9 初期設定コンソールを使用したEnterprise Manager Cloud Controlの設定
初期設定コンソールは、Enterprise Manager Cloud Controlコンソール内の豊富なGUIを備えたコンソールであり、これを開始点として使用して、Enterprise Manager Cloud Controlの設定、実行する各設定タスクの進行状況の追跡、およびまだ保留中になっているタスクの特定を行うことができます。すべてのステップを同時に実行することも、一部をすぐに実行して残りを後で実行することもできます。
初期設定コンソールにリストされている設定ステップは個別のメニュー・オプションとしても利用できますが、コンソールでは準備状況のステータス全体が単一のビューで提供されるため、コンソールを使用してステップを実行することお薦めします。
注意:
初期設定コンソールにアクセスできるのは、スーパー管理者のみです。
この章では、初期設定コンソールを使用してすべての設定タスクを実行する方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。
Oracleソフトウェア・ライブラリにソフトウェア・エンティティを格納するための初期設定コンソールを使用した構成
Oracleソフトウェア・ライブラリ(ソフトウェア・ライブラリ)は、ソフトウェア・パッチ、仮想アプライアンス・イメージ、参照ゴールド・イメージ、アプリケーション・ソフトウェアおよび関連するディレクティブのスクリプトなどのソフトウェア・エンティティを格納するリポジトリです。
ソフトウェア・ライブラリは、Enterprise Manager Cloud Controlのインストール中またはインストール後に構成できます。
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Enterprise Manager Cloud Controlのインストール中にソフトウェア・ライブラリを構成した場合、この特定の設定タスクは初期設定コンソールで完了タスクとして表示されます。この場合は、次の設定タスクに進んでください。
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Enterprise Manager Cloud Controlのインストール中にソフトウェア・ライブラリを構成しなかった場合、この設定タスクは初期設定コンソールで未完了タスクとして表示されます。この場合は、このトピックで説明されている指示に従って、タスクを完了する必要があります。
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初期設定コンソールからソフトウェア・ライブラリを構成しない場合は、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールで使用可能なソフトウェア・ライブラリ管理コンソールを使用して後から構成できます。
ソフトウェア・ライブラリ管理コンソールから構成する手順は、Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドを参照してください。
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Enterprise Manager Cloud Controlの旧リリースからアップグレードした場合、アップグレードの際に旧リリースのソフトウェア・ライブラリの場所が継承されるため、この設定タスクは初期設定コンソールで常に完了タスクとして表示されます。
ソフトウェア・ライブラリは、主に「OMS共有ファイル・システム」の場所と「OMSエージェント・ファイル・システム」の場所の2つのタイプの記憶域の場所をサポートしています。「OMS共有ファイル・システム」を構成することをお薦めします。これらの記憶域の場所を理解するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』.を参照してください。
「初期設定コンソール」を使用して「ソフトウェア・ライブラリ」の「OMS共有ファイル・システム」の場所を構成するには、次のステップを実行します。
OMSから管理エージェントへの通信用プロキシの構成
プロキシを構成することで、Oracle Management Service (OMS)とOracle Management Agent (管理エージェント)間の通信を保護できます。すべての管理エージェントに1つのプロキシを構成することも、管理エージェントのセットにプロキシを1つ構成して残りはなしにすることも可能ですし、異なる管理エージェントのセットに別々のプロキシを構成することもできます。
また、2つ以上のプロキシを冗長プロキシとして構成し、OMSと管理エージェントの通信に構成されたプロキシの高可用性をサポートすることも可能です。そのような状況の場合は、デフォルトで、その他のプロキシのステータスに関係なく、稼働中のプロキシが通信用に選択されます。通信を開始する前に、プロキシが非アクティブであるか停止していることがわかった場合は、その管理エージェントに構成されている別のプロキシが選択されます。ただし、特定のプロキシで通信を開始した後に、そのプロキシが非アクティブになったり停止したりした場合は、稼働中の別のプロキシを選択するフォールバック・メカニズムは、現在存在しないことに注意してください。
注意:
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NTLMベースのMicrosoftプロキシはサポートされていません。そのようなプロキシからアクセスできるようにするには、NTLMベースのMicrosoftプロキシ・サーバーの認証されていないサイト・プロパティに使用可能なすべてのエージェント・ホストを追加してください。
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各OMSのローカル・アドレスは、プロキシを自動的にバイパスします。
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すでにプロキシを構成している場合、この設定タスクは完了しています。
初期設定コンソールを使用して、OMSから管理エージェントへの通信にプロキシを構成するには、次のステップに従います。
- 「設定」メニューの「初期設定コンソール」を選択します。
- 初期設定コンソール・ページの左パネルで、「OMSエージェント・プロキシ設定」をクリックします。
- 『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』で説明されているステップ3から6を実行します。
初期設定コンソールを使用したOMSからMy Oracle Supportへの通信用プロキシの構成
