1 Oracle Big Data Applianceソフトウェア・ライセンス
Oracle Big Data Applianceは、ビッグ・データの取得、編成および分析用に最適化されたエンジニアド・システムです。最適化されたハードウェア・コンポーネントと新しいソフトウェア・ソリューション組み合せることで、すべて完備されたビッグ・データ・ソリューションを実現しています。
この章では、Oracle Big Data Applianceにインストールされるソフトウェアのライセンスと技術サポートについて説明します。内容は次のとおりです。
1.1 Big Data Applianceソフトウェア・インストール
Oracle Big Data Applianceソフトウェアのインストールは2段階で行われます。
1.1.1 工場出荷時インストール済イメージ
Oracle Linuxオペレーティング・システムと各種構成ユーティリティは、Oracle Big Data Applianceサーバーに工場出荷時インストール済です。これらを使用するライセンスは、アプライアンスの購入に含まれています。
1.2 ソフトウェア・ライセンス
この項には、インストールされるソフトウェアでOracle Big Data Applianceライセンスにより使用が許可されるソフトウェアが一覧されています。また、Oracle Big Data Applianceソフトウェアのデプロイメント・バンドルに含まれているものの、個別にライセンス供与されるOracleソフトウェアも記載されています。
1.2.1 含まれているソフトウェア
次の表に、Oracle Big Data Applianceの購入に含まれている統合ソフトウェアのライセンスとサポートについて要約します。ライセンスは、Oracle Big Data Applianceでのソフトウェアの使用のみを対象としています。このソフトウェアを他のシステムに移動したりコピーすることはできません。
オペレーティング・システム
| ソフトウェア | ライセンス | サポート |
|---|---|---|
|
Oracle Linux |
ハードウェアのライフタイム |
Oracle Premier Support for SystemsまたはOracle Premier Support for Operating Systems |
統合ソフトウェア
| ソフトウェア | ライセンス | サポート |
|---|---|---|
|
Cloudera's Distribution including Apache Hadoop |
ハードウェアのライフタイム |
Oracle Premier Support for SystemsまたはOracle Premier Support for Operating Systems |
|
Cloudera BDR |
ハードウェアのライフタイム |
Oracle Premier Support for SystemsまたはOracle Premier Support for Operating Systems |
|
Cloudera Manager |
ハードウェアのライフタイム |
Oracle Premier Support for SystemsまたはOracle Premier Support for Operating Systems |
|
Cloudera Navigator |
ハードウェアのライフタイム |
Oracle Premier Support for SystemsまたはOracle Premier Support for Operating Systems |
|
Cloudera RTD |
ハードウェアのライフタイム |
Oracle Premier Support for SystemsまたはOracle Premier Support for Operating Systems |
|
Cloudera Search |
ハードウェアのライフタイム |
Oracle Premier Support for SystemsまたはOracle Premier Support for Operating Systems |
|
Apache Kafka |
ハードウェアのライフタイム |
Oracle Premier Support for SystemsまたはOracle Premier Support for Operating Systems |
その他のソフトウェア
| ソフトウェア | ライセンス | サポート |
|---|---|---|
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Java HotSpot仮想マシン |
ハードウェアのライフタイム |
Oracle Premier Support for SystemsまたはOracle Premier Support for Operating Systems |
|
MySQL Enterprise Edition |
制限付き使用脚注1 含まれているサードパーティ製ソフトウェアのライセンスについては、https://downloads.mysql.com/docs/licenses/mysqld-5.7-com-en.pdfを参照してください。 |
Oracle Premier Support for SystemsまたはOracle Premier Support for Operating Systems |
|
Oracle NoSQL Database Community Edition |
GNU Affero General Public License Version 3 (AGPLv3) |
なし。 |
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Oracle R Distribution |
ハードウェアのライフタイム |
Oracle Premier Support for SystemsまたはOracle Premier Support for Operating Systems |
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Oracle Perfect Balance (Oracle Big Data Appliance用のOracleソフトウェア) |
