IBM WebSphere Application Serverは、IBM社によって開発され、保守されているアプリケーション・サーバーです。これにより、強化された信頼性と回復性を備えた高速で柔軟なJavaアプリケーション・サーバー・ランタイム環境の選択肢が提供されます。これは、単一のサーバー環境、中規模構成、および複数のアプリケーション・サーバー間でWeb層クラスタを必要とする動的なWebアプリケーションをサポートしています。
IBM WebSphere Application Serverセルは、エンタープライズ構成内のIBM WebSphere Application Serverクラスタの高位の論理グループです。各IBM WebSphere Application Serverクラスタは、1つ以上の個々のIBM WebSphere Application Serverから成るコンポジット・ターゲット、つまり論理ターゲットです。
Enterprise Manager Cloud Controlを使用すると、環境内でIBM WebSphere Application Server、IBM WebSphere Application Serverクラスタ、IBM WebSphere Application Serverセルを検出して、それらを集中モニタリングおよび集中管理に追加できます。
この章では、Enterprise Manager Cloud ControlでIBM WebSphere Application Serverターゲットを検出およびモニターする方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。
Enterprise Manager Cloud Controlを使用することで、IBM WebSphere Application Serverターゲットにおいて次のことができるようになります。
集中モニタリングおよび集中管理に関して、次を検出します。
IBM WebSphere Application Server
IBM WebSphere Application Serverクラスタ
IBM WebSphere Application Serverクラスタの一部であるIBM WebSphere Application Serverを検出すると、IBM WebSphere Application Serverクラスタおよびそのクラスタの一部である他のすべてのIBM WebSphere Application Serverが自動的に検出され、Enterprise Manager Cloud Controlに追加されます。
IBM WebSphere Application Serverセル
IBM WebSphere Application Serverセルの一部であるIBM WebSphere Application Serverを検出すると、IBM WebSphere Application Serverセルおよびそのセルの一部である他のすべてのIBM WebSphere Application ServerクラスタおよびIBM WebSphere Application Serverが自動的に検出され、Enterprise Manager Cloud Controlに追加されます。
ステータス、可用性割合、CPU使用率、ヒープ使用率などのモニター。
一定期間内に発生したインシデントと問題のサマリーの表示。
IBM WebSphere Application ServerクラスタおよびIBM WebSphere Application Serverセルの一部であるメンバー・アプリケーション・サーバーのステータスと全体的な状態のモニター。
豊富なGUI、直感的なグラフおよび図を使用した、パフォーマンスと可用性の問題の診断、通知および修正。
デプロイされたアプリケーションのステータスのモニター。
過去24時間で最も多くリクエストされたサーブレット、EJBおよびJSPのステータスのモニター。
メトリック・データの収集をそれぞれ一時停止または再開するためのブラックアウトの作成または終了。
収集された最新の構成詳細および特定の時点で保存された構成詳細のモニターおよび管理。
次のように構成を比較します。
直近に収集されたサーバー・インスタンスの構成と、同じサーバー・インスタンスまたは別のサーバー・インスタンスの保存済構成。
直近に収集されたサーバー・インスタンスの構成と、直近に収集された別のサーバー・インスタンスの構成。
サーバー・インスタンスの保存済構成と、同じサーバー・インスタンスまたは別のサーバー・インスタンスの別の保存済構成。
サーバー・インスタンスの保存済構成と、直近に収集された同じサーバー・インスタンスまたは別のサーバー・インスタンスの構成。
サーバーに関連付けられたコンプライアンス標準およびコンプライアンス・フレームワーク、リアルタイム監視、評価の結果などのコンプライアンス関連の情報を表示します。
