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Oracle® Enterprise Manager資産の管理とモニタリングのためのOracle Auto Service Request (ASR)ユーザーズ・ガイド
13c リリース2
E78867-01
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1 Oracle ASRの概要および前提条件

この章では、Oracle ASRサービスおよびそれをOracle Enterprise Managerで使用するために必要な前提条件を説明します。

次の項で説明します。

1.1 Oracle Auto Service Request (ASR)の概要

Oracle Auto Service Request (ASR)は、特定のハードウェア障害が発生した際の自動ケース生成を提供する、Oracle Premier Support for SystemsおよびOracle/Sun Limited Warrantyのサポート機能です。OracleのASR実装であるASRマネージャ・ソフトウェアおよびシステムは、1つまたは複数のアセットから送信される障害テレメトリのデータを受け入れます。

1.2 Enterprise ManagerでOracle ASRを使用するための前提条件

次に示す前提条件のリストを確認して、ASRアセットおよびEnterprise Manager環境を確認します。

  • Enterprise Manager Cloud Control 13c (13.1.0.1.0)以上がインストールされていること。

  • My Oracle Support (MOS)の詳細:

    • アセットの連絡先情報の提供。

    • ASRアセットの有効化およびそのアセットに対する権限を持つ有効なカスタマ・サービス識別子(CSI)との関連付け。

    • 有効なMOS資格証明の提供。

    • 提供済MOSユーザーには、管理者またはアセット管理者の権限が必要。

  • ハードウェア要件:

    • ASRはEnterprise Manager Cloud Control 13cの一部として含まれているため、ASRのハードウェア要件はEnterprise Managerの要件の一部です。詳細は、『Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』Enterprise Manager Cloud Controlのインストール前の要件に関する項を参照してください。

      http://docs.oracle.com/cd/E24628_01/install.121/e22624/part_preinstall_reqs.htm#sthref50
      
    • ハードウェア・ターゲット(ExadataおよびSolarisホスト)は、Enterprise Managerで検出済である必要があります。

    • Enterprise Managerエージェントにトラップを送信するSolarisのFMAを構成するため、ルート権限が必要です。

      これは、管理者により、1回の構成ステップでのエージェント・デプロイメントの一部として行われる必要があります。

    • ハードウェアのテレメトリをASRマネージャにレポートするように構成されているASRでは、そのアセットが認定済であることを確認します。ASR認定済ハードウェアの完全なリストは、次を参照してください。

      http://docs.oracle.com/cd/E37710_01/nav/products.htm
      
    • ASRのアクティブ化を完了するには、そのアセットが非アクティブであるか、またはASRやその他のクライアントでモニタリングされていないことが必要です。たとえば、アセットがASRマネージャまたはEnterprise Managerの別のインスタンスでモニタリングされている場合、Enterprise Managerのこのインスタンスでは、それをアクティブ化できません。

  • ソフトウェア要件:

    • ASRはEnterprise Manager Cloud Control 13cの一部として含まれているため、ASRのソフトウェア要件はEnterprise Managerの要件の一部です。詳細は、『Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』Enterprise Manager Cloud Controlのインストール前の要件に関する項を参照してください。

      http://docs.oracle.com/cd/E24628_01/install.121/e22624/part_preinstall_reqs.htm#sthref50
      
    • Oracle Java 8 (1.8.0_25)以上。

    • Exadata Storage Serverソフトウェアのリリース12.1.2以上。

  • テレメトリの要件:

    • Solaris FMAの有効化。

1.3 Enterprise ManagerにおけるASRアセットのライフ・サイクル

表1-1は、ASRの標準的なライフ・サイクルを示し、その異なるフェーズを説明しています。


表1-1 ASRアセットのライフ・サイクル

ASRのアクション 意味

アクティブ化

次のことを確認します。

  • そのASRアセットのサービス契約が結ばれていること。

  • そのASRアセットが認定済であること。

  • そのユーザーにASRの実行が許可されていること。

ハートビート

ASRクライアントへの毎日の接続があるか、またはアセットが今も所定の場所に存在するか(あるいはその両方)をチェックします。ハートビートが受信されない場合、警告の電子メールが送信されます。

サービス・リクエスト(SR)の自動作成

Oracleサービスのアクションを必要とすることが既知のハードウェア障害のSRが自動的に作成されます。

インクルード/エクスクルード

SRを自動作成するアセットの絞込みができます。

非アクティブ化

ASRのステータスを削除して、ASRのハートビートのモニタリングを無効にします。


1.4 既知の問題

Solarisホストからのシリアル情報

問題: Enterprise Managerのモニタリング・エージェント・ユーザーが、Solarisホストからシリアル番号情報を取得するために必要な権限を持っていない場合は、ASRでEnterprise Managerリポジトリからそれを取得できません。

その結果として、Oracle ASRではそのホストがサポートされません。

解決策: Enterprise Manager Cloud Control 13cでこのエラーが発生する場合は、エージェント・ユーザーに対してSolarisホストに関して必要な権限を追加します。