ハードウェアのライフタイム |
Oracle Premier Support for SystemsまたはOracle Premier Support for Operating Systems |
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Oracle DataSource for Apache Hadoop (旧称Oracle Table Access for Hadoop) (Oracle Big Data ApplianceおよびOracle Big Data Connectors用のOracleソフトウェア) |
ハードウェアのライフタイム |
Oracle Premier Support for SystemsまたはOracle Premier Support for Operating Systems |
脚注1
統合ソフトウェア・オプション付きOracle Software License Agreement ("SLA") and Entitlementを参照してください。
注意:
Oracle Big Data Appliance Enterprise Manager Plug-Inはライセンスを別途購入しなくてもOracle Big Data Applianceにインストールして使用できます。親トピック: ソフトウェア・ライセンス
1.2.2 個別にライセンス供与されるソフトウェア
- Oracle Big Data SQLライセンス
- Oracle Big Data Connectors
- Oracle Big Data Spatial and Graph
- Oracle NoSQL Database Enterprise Edition
親トピック: ソフトウェア・ライセンス
1.2.2.1 Oracle Big Data SQLライセンス
Oracle Big Data SQLのライセンスは、その他のOracle製品のライセンスとは別になります。
Oracle Big Data SQLのライセンスを購入する場合は、次の点に注意してください。
-
Hadoopクラスタごと、ディスクごとに、別のライセンスを購入する必要があります。
-
Oracle Big Data SQLを実行するHadoopクラスタ内のすべてのノードにライセンスが必要です。
-
Oracle Big Data SQLを実行するクラスタを構成するすべてのノード内のすべてのディスクにライセンスが必要です。ノード内に部分的なライセンスを供与することはできません。クラスタ内のすべてのノードが含まれます。
-
Oracle Big Data SQLインストールのHadoopクラスタ側(Oracle Big Data Applianceなど)のみがライセンスされますが、データベース・サーバー側に追加のライセンスは不要です。
-
Oracle Copy to Hadoopライセンスが含まれます。
-
Oracle Super Clusterは含まれていません。
Oracle Shell for Hadoop Loadersのためのサード・パーティ・ライセンス
Oracle Shell for Hadoop Loadersは、Oracle Big Data SQLインストール・バンドルに含まれています。次に、Oracle Shell for Hadoop Loadersに含まれているサードパーティ製品を示します。
-
ANTLR 4.7
-
Apache Commons Exec 1.3
特に既定がないかぎり、またはサード・パーティ・ライセンスの条件(たとえば、LGPL)で要求されるとおり、ここに示すライセンスおよび記述は、Apacheライセンス・コードに関するすべての記述を含め、通知のみを目的としています。
親トピック: 個別にライセンスを取得するソフトウェア
1.2.2.2 Oracle Big Data Connectors
Oracle Big Data Connectorsのライセンスは、Oracle Big Data Applianceのライセンスとは別になります。Oracle Big Data Connectorsは、Oracle Big Data Applianceまたは汎用ハードウェアのどちらに構成されたHadoopクラスタにもインストールできます。
Oracle Big Data Connectorsのライセンスを購入すると、ライセンスには次のすべてのコンポーネントが含まれています。
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Oracle Loader for Hadoop
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Oracle Data Integrator Enterprise Editionの使用制限付きライセンス
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Oracle R Advanced Analytics for Hadoop
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Oracle SQL Connector for Hadoop Distributed File System
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Oracle XQuery for Hadoop
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Oracle DataSource for Apache Hadoop (旧称Oracle Table Access for Hadoop)
Oracle Big Data Connectorsは、Hadoopクラスタのすべてのプロセッサについてライセンスされていることが必要です。Oracle Big Data Connectorsが単一のHadoopクラスタにインストールされている場合は、すべてのプロセッサについてライセンスが必要です。Oracle Big Data Connectorsが複数のHadoopクラスタにインストールされている場合は、そのコネクタが使用されるクラスタのすべてのプロセッサについてライセンスが必要です。