メトリック、その収集間隔および各メトリックの最後のアップロードのリストを表示します。
Enterprise Manager Cloud Controlで検出およびモニタリングがサポートされているIBM WebSphere Application Serverのバージョンを検索するには、次の手順に従います。
My Oracle Supportのホームページで、「動作保証」タブを選択します。
動作保証ページで、「動作保証検索」セクションに、次の検索基準を入力します。
「製品」フィールドに、製品名として「Enterprise Manager Base Platform - OMS」と入力します。
リリース・リストから該当するEnterprise Manager Cloud Controlリリース番号を選択します。
「検索」をクリックします。
「動作保証結果」セクションで、「アプリケーション・サーバー」メニューを拡張して、動作保証されているIBM WebSphere Application Serverのバージョンを表示します。
IBM WebSphere Application Server、IBM WebSphere Application ServerクラスタおよびIBM WebSphere Application Serverセルを検出するために次の前提条件を満たします。
デプロイメント・マネージャが実行中であることを確認します。
スタンドアロンのIBM WebSphere Application Serverの場合、特定のサーバーが実行中であることを確認します。
IBM WebSphere Application Serverまたはデプロイメント・マネージャのSOAPコネクタ・ポートが管理エージェント・ホストに対してオープンであることを確認します。
SOAPコネクタ・ポートを見つけるには、次の場所でキーワードSOAP_CONNECTOR_ADDRESS
を検索します。
$<WEBSPHERE_HOME>/AppServer/profiles/<PROFILE>/config/cells/<cellname>/nodes/<nodename>/serverindex.xml
PMIサービスが有効であることを確認します。次の手順を実行します。
IBM WebSphere Application Server 7.xおよび8.xの場合
Integrated Solutions Consoleにログインします。
「モニタリングとチューニング」メニューから、「パフォーマンス・モニタリング・インフラストラクチャ(PMI)」を選択します。
アプリケーション・サーバー・インスタンスを選択します。
「構成」タブの「一般プロパティ」の下で、「パフォーマンス・モニタリング・インフラストラクチャ(PMI)を有効にする」チェック・ボックスを選択してPMIを有効にします。
「現在モニター対象の統計セット」から、「カスタム」を選択します。「カスタム」リンクをクリックし、有効にするメトリックのリストを指定します。「OK」をクリックします。
「保存」をクリックし、サーバーを再起動します。
注意:
クラスタ構成の場合、サーバーごとにPMIを有効にする必要があります。
管理セキュリティが絶対パスを使用して有効である場合、Java信頼キーストアが検出中に指定されていることを確認します。
ローカル・モニタリングの場合、次のIBM WebSphereディレクトリおよびJARファイルに対して読取り権限を持っている必要があります。
IBM WebSphere 7.0の場合
$<WEBSPHERE_HOME>/runtimes/com.ibm.ws.admin.client_7.0.0.jar
IBM WebSphere 8.0の場合
$<WEBSPHERE_HOME>/runtimes/com.ibm.ws.admin.client_8.0.x.jar
IBM WebSphere 8.5の場合
$<WEBSPHERE_HOME>/runtimes/com.ibm.ws.admin.client_8.5.x.jar
リモート・モニタリングの場合、リモート管理エージェント上のフォルダに必要なWebSphere JARおよび信頼できるキーストア・ファイルをコピーする必要があります。
IBM WebSphere 7.0.xの場合:
リモート・エージェント・ホスト上にダミーのWebSphereホーム・ディレクトリ(たとえば、/scratch/WebSphere7Jars/AppServer
)を作成し、その下に、次のディレクトリ構造を作成します。
WAS_HOME
/trustedKeyStore
/runtimes
/plugins
/java/jre/lib/ext
次に示すjarファイルをWebSphereホストからリモート・エージェント・ホスト(実際のWAS_HOMEの類似の場所)にコピーします。
WAS_HOME/runtimes
com.ibm.ws.admin.client_7.0.0.jar
WAS_HOME/java/jre/lib/ext
ibmkeycert.jar
