クラウド・レディネス / Oracle Inventory Management Cloud
新機能
すべて展開


  1. 更新20A
  1. 改訂履歴
  2. 概要
  3. 任意の新機能の導入(オプト・イン)
  4. 機能のサマリー
    1. プロジェクト駆動のサプライ・チェーン
        1. プロジェクト固有の在庫の分離と管理
        2. プロジェクト固有の供給の受入
        3. プロジェクト固有の在庫のピック
        4. プロジェクト固有の在庫の出荷
        5. プロジェクト固有の在庫の転送
        6. プロジェクト財務を使用しない、プロジェクト・ストライプ化されたサプライ・チェーンの実行
    2. 在庫管理
        1. OTBIサブジェクト領域へのMin-Max方式数量単位フィールドの追加
        2. 「詳細の表示」ボタンを使用した在庫トランザクション詳細の編集
      1. サプライ・チェーン管理での原産国
        1. 在庫トランザクションと手持残高の原産国のレポートおよび追跡
    3. 出荷
      1. 出荷の許容範囲
        1. 超過出荷および不足出荷の許容範囲のサポート
    4. 受入
        1. 予想受入での日時書式とユーザー・タイム・ゾーンの使用
    5. 原価管理
        1. 保守作業オーダーに直接搬送される勘定科目摘要ベースの購買の原価計算
        2. 複数の原価組織に対する期間終了検証の実行
        3. ロットまたはシリアル管理品目の原価計算トランザクションの要約
        4. スプレッドシートを使用した大量の標準原価のアップロード
      1. サプライ・チェーン管理での原産国
        1. 原価管理での原産国のレポート
    6. サプライ・チェーン財務オーケストレーション
        1. 財務オーケストレーションのクオリファイアとしての、ユーザー定義カタログのカテゴリの使用
        2. 財務オーケストレーションREST Webサービスでの拡張属性の使用

更新20A

改訂履歴

本書は、既存の項の変更と、新規情報の追加に伴って、今後も引き続き更新されます。これまでの更新内容は次の表のとおりです。

日付 機能 ノート
2019年12月20日   初版作成。

概要

このガイドでは、今回の更新の新機能と機能向上を理解するうえで必要な情報の概要を示し、更新のために実行する必要があるタスクについて説明します。このガイドは本アップデートでの新規・改善機能の概要を理解するのに必要な情報およびアップデートに必要なタスクについて説明します。個々のセクションは機能の概略説明、その機能を実装に必要なステップ、ヒントおよび考慮点、他に必要なリソースが記述されています。

セキュリティと新機能

各機能のロール・セクションは、その機能を使用するのに必要なセキュリティ権限とジョブ・ロールを示します。機能の設定が必要な場合は、別途指定されていないかぎり、「アプリケーション実装コンサルタント」ジョブ・ロールで設定を行う必要があります。(機能にロール・セクションが含まれていない場合は、機能を使用するためにセキュリティの変更は不要です。)

ジョブ・ロールを作成した場合は、必要に応じてそれらのロールに新しい権限を追加するためにこの情報を使用できます。

フィードバックをお寄せください

本書の内容改善のため、ご意見やご提案をお待ちしております。フィードバックは、oracle_fusion_applications_help_ww_grp@oracle.com宛にお送りください。

任意の新機能の導入(オプト・イン)

Oracle Cloud Applicationsは、四半期ごとに新しい更新を提供します。 つまり、ビジネスの効率的かつ効果的な管理に役立つ新しい機能を3か月ごとに受け取ります。  一部の機能は使用可能な状態で提供され、エンド・ユーザーが即時に使用できます。 その他の機能はすぐ使用できない状態で提供され、使用可能にするために処理を実行する必要があります。 すぐ使用できない状態で提供されている機能は、いくつかの方法でエンド・ユーザーに対してアクティブ化できます。

「新機能」作業領域から「オプト・イン」ページにアクセス

  1. 「ナビゲータ」をクリックし、「新機能」(「自分の企業」見出しの下)をクリックします
  2. 「新機能」ページで、確認する新機能が含まれているオファリングを選択します
  3. オプト・イン対象の機能の「オプト・インに進む」をクリックします
  4. 「機能の編集」ページで、その機能の「使用可能」オプションを選択し、「完了」をクリックします

