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Oracle® TimesTen In-Memory Databaseリファレンス
リリース18.1
E98626-06
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1 TimesTenインスタンスの構成ファイル

この章では、TimesTen構成ファイルの属性について説明します。構成ファイルには、TimesTenインスタンスの属性と、それらの値が含まれています。

timesten.confファイルは、timesten_home/conf/timesten.confにあります。

構成ファイルの各行は、1つname=valueペアで構成されています。

TimesTen Classicでは、これらの値は、インスタンスを作成するときに、様々なTimesTenユーティリティまたは接続属性を使用して、またはこのファイルを編集することによって変更できます。このファイルを編集して値を変更する方法の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のTimesTenデーモンの処理に関する項を参照してください。

TimesTen Scaleoutでこのファイルの値を変更するには、ttGridAdmin instanceConfigImportコマンドを使用します。詳細は、「インスタンス構成属性のインポート(instanceConfigImport)」を参照してください。構成ファイルを手動で編集しないでください。

構成属性

構成ファイルの一部の属性は必須です。その他の属性はオプションです。

必須の属性

構成ファイルには、次の必須の属性が含まれています。

属性名 説明 属性値と型 デフォルト値
instance_name TimesTenインスタンスの名前。

この属性は、クライアントのみのインスタンスの場合にはオプションです。

1から255文字のASCII名。 instance1
daemon_port このインスタンスのTimesTenデーモンがリスニングするポート番号。

TimesTenは、クライアントのみのインスタンスの場合にはこの属性を無視します。

有効なTCPポート番号。 6624
admin_user インスタンス・ホーム・ディレクトリのOS所有者と一致するインスタンス管理者のOSユーザー名。

このエントリはttInstanceCreateユーティリティによって追加され、変更できません。

文字列 なし
admin_uid インスタンス管理者のOS uid番号。

このエントリはttInstanceCreateユーティリティによって追加され、変更できません。

整数 なし
hostname インスタンスのOSホスト名。

このエントリはttInstanceCreateユーティリティによって追加され、変更できません。

文字列 なし
instance_guid グローバル一意IDで、世界の他のどのインスタンスのIDとも異なることが保証されます。

このIDは、インスタンスの作成中に、TimesTenによって追加されます。

文字列 なし

オプションの属性

構成ファイルには、次のオプションの属性を含めることができます。

属性名 説明 属性値と型 デフォルト
timesten_release インスタンス・ホームを作成し、インスタンス・ホームを使用できるリリース。 TimesTenのリリース番号。 インストールされたTimesTenのリリース番号。
client_only インスタンスがクライアント操作のみをサポートするかどうかを示します。

yesの場合、インスタンスはクライアント操作のみをサポートします。

このエントリはttInstanceCreateユーティリティによって追加され、変更できません。

YesまたはNo No
tns_admin TimesTen Cache環境では、TimesTenがOracleデータベースと通信できるようにするためのTNS_ADMIN設定が含まれているディレクトリ。

この属性は、TimesTen Cache環境でのみ必須です。

このエントリはttInstanceCreateユーティリティによって追加され、ttInstanceModifyユーティリティを使用して変更できます。

ディレクトリ なし
listen_addrおよび

listen_6_addr

listen_addrは、TimesTenデーモンおよびサーバーがリスニングするIPv4アドレスを示します。

listen_6_addrは、TimesTenデーモンおよびサーバーがリスニングするIPv6アドレスを示します。

デフォルトでは、TimesTenはIPv6をサポートしています。

文字列 なし
enableipv6 TimesTenがIPv6をサポートするように構成されているかどうかを示します。 1は、IPv6サポートが構成されていることを示します

0は、IPv6サポートが構成されていないことを示します

1
supportlog TimesTenデーモン・ログ・ファイルの場所。 文字列 timesten_home/ diag/ttmesg.log
userlog TimesTenデーモンのユーザー・ログ・ファイルの場所。このファイルの場所は、ttDaemonLogユーティリティを使用して変更できます。 文字列 timesten_home/diag/tterrors.log
max_support_log_files TimesTenメイン・デーモンは、指定されたサイズに達すると自動的にファイルを入れ替えます。