たとえば、Oracle Big Data Applianceを6つのノードの、3つのクラスタに構成するとします。
-
クラスタ1では、Oracle Big Data ConnectorsのOracle SQL Connector for HDFSコンポーネントを使用します。
-
クラスタ2では、Oracle Big Data ConnectorsのOracle XQuery for Hadoopコンポーネントを使用します。
-
クラスタ3では、Oracle Big Data Connectorsのどのコンポーネントも使用しません。
この構成の場合、12ノード(クラスタ1および2)のプロセッサについて、Oracle Big Data Connectorsのライセンスが必要です。
各コンポーネントは、Oracle Big Data Connectorsライセンスの一部としてのみ使用可能です。コンポーネントは個別にはライセンス供与されません。
使用制限付きライセンス: Oracle Big Data Connectorsの一部としてのOracle Data Integrator Enterprise Editionは、Cloudera CDHターゲットまたはOracle NoSQL Databaseターゲットが常駐するOracle Big Data Applianceでのみ使用できます。Oracle Big Data Appliance以外でOracle Data Integratorを使用する場合は、Oracle Data Integrator Enterprise Editionの完全なライセンスが必要です。
親トピック: 個別にライセンスを取得するソフトウェア
1.2.2.3 Oracle Big Data Spatial and Graph
Oracle Big Data Spatial and Graph製品はOracle Big Data Applianceソフトウェアのデプロイメント・バンドルに含まれており、Mammothによって自動的にインストールされます。ただし、この製品は個別にライセンス供与されます。Oracle Big Data Spatial and GraphをOracle Big Data Applianceまたはその他のサポートされているHadoopシステムやクライアント・システムで使用するには、このソフトウェアのライセンスを購入する必要があります。
Oracle Big Data Spatial and Graphライセンスでは、次のコンポーネントの使用が許可されます。
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Hadoopでのベクターおよびラスター・サービスの空間サポート
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索引付け、検索、並列インメモリ分析サービスを含む、Apache HBaseおよびOracle NoSQL Databaseへのデータ・アクセスのプロパティ・グラフ・サポート
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Hadoopでビデオおよび画像データを処理および分析するためのマルチメディア・サポート
空間、マルチメディアおよびプロパティ・グラフのコンポーネントはOracle Big Data Spatial and Graphの一部としてのみ使用可能です。コンポーネントは個別にはライセンス供与されません。
Oracle Big Data Spatial and Graphは、Oracle Big Data Applianceまたは汎用ハードウェアのどちらに構成されたHadoopクラスタにもインストールできます。また、プロパティ・グラフ・コンポーネントは、Oracle Big Data Applianceまたはその他のサポート対象ハードウェアで構成されているOracle NoSQL Database Community Supportを備えたOracle NoSQL Database Enterprise EditionクラスタまたはCommunity Editionにインストールできます。プロパティ・グラフ・コンポーネントは、データベース・サーバーとしてサポート対象HadoopおよびOracle NoSQL Databaseクラスタ(Hadoopありまたはなし)にアクセスするために、非Hadoopクライアント・システムにもインストールできます。
Oracle Big Data Spatial and Graphは、Hadoopクラスタおよび(または)インストールされているOracle NoSQL Databaseクラスタのすべてのプロセッサについてライセンスされていることが必要です。クライアント・システムのすべてのプロセッサもOracle Big Data Spatial and Graphのライセンスを受けている必要があります。
たとえば、Oracle Big Data Applianceを6ノードのHadoopクラスタを2つとOracle NoSQL Databaseクラスタを1つで構成した場合、
-
クラスタ1(Hadoop)ではOracle Big Data Spatial and Graphの空間サービスを使用します。
-
クラスタ2(Hadoop)ではOracle Big Data Spatial and Graphのプロパティ・グラフ・サービスを使用します。
-
クラスタ3(Oracle NoSQL Database)ではOracle Big Data Spatial and Graphのプロパティ・グラフ・サービスを使用します。
-
クライアント・システムでもOracle Big Data Spatial and Graphのプロパティ・グラフ・サービスを使用し、クラスタ2および(または)クラスタ3に格納されているプロパティ・グラフにアクセスします。
この構成の場合、18ノード(3つのすべてのクラスタ)のプロセッサおよびクライアント・システムのすべてのプロセッサについてOracle Big Data Spatial and Graphのライセンスが必要です。