または、「設定および保守」作業領域から「オプト・イン」ページにアクセス

  1. 「ナビゲータ」をクリックし、「設定および保守」をクリックします
  2. 「設定」ページでオファリングを選択し、「機能オプト・インの変更」をクリックします
  3. 「オプト・イン」ページで、オプト・インする機能が含まれている領域の「機能の編集」アイコンをクリックします。
  4. 「機能の編集」ページで、オプト・インする機能に対して「使用可能」オプションを選択します。「使用可能」列にチェック・ボックスではなく「編集」アイコンがある場合は、アイコンをクリックし、機能のオプションを選択して「保存してクローズ」をクリックします。 
  5. 「完了」をクリックします。

オプト・イン失効

オプト・インで使用不可の状態で提供された機能は、今後の更新で自動使用可能になる場合があります。 これは「オプト・イン失効」と呼ばれます。 クラウド・サービスで「オプト・イン失効」がある場合、この文書に関連タブが表示されます。 このタブをクリックすると、最初に機能が無効状態で提供されたのはいつか、そしてこの機能のオプト・インがいつ失効し、自動で使用可能となる見込みかが表示されます。 ここをクリックして、すべてのOracle Cloud Applicationsにわたる「オプト・イン失効」がある機能を確認することもできます。

機能のサマリー

列の定義:

使用可能な状態で提供される機能

レポート = 新規または変更され、Oracleで提供される、実行準備が完了したレポート。

UIまたはプロセスベース: 小規模 = これらのUIまたはプロセスベースの機能は通常、フィールド、検証またはプログラムの小さな変更で構成されています。したがって、ユーザーに対する潜在的な影響は最小になります。

UIまたはプロセスベース: 大規模* = これらのUIまたはプロセスベースの機能は、より複雑に設計されています。したがって、ユーザーに対する潜在的な影響は高くなります。

使用不可の状態で提供される機能 = エンド・ユーザーがこれらの機能を使用するには、処理が必要です。これらの機能は無効化されており、有効にするかどうかとその時期は自分で選択します。たとえば、a)新しいまたは拡張されたBIサブジェクト領域を最初にレポートに組み込む必要がある、b)新しいWebサービスを使用するには統合が必要である、c)機能にアクセスするには、ユーザー・ロールに機能を割り当てる必要があるなどです。

エンド・ユーザーがすぐに使用可能
(機能が使用可能な状態で提供)

レポートおよび小規模なUIまたはプロセスベースの新機能は、更新後のユーザーに対する影響を最小限に抑えます。したがって、顧客受入テストでは、大規模UIまたはプロセスベース*の新機能に焦点を当てる必要があります。

エンド・ユーザーが使用する前に処理が必要
(使用不可の状態で提供される機能)

これらの機能の使用準備を完了するには処理が必要なため、中断されません。選択的に使用するよう選択すると、テストおよびロールアウトのタイミングを設定できます。

機能

レポート

UIまたは
プロセスベース:
小規模

UIまたは
プロセスベース:
大規模*

プロジェクト駆動のサプライ・チェーン

プロジェクト固有の在庫の分離と管理

プロジェクト固有の供給の受入

プロジェクト固有の在庫のピック

プロジェクト固有の在庫の出荷

プロジェクト固有の在庫の転送

プロジェクト財務を使用しない、プロジェクト・ストライプ化されたサプライ・チェーンの実行

在庫管理

OTBIサブジェクト領域へのMin-Max方式数量単位フィールドの追加

「詳細の表示」ボタンを使用した在庫トランザクション詳細の編集

サプライ・チェーン管理での原産国

在庫トランザクションと手持残高の原産国のレポートおよび追跡

出荷

出荷の許容範囲

超過出荷および不足出荷の許容範囲のサポート

受入

予想受入での日時書式とユーザー・タイム・ゾーンの使用

原価管理

保守作業オーダーに直接搬送される勘定科目摘要ベースの購買の原価計算

複数の原価組織に対する期間終了検証の実行

ロットまたはシリアル管理品目の原価計算トランザクションの要約

スプレッドシートを使用した大量の標準原価のアップロード

サプライ・チェーン管理での原産国

原価管理での原産国のレポート

サプライ・チェーン財務オーケストレーション

財務オーケストレーションのクオリファイアとしての、ユーザー定義カタログのカテゴリの使用

財務オーケストレーションREST Webサービスでの拡張属性の使用

プロジェクト駆動のサプライ・チェーン

指定されたスケジュールおよび予算で特定品質の契約固有の商品およびサービスを生成する必要がある場合、プロジェクトのコンテキストでサプライ・チェーン・アクティビティを実行できる必要があります。プロジェクトの商品およびサービスを提供する製造会社またはサービス会社は、商品およびサービスの原価ではなく、契約の条件に基づいて顧客に請求する必要もあります。