WAS_HOME/java/jre/lib
ibmjgssprovider.jar
IBM WebSphere 8.0.xの場合:
リモート・エージェント・ホスト上にダミーのWebSphereホーム・ディレクトリ(たとえば、/scratch/WebSphere8Jars/AppServer
)を作成し、その下に、次のディレクトリ構造を作成します。
WAS_HOME
/trustedKeyStore
/runtimes
/plugins
/java/jre/lib/ext
次に示すjarファイルをWebSphereホストからリモート・エージェント・ホスト(実際のWAS_HOMEの類似の場所)にコピーします。
WAS_HOME
/runtimes
com.ibm.ws.admin.client_8.0.0.jar
WAS_HOME/java/jre/lib/ext
ibmkeycert.jar
WAS_HOME/java/jre/lib
ibmjgssprovider.jar
ibmorb.jar
IBM WebSphere 8.5.xの場合:
リモート・エージェント・ホスト上にダミーのWebSphereホーム・ディレクトリ(たとえば、/scratch/WebSphere8Jars/AppServer)を作成し、その下に、次のディレクトリ構造を作成します。
WAS_HOME
/trustedKeyStore
/runtimes
/plugins
/java/jre/lib/ext
次に示すjarファイルをWebSphereホストからリモート・エージェント・ホスト(実際のWAS_HOMEの類似の場所)にコピーします。
WAS_HOME
/runtimes
com.ibm.ws.admin.client_8.5.0.jar
WAS_HOME/java/jre/lib/ext
ibmkeycert.jar
WAS_HOME/java/jre/lib
ibmjgssprovider.jar
ibmorb.jar
アプリケーションのMBeanリソースを作成します。
EJB、Webモジュール、サーブレットなど様々なアプリケーション・コンポーネントに関連するOEMメトリックの管理データは、サーバーにデプロイされた各アプリケーションにMBeanリソースが作成されている場合にのみ使用できます。
サーバーへのアプリケーションのデプロイ中、WebSphereアプリケーション・デプロイメントUIによってこの機能を選択解除できます。これらのMBeanはデフォルトで作成されていますが、このオプションを選択解除して動作を変更できます。このため、OEMを使用して対応するサーバーやアプリケーションをモニターする前に、各サーバーにデプロイされた各アプリケーションに対してこれが有効化されていることを確認する必要があります。
この機能を有効化する手順は、次のとおりです。
セル内の各サーバーについて、インストールしたアプリケーション・ページを開きます。
アプリケーションをクリックします。
「構成」タブをクリックしてから起動動作リンクを選択します。
MBeanリソースの作成チェック・ボックスを有効化して、「適用」をクリックします。
設定を保存してサーバーを再起動します。
モニター対象の各サーバーにデプロイされたアプリケーションごとに、この手順を行う必要があります。
WebsphereセルまたはサーバーがSSL対応の場合、ターゲットを検出する前に次の手順に従います。
サーバーの信頼できる署名者証明書をエクスポートして、AgentTrust.jks
ファイルにインポートします。
信頼できる署名者証明書をエクスポートするには、ターゲットがインストールされているホストで次の手順に従います。
WebSphereデプロイメント・マネージャ/サーバーのトラスト・ストア・ファイルの場所に移動します。
次のコマンドを実行します。
keytool -export -v -alias <alias_name_cert> -file <output_file> -keystore <Trust Store File Name> -storepass <Password for the trust>
次に例を示します。
keytool -export -v -alias default_signer -file rootca04.cert -keystore <WAS_HOME>/profiles/Dmgr04/etc/DummyClientTrustFile.jks -storepass WebAS
信頼できる署名者証明書をAgentTrust.jks
ファイルにインポートするには、エージェントがインストールされているホストで次のコマンドを実行します。
keytool -import -v -trustcacerts -alias <unique_alias_name> -file <certificate_location> -keystore <AgentTrust.jks File> -storepass <password for the agent trust>