使用制限付き:
Oracle Databaseの「2表形式」からOracle Big Data Spatial and Graph In-Memory Analyst (PGX)に直接データを読み込むには、次のライセンスが必要です。-
Oracle Big Data Appliance上のOracle Big Data Spatial and Graphライセンス
または
-
サポートされている他の構成上のOracle Big Data Spatial and Graphライセンスと、Oracle Database Enterprise Edition上のOracle Spatial and Graphオプションのライセンス。
親トピック: 個別にライセンスを取得するソフトウェア
1.2.2.4 Oracle NoSQL Database Enterprise Edition
Oracle Big Data Applianceソフトウェアのデプロイメント・バンドルには、Oracle NoSQL Enterprise EditionとOracle NoSQL Community Editionの両製品が含まれています。Oracle Big Data Applianceの構成ユーティリティには、NoSQLクラスタまたはHadoopクラスタを作成するオプションがあります。
Oracle NoSQL Enterprise Editionをインストールするには個別のライセンスが必要になります。Community Editionの場合は個別ライセンスは必要ありません。
Oracle NoSQL Databaseには様々なサードパーティ・ソフトウェア・プロジェクトが含まれています。Oracle NoSQL Databaseサードパーティ・ライセンス情報を参照してください。
親トピック: 個別にライセンスを取得するソフトウェア
1.3 サポートを受ける条件としてのOracle Big Data Appliance使用時の制限事項
この項では、Oracle Big Data Applianceのサポートを受けるための条件である、Oracle Big Data Applianceハードウェアおよびソフトウェアの使用と変更に関する制限事項について説明します。これらの制限事項は、サポート可能なハードウェア/ソフトウェア・プラットフォームの維持に役立ちます。これらの制限事項に違反すると、保証とサポートの対象外となることがあります。
次の各カテゴリの制限事項を読み、理解してください。
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ハードウェアの変更
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ファームウェアの更新
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Oracle Linuxの変更
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サードパーティ製ソフトウェア
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CDH (Cloudera's Distribution including Apache Hadoop)に対する変更。
これらの制限事項について、またはこのドキュメントで説明されていないOracle Big Data Applianceに対する変更について質問がある場合は、Oracleサポートにお問い合せください。
ハードウェアの変更と置換に関する制限事項
お客様は、1つの例外を除き、Oracle Big Data Applianceハードウェアを変更または置換できません。管理ネットワークを制御するCisco Ethernetスイッチは置換できます。置換する場合は、Gigabit Ethernetおよび少なくとも48ポートを提供する必要があります。次にオプションを示します。
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Cisco 4948スロットの1Uラック内置換
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10 GbE (または40 GbE)と1 GbEの両方をサポートするTOR (Top Of Rack)スイッチでの2Uラック内置換。KVMのないラックでは、TORを空のスロット41および42に取り付けることができます。Sun Network 10 GbE Switch 72pをお薦めします。この特定の置換は、空のスロットがないSun Fire X4270 M2ベース・ラックではできません。
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各ノードから外部スイッチまたはパネルへのラック外接続。外部デバイスでは、サーバー・ノードごとに2ポートに加え、Oracle Big Data Applianceラック内のInfiniBandスイッチおよびPDUごとに1ポートを提供する必要があります。
Oracleでは、Oracle Big Data Appliance Starter、Full、Factory UpgradeまたはField Upgradeラック構成でのこれらの変更のプロビジョニングは行いません。お客様は、置換用ハードウェアを自身で用意して置換し、非標準スイッチを自費でサポートする必要があります。
Cisco 4948スイッチには管理ネットワークの制御以外の目的はなく、置換する場合はオフにして取り外すことができます。
ファームウェア更新に関する制限事項
Oracle Big Data Applianceハードウェアは、「管理対象」および「非管理対象」コンポーネントから構成されます。管理対象コンポーネントのファームウェア・レベルは、Mammothパッチを通じて規制され、非管理対象コンポーネントよりも厳しく管理されます
管理対象コンポーネントのファームウェア更新
一般に、お客様は次のOracle Big Data Appliance管理対象コンポーネントのファームウェアを更新できません。
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各サーバーのILOM/BIOS