プロジェクト駆動のサプライ・チェーンは、サプライ・チェーンおよびプロジェクト管理のクラウド・アプリケーションにまたがるエンドツーエンドの統合ソリューションです。このソリューションでは、製造会社と資産集約型の会社の両方のビジネス・プロセスをサポートしています。

  • 製造業者は、差別化された製品のサービス化された販売を提供することにより、市場占有率と収益性を向上させることができます。
  • 受託製造業者は、プロジェクト固有の組織を保守することなく、同じ工場からの複数の契約に対応することでマージンを増やすことができます。
  • 資産集約型の会社では、このソリューションを使用して、資産の作成時のプロジェクト・リスクを制御し、規制要件に準拠することもできます。

プロジェクト駆動のサプライ・チェーン・ソリューションを使用すると、プロジェクトごとに個別の組織を作成してサプライ・チェーン原価をプロジェクト支出として取得する必要なく、サプライ・チェーン業務を管理できます。

この更新では、プロジェクト駆動のサプライ・チェーン・ソリューションは11個の機能で構成されています。最初の9つの機能はOracle Supply Chain Management Cloudアプリケーションの一部であり、最後の2つの機能はOracle Project Management Cloudアプリケーションの一部です。

  • プロジェクト固有の在庫の分離と管理
  • プロジェクト固有供給の受入
  • プロジェクト固有の在庫のピック
  • プロジェクト固有の在庫の出荷
  • プロジェクト固有の在庫の転送
  • プロジェクト固有の在庫の購買
  • プロジェクト固有の製造の実行
  • プロジェクト固有の保守の実行
  • プロジェクト財務を使用しない、プロジェクト・ストライプ化されたサプライ・チェーンの実行
  • プロジェクト駆動のサプライ・チェーン資材および製造原価の取得(Oracle Project Management Cloud機能)
  • プロジェクト駆動のサプライ・チェーン資産保守原価の取得および資産計上(Oracle Project Management Cloud機能)

プロジェクト別にサプライ・チェーン業務を計画および実行できる機能により、ビジネスで、プロジェクト固有の資材の表示およびプロジェクト固有の原価計算を保守しながら、同じ工場および倉庫のセットから複数のプロジェクトを提供できます。 プロジェクト駆動のサプライ・チェーン・ソリューションでは、全体のスケジュールと予算を追跡し、契約条件に準拠することもできます。

このドキュメントでは、Oracle Inventory Management Cloudのプロジェクト駆動のサプライ・チェーンの機能について説明します。

プロジェクト固有の在庫の分離と管理

契約に準拠するため、またはプロジェクトの運用上の連携のために、プロジェクトごとに個別の在庫組織を作成せずに、複数のプロジェクトのプロジェクト固有の資材を管理する必要があります。プロジェクト固有の価格見積で、プロジェクト専用の資材を調達することが多くあります。そのため、資材およびその評価をプロジェクト別に追跡する必要があります。

この機能を使用すると、次のことができます。

  • 倉庫内でのプロジェクトおよびタスク別の在庫の分離
  • 倉庫内でのプロジェクトおよびタスク別の特定の場所の資材の分離
  • 販売オーダー、転送オーダーまたは出荷要求のプロジェクト属性に指定された値に基づいた、プロジェクトまたはプロジェクト・タスクへの、または共通在庫からの、資材の自動または手動での予約
  • プロジェクトおよびタスク別の在庫の評価の保守
  • 手持供給に対する可視性の提供
  • プロジェクト内での倉庫工程を横断した資材所有権の整合性の維持
  • 倉庫内の資材管理のプロジェクト固有ルールおよびポリシーの強制
  • プロジェクトおよびタスク固有の資材の循環棚卸、実地棚卸、資材出庫、受入、移動などの在庫工程の実行

この機能を使用すると、個別の在庫組織を作成しなくても、プロジェクト固有の在庫を保守および管理できます。プロジェクト固有の評価を保守することで、プロジェクト見積および契約に簡単に準拠できます。

