この項では、このマニュアルで説明するTimesTen In-Memory Databaseリリース18.1の新機能の概要と、詳細情報へのリンクを示します。
TimesTen Classicでは、読取り専用キャッシュ・グループを使用していて、2番目のTimesTenインスタンスを作成している場合、クライアントはこのTimesTenインスタンスにフェイルオーバーできます。キャッシュ・データはOracleデータベースから直接リロードできます。詳細は、TTC_ServerまたはTTC_Server1、TTC_Server2、TTC_ServerN、TTC_Server_DSN、TTC_Server_DSN2、TTC_Server_DSNn、TCP_PortおよびTCP_Port2、TCP_PortNを参照してください。
ソフトウェアの問題やネットワーク障害が原因で、要素間でチャネルを作成するリクエストがハングした場合、すべてのチャネル作成リクエストがブロックされる可能性があります。リモート要素に対するチャネル作成リクエストを待機する時間のタイムアウトを設定できます。詳細は、ChannelCreateTimeoutを参照してください。
データベースのインポート操作のパフォーマンスを向上させるために、ttGridAdmin dbImportコマンドでは、-numThreadsオプションを使用したデータベース・オブジェクトのインポートに複数のスレッドを使用できるようになりました。
Transport Layer Security (TLS)を有効化すると、すべてのレプリケーション・エージェント通信およびすべてのクライアント/サーバー通信で、暗号化されたネットワーク通信を提供できます。CipherSuites、Encryption、SSLClientAuthentication、Wallet、SSLRenegotiationPeriodおよびSSLRenegotiationSize。
このリリースのTimesTen Scaleoutには、新しいタイプのバックアップ(ステージング済バックアップ)があります。このタイプのバックアップを使用すると、チェックポイントおよびログ・ファイルのローカル・コピーの作成によるオーバーヘッドがなくなり、リポジトリにリモート・コピーを作成することによるネットワーク・トラフィックが減少します。ステージング済バックアップは、メイン・サイトに依存しない2番目のサイトに通常のバックアップを作成する場合に最適です。詳細は、BackupFailThresholdを参照してください。
Oracleデータベースの変更ログ表の断片化の割合を計算するための時間間隔を設定できるようになりました。値パラメータとしてAutorefreshLogMonitorIntervalを指定するttCacheConfig組込みプロシージャを使用します。
新しい強制切断機能の次の機能について説明しています。強制切断機能では、指定したデータベースへのすべてのユーザー接続が強制的に切断されます。これはメンテナンス操作の前に行うと便利です。スムーズに停止してデータ損失がないようにするには、接続を閉じる必要があります。
ForceDisconnectEnabled接続属性(TimesTen Classic)。詳細は、「ForceDisconnectEnabled」を参照してください。
ttAdmin -disconnectオプション(TimesTen Classic)。詳細は、「強制切断」を参照してください。
ttGridAdmin dbDisconnectおよびdbDisconnectStatusコマンド(TimesTen Scaleout)。詳細は、「すべての接続の強制切断(dbDisconnect)」を参照してください。
次のその他の新機能について説明しています。
ttGridAdmin dbDistribute -resyncオプションを指定すると、dbDistribute -applyコマンドの状態が不明の場合に、アクティブな管理インスタンスのメタデータでユーザー・データベース内のメタデータを再同期化することが試みられます。詳細は、「データベースの分散スキームの設定または変更(dbDistribute)」を参照してください。
PLSQL_SESSION_CACHED_CURSORS接続属性は、キャッシュするセッション・カーソルの数を指定します。ユーザーは、キャッシュ内で現在不要な領域を解放するように設定を調整できます。詳細は、「PLSQL_SESSION_CACHED_CURSORS」を参照してください。
ttDBConfig組込みプロシージャでは、セッションで一度にオープンできるPL/SQLカーソルの最大数を指定する新しいパラメータPLSQL_OPEN_CURSORSがサポートされています。詳細は、「ttDBConfig」を参照してください。
ttCkptHistory組込みプロシージャは、新しい列(reason、logsPurged、bookmarkNameおよびadditional_details)を返します。詳細は、「ttCkptHistory」を参照してください。
ttInstallDSNユーティリティは、TimesTen Scaleoutのために、指定された入力ファイルの1つ以上のエントリごとにWindowsクライアントDSNを生成し、それらをODBCコントロール・パネルにシステムDSNとしてインストールします。詳細は、「ttInstallDSN」を参照してください。
TimesTenのこのリリースには、各インスタンスに関連付けられた構成ファイルが含まれています。このファイルの詳細は、第1章「TimesTenインスタンスの構成ファイル」を参照してください。
このマニュアルには、次の新しいユーティリティおよび変更されたユーティリティの説明が含まれています。
ttGridAdminユーティリティ
ttGridRolloutユーティリティ
ttInstallationCheckユーティリティ
ttInstallDSNユーティリティ
ttInstanceCreateユーティリティ
ttInstanceDeleteユーティリティ
ttInstanceModifyユーティリティ
ttXactAdminユーティリティの変更点
ttBulkCpユーティリティの変更点
ttStatsユーティリティの変更点
このマニュアルには、次の新しい属性の説明が含まれています。
TTC_TCP_KEEPALIVE_TIME_MS、TTC_TCP_KEEPALIVE_INTVL_MS、TTC_TCP_KEEPALIVE_PROBES、TTC_Random_Selection、TTC_REDIRECT、TTC_Redirect_LimitおよびTTC_RollbackRequiredOnFailover接続属性
Durability接続属性
EpochIntervalおよびCreateEpochAtCommit接続属性
IncludeInCore接続属性
OptimizerHint接続属性
ttStatsユーティリティの変更点
このマニュアルには、次の新しい組込みプロシージャの説明が含まれています。
ttCacheADGStandbyStateGet
ttCacheADGStandbyStateSet
ttCacheADGStandyTimeoutGet
ttCacheADGStandbyTimeoutSet
ttEpochCreate
ttEpochSessionGet
ttHeapinfo
ttLatchStatsGet