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InfiniBandホスト・チャネル・アダプタ(HCA)
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ディスク・コントローラ・ホスト・バス・アダプタ(HBA)
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ハード・ドライブ(HDD)
お客様は、元のコンポーネントに障害が発生して置換された場合にのみ、通常Mammothで管理されているファームウェアを更新できます。お客様は、bdaupdatefwユーティリティを使用して、ファームウェア・レベルを元のOracle提供コンポーネントのレベルまで上げることができます(超えることはできません)。その他の方法は許可されていません。
関連項目:
bdaupdatefwユーティリティの詳細は、『Oracle Big Data Applianceオーナーズ・ガイド』を参照してください
非管理対象コンポーネントのファームウェア更新
お客様は、Mammothによって管理されていないファームウェアを更新できます。これには、次のコンポーネントのファームウェアが含まれます。
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Cisco 4948 Ethernetスイッチ(IOSとファームウェアの両方)
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InfiniBandスイッチ
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電力分配装置(PDU)
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KVMスイッチおよび必要に応じてキーボード、モニター、マウス(Sun Fire X4270 M2ベース・ラックのみ)。
PDUおよびInfiniBandスイッチの場合は、サポートされるファームウェア・バージョンについてMOS (My Oracle Support)ドキュメント1528190.1を確認してください。
注意:
InfiniBandファームウェアが、MOSドキュメント1528190.1で提供されている公式サポート・リリース・レベルで最新になっていることを確認してください。Oracle Linuxの変更に関する制限事項
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お客様は、Oracle Linuxカーネルをアップグレードまたは更新できますが、アップグレードは、製品に同梱されていた同じOracle Linux UEK (Unbreakable Enterprise Kernel)の新しいバージョンに限定されます。たとえば、UEK2カーネルの場合、UEK2の新しいバージョンへの更新は許容されます。お客様は、My Oracle Support内のドキュメントBDA V4.2およびそれ以上/V4.1でのカーネルのアップグレード方法(Doc ID 2033797.1) で示している更新手順に従う必要があります。
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お客様は、公式のOracle Linuxモジュールを追加できます。Oracle Big Data Applianceでは、公式のOracle LinuxリポジトリではないソースからのLinuxモジュールのインストールはサポートされません。お客様は、これらのソースからのモジュールをご自身の責任でインストールするものとします。またオラクルでは、このようなソフトウェア(インストール前またはインストール後)に関する質問には回答できず、そのインストールおよび使用により問題が発生した場合に支援を提供することはできません。障害の原因が非公式のソースからのソフトウェアであると疑われる場合、Oracleサポートはソフトウェアのベンダーに問い合せるようお客様に依頼するか、ソフトウェアを削除しても障害が再現されるかどうかをお客様に尋ねることがあります。
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お客様は、公式Oracle Linuxソースから取得したOracle Linuxパッチを適用できます。お客様は、Oracle Linuxセキュリティの修正と、公式Oracleリポジトリから入手できるその他のセキュリティ修正を適用する責任を負うものとします。手順については、MOS (My Oracle Support)を参照してください。
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Oracle Big Data Applianceクラスタ・ノードのディスク上のパーティション・レイアウトの変更はサポートされていません。
オープン・ソースまたは同様のライセンス条件の下でライセンスを供与されたオペレーティング・システム、統合ソフトウェアまたは統合ソフトウェア・オプションに含まれる著作物(これらに限定されるものではありません)を含め、別の著作物に関して明確にするために記しておきますが、この項で定められた制限事項はサポートの提供に関するOracleの義務に対する条件とすることのみを意図しており、このような別の著作物を使用するライセンス権を制限するものではありません。
サードパーティ製ソフトウェアに関する制限事項
お客様は、MammothによってインストールされていないOracle Big Data Appliance上のすべてのソフトウェアをサポートする責任を負うものとします。Mammothのインストールの上に、お客様はOracleによってサポートされていないサードパーティ製ソフトウェア(アプリケーション、アプリケーション・ユーティリティ、サービスなど)を、Oracle Linuxの変更に適用されるのと同じ通告に従ってインストールできます。このようなソフトウェアのサポートおよびそのインストールと使用の結果には、お客様が責任を負うものとします。これには、Mammothによってインストールされたコンポーネントに対するお客様のアドオンも含まれます。また、Oracle Big Data Applianceにインストールされているサードパーティ製ソフトウェアは、次の制限事項に準拠する必要があります。
