1 ソフトウェアの入手
この章では、Enterprise Manager Cloud ControlソフトウェアおよびOracle Management Agentソフトウェアを入手する方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。
Enterprise Manager Cloud Controlの利用可能なリリース
表1-1に、これまでにリリースされたEnterprise Manager Cloud Controlを示します。
表1-1 Enterprise Manager Cloud Controlのリリース
リリース番号 | リリース・タイプ | リリース日 | 実装方法 | 説明 |
---|---|---|---|---|
Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3 |
メジャー・リリース |
2018年5月 |
|
13cの3回目のリリース。 |
Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース2 |
メジャー・リリース |
2016年6月 |
|
13cの2回目のリリース。 |
Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース1 |
基本リリース |
2015年12月 |
|
13cの最初のリリース。 |
Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアの入手
Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアは、製品DVDまたはOracle Technology Network (OTN) Webサイトから入手できます。この項では、これらのソースとその入手方法について説明します。
DVDからEnterprise Manager Cloud Controlソフトウェアにアクセスする方法
Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアは、オラクル社のサービス統括責任者または販売代理店を通して入手可能な製品DVDから取得できます。このソフトウェアは、オペレーティング・システムに応じて1枚または複数のDVDに収録されています。
この項の内容は次のとおりです。
DVDからソフトウェアへのアクセス
ソフトウェアが1枚のDVDに収録されている場合は、そのDVDをDVDドライブに挿入し、.bin
ファイルを実行します。
ソフトウェアが複数のDVDに収録されている場合は、アーカイブされているソフトウェアを各DVDからローカル・ディスク内にコピーします。その後、.bin
ファイルを実行します。アーカイブされたファイル(ZIP)を抽出する必要はありません。.bin
ファイルおよび.zip
ファイルとして保持します。
DVDのマウント・ポイントの設定
共有DVDドライブからDVDにアクセスする場合、DVDドライブのマウント・ポイントを設定します。
ほとんどのLinuxオペレーティング・システムでは、DVDをDVDドライブに挿入するとディスクが自動的にマウントされます。ただし、一部のLinuxオペレーティング・システムでは、ディスクを手動でマウントする必要があることがあります。ディスクが自動的にマウントされるかどうかを確認し、自動的にマウントされない場合はディスクを手動でマウントするには、次のステップを実行します。
-
DVDをディスク・ドライブに挿入します。
-
ディスクが自動的にマウントされるかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
-
Red Hat Enterprise Linuxの場合:
# ls /mnt/cdrom
-
SUSE Linux Enterprise Serverの場合:
# ls /media/cdrom
-
-
ステップ(2)のコマンドによりディスクの内容が表示されない場合は、次のコマンドを実行します。
-
Red Hat Enterprise Linuxの場合:
# mount -t nfs <host name>:/mnt/<full path to the dvdrom>
-
SUSE Linux Enterprise Serverの場合:
# mount -t nfs <host name>:/media/<full path to the dvdrom>
-
ほとんどのAIXオペレーティング・システムでは、DVDをDVDドライブに挿入するとディスクが自動的にマウントされます。ただし、一部のAIXオペレーティング・システムでは、ディスクを手動でマウントする必要があることがあります。ディスクが自動的にマウントされず、手動でマウントする場合、次のステップに従います。
Oracle Technology Networkからソフトウェアを入手する方法
Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアは、OTNから入手できます。OTNで入手可能なソフトウェアは、Info-ZIPの移植性の高いZIPユーティリティを使用してアーカイブされています。ソフトウェアは、ZIPファイルに収録されています。ソフトウェアをダウンロードした後、ファイルを抽出するためにUNZIPユーティリティが必要になります。
この項の内容は次のとおりです。
Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアのダウンロード
OTNからEnterprise Manager Cloud Controlソフトウェアをダウンロードするには、次のステップに従います。
Enterprise Manager Zipファイルのファイル・サイズの確認
ZIPファイルをダウンロードした後、cksum
コマンドをZIPファイルに対して実行し、ダウンロードしたソフトウェアのファイル・チェックサムが、OTNで表示されているファイル・チェックサムと同じであるかどうかを確認します。
UNIXプラットフォーム用13cリリース3には、次のZIPファイルの形式がリリースされています。ここで、<platform>はオペレーティング・システム、NはZIPファイルの番号です。たとえば、em13300_linux64-2.zip、em13300_linux64-3.zip、em13300_linux64-4.zip
およびem13300_linux64-5.zip
です。
em13300_<platform>-N.zip (<value> bytes) (cksum - <value>)
同様に、Microsoft Windowsプラットフォーム用13cリリース3には、次のZIPファイルの形式がリリースされています。ここでNはZIPファイルの番号です。たとえば、setup_em13300_win64-2.zip、setup_em13300_win64-3.zip、setup_em13300_win64-4.zip
およびsetup_em13300_win64-5.zip
です。
setup_em13300_win64-N.zip (<value> bytes) (cksum - <value>)
(cksum - <value>)の値が、確認する必要のあるファイル・チェックサムです。最初のZIPファイルのチェックサムを確認するには、次のコマンドを実行します。
$ cksum em13300_<platform>-N.zip
次に例を示します。
Oracle Management Agentソフトウェアの入手
Oracle Management Agent (管理エージェント)は、Enterprise Manager Cloud Controlのコア・コンポーネントの1つであるため、そのソフトウェアはEnterprise Manager Cloud Controlソフトウェアの一部です。Enterprise Manager Cloud Controlをインストールすると、インストール・ウィザードにより自動的に管理エージェントがインストールされます。
追加の管理エージェントは、Enterprise Manager Cloud Controlコンソール(Cloud Controlコンソール)に組み込まれたホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用すればインストールできます。ウィザードでは、OMSホームにすでに存在する管理エージェント・ソフトウェアを使用します。
ただし、OMSホームにすでに存在する管理エージェント・ソフトウェアは常に、OMSが実行されているバージョンおよびプラットフォーム用のものです。たとえば、OMSがOracle Management Service 13cリリース2であり、Linuxプラットフォーム上で実行されている場合、この場所に存在する管理エージェント・ソフトウェアもそのリリースおよびそのプラットフォーム用のものです。
OMSが稼働しているプラットフォームとは別のプラットフォーム用の管理エージェントをインストールする場合、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールに組み込まれている自己更新コンソールを使用して、必ずそのソフトウェアをダウンロードしてください。
自己更新の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。ソフトウェアのダウンロード手順は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のCloud Controlの更新に関する章を参照してください。