46 Oracle Linuxホーム

Oracle Linuxホーム・ターゲットにより、ユーザーは、Oracle Linuxホストの完全な管理およびモニタリングにアクセスして実行できます。

Oracle Linuxホームには、次のものが含まれています。
  • Oracle Linuxホストの管理

  • ベアメタル・プロビジョニング(BMP)

  • Linuxパッチ適用

  • Oracle Linuxオペレーティング・システム(OS)の実行中に再起動または中断なくOSのカーネルおよびキー・ユーザー・スペース・ライブラリを更新する、Oracle Kspliceパッチ適用

Oracle Linuxホーム・ターゲット

次のステップを実行することで、Enterprise ManagerからOracle Linuxホーム・ページを開くことができます。
  1. Enterprise Manager Cloud Controlホーム・ページから、「エンタープライズ」をクリックし、「クラウド」を選択してから、Oracle Linuxホームをクリックします。

    Oracle Linuxホーム・ページが表示されます。

  2. 新しいシステム・リポジトリ・ターゲットであるOracle Linuxホームが作成されます。これは、すべてのOracle Linuxホスト(物理またはVM)に関連付けられています。これをクリックすると、Oracle Linuxホーム・ページにリダイレクトされます。

Oracle Linuxホーム・ページ

「一般」リージョン

「一般」リージョンには、Oracle Linuxリリース済バージョンごとに、「合計ホスト」、合計更新ホスト、合計停止ホストなど、追加されたOracle Linuxホストのサマリーが表示されます。

図46-1 「一般」リージョン


「一般」リージョン

インシデントと問題の概要

「インシデントと問題の概要」には、Oracle Linuxホストに発生したインシデントと問題が表示されます。

図46-2 インシデントと問題の概要


インシデントと問題の概要

ホスト変動

このリージョンには、過去30日の期間の特定の日付に新たに追加およびリタイアしたホストの数が表示されます。

図46-3 ホスト変動


ホスト変動

CPU

このリージョンには、Linuxホスト・マシンによるCPU使用率の範囲が表示されます。

図46-4 「CPU」グラフ


「CPU」グラフ

たとえば、図46-4では、6台のホストのCPU使用率は0-25%です。ホストと各ホストによるCPU使用率のリストを表示するには、棒グラフをクリックします。「CPU使用率」表に詳細が示されます。図46-5を参照してください。

図46-5 「CPU使用率」表


CPU使用率

メモリー

このリージョンには、Linuxホスト・マシンによるメモリー使用率の範囲が表示されます。

図46-6 「メモリー」グラフ


メモリー

たとえば、図46-6では、5台のホストのメモリー使用率は0-25%であり、1台のホストは25-50%の範囲で使用しています。ホストと各ホストによるメモリー使用率のリストを表示するには、棒グラフをクリックします。「メモリー使用率」表に詳細が示されます。図46-7を参照してください

図46-7 「メモリー使用率」表


「メモリー使用率」表

Oracle Linuxパッチ適用

Oracle Linuxパッチ適用画面には、次のものが含まれています。
  • Linuxパッチ適用ステータス・リージョン: このリージョンには、パッチ適用可能なLinuxグループの合計、パッチ適用可能なLinuxホストの合計、コンプライアンス円グラフが表示されます。

  • Linuxパッチ適用コンプライアンス・リージョン: このリージョンには、パッチ適用可能なLinuxグループおよびパッチ適用可能なLinuxホストの名前がリストされた表が表示されます。

パッチ適用可能なLinuxグループ
「パッチ適用可能なLinuxグループ」では、次の機能を実行できます。
  • グループを選択すると、グループ名、グループのコンプライアンス・ステータス、グループ内のホストの数、最新でないパッケージがあるホストの数、およびローグ・パッケージがあるホストの数が表示されます。

    グループ

  • 「パッチ適用可能なLinuxグループ」をクリックすると、「検索」ボックスに、グループのリストが詳細とともに表示されます(グループ名、グループのコンプライアンス・ステータス、そのグループ内のホストの数、そのグループ内のコンプライアンス・ホストの数、そのグループ内の非コンプライアンス・ホストの数、そのグループ内のコンプライアンス不明ホストの数、最新でないパッケージがあるホストの数、およびローグ・パッケージがあるホストの数など)。

    パッチ適用可能なLinuxグループ

  • 「グループ」をクリックすると、選択したグループの詳細が表示されます。

    グループ

パッチ適用可能なLinuxホスト
「パッチ適用可能なLinuxホスト」では、次の機能を実行できます。
  • 「ホスト」を選択すると、ホスト名、グループ名、ホストがコンプライアンスであるというステータス、ホストが再起動を必要としているというステータス、最新でないパッケージの数、およびローグ・パッケージがあるホストの数が表示されます。


    ホスト

  • 「パッチ適用可能なLinuxホスト」をクリックすると、「検索」ボックスに、ホストのリストが詳細とともに表示されます(ホスト名、グループ名、ホストがコンプライアンスであるというステータス、ホストが再起動を必要としているというステータス、最新でないパッケージの数、ローグ・パッケージがあるホストの数など)。