次に例を示します。
keytool -import -v -trustcacerts -alias signer_02 -file <WAS_HOME>/AppServer/profiles/Dmgr02/etc/rootca02.cert -keystore AgentTrust.jks -storepass welcome
次のコマンドを実行して、すべての証明書がAgentTrust.jks
ファイルに追加されたことを確認します。
keytool -v -list -keystore <AgentTrust.jks Filename >
トラブルシューティングのヒント: パスワードの入力時に次のエラーが発生した場合、ボックスに複数のkeytoolが存在することを示しています。
keytool error: gnu.javax.crypto.keyring.MalformedKeyringException: incorrect magic
AgentTrust.jks
ファイルに複数のkeytoolが存在する場合、次の手順を実行します。
コマンドlocate keytool
を実行して、使用する関連keytoolを探します。
keytoolのフル・パスを使用して、keytoolコマンドを実行します。次に例を示します。
/scratch/agents/slc02ktx/agent_13.1.0.0.0/oracle_common/jdk/bin/keytool -list -keystore <AgentTrust.jks Filename>
エージェントを再起動します。
ターゲット検出中に検出ホスト・ページで、エージェント・トラスト・ファイル名フィールドでAgentTrust.jks
ファイルの場所を指定します。セル/サーバーがSSL対応でない場合、入力パラメータは不要です。
この項の内容は次のとおりです。
IBM WebSphere Application Serverのホームページには、次のセクションがあります。
サーバーの状態に関する一般的な情報が表示されます。
項目 | 説明 |
---|---|
稼働開始/停止時間/保留開始 |
ステータスが最後に確認された日時。 |
可用性(%) |
サーバーが過去24時間中に稼働していた時間の割合。割合のリンクをクリックすると、過去24時間の可用性の詳細が表示されます。 |
バージョン |
モニター対象のサーバーのバージョン。 |
状態 |
サーバーが実行中または停止中であるかどうかを示す現在の状態。 |
CPU使用率(%) |
ある時点におけるCPU時間の割合で表したCPU消費率。割合のリンクをクリックすると、過去24時間の可用性の詳細が表示されます。 |
ヒープ使用量(MB) |
最後のメトリック・コレクションに応じた現在のJVMメモリーのヒープ使用量(MB)。 |
インシデントおよびサーバーに対する構成の変更のサマリーが表示されます。この情報を使用して、サーバーのパフォーマンスの問題を診断およびトラブルシューティングします。
項目 | 説明 |
---|---|
インシデント |
注意および修正アクションが必要な未解決の問題の数。値をクリックすると、ドリルダウンして詳細情報が表示されます。 |
構成の変更 |
アプリケーションに関連するインシデントの数。表示される整数は、インシデント・マネージャ・ページへのリンクでもあります。値をクリックすると、ドリルダウンして詳細情報が表示されます。 |
特定の期間のリクエスト処理時間を測定した、サーバーのパフォーマンスがグラフィカルに表示されます。表形式に切り替えるには、「表ビュー」をクリックします。ドリルダウンしてメトリックに関連する詳細な情報を表示する場合、および他の関連するインフラストラクチャ・メトリックを調べることによって問題を診断する場合、凡例のサーバー名をクリックし、追加情報メッセージで適切なオプションを選択します。
サーバーにデプロイされているアプリケーションに関するクリティカルな情報が表示されます。詳細は、IBM WebSphere Application Serverにデプロイされているアプリケーションのモニタリングを参照してください。
この項の内容は次のとおりです。
IBM WebSphere Application Serverクラスタ・ホームページには、次のセクションがあります。
過去24時間のクラスタの可用性のサマリーがすぐにグラフィカルに表示されます。
ステータス(稼働中または停止中)を表示するには、タイムライン・バーの上にマウスを移動します。特定の期間の時間にズーム・インして確認するには、タイムライン・バーの1つの特定の時間にカーソルを置き、マウス・キーを押したまま、もう1つの目的の時間にカーソルをドラッグします。タイムライン・バーがズーム・インし、その特定の期間内の時間、分および秒が表示されます。これは、クラスタが停止した正確な時間を特定する場合に役立ちます。
インシデント、子ターゲット・インシデントおよびサーバーに対する構成の変更のサマリーが表示されます。この情報を使用して、サーバーのパフォーマンスの問題を診断およびトラブルシューティングします。