この機能の主な拡張機能は次のとおりです。

  • プロジェクトおよびタスクに基づいて、手持在庫を問い合せてレビューします。
  • 「その他トランザクションの作成」タスクを使用して、プロジェクト資材を出庫または受け入れます。
  • 「保管場所転送の作成」タスクを使用して、プロジェクト資材を転送します。
  • 「組織間転送の作成」タスクを使用して、在庫組織間でプロジェクト資材を転送します。
  • 循環棚卸順序を記録して、プロジェクト資材の順序を承認します。
  • 実地棚卸現品票を記録して、プロジェクト資材の調整を承認します。
  • プロジェクトまたはタスク間、あるいは「プロジェクト転送の作成」タスクを使用してプロジェクトと共通在庫との間で資材を移動します。
  • 「完了トランザクションのレビュー」タスクを使用して、プロジェクトおよびタスク別に完了済トランザクションを問い合せて表示します。
  • 販売オーダー、転送オーダー、返品転送オーダー、出荷要求からプロジェクト需要を自動的に予約したり、プロジェクトまたは共通在庫から手動予約を作成したり、両方の組合せを行うことができます。
  • 棚卸レポートを簡単に変更して、プロジェクトおよびタスクが表示されるようにできます。
  • プロジェクトおよびタスク属性に対応した、拡張されたRESTサービス、ファイル・ベースのデータ・インポート・スプレッドシートおよびADFデスクトップ統合スプレッドシートを使用します。これらの拡張機能の詳細は、Cloudのドキュメントを参照してください。
  • サプライ・チェーンから原価計算済トランザクションおよび計上済トランザクションを、プロジェクト支出としてOracle Fusion Project Managementにインポートします。プロジェクトに対して発生したコストが請求可能コストである場合は、プロジェクトの作業完了率または達成済マイルストンに基づいて、顧客に請求できます。資産計上可能な原価である場合、資産計上フローの実行に進むことができます。
  • 必要に応じて、他のプロジェクト、プロジェクト・タスクまたはアカウントに原価を配賦することもできます。詳細は、Project Management Cloud,新機能文書の「プロジェクト駆動のサプライ・チェーン資材および製造原価の取得」の機能と「プロジェクト駆動のサプライ・チェーン資産保守原価の取得および資産計上」の機能を参照してください。

次のデモを見る:

有効化のステップ

この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。

オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理

機能名: プロジェクト駆動のサプライ・チェーン

オプト・イン後、製造およびサプライ・チェーン資材管理のオファリングの2つのステップを完了する必要があります。

  • 適用可能な組織に対して、プロジェクト別の在庫トラッキングを有効にします。
  • デフォルトの支出タイプを設定します。

個々の組織によるプロジェクト別の追跡を有効にする方法を次に示します。

  1. 「設定および保守」作業領域で、「在庫組織の管理」タスクに移動します。
  • オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理
  • 機能領域: 施設(すべてのタスクの表示をクリック)
  • タスク: 品目組織の管理
  1. 在庫組織を検索し、「組織パラメータの管理」をクリックします。
  2. この更新の新しいオプションである「プロジェクトごとの在庫トラッキング使用可能」オプションを選択し、「保存してクローズ」をクリックします。
  3. 必要に応じて、追加の在庫組織についてステップ2と3を繰り返します。

在庫組織の管理のパラメータ

次の点に注意してください。プロジェクト・コストを追跡する場合、組織はOracle Project Management Cloudでプロジェクト支出組織として分類される必要もあります。プロジェクト管理者に相談して確認してください。Oracle Project Management Cloud新機能更新20Aを参照してください。

デフォルトの支出タイプを設定する方法を次に示します。

  1. 「設定および保守」作業領域で、「在庫組織の管理」タスクに移動します。
  • オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理
  • 機能領域: 施設(すべてのタスクの表示をクリック)
  • タスク: デフォルト支出タイプの管理
  1. 「デフォルト支出タイプの管理」ページで、各フィールドのデフォルト値を選択します。
  2. 「保存してクローズ」をクリックします。

デフォルト支出タイプの管理

次の点に注意してください。支出タイプは、「プロジェクト財務管理」オファリングでプロジェクト管理者によって設定されます。プロジェクト管理者に相談して、組織で使用する支出タイプを把握し、設定する必要がある新規支出タイプを決定してください。Oracle Project Management Cloud,新機能更新20Aを参照してください。

ヒントと考慮事項

  • この機能を使用すると、プロジェクト間(ただし、同じ保管場所および保管棚内)で在庫を転送できます。
  • 預託在庫および関連プロセスは、プロジェクトおよびタスクではサポートされていません。
  • プロジェクト別の追跡が使用可能な在庫組織は、プロジェクト固有の在庫および共通在庫の両方を持つことができます。
  • 設定に基づいて、サプライ・チェーンから原価計算済トランザクションおよび計上済トランザクションがプロジェクト管理にプロジェクト支出としてインポートされます。

