39 PDBインスタンスのサイズ変更
この章では、PDBインスタンスのサイズ変更機能について説明します。この章の内容は次のとおりです。
概要
OEM DBaaSプラガブル・データベース・インスタンスのサイズは、対応するサービス・テンプレートで定義されているワークロード・サイズのサイズ変更操作を開始することで変更できます。このサイズ変更操作により、リソースの十分な可用性および有効利用を確実にします。
表39-1 影響を受けるプラガブル・データベース初期化パラメータの値
パラメータ | 説明 |
---|---|
Session |
プラガブル・データベースのセッション・パラメータは、新しいワークロード・サイズに応じて更新されます。 |
ストレージ |
プラガブル・データベースの |
CPU |
DBバージョン<12.2の場合、CPU制約は、「プラガブル・データベース・プール」で「CPUのリソース・マネージャの有効化」が選択されているときに、PDBリソース・プラン・ディレクティブ DBバージョン>= 12.2の場合、リソース・プラン・ディレクティブ |
メモリー |
DBバージョン< 12.2の場合、メモリー・パラメータは強制されません。 DBバージョン>= 12.2の場合、プラガブル・データベースのパラメータ
SGA_TARGET およびPGA_AGGREGATE_TARGET は、新しいワークロード・メモリーの値に応じて更新されます。
|
前提条件
サイズ変更操作を実行するための前提条件は次のとおりです。
-
プラガブル・データベースのメモリー制約を強制適用するには、CDBで
NONCDB_COMPATIBLE
パラメータをfalseに設定する必要があります。 -
CDBでは、
memory_target
パラメータの値をゼロにする必要があります。 -
CDBの
sga_target
は、プラガブル・データベースのsga_target
より大きくする必要があります。(PDBのsga_target
値は、新しいワークロードで指定した合計メモリーの75パーセントに設定されます)。 -
CDBの
pga_aggregate_limit
は、PDBのpga_aggregate_target
の2倍以上にする必要があります。 -
CDBの
pga_aggregate_target
は、プラガブル・データベースのpga_aggregate_target
より大きくする必要があります。(サイズ変更操作により、プラガブル・データベースのpga_aggregate_target
値は、新しいワークロード・サイズで指定した合計メモリーの25%に更新されます)。
EM_SSA_ADMINISTRATOR
またはEM_SSA_USER
ロールが割り当てられたEnterprise Manager管理者は、PDBインスタンスのサイズ変更操作を開始できます。
PDBのサイズ変更: セルフ・サービス・ポータル
図39-1 PDBのサイズ変更
図39-2 サイズ変更のオプション
PDBのサイズ変更: EMCLIコマンド
この項では、EMCLIコマンドを使用してPDBインスタンスのサイズを変更する方法について詳しく説明します。
$ emcli db_cloud_maintenance –resizeService -pdbName="<pdbターゲットの名前>" -workloadName="<サイズ変更に使用するワークロードの名前>"
制限事項
サイズ変更操作を実行する際の制限事項は次のとおりです。
-
PDBの実際の記憶域使用量が新しいワークロードの記憶域の値よりも大きい場合は、PDBのスケール・ダウン操作はできません。
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PDBのサイズ変更に十分なリソースがターゲット・ホストで使用できない場合は、PDBの再配置機能を使用する必要があります。詳細は、「PDBの再配置」を参照してください。