項目 | 説明 |
---|---|
インシデント |
注意および修正アクションが必要な未解決の問題の数。値をクリックすると、ドリルダウンして詳細情報が表示されます。 |
子ターゲット・インシデント |
過去7日間にサーバーの構成に対して行われた変更の数。値をクリックすると、ドリルダウンして詳細情報が表示されます。 |
構成の変更 |
アプリケーションに関連するインシデントの数。表示される整数は、インシデント・マネージャ・ページへのリンクでもあります。値をクリックすると、ドリルダウンして詳細情報が表示されます。 |
クラスタのメンバー(主に、クラスタの一部であるIBM WebSphere Application Server)に関する情報が表示されます。
列 | 説明 |
---|---|
名前 |
クラスタの一部であるIBM WebSphere Application Serverの名前。サーバーのホームページに移動するには、メンバーまたはサーバーの名前をクリックします。 |
ステータス |
IBM WebSphere Application Serverの現在のステータス。ステータス履歴ページにドリルダウンするには、ステータス・アイコンをクリックします。ステータス履歴(可用性)ページが表示され、可用性の計算に使用される構成要素の可用性履歴とともにサーバーの可用性が示されます。 |
アクティブ・セッション |
24時間のサーバーのアクティブまたはライブのHTTPセッションの合計数。値は、リンクとして表示されます。24時間スケールの各時間のアクティブ・セッションの数を表示するには、値(リンク)をクリックします。各時間のアクティブ・セッションを示すグラフが表示されます。さらにドリルダウンしてメトリックに関連する詳細な情報を表示するには、「メトリック詳細」をクリックします。 |
リクエスト処理時間(ミリ秒) |
過去24時間にリクエストの処理に要した平均時間(ミリ秒)。 |
この項の内容は次のとおりです。
IBM WebSphere Application Serverセル・ホームページには、次のセクションが含まれます。
列 | 説明 |
---|---|
WebSphereセル |
IBM WebSphere Application Serverセルの名前。 |
デプロイメント・マネージャ |
モニター対象のIBM WebSphere Application Serverセルの操作を管理するデプロイメント・マネージャの名前。 |
デプロイメント・マネージャ・ホスト |
デプロイメント・マネージャが稼働しているホストの名前。 |
デプロイメント・マネージャのSOAPコネクタ・ポート |
デプロイメント・マネージャに接続するために使用されるSOAPコネクタ・ポート番号。 |
WebSphereセルがリフレッシュされました |
IBM WebSphere Application Serverセルのメンバーシップが最後にリフレッシュされた日時。 |
IBM WebSphere Application Serverセルで発生した致命的、クリティカル、警告およびエスカレート済インシデントおよび問題のサマリーが表示されます。
特定のカテゴリのインシデントと問題をフィルタ処理して表示するには、「カテゴリ」リストから特定のカテゴリを選択します。表が自動的にリフレッシュされ、選択したカテゴリに関するインシデントおよび問題がリストされます。
列の表示、非表示および並替えを行う場合、およびすべてのインシデント、すべてのインシデント(症状は非表示)または原因のみをフィルタ処理して表示する場合、「表示」 メニューから、適切なオプションを選択します。
列 | 説明 |
---|---|
サマリー |
インシデントの内容を示す直感的なメッセージ。 |
ターゲット |
インシデントまたは問題が発生したターゲットのタイプ。 |
重大度 |
インシデントまたは問題の重大度。重大度は、「致命的」、「クリティカル」または「警告」です。 |
ステータス |
インシデントまたは問題のステータス。ステータスには、「新規」、「調査中」、「クローズ」または「解決」があります。 |
エスカレーション・レベル |
インシデントに必要な対応のレベルを表すエスカレーション・レベル。エスカレーション・レベルには、エスカレーションされていないことを表す「なし」、または「レベル1」から「レベル5」までがあります。 |
タイプ |
報告されるインシデントまたは問題のタイプ。 |
最終更新以降の期間 |
インシデントが最後に更新された、またはインシデントがクローズした日時。 |
IBM WebSphere Application Serverセルの一部であるIBM WebSphere Application Serverクラスタ・メンバー・ターゲットに関する可用性情報を提供します。
列 | 説明 |
---|---|
名前 |