主なリソース

ロール情報

次のいずれかの事前定義済ジョブ・ロールを持つユーザーは、自動的にプロジェクト駆動のサプライ・チェーン・プロセスに参加できます。

  • 倉庫マネージャ(ORA_INV_WAREHOUSE_MANAGER)
  • 在庫マネージャ(ORA_INV_INVENTORY_MANAGER)
  • 出荷マネージャ(ORA_WSH_SHIPPING_MANAGER)
  • サプライ・チェーン・アプリケーション管理者(ORA_RCS_SUPPLY_CHAIN_APPLICATION_ADMINISTRATOR)
  • 原価会計担当(ORA_CST_COST_ACCOUNTANT_JOB)

独自に構成したジョブ・ロールを保守している場合: プロジェクト固有の在庫の分離と管理機能をサポートするために、次の新しい権限および職務ロールが導入されています。

  • 権限名およびコード:
    • プロジェクト転送の作成(INV_CREATE_PROJECT_TRANSFER)
  • 職務ロール名およびコード:
    • 在庫トランザクション管理職務(ORA_INV_INVENTORY_TRANSACTION_MANAGEMENT_DUTY)

プロジェクト固有の供給の受入

混在を避けるために、プロジェクト固有の供給をプロジェクト資材として在庫に自動で(手動での介入なしで)受け入れる機能が必要です。

この機能を使用すると、次のことができます。

  • プロジェクト固有の購買オーダーのプロジェクト固有の在庫への受入
  • プロジェクト固有の転送オーダーのプロジェクト固有の在庫への受入
  • 実行文書から手持在庫へのプロジェクト識別子の継承
  • 手持在庫への資材の原価の継承。実績原価計算済組織および平均原価計算済組織の場合、受入済資材の実績原価は手持在庫に継承されます

この機能を使用すると、プロジェクトで購買または転送された資材を自動的に受け入れて、プロジェクトごとの評価を保守することで、業務効率を向上させ、労務費を節約できます。

この機能の主な拡張機能は次のとおりです。

  • プロジェクト・ストライプ化された購買オーダーをプロジェクト固有の在庫に受け入れます。受入中に、ソース文書からプロジェクトおよびタスクをレビューできます。

プロジェクトベースの購買オーダーの明細の受入

プロジェクトベースの購買オーダーの明細の検査

プロジェクトベースの購買オーダーの明細の棚入

  • プロジェクト・ストライプ化された転送オーダーをプロジェクト固有の在庫に受け入れます。
  • プロジェクト・ストライプ化された移動中出荷をプロジェクト固有の在庫に受け入れます。
  • 受入では、実行文書から手持在庫にプロジェクト詳細が継承されます。

手持数量は、棚入後にプロジェクトおよびタスクによってストライプ化されます

  • 標準の原価計算済組織の場合、手持在庫および標準原価に基づいて手持評価が決定します。
  • 実績原価計算済組織および平均原価計算済組織の場合、受入済資材の実績原価は手持在庫に継承されます。
  • 購買オーダーおよび転送から原価会計に、プロジェクト原価計算属性を送信できます。

プロジェクトベースの購買オーダーの原価会計配分

  • 受入伝票レポートを簡単に変更して、ソース文書からのプロジェクトとタスクを追加できます。

次のデモを見る:

有効化のステップ

この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。

オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理

機能: プロジェクト駆動のサプライ・チェーン

オプト・イン後、プロジェクト駆動のサプライ・チェーンを有効にするステップを追加で実行する必要があります。手順は、Oracle Inventory Management Cloud新機能更新20Aにある、プロジェクト固有の在庫の分離と管理の機能の「有効化のステップ」の項を参照してください。

ヒントと考慮事項

  • サプライヤまたは別の組織からの購買オーダー、転送オーダーまたは移動中出荷での共通資材の受入では、受入中にプロジェクト詳細は移入されません。
  • 在庫は、プロジェクトにまたがる購買オーダーの受入時に、在庫プロジェクトおよびタスクによってストライプ化されます。プロジェクト転送を使用して、プロジェクト間でプロジェクト・ストライプ化された在庫を移動したり、プロジェクトを共通在庫に移動することができます。