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Oracle Big Data Applianceで64 ビットOracle Linuxをサポートします。
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Cloudera's Distribution including Apache Hadoop (CDH)やOracle NoSQL Databaseなど、アプライアンスにインストールされている、Oracleがサポートする「ビッグデータ」ソフトウェアの使用に直接関連します。データ・センター・モニタリング・ツールなどのシステムの正常性をサポートするソフトウェア・パッケージも許容されます。
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Oracle Big Data Applianceソフトウェアは上書き、更新、置換または無効化しないでください。インストール後の整合性を確認する手順は、『Oracle Big Data Applianceオーナーズ・ガイド』のbdacheckswユーティリティに関する説明を参照してください。
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Oracle Linux、CDHまたはOracle NoSQL Databaseのパフォーマンスに悪影響を与える程度にシステム・リソースを消費しないでください。
非HDFSデータの格納について
CDHクラスタのノード内で非HDFSデータの格納に/uNNデータ・パーティションを使用することに関し、特に制限はありません。ただし、次の注意事項があります。
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これらのパーティションを使用すると、HDFSデータに使用できる領域が少なくなります。
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これらのパーティションはミラー化されず冗長ではありません。ディスク障害が発生した場合、格納されているデータが失われる可能性があります。レプリケート済または再生成可能な非HDFSデータ以外は、このストレージに格納しないでください。
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I/Oの負荷が高いクラスタでは、最初の3ノードの/u01および/u02は使用しないことをお薦めします。これらのディスクは重要なHDFSおよびZookeeperロールによって使用されます。
Oracle Big Data Appliance MySQLインストールの使用について
Oracle Big Data Appliance上のMySQLインスタンスは、厳密には、このアプライアンスのみが内部的に使用するためのものです。他の目的での使用についてサポートは提供されておらず、本来の目的以外でのMySQLの使用は、このソフトウェアの今後の更新の妨げとなる可能性があります。
CDHの変更に関する制限事項
次のアクションは、CDHの機能に干渉することがあるため、制限されています。
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Mammothがインストールされた場所からのCDHサーバーの移動。
お客様は、Cloudera Managerまたはその他の手段を使用して、あるサーバーから別のサーバーにCDHサービスを移動することはできません。NameNodeやJobTrackerなどのこれらのサービスは、Mammothユーティリティによってインストールされたサーバーに残っている必要があります。このルールに対する1つの例外は、ノード障害から回復するための移動です。お客様は、この場合にCDHサービスを移動するためにMammothノード移行を使用できます。
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HDFSノードへのOracle NoSQL Databaseのインストール
お客様は、Oracle NoSQL Databaseへの再配置または他の何らかの理由でHDFSからディスク・ドライブを割り当て解除することはできません。オラクルでは、Oracle Big Data ApplianceのHDFSドライブ構成がお客様によって変更されたCDHのインストールはサポートしません。HDFSノードへのOracle NoSQL Databaseのインストールの詳細は、Oracleサポートに問い合せてください。
その他の制限事項
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お客様は、『Oracle Big Data Applianceオーナーズ・ガイド』に記載されている目的を除いて、USBデバイスをOracle Big Data Applianceサーバーに接続することはできません。
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Big Data Applianceサーバー上のネットワーク・ポートは、Fibre Channel over Ethernet (FCoE)プロトコルを使用しているSun以外の外部サーバーに接続できません。ただし、Sun以外の外部サーバーへのNFSおよびiSCSI接続はサポートされます。
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お客様は、サードパーティ製のスイッチ・デバイスをInfiniBandネットワークに接続することはできません。Oracle Engineered SystemsでサポートされるスイッチのみをInfiniBandネットワークに接続できます。スイッチがこの要件を満たしているかどうかが不明な場合は、Oracleサポートに問い合せてください。