IBM WebSphere Application Serverセルの一部であるIBM WebSphere Application Serverクラスタ・メンバー・ターゲットの名前。クラスタのホームページに移動するには、クラスタ名をクリックします。 |
ステータス |
IBM WebSphere Application Serverクラスタ・メンバー・ターゲットの現在のステータス。 |
サーバー数 |
IBM WebSphere Application Serverクラスタの一部であるIBM WebSphere Application Serverの数。 |
IBM WebSphere Application Serverセルの一部であるIBM WebSphere Application Serverメンバー・ターゲットに関する可用性情報を提供します。
列 | 説明 |
---|---|
名前 |
IBM WebSphere Application Serverセルの一部であるIBM WebSphere Application Serverメンバー・ターゲットの名前。メンバー・ターゲットのホーム・ページに移動するには、メンバー名をクリックします。 |
ステータス |
IBM WebSphere Application Serverメンバー・ターゲットの現在のステータス。 |
クラスタ |
IBM WebSphere Application Serverメンバー・ターゲットが属するIBM WebSphere Application Serverクラスタの名前。この列は、クラスタ・ターゲットの一部であるサーバー・ターゲットにのみ適用されます。 |
この項では、IBM WebSphere Application Serverを検出およびモニタリングする際に発生する問題のトラブルシューティングのヒントを説明します。
問題の詳細
ターゲットIBM WebSphereの検出が、「ホスト資格証明」フェーズで失敗します。検出用の有効なターゲット・プロパティを入力した後に「次」をクリックすると、IBM WebSphereの検出が次のメッセージを表示して失敗します。
必須のライブラリが見つかりませんでした。ホーム・ディレクトリを指定してください。
このメッセージは、エージェントがWAS_HOME
ディレクトリを認識できない場合に、この手順で表示されることがあります。ただし、WAS_HOME
ディレクトリを入力しても、引き続き同じエラーが発生します。
根本原因
これは既知の問題です。
アクション
次の解決方法を適用します。
IBM WebSphere Application Server、クラスタおよびセルの検出の前提条件で説明されているように、領域なしでディレクトリを作成し、このディレクトリでの検出に必要なjarファイルをコピーします。このディレクトリを作成するときには、エージェント・ホストの優先資格証明で定義されているOSユーザーとしてログインしている必要があります。
リモート・モニタリングであるかのように「エージェントが、デプロイメント・マネージャ以外のホスト上で実行されています。」を選択し、jarファイルへの正しいパスを指定します。
問題の詳細
IBM WebSphere Application Serverが、エージェントの停止および再起動を行った後も、引き続きメトリック収集エラーを報告します。
根本原因
IBM WebSphere Application Server用のPMIサービスが有効になっていないか、同じエージェントがWebLogicやTomcatなどの他のアプリケーション・サーバーのモニターに使用されています。
アクション
モニター対象のWebSphereサーバー用のPMIサービスを有効にします。
同じエージェントがWebLogicやTomcatなどの他のアプリケーション・サーバーのモニターにすでに使用されていないことを確認します。WebSphereサーバーをモニターするために、別のエージェントを使用するか、新しいエージェントをインストールします。
問題の詳細
サーバーのホームページで、IBM WebSphere Application Serverのホームページから「アプリケーション」タブを選択しても、「アプリケーション」セクションにアプリケーションが何もリストされません。
また、「すべてのメトリック」ページで特定のメトリックをクリックしても、データが何も表示されません。
根本原因
「アプリケーション」タブまたは特定のメトリックに関して、データが何も表示されない場合、単に「デプロイ済アプリケーション」で負荷がないということです。ただし、負荷が存在するにもかかわらずデータが表示されない場合、必要なリソースがサーバー上で作成されていません。
アクション
「デプロイ済アプリケーション」に負荷がある場合を除いて、ありません。
負荷がある場合は、IBM WebSphere Consoleから、問題のアプリケーションに対して「リソース用にMBeanを作成する」オプションを有効にします。
問題の詳細