主なリソース

ロール情報

次のいずれかの事前定義済ジョブ・ロールを持つユーザーは、自動的にプロジェクト駆動のサプライ・チェーン・プロセスに参加できます。

  • 倉庫マネージャ(ORA_INV_WAREHOUSE_MANAGER_JOB)
  • 倉庫オペレータ(ORA_INV_WAREHOUSE_OPERATOR_JOB)
  • 受入エージェント(ORA_RCV_RECEIVING_AGENT_JOB)

独自に構成したジョブ・ロールを保守している場合: プロジェクト固有の供給の受入機能をサポートするための新しい権限は導入されていません。

プロジェクト固有の在庫のピック

プロジェクトおよびタスク全体での在庫の混在を回避するために、プロジェクト固有または共通の在庫からのピッキングを強制する機能が必要です。プロジェクト固有のタスクからピックしてから、共通在庫からピックするなど、階層的なビジネス・ルールを設定する機能も必要です。

この機能を使用すると、次のことができます。

  • プロジェクト固有ピッキングの階層ビジネス・ルールの設定
  • プロジェクト・ストライプ化された販売オーダー、移動要求、転送オーダーおよび製造作業オーダーに対するルールベースのピッキングの強制

この機能を使用すると、正確なピッキング・スリップの生成を自動化することで、ピッキング効率を改善し、コストを削減できます。

この機能の主な拡張機能は次のとおりです。

  • プロジェクト固有の販売オーダー、転送オーダー、作業オーダーおよび購買依頼移動要求のピックを作成します。
  • 販売オーダー、転送オーダーおよび作業オーダーから移動要求、ピックおよび在庫トランザクションに、プロジェクト詳細を継承します。
  • 「移動要求出庫」トランザクション・タイプを使用して、プロジェクト資材を出庫できるようになりました。
  • 移動要求転送処理を使用して、ある保管場所から別の保管場所にプロジェクト資材を転送できます。
  • ピック・リリースでは、オーダー予約中に販売オーダーに対して作成された予約が考慮されます。
  • 品目定義が共通在庫の使用向けに設定されている場合は、需要を履行するために共通在庫からピックできます。
    • 品目定義に対する「共通供給の使用の許可」オプションは、「ハード・ペギング・レベル」フィールドの値に依存します。「ハード・ペギング・レベル」フィールドを「なし」に設定すると、「共通供給の使用の許可」オプションはnullになります。これは、この品目のプロジェクト需要に対して共通在庫を出庫または予約できることを示します。
    • 「ハード・ペギング・レベル」フィールドの値が「プロジェクトおよびタスク」、「プロジェクト」または「プロジェクト・グループ」の場合は、「共通供給の使用の許可」オプションを「はい」または「いいえ」に設定できます。プロジェクト需要に共通在庫を使用できるのは、「共通供給の使用の許可」オプションが「はい」に設定されている場合のみです。

共通供給の品目を使用できるようにするための設定

  • ピック確認中にピックを上書きできます。
  • 原価計算プロジェクトおよびタスクに基づいてピックを検索できます。
  • ピック中に、原価計算プロジェクトおよびタスクへの参照を伴う移動要求に対して共通資材を出庫すると、プロジェクト・コストを資産計上または配賦するために、トランザクションが原価会計およびプロジェクト管理に送信されます。
  • 在庫プロジェクトおよびタスクへの参照を伴う移動要求に対して共通資材を出庫した場合、トランザクションは原価会計にもプロジェクト管理にも送信されません。
  • 原価計算プロジェクトおよびタスクによるピック・スリップのGETおよびPOSTには、RESTサービスを使用します。
  • ピック・スリップは、需要に基づいてプロジェクトおよびタスク別にグループ化できます。
  • 購買依頼移動要求の移動要求ピック・スリップ・レポートと、販売オーダーおよび転送オーダーのピック・スリップ・レポートを容易に変更して、需要からプロジェクトおよびタスクを追加できます。

次のデモを見る:

有効化のステップ

この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。

オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理

機能: プロジェクト駆動のサプライ・チェーン

オプト・イン後、プロジェクト駆動のサプライ・チェーンを有効にするステップを追加で実行する必要があります。手順は、Oracle Inventory Management Cloud新機能更新20Aにある、プロジェクト固有の在庫の分離と管理の機能の「有効化のステップ」の項を参照してください。

ヒントと考慮事項

同じプロジェクトおよびタスク番号に関連付けられた販売オーダー、転送オーダーまたは作業オーダーのピック・スリップをグループ化するために、プロジェクトおよびタスク番号別のピック・スリップ・グループ化ルールを定義します。

.

