TimesTen In-Memory Databaseリリース18.1の新機能の概要、および各機能の詳細への参照先を示します。
TimesTen Classicでは、自動クライアント・フェイルオーバーは、アクティブ・スタンバイ・ペアのレプリケーション・スキームを含むシナリオに限定されなくなりました。クライアントは、汎用自動クライアント・フェイルオーバーを使用して、データベース間で自動的にフェイルオーバーできます。これは、読取り専用キャッシュ・グループを使用している場合に特に役立ちます。詳細は、「自動クライアント・フェイルオーバーの使用」を参照してください。
クリティカル・イベント(無効化など)が発生すると、TimesTenでは、クリティカル・イベントの時点でデーモン・ログ・エントリが収集され、クリティカルな障害の診断を支援します。詳細は、「クリティカル・イベント・ロギング」を参照してください。
データベースをオープンしてクローズすることにより、ユーザーがそのデータベースに接続できるかどうかを管理できます。アプリケーションをデータベースに接続できるようにするには、ユーザー接続を受け入れるためにデータベースをオープンする必要があります。詳細は、「ユーザー接続に対するデータベースのオープンおよびクローズ」を参照してください。
オープン・ソース言語は、Oracle Database Programming Interface for C (ODPI - C)を通じてTimesTenと対話します。現在サポートされている言語はPythonおよびNode.jsです。詳細は、「ODBCドライバおよびJDBCドライバを使用したTimesTenへの接続」を参照してください。
SQLQueryTimeout
やSQLQueryTimeoutMSec
を使用して、SQL文がタイムアウトするまで実行される時間を秒単位またはミリ秒単位で設定できるようになりました。詳細は、「SQLおよびPL/SQLのタイムアウト値の選択」を参照してください。
正しい順序でアプリケーションを切断することで、データベースを正常に停止できます。新しい強制切断オプションは、アイドル状態または応答しないものを含め、接続されているすべてのアプリケーションをデータベースから非同期的に切断します。詳細は、データベースからの切断を参照してください。
ttCkptHistory
組込みプロシージャが更新され、このチェックポイント処理によってパージされた実際のトランザクション・ログ・ファイルの数、およびトランザクション・ログ保持の理由に関する情報が追加されました。詳細は、チェックポイントの履歴およびステータスの表示を参照してください。
Oracle TimesTen In-Memory Databaseで2つのモードを使用できるようになりました。
グリッド・モードのOracle TimesTen In-Memory Database (TimesTen Scaleout)は相互に接続されたホストのグリッドとなり、これらのホストで実行されているTimesTen Scaleoutインスタンスが連携して、インメモリー・データへの高速アクセス、フォルト・トレランスおよび高可用性を提供します。グリッドには1つ以上のデータベースが含まれ、各データベースは、そのグリッドのすべてのインスタンス間で分散されます。TimesTen Scaleoutでは、グリッドの各インメモリー・データベースのデータを複数のホストに分散することで、これらの機能を提供します。詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』を参照してください。
クラシック・モードのOracle TimesTen In-Memory Database (TimesTen Classic)は、単一インスタンス環境およびデータベースを示し、以前のリリースではTimesTen単独と呼ばれていました。
現在は、ドキュメントでTimesTen単独(TimesTen ClassicまたはTimesTen Scaleoutでない)と記載されている場合、その文は単一インスタンスと複数インスタンスの両方に該当します(TimesTenユーティリティ、リリース、ディストリビューション、インストール、データベースによって実行されたアクション、データベース内の機能を指す場合など)。
TimesTen ScaleoutはLinuxプラットフォームでのみサポートされていますが、TimesTen Classicは複数のプラットフォームでサポートされています。TimesTenでサポートされるプラットフォームの具体的なバージョンについては、インストール・ディレクトリにある『Oracle TimesTen In-Memory Databaseリリース・ノート』(README.html
)を参照してください。
ttBulkCp
ユーティリティの-directload
オプションを使用すると、大きなASCIIファイルからTimesTen表に、より迅速にコピーを実行できます。詳細は、ASCIIファイルからTimesTen表へのデータのコピーを参照してください。