IBM WebSphere Application Server (および他のサード・パーティ製アプリケーション・サーバー)の検出が、すべての検出フェーズで成功します。
「終了」をクリックしたときのみ失敗し、次のエラーが表示されます。
「検出に失敗しました。不明なエラーです。」
検出ウィザードの最初の手順に自動で戻ることがあります。
根本原因
スーパー・ユーザーとしてCloud Controlにログインしていません。「前提条件」で説明しているとおり、ターゲットIBM WebSphere Application Server (セルまたはスタンドアロン)を正常に検出するには、スーパー・ユーザー・アカウント(SYSMANなど)を使用してログインしている必要があります。
アクション
Cloud Controlからログアウトし、スーパー・ユーザー・アカウントを使用してログインします。
問題の詳細
IBM WebSphere Application ServerまたはApplication Serverセルの検出が失敗し、次のメッセージが表示されます。
エラー:
ホスト<host>でアプリケーション・サーバーは見つかりませんでした。ポートがSSL対応の場合は、ポート番号と、信頼できるキーストア・ファイル名を指定してください。
「OMSトレース・ファイル$ORACLE_HOME/sysman/log/emoms.trcは次のものを含みます。」
「原因: com.ibm.websphere.management.exception.ConnectorNotAvailableException: [SOAPException: faultCode=SOAP-ENV:Client; msg=ソケットを開く際のエラー: javax.net.ssl.SSLHandshakeException: com.ibm.jsse2.util.h: 信頼できる証明書が見付かりません。; targetException=java.lang.IllegalArgumentException: ソケットを開く際のエラー: javax.net.ssl.SSLHandshakeException: com.ibm.jsse2.util.h: 信頼できる証明書が見付かりません。]」
「場所 com.ibm.ws.management.connector.soap.SOAPConnectorClient.reconnect(SOAPConnectorClient.java:344)」
「場所 com.ibm.ws.management.connector.soap.SOAPConnectorClient.<init>(SOAPConnectorClient.java:177)」
「... さらに 6 件」
「原因: [SOAPException: faultCode=SOAP-ENV:Client; msg=ソケットを開く処理でエラー: javax.net.ssl.SSLHandshakeException: com.ibm.jsse2.util.h: 信頼できる証明書が見付かりません。; targetException=java.lang.IllegalArgumentException: Error opening socket: javax.net.ssl.SSLHandshakeException: com.ibm.jsse2.util.h: 信頼できる証明書が見付かりません。]」
考えられる原因
検出プロセス用に提供されたSOAPポートが正しくありません。
アクション
検出対象のノードまたはセルの正しいSOAPポートを見付けます。
<WAS_HOME>/profiles/<PROFILE>/config/cells/<CELL_NAME>/nodes/<NODE_NAME>/serverindex.xml
SOAPポートは、次のXMLタグ内で定義されます。
<specialEndpoints xmi:id="NamedEndPoint_4" endPointName="SOAP_CONNECTOR_ADDRESS">
<endPoint xmi:id="EndPoint_4" host="celtpvm4.us.example.com" port="8879"/>
</specialEndpoints>
この例では、ノードまたはセルのSOAPポートは8879です。
この値を、検出フォームの「SOAPコネクタのポート」で使用する必要があります。
問題の詳細
WebSphereを検出した後に、次のメトリック収集エラーが返されます。
oracle.sysman.emSDK.emd.fetchlet.FetchletException: java.lang.NoClassDefFoundError:
クラスcom.ibm.websphere.management.AdminClientFactoryを初期化できませんでした
根本原因
検出時に正しくないクラス・パスが使用されたことが原因です。
アクション
「ターゲット」タブから「ミドルウェア」、「IBM WebSphere Serverターゲット」を順に選択します。
