プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® OPatchユーザーズ・ガイド
13c リリース3
E98536-03
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
次

6 OPatchAuto -binary

OPatchAuto -binaryは、選択したOracleホームに複数のパッチを適用するツールです。セッションごとに1つのOracleホームのみパッチを適用できます。ユーティリティは、ビットを適用する前に前提条件チェックを内部的に実行します。

操作の性質

6.1 サポートされているパッチ・タイプ

OPatchAuto -binaryでは、セッションごとに複数のパッチを適用できます。選択されるパッチは、次のタイプ/構成のいずれかになります。

  • 1つ以上の個別パッチ

  • 1つの複合パッチ

  • 1つのシステム・パッチ/バンドル・パッチ

  • 1つのシステム・パッチ/バンドル・パッチと1つ以上の個別パッチ

  • 複合パッチが含まれている1つのシステム・パッチ/バンドル・パッチ

  • 複合パッチが含まれている1つのシステム・パッチ/バンドル・パッチと1つ以上の個別パッチ

  • 1つのシステム・パッチ/バンドル・パッチと1以上の個別パッチおよび1つの複合パッチ

  • 複数の複合パッチ

OPatchAutoは前述のすべてのパッチ・タイプを適用できますが、OPatchはシステム・パッチを適用できません。(Opatchは個別パッチと複合パッチを適用できます)。そのため、システム・パッチ適用はopatchauto -binaryの特別な値になります。

6.2 操作の分析モード

分析モードで実行する場合、OPatchAuto -binaryはパッチに対して前提条件チェックを実行しますが、ビットは適用しません。分析モードでOPatchAuto -binaryを実行するには、-analyzeコマンド・ライン・オプションを使用します。詳細は、「構文およびコマンド」を参照してください。

6.3 SystemPatchのターゲット・タイプ

SystemPatchには、内部にパッチのリストが含まれています。各パッチに対して、適用できるターゲット・タイプのリストが定義されます。デフォルトで、OPatchAuto -binaryはSystemPatch内のすべてのパッチを、選択されたOracleホームに適用します。OPatchAuto -binaryが適用できるパッチのみを選択されたホームに適用するために、特定のターゲット・タイプを指定できます。

6.4 構文およびコマンド

opatchauto -binaryユーティリティのコマンド・ライン構文は次のとおりです。

opatchauto [ apply | rollback ] <patch_location> -binary -oh <oracle_home path> [-phBaseDir <Patch_Base_Directory>]
	[-target_type <target_type>]
	[-id <patchID1, patchID2,..> ]
	[-analyze]
	[-invPtrLoc <oraInst.loc> ]
	[-jre <JRE Location> ]
オプション 説明

<patch_location>

パッチの場所へのパスです。SystemPatchの場合、このパスにはbundle.xmlファイルが含まれています。

phBaseDir

ベース・パッチ・ディレクトリの場所。

oh

パッチを適用するOracleホームのパス。

id

ロールバック・セッションに対して指定できるパッチID。値はapplyセッションでは無視されます。

target_type

Oracleホームのタイプを指定します。これらは各ターゲット・タイプの事前に定義された値です。

analyze

前提条件チェックのみを実行し、レポート・モードでパッチを適用またはロールバックします(パッチ適用/ロールバックは実際には実行されません)。前提条件チェックが実行され、その結果、パッチ・セッションの実行可能性が報告されます。

invPtrLoc

インストールで-invPtrLocオプションを使用した場合にoraInst.locファイルを見つけるために使用されます。oraInst.locファイルのパスにする必要があります。

jre

Oracleホーム下のデフォルトの場所のかわりに、指定した場所のJRE (Java)を使用するようにOPatchAutoに指示します。

force_conflict パッチの適用を妨げる競合が存在する場合、-force_conflictフラグを使用して強制的にパッチを適用できます。OPatchは、現在のパッチを適用する前に、競合するパッチをすべて削除します。適用操作にのみ適用されます。

例6-1 OPatchAuto -binaryの使用方法

opatchauto apply <UNZIPPED_PATCH_LOCATION>/<PATCH_ID> -binary  -target_type cluster -oh <GI_HOME>