ピック・スリップ・グループ化ルール

主なリソース

  • Oracle Supply Chain Management Cloud: 製造およびサプライ・チェーン資材管理の実装および在庫管理の使用(Oracle Help Centerからアクセスできます)。

ロール情報

次のいずれかの事前定義済ジョブ・ロールを持つユーザーは、自動的にプロジェクト駆動のサプライ・チェーン・プロセスに参加できます。

  • 倉庫マネージャ(ORA_INV_WAREHOUSE_MANAGER_JOB)
  • 倉庫オペレータ(ORA_INV_WAREHOUSE_OPERATOR_JOB)
  • 在庫マネージャ(ORA_INV_INVENTORY_MANAGER_JOB)

独自に構成したジョブ・ロールを保守している場合: プロジェクト固有の在庫のピック機能をサポートするための新しい権限は導入されていません。

プロジェクト固有の在庫の出荷

プロジェクト固有のサプライ・チェーンの整合性のために、特定のプロジェクトの在庫がプロジェクト固有の販売オーダーまたは転送オーダーに対して出荷されるようにする必要があります。また、ビジネス・ルールで許可されている場合は、共通在庫からの在庫が出荷され、売上原価が関連プロジェクトに送信されます。

この機能を使用すると、次のことができます。

  • 販売オーダーのプロジェクト固有または共通の在庫の出荷
  • 転送オーダーのプロジェクト固有または共通の在庫の出荷
  • プロジェクト固有の在庫を予約するスマート予約ルールの作成と、その後の在庫の共通プールに対する残数量の予約の試行
  • 原価収集設定に基づいた、出荷時の出荷済商品の原価のプロジェクトへの送信

この機能を使用すると、手動で介入しなくても、プロジェクト固有の製品を正確に出荷できます。

この機能の主な拡張機能は次のとおりです。

オーダー管理

  • 各オーダー明細のプロジェクト属性を検証して、「オーダー管理」作業領域またはオーダー・インポートのどちらでオーダー獲得を実行するかに関係なく、属性値の正しい組合せをダウンストリーム・アプリケーション(出荷や原価計算など)に確実に送信できます。

「オーダー管理」作業領域での検証

オーダー管理Webサービス応答での検証

  • オーダー情報Webサービスを使用して、オーダーのプロジェクト詳細を取得できます。
  • オーダー・オーケストレーションの一部として、指定されたオーダー明細では、プロジェクト在庫は共通在庫よりも優先して予約されます。販売オーダーの需要に対応するための十分なプロジェクト手持がない場合、オーダーは共通在庫から予約されるか、プロジェクトと共通在庫の組合せから予約されます。

販売オーダー需要が手持供給に対して予約されます

出荷

  • オーダー管理によって出荷要求が作成されると、プロジェクト・レコード・インジケータ、プロジェクトおよびタスクがダウンストリーム出荷アプリケーションに渡されます。

    「出荷明細の管理」ページ

  • ピック・リリースでは予約が考慮され、予約に基づいて資材が割り当てられます。

「ピック・スリップの確認」ページ

  • ピッキング中に、必要に応じて、提示されたピックを上書きして、任意のプロジェクトまたは共通在庫をピックできます。
  • プロジェクトおよびタスク別にピック・リリースすることも、1つのピック・スリップで同じプロジェクトおよびタスクのピックをグループ化することもできます。
  • 出荷レポートを簡単に変更して、原価計算と在庫のプロジェクトおよびタスクが表示されるようにできます。
  • サード・パーティ・ロジスティクスと統合すると、アウトバウンド出荷要求のプロジェクトおよびタスク参照では、オーダーを履行するためにプロジェクト在庫が予約されます。

原価計算

  • 共通またはプロジェクト固有の在庫から、販売オーダー出庫トランザクションを原価計算して計上できます。
  • プロジェクト・コスト収集が有効になっている場合、プロジェクトに対する販売オーダー出庫のCOGSを繰り延べるのではなく、プロジェクト勘定を決済します。

「原価会計配分のレビュー」ページ

プロジェクト管理

  • サプライ・チェーンからの原価計算済および計上済トランザクションは、プロジェクト支出としてOracle Fusion Project Managementにインポートできます。プロジェクトに対して発生したコストが請求可能コストである場合は、プロジェクトの作業完了率または達成済マイルストンに基づいて、顧客に請求できます。資産計上可能コストである場合、資産計上フローの実行に進むことができます。
  • 必要に応じて、他のプロジェクト、プロジェクト・タスクまたはアカウントに原価を配賦できます