「ターゲット設定」メニューから、「モニタリング構成」を選択し、WebSphereの正しいホーム・パスを入力して、「OK」をクリックします。
問題の詳細
IBM WebSphere Application ServerまたはApplication Serverセルの検出が、不明なエラーで失敗します。
前述のトラブルシューティングの項で説明されている手順に従った後でも検出問題が解決されない場合、エージェントに次のプロパティを設定して、UIから検出を実行することをお薦めします。
考えられる原因
様々な原因で検出が失敗することがあります。次のプロパティが設定されているログ・ファイル(emagent_perl.trc)を調査することにより、検出失敗の根本原因が識別されることがあります。
アクション
次のプロパティをファイル$AGENT_INSTALL_HOME/sysman/config/emd.properties
に追加します。
EMAGENT_PERL_TRACE_LEVEL=DEBUG
検出をUIから実行します。
ログ・ファイル$AGENT_INSTALL_HOME/sysman/log/emagent_perl.trc
を確認します。
次のタグで始まるxml出力を確認します。
<Targets>
……
</Targets>
xml出力でエンコードされているエラー・メッセージは、検出問題の根本原因を識別する作業で役立ちます。
問題の詳細
EMからアップグレードされたWebSphereセル・ターゲットのリフレッシュを開始した後にエラーが表示されます。
WebSphere ASインスタンスを新しいバージョンにアップグレードした後、EMの既存のWebSphereセル・ターゲットのリフレッシュ・アクションが実行される場合、次のエラーが表示されます。
<DiscoveryWarning DISCOVERY_SCRIPT="666">Version incorrect</DiscoveryWarning>
注意:
デバッグ・モードが有効な場合、前述のエラーをemagent_perl.trc
ログ・ファイルから管理エージェントで確認できます。
根本原因
影響を受けたWebSphereセル内のすべてのWebSphere ASターゲットのモニタリング構成の一部として取得されたWebSphere ASのバージョンは、WebSphereセルのリフレッシュを開始する前にアップグレードされたバージョンを反映するために更新する必要があります。
アクション
WebSphere ASターゲットのモニタリング構成の一部として取得された「バージョン」フィールドは、次の2つの方法のいずれかで更新できます。
方法1
EM Cloud Controlコンソールで、「WebSphere Application Server」ドロップダウン・ボタンをクリックして、「ターゲット設定」を選択します。
「モニタリング構成」を選択します。
「バージョン」フィールドを編集して、新しいバージョンを表示します。
注意:
「バージョン」フィールドは、EM Cloud Control 12c FMWプラグイン12.1.0.5.x以下でのみ編集可能です。バージョン12.1.0.6.0以上の場合、このフィールドはEM CCコンソールで読取り専用です。そのため、バージョン12.1.0.6.0以上の場合、'emcli modify_target'コマンドを使用してこのフィールドを更新してください。
方法2
emcli modify_target
コマンドを使用します。次のコマンドを入力します。
emcli modify_target -name="was_target_name" -type="websphere_j2eeserver" -properties="version:x.x.x.x"
前述のコマンドは、指定されたWebSphere ASターゲットに対してモニタリング構成のversion
フィールドを変更します。
EMで現在モニターされているWebSphere ASターゲットのリストを表示するには、次のコマンドを入力します。
emcli get_targets -targets="websphere_j2eeserver"
Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース2 (12.1.0.2)以下で検出されるIBM WebSphere Application Serverの名前は、サーバー名のみで表示されます。たとえば、testserver_1_1
です。ただし、Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース3 (12.1.0.3)以上で検出されるIBM WebSphere Application Serverの名前は、ノード名とサーバー名とともに表示されます。たとえば、exampleNode01.testserver_1_2
です。図32-2を参照してください。
図32-2 IBM WebSphere Application Serverの表示名の問題