この属性では、保持するデーモン・ログ・ファイルの最大数を指定します。

整数 10
max_user_log_files TimesTenメイン・デーモンは、指定されたサイズに達すると自動的にファイルを入れ替えます。

この属性では、保持するユーザー・ログ・ファイルの最大数を指定します。

整数 10
max_support_log_size_mb TimesTenデーモン・ログ・ファイルの最大サイズ。 整数 100 MB
max_user_log_size_mb TimesTenデーモンのユーザー・ログ・ファイルの最大サイズ。 整数 10 MB
daemon_log_snippet_interval_in_mins クリティカル・イベントに対するデーモン・ログ収集の期間。期間の粒度は分単位です。最小値は1分です。 整数 10
show_date すべてのデーモン・ログ・エントリおよびユーザー・ログ・エントリで日付を付加するかどうかを示します。

1は、ユーザー・ログ・ファイルおよびデーモン・ログ・ファイルのすべてのレコードに日付を付加することを示します。

0は、ユーザー・ログ・ファイルおよびデーモン・ログ・ファイルのすべてのレコードに日付を付加しないことを示します。

1または0 1
server_port インスタンスをサーバーに関連付ける場合に、このインスタンスのTimesTenサーバーがリスニングするポート番号。 有効なTCPポート番号。 6625
facility デーモン・ログがsyslogに送信される場合、使用する機能。

nameに指定できる値は、authcrondaemonlocal0-local7lprmailnewsuserまたはuucpです。

値は、ttDaemonlogユーティリティによって指定されます

文字列 なし
server_stack_size クライアント・サーバー・スタック・サイズ。

値は、ServerStackSize接続属性によって設定され、変更できます。

整数 768KB
servers_per_dsn クライアント・サーバー実装のためのDSNごとのサーバーの数。

値は、ServersPerDSN接続属性によって設定され、変更できます

整数 1
max_conns_per_server 各TimesTenサーバーのクライアント・サーバー接続の最大数。

値は、MaxConnsPerServer接続属性によって設定され、変更できます

整数 1
server_pool TimesTenサーバーが事前に生成して予約プールに保持するプロセスの数。

指定しない場合、プロセスは事前に生成されません。

値は、MaxConnsPerServer接続属性によって設定されます

事前に生成するプロセスの数を示す整数 なし
allow_network_files NFSマウントされたシステムでのデータ・アクセスが許可されているかどうかを示します。

デフォルトでは、TimesTenシステムは、NFSマウントされたシステムを介してデータにアクセスすることはできません。

Linux x86およびSolarisの場合は、NFSマウントされたシステム上のチェックポイントおよびトランザクション・ログ・ファイルにアクセスできます。

1は、NFSマウントされたシステムでのデータ・アクセスが許可されていることを示します。

0は、NFSマウントされたシステムでのデータ・アクセスが許可されていないことを示します。

詳細は、Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイドのチェックポイントおよびトランザクション・ログ・ファイルのためのNFSマウントされたシステムの使用を参照してください。

TimesTenは、Linux x86およびSolaris以外のプラットフォームではこの属性を無視します。

1または0 0
server_shmipc TimesTenサーバーが共有メモリーIPCを使用するかどうかを示します。

1は、サーバーが共有メモリーIPCを使用することを示します。

0は、サーバーが共有メモリーIPCを使用しないことを示します。

詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のクライアント/サーバーIPCの共有メモリーの使用に関する説明を参照してください。

