43 動的リソース・プロビジョニングの開始
動的リソース・プロビジョニングについて
Oracle Enterprise Manager Ops Centerには、管理者がクラウドに仮想オペレーティング・システム、仮想システムまたは仮想データセンターを作成できる集中化された管理および最適化システムがあります。Enterprise Manager Platform as a Serviceによって、管理者は、ユーザーがデータベースとミドルウェア・アプリケーションをデプロイできるプラットフォームを作成できます。動的リソース・プロビジョニング機能を使用することで、Enterprise Managerでは、Enterprise Manager Ops Centerとのインタフェースを通じて、オンデマンドでPaaSクラウドを対象にリソースを追加または削除できます。
これにより、大規模なインフラストラクチャ・サービスの計画および設定時に必要となる管理者の作業負荷が軽減されます。この機能によって、管理者は次の操作を実行できます。
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仮想ハードウェアの動的な追加または削除
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自動的な方法によるDBaaSまたはMWaaSの拡張または縮小。
プライベート・クラウドの容量を拡張するには、クラウド管理者は、Enterprise Manager Ops Centerのインフラストラクチャ管理者からハードウェアとソフトウェアの割当てを受ける必要があります。インフラストラクチャ管理者は、クラウド管理者にホスト、ネットワークおよびストレージの詳細を提供し、次にクラウド管理者はそれらの詳細を使用してクラウドでPaaSインフラストラクチャを設定します。
以前のリリースでは、これらのタスクは手動で実行する必要がありました。このリリースでは、複数のステップが自動化されており、クラウド管理者は、数回のクリックのみで容量を増加または減少できます。Solaris SPARCでDBaaS / MWaaSを設定するには、次のステップが必要です。
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仮想データセンターを構成する必要があります。これには、ネットワークやストレージ・ボリュームの設定、サーバー・テンプレートの作成、およびサイズの定義が含まれます。「仮想データセンターの設定と構成」を参照してください。
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仮想マシン・アダプタを構成する必要があります。「仮想マシン・アダプタ・インスタンスの作成」を参照してください。
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管理者は、プロビジョニングまたはプロビジョニング解除ウィザードを起動して、プールの容量を増加または減少できます。参照先は次のとおりです。
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DBaaS: 「DBaaSクラウドでのリソースの動的なプロビジョニング」を参照してください。
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MWaaS: 「MWaaSクラウドでのリソースの動的なプロビジョニング」を参照してください。
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Solaris SPARCアダプタの構成
Solaris SPARCアダプタは、Enterprise ManagerとEnterprise Manager Ops Centerの間のインタフェースとして機能し、これによってクラウド管理者とセルフ・サービス管理者は、プライベート・クラウド設定でリソースを動的にプロビジョニングまたはプロビジョニング解除できます。追加のサービス・インスタンスのプロビジョニングが必要な場合にリソースを追加することができ、また既存のリソースが使用されていない場合に減らすことができます。リソースには、ホストなどの(仮想マシンに基づく)インフラストラクチャ・リソース、またはデータベースおよびミドルウェアOracleホームなどのプラットフォーム・リソースを指定できます。
仮想サービス・アダプタを構成するには、次のステップに従います。
ステップ | タスク | リンク |
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1 |
ステージング・サーバーの追加 |
「ステージング・サーバーの追加」を参照してください。 |
2 |
仮想マシン・アダプタ・インスタンスの構成 |
「仮想マシン・アダプタ・インスタンスの作成」を参照してください。 |
3 |
仮想マシン・テンプレートの作成 |
「仮想マシン・サービス・テンプレートの作成」を参照してください。 |
ステージング・サーバーの追加
ステージング・サーバーは、Enterprise Manager Ops Centerと通信して次の1つ以上のタスクを実行する管理対象ホストです。
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問合せ: 問合せを行って、Enterprise Manager Ops Centerの仮想データセンターからSolaris SPARCシステムの構成情報を取得します。
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仮想マシンのプロビジョニング: Enterprise Manager Ops Centerにアクセスし、仮想マシンの作成、ネットワークの予約、仮想マシンへのストレージの割当てなどのプロビジョニング操作を実行します。
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仮想マシンのプロビジョニング解除: Enterprise Manager Ops Centerにアクセスし、仮想マシンのネットワーク、IPアドレスおよびストレージの解放などのプロビジョニング解除操作を実行します。
Enterprise Manager Ops Centerクライアント・キットがインストールされてプラットフォームで使用できる場合、管理対象ホストは、すべてステージング・サーバーとして使用できます。次のプラットフォームがサポートされています。
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Linux_x86
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Solaris_x64
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Solaris SPARC 64
ステージング・サーバーでEnterprise Manager Ops Centerと通信する前に、Ops Centerクライアントをインストールする必要があります。Enterprise Manager Ops Centerと通信するには、Ops Centerクライアントを構成した後に、Ops CenterのEnterprise ControllerのIPアドレスとクラウド・ユーザー・アカウントの資格証明を指定します(「Oracle VM Server for SPARCによる動的リソース・プロビジョニング」参照)。
ステージング・サーバーを追加するには次のステップに従います。
仮想マシン・アダプタ・インスタンスの構成
仮想マシン・アダプタ・インスタンスは、クライアント・マシンを管理するためにインフラストラクチャ・プロバイダ・システム(Enterprise Manager Ops Center)とのインタフェースとして使用できる管理対象ターゲットです。
仮想マシン・アダプタ・インスタンスを作成するには、次のステップに従います。
仮想マシン・アダプタ・インスタンスの削除
仮想マシン・アダプタ・インスタンスを削除するには、リストからインスタンスを選択して「削除」をクリックします。確認メッセージが表示されます。確認のため「はい」をクリックし、アダプタ・インスタンスを削除します。
注意:
アダプタ・インスタンスを使用してプロビジョニングされた仮想マシンがある場合、インスタンスを削除することはできません。