Oracle Management Service (OMS)では、ホストのインターネット接続を使用してMy Oracle Supportに定期的に接続し、パッチやパッチ・セット、パッチ推奨および自動リリース更新(ARU)シード・データをダウンロードしています。Enterprise Manager Cloud Controlでは、デフォルトで、OMSとMy Oracle Supportの間にはプロキシ・サーバーが構成されていないものと推定されます。ただし、通信を保護するため、2つのエンティティの間にプロキシ・サーバーを追加し、Enterprise Manager Cloud Controlにプロキシ・ターゲットとして登録することが可能です。
注意:
すでにプロキシを構成している場合、この設定タスクは完了しています。
初期設定コンソールを使用して、OMSからMy Oracle Supportへの通信にプロキシを構成するには、次のステップに従います。
- 「設定」メニューの「初期設定コンソール」を選択します。
- 初期設定コンソール・ページの左パネルで、「My Oracle Support」をクリックします。
- 『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』で説明されているステップ2から7を実行します。
初期設定コンソールを使用した追加のOracle Management Serviceの追加
Enterprise Manager Cloud Controlをインストールすると、インストーラにより、Oracle Management ServiceとOracle Management Agentがデフォルトで1つずつインストールされます。このデフォルト構成は小さな環境に適しており、通常、より大規模な本番環境では、単一のOracle Management Serviceの負荷を軽減し、データ・フローの効率を向上させ、Enterprise Managerシステムの高可用性を実現するために、追加のOMSインスタンスが必要になる場合があります。
注意:
すでに追加のOMSを追加している場合、この設定タスクは完了しています。
初期設定コンソールを使用して追加のOracle Management Serviceを追加するには、次のステップに従います。
- 追加のOracle Management Serviceの追加を始める前に、追加Oracle Management Serviceの追加を開始する前にに説明されている重要事項を確認してください。
- Oracle Management Serviceを追加するための前提条件(追加Oracle Management Serviceを追加するための前提条件を参照)を満たします。
- 「設定」メニューの「初期設定コンソール」をクリックします。
- 初期設定コンソール・ページの左パネルで、「Oracle Management Serviceの追加」をクリックします。
- 管理サービス追加の開始ページで、リストされたインストール前タスクを完了します。終了したら、完了した各タスクを選択し、「次へ」をクリックします。
- 追加Oracle Management Serviceの追加に示されているようにステップ(4)からステップ(7)までをに従います。
- 追加のOracle Management Serviceを追加したら、追加Oracle Management Serviceを追加した後のインストール後のタスクの実行に説明されているインストール後タスクを実行します。
初期設定コンソールを使用した送信メール・サーバー(SMTPサーバー)の構成
特定のインシデント、イベントまたは問題が発生した場合には情報が通知されるため、レポートされた問題を回避するための修正処理や予防処理を実行できます。Enterprise Managerでは、電子メール、SNMPトラップ、カスタム・スクリプトの実行、またはこの3つすべてなど、様々なメカニズムでそうした通知を送信します。Enterprise Manager Cloud Controlが電子メール通知を送信するには、送信メール・サーバー(SMTPサーバー)を設定しておく必要があります。
注意:
すでにSMTPサーバーを構成している場合、この設定タスクは完了しています。
Enterprise Managerが電子メール通知を送信できるように、送信メール・サーバーを構成するには、次のステップに従います。
初期設定コンソールを使用したMy Oracle Support資格証明の登録
My Oracle Support接続を使用すると、サービス・リクエスト情報の表示、パッチ推奨の取得、およびソフトウェア・ライブラリへのプラグインやエンティティのダウンロードを、すべてのEnterprise Manager Cloud Controlコンソールから行うことができます。Enterprise Manager Cloud ControlコンソールからMy Oracle Supportへ自動的にサインインするには、Enterprise Manager Cloud ControlにMy Oracle Support資格証明を登録する必要があります。
注意:
すでにMy Oracle Support資格証明を登録している場合、この設定タスクは完了しています。
初期設定コンソールを使用してMy Oracle Support資格証明を登録するには、次のステップに従います。
- 「設定」メニューの「初期設定コンソール」をクリックします。
- 初期設定コンソール・ページの左パネルで、「MOS資格証明の設定」をクリックします。
- MOS資格証明の設定ページで、「ここ」をクリックします。
- My Oracle Supportページに、My Oracle Support資格証明を入力します。
- 「適用」をクリックします。
初期設定コンソールを使用したユーザーの作成
ユーザーは、Enterprise Manager Cloud Controlへのログインと使用を許可された管理者です。ユーザーは、Enterprise Managerに定義されているいずれかのロールに属し、権限が与えられている操作のみを実行します。
デフォルトで、ユーザーは、すべてのターゲットに対する完全なアクセス権を持つスーパー管理者、Oracle Management Repositoryを管理するリポジトリ所有者、または通常はEnterprise Manager Cloud Controlを使用する通常の管理者のいずれかになります。
注意:
すでに一連のユーザーを作成している場合、この設定タスクは完了しています。
初期設定コンソールを使用して管理者を作成するには、次のステップに従います。
初期設定コンソールを使用したロールの作成
ロールは、Enterprise Manager Cloud Controlを使用する管理者に付与されるEnterprise Managerのリソース権限またはターゲット権限、あるいはその両方の集合です。ロールは、地理的位置(カナダのシステムを管理するためのカナダの管理者用ロールなど)、業務系列(人事管理システムや販売システムの管理者用ロールなど)または他のモデルに基づいて作成できます。管理者を作成したら、次のステップは、ロールを作成して、それぞれのロールに管理者を割り当てることです。
注意:
すでに一連のロールを作成している場合、この設定タスクは完了しています。
初期設定コンソールを使用してロールを作成するには、次のステップに従います。