1または0 1
server_shmsize 共有メモリーIPCのサイズ。 整数 64 MB
min_subs TimesTenが生成するサブデーモンの最小数。

TimesTenメイン・デーモンは、必要に応じてサブデーモンを動的に生成します。

整数 4
max_subs TimesTenが生成するサブデーモンの最大数。

TimesTenメイン・デーモンは、必要に応じてサブデーモンを動的に生成します。

整数 50
enable_policy_inactive 1は、失敗が多すぎてデータベースを自動的にロードできない場合には、TimesTenがデータベースを「policy inactive」モードにすることを示します。これはデフォルトです。

0は、RAMポリシーがAlwaysManualInUseのいずれかであることを示します。

詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のRAMポリシーの指定に関する説明を参照してください。

1または0 1
noserverlog クライアント・アプリケーションに対する接続および切断のロギングをオフにします。

1は、ロギングがオンであることを示します。

0は、ロギングがオフであることを示します。

1または0 1
replication_cipher_suite レプリケーション・エージェントとの間の通信の暗号化に使用される暗号スイート。この設定は、レプリケーションにTLSを使用している場合に必要です。 文字列 なし
replication_wallet ウォレット・ディレクトリ(生成した証明書を配置したディレクトリ)へのパスを指定します。この設定は、レプリケーションにTLSを使用している場合に必要です。TimesTenインスタンスごとに同じ場所とディレクトリ名を使用することをお薦めしますが、必須ではありません。 パス名 なし
replication_ssl_mandatory TimesTenインスタンス間で一貫性のあるTLS構成を持つ必要があるかどうか(具体的には、replication_cipher_suiteおよびreplication_wallet設定によりTLSが構成されているかどうか、および指定されている暗号スイート)を指定します。現在のインスタンスとレプリケーションピア間に不一致があると、TimesTenの動作は次のように決定されます。

1は、すべてのインスタンスで設定が同じでないかぎり、レプリケーションを続行できないことを示します。

0は、レプリケーション・エージェント間の通信にTLSが使用されないことを示します。

1または0 1
noserverlog クライアント・アプリケーションに対する接続および切断のロギングをオフにします。

1は、ロギングがオンであることを示します。

0は、ロギングがオフであることを示します。

1または0 1
client_cipher_suitesおよびserver_cipher_suites 使用できる暗号スイートがリストされます。

クライアント/サーバー接続にTLSを使用している場合、これらの設定が必要です。両方の設定を行う必要があります。クライアントのtimesten.confファイルでclient_cipher_suitesを設定します。サーバーのtimesten.confファイルでserver_cipher_suitesを設定します

TLSを使用するには、サーバーおよびクライアント設定に1つ以上の共通スイートが含まれている必要があります。詳細は、Oracle TimesTen In-Memory Databaseセキュリティ・ガイドのTimesTen Client/ServerのTransport Layer Securityに関する項を参照してください。

文字列 なし
server_encryption クライアント・サーバー接続で暗号化を必須にするかどうかを指定します。詳細は、Oracle TimesTen In-Memory Databaseセキュリティ・ガイドのTimesTen Client/ServerのTransport Layer Securityに関する項を参照してください。 文字列 Accepted
client_walletおよび
server_wallet
ウォレット・ディレクトリ(生成した証明書を配置したディレクトリ)へのパスを指定します。

クライアント/サーバー接続にTLSを使用している場合、これらの設定が必要です。どちらの属性も設定する必要があります。

詳細は、Oracle TimesTen In-Memory Databaseセキュリティ・ガイドのTimesTen Client/ServerのTransport Layer Securityに関する項を参照してください。

パス名 なし
ssl_client_authentication TLSクライアント認証が必要(1の設定)であるか不要(デフォルトの0の設定)であるかを指定します。クライアント認証を使用する場合、サーバーはクライアントから提示されたアイデンティティを検証し、クライアント・ウォレット内のアイデンティティ(公開キーまたは秘密キー)を要求します。クライアント認証の設定にかかわらず、サーバー認証が実行され、クライアントがサーバーを検証します。詳細は、Oracle TimesTen In-Memory Databaseセキュリティ・ガイドのTimesTen Client/ServerのTransport Layer Securityに関する項を参照してください。 1または0 1