    パッチ適用可能なLinuxホスト

  • 「ホスト名」をクリックすると、選択したホストの詳細が表示されます。


    ホストの非コンプライアンス

Ksplice for Oracle Linux

Kspliceは、Linuxオペレーティング・システム(OS)の実行中に、再起動または中断なく、OSのカーネルおよびキー・ユーザー・スペース・ライブラリを更新します。詳細は、Oracle Kspliceを参照してください。Enterprise ManagerエージェントがインストールされていてKspliceソフトウェアが構成されているすべてのOracle Linuxホストを、Oracle Linuxホームの「Ksplice」リージョンを使用してモニターおよび管理できます。詳細は、Oracle Kspliceユーザーズ・ガイドを参照してください。

注意:

Enterprise Managerで最低限必要なKspliceのバージョンは1.0.29です。

Kspliceメトリック

注意:

Kspliceメトリックにアクセスするには、ホストのホームページで「ホスト」メニューから「構成」を選択し、「最新」をクリックします。これらのメトリックでデータを報告できるようにするには、Oracle Linuxホストで、最新のKspliceソフトウェアをOracle Premium Supportとともにインストールして構成する必要があります。詳細は、Oracle Kspliceユーザーズ・ガイドを参照してください。
次の属性は、Kspliceの下に含まれています。
  1. Ksplice

    • Kspliceバージョン
      • この属性は、ターゲット・ホストにインストールされているKspliceソフトウェアのバージョンを示します。

    • Kspliceステータス
      • これは、ホストがKsplice Serverから更新を取得するように構成されているかどうか、またはKspliceがオフラインかどうかを示します。

    • ベース・カーネル・バージョン
      • この属性は、システムで実行されているストックのカーネルを問い合せます。

      • このバージョンは、パッチが適用されたバージョンを表しているのではなく、システムをブートしたもののみを示します。

    • 有効なカーネル・バージョン
      • この属性は、有効なカーネルを示します。これは、セキュリティ修正などのライブ・パッチ適用後のカーネル・バージョンを意味します。

      • また、最後に適用されたパッチの作成日を示します。

    • カーネル・ステータス
      • この属性は、ホストのカーネルが最新か古いかを示します。使用可能なすべてのKspliceパッチがインストールされている場合は、システムが更新されます。

      • Kspliceがオフラインの場合は、システム上にインストールされたuptrack-updates-`uname -r`パッケージに基づきます。

    • カーネル・パッチ・インストール済
      • これは、システムにインストールされているKspliceパッケージの数を示します。

    • ユーザー・スペース・ステータス
      • この属性は、ホストのユーザー・スペースのKsplice対応パッケージが最新か古いかを示します。

      • Kspliceがオフラインの場合は、システム上で構成されているローカル・リポジトリに基づきます。

    • ユーザー・スペース・パッケージ・インストール済
      • この属性は、システム上にインストールされているKspliceユーザー・スペース・パッケージの数を示します。

  2. カーネルのインストール済パッチ
    • この属性は、システム上にインストールされているKspliceパッチを示します。

  3. カーネルの使用可能なパッチ
    • この属性は、システムに使用可能なKspliceパッチをリストします。つまり、まだインストールされていないパッチをリストします。

    • この情報は、Ksplice構成に基づいて導出されます。
      • Kspliceホストは、Kspliceサーバーと構成されている場合は、サーバーからその情報を取得します。

      • Kspliceがオフラインの場合は、システム上にインストールされたuptrack-updates-`uname -r`パッケージに基づいてデータを反映します。

  4. ユーザー・スペースのインストール済パッケージ
    • この属性は、システム上にインストールされているKspliceユーザー・スペース・パッケージを示します。

Kspliceパッチ適用

Oracle Linuxホームページ上のKspliceパッチ適用では、Kspliceメトリックで収集されたメトリックを使用して、モニターされているすべてのOracle Linuxホスト上のKspliceステータスが照合されます。メトリックの詳細は、Kspliceメトリックを参照してください。これには、次の2つのサブリージョンがあります。
  • 「Kspliceステータス」リージョン

    このリージョンには、次の合計数が表示されます。
    • Kspliceパッチ適用構成済Linuxホスト: このリンクをクリックすると、ポップアップ・ウィンドウが開き、Kspliceソフトウェアで構成されているOracle Linuxホストがリストされます。

    • Kspliceパッチ適用非構成済Linuxホスト: このリンクをクリックすると、ポップアップ・ウィンドウが開き、Kspliceソフトウェアで構成されていないOracle Linuxホストがリストされます。

    「Kspliceステータス」リージョンには、次の2つの円グラフもあります。
    • カーネル・ステータス

    • ユーザー・スペース・ステータス

      各円グラフでは、すべてのホストのステータスが示されます。つまり、コンプライアンス、非コンプライアンス、または非コンプライアンスのホストの数です。特定のホストをクリックすると、適切なホスト・リストを示す別のページが開きます。

  • Kspliceサマリー・リージョン

    このリージョンには、次の内容をリストする、ホストの表が表示されます。
    • Kspliceクライアント(オンライン/オフライン)

    • カーネル・ステータス(コンプライアンス/非コンプライアンス/コンプライアンス不明)

    • ユーザー・スペース・ステータス(コンプライアンス/非コンプライアンス/コンプライアンス不明)

    • 有効なカーネル・バージョン

    図46-8 Kspliceパッチ適用ステータス


    Kspliceパッチ適用ステータス

Ksplice Linuxホスト・ページ

Ksplice Linuxホスト・ページには、次の表があります。
  • KspliceソフトウェアがあるKsplice対応ホスト

  • Kspliceソフトウェア・バージョン

  • Kspliceクライアント(オンライン/オフライン)

  • カーネル・ステータス(コンプライアンス/非コンプライアンス/コンプライアンス不明 - 未構成/オフラインのシステムの場合)

  • カーネルのインストール済パッチの数

  • ユーザー・スペース・ステータス(コンプライアンス/非コンプライアンス/コンプライアンス不明 - 未構成/オフラインのシステムの場合)

  • ユーザー・スペースのインストール済パッチの数

  • ベース・カーネル・バージョン

  • 有効なカーネル・バージョン

ホストのKspliceパッチ/パッケージの詳細

Ksplice詳細表でホスト名をクリックすると、新しいページが開きます。このページでは、そのホスト上にインストールされているKspliceパッチがリストされます。このホストがKspliceオンライン・ホストの場合は、そのホスト上で使用可能な更新もリストされます。これらの更新は、このページに追加することやページから削除することができます。

ホストがKspliceオフライン・ホストである場合、このページには、ローカル・リポジトリ内の使用可能なすべてのKspliceカーネル・パッチ、またはユーザー・スペースのインストール済パッケージ(ローカル・オフライン・リポジトリ内に使用可能なものがある場合)が示されます。

Ksplice拡張クライアント・ソフトウェアがホスト上にインストールされている場合は、インストール済/使用可能ユーザー・スペース・パッチのリストが表示されます。それ以外の場合は、「Ksplice拡張クライアント・ソフトウェアのインストール/アップグレード/構成」というメッセージが表示されます。

画面上の「リフレッシュ」ボタンは、ダッシュボードに最新のデータをプルする際に役立ちます。このダッシュボードは非同期モードで動作するため、データベース変更またはパッチ更新がある場合は、この「リフレッシュ」ボタンを使用してシステムを同期させる必要があります。このボタンをクリックすると、ダイアログ・ボックスが表示され、確認を求めるメッセージが表示されます。

更新のインストールおよび更新の削除の場合は、ホストのroot/sudo特権資格証明を選択または入力する必要があります。

注意:

カーネル・スペース・コンプライアンス・ステータスは、インメモリー・カーネル・パッチに基づきます。すべてのパッチがインストールされている場合は「コンプライアンス」と表示され、それ以外の場合は「非コンプライアンス」と表示されます。パッチがKspliceオンライン・システムから削除されてる場合は、システムに非コンプライアンスと表示されます。ユーザー・スペース・コンプライアンス・ステータスは、ディスク上のユーザー・スペース・パッケージに基づきます。ユーザーがユーザー・スペース・パッケージをインストールすると、ディスク上のパッケージでインメモリー・プロセスも更新され、その結果、ステータスが「コンプライアンス」になります。ユーザーがユーザー・スペース・パッケージを削除した場合は、インメモリー更新のみが削除されます。ユーザー・スペース更新がディスク上ではなくメモリー内に存在する場合は、引き続き「コンプライアンス」と表示されます。ディスク上のパッケージは削除されませんが、表には、ユーザー・スペース更新が「コンプライアンス」であると示されたままになります。

Oracle Linuxホーム

Oracle Linuxメイン・メニューには、次のオプションがあります。
  • Linuxホストの追加:

    Linuxホストの追加ページでは、「ターゲットの追加」ページにリダイレクトされます。
  • Linuxパッチ適用: 「Linuxパッチ適用」には、「設定」や「パッチ適用」などのサブ項目が含まれています。

    • 「設定」では、既存の「Linuxパッチ適用の設定」ページにリダイレクトされます。

    • 「パッチ適用」では、実際の「Linuxパッチ適用」ページにリダイレクトされます。

  • ベアメタル・プロビジョニング: 「ベアメタル・プロビジョニング」では、既存の「ベアメタル・プロビジョニング」ページにリダイレクトされます。

    図46-9 Oracle Linuxホーム


    Oracle Linuxホーム

Oracle Linuxホームのターゲット・ナビゲーション・ツリー(TNT)

TNTには、メイン項目としてOracle Linuxホームが含まれています。これには、Oracle Linuxリリース・バージョン(つまり、Oracle Linux 6.7、Oracle Linux 6.9など)に応じて異なるグループ/フォルダが含まれています。フォルダには、同じOracle Linuxリリース・バージョンを使用するホストのリストが含まれています。特定のホスト名をクリックすると、モニタリングおよび管理作業を実行するホストの既存のホーム・ページにリダイレクトされます。

図46-10 Oracle Linuxホームのターゲット・ナビゲーション・ツリー


ターゲット・ナビゲーション・ツリー