次のデモを見る:

有効化のステップ

この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。

オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理

機能: プロジェクト駆動のサプライ・チェーン

オプト・イン後、プロジェクト駆動のサプライ・チェーンを有効にするステップを追加で実行する必要があります。手順は、Oracle Inventory Management Cloud新機能更新20Aにある、プロジェクト固有の在庫の分離と管理の機能の「有効化のステップ」の項を参照してください。

ヒントと考慮事項

次のことは実行できません。

  • オーダー管理を通じて、プロジェクト詳細を含む転送オーダーを送信します。
  • 企業間フロー(B2B)または電子データ交換(EDI)を介して取得した販売オーダーとともにプロジェクト詳細を使用します。
  • プロジェクト詳細を使用して、契約ベースの請求に基づいてカバレージまたはサブスクリプション・タイプのサービス品目に対して請求します。
  • プロジェクトおよびタスクに応じてオーダー納期回答を実行します。
  • 元の販売オーダー明細にプロジェクト詳細が含まれている場合でも、返品オーダーにプロジェクト詳細を追加します。
  • 直接出荷またはバック・トゥ・バック・フローにプロジェクト詳細を含めます。

ノート: Oracle Fusion Project Contract Billingで顧客に請求する場合は、オーダー管理と売掛管理との統合においてプロジェクト関連の販売オーダー明細が無効になっていることを確認する必要があります。

ノート: 社内直接出荷フロー(出荷組織が販売組織と異なる場合)でプロジェクト在庫から出荷する場合、原価計算では、出荷組織を参照するプロジェクトにマイナス支出が送信され、販売組織を参照するプロジェクトにプラス支出が送信されます。

主なリソース

  • Oracle Supply Chain Management Cloudのオーダー管理の実装Order Managementの使用およびShippingの使用(Oracle Help Centerからアクセスできます)。
  • 詳細は、Oracle Project Management Cloud新機能更新20Aの次の機能を参照してください。
    • プロジェクト駆動のサプライ・チェーン資材および製造原価の取得
    • プロジェクト駆動のサプライ・チェーン資産保守原価の取得および資産計上

ロール情報

次のいずれかの事前定義済ジョブ・ロールを持つユーザーは、自動的にプロジェクト駆動のサプライ・チェーン・プロセスに参加できます。

  • オーダー入力スペシャリスト(ORA_FOM_ORDER_ENTRY_SPECIALIST_JOB)
  • オーダー・マネージャ(ORA_DOO_ORDER_MANAGER_JOB)
  • 倉庫マネージャ(ORA_INV_WAREHOUSE_MANAGER)
  • 倉庫オペレータ(ORA_INV_WAREHOUSE_OPERATOR)
  • 出荷マネージャ(ORA_WSH_SHIPPING_MANAGER)
  • 出荷エージェント(ORA_WSH_SHIPPING_AGENT)
  • 在庫マネージャ(ORA_INV_INVENTORY_MANAGER)
  • 原価会計担当(ORA_CST_COST_ACCOUNTANT_JOB)
  • プロジェクト・マネージャ(ORA_PJF_PROJECT_MANAGER_JOB)
  • プロジェクト管理者(ORA_PJF_PROJECT_ADMINISTRATOR_JOB)
  • プロジェクト会計担当(ORA_PJF_PROJECT_ACCOUNTANT_JOB)
  • プロジェクト請求スペシャリスト(ORA_PJF_PROJECT_BILLING_SPECIALIST)

独自に構成したジョブ・ロールを保守している場合: プロジェクト固有の在庫の出荷機能のオーダー管理ロールをサポートするために、次の新しい権限が導入されました。

  • プロジェクト詳細の表示(FOM_VIEW_PROJECT_DETAILS)
  • プロジェクト詳細の編集(FOM_EDIT_PROJECT_DETAILS)

プロジェクト固有の在庫の転送

プロジェクト駆動のサプライ・チェーンでは、需要に基づいてプロジェクト所有の資材を保管するポイントから使用するポイントに転送できることと、移動中に分離状態を維持できることが必要になります。また、資材がプロジェクトの内外に転送されるときに、その原価がプロジェクトに対して正しく計上されるようにする必要もあります

この機能を使用すると、次のことができます。

  • 購買依頼またはRESTサービスを通じて転送オーダーを作成する
  • 複数の在庫組織をまたぐか、同じ在庫組織内において、プロジェクト在庫事業所間の資材転送を行う
  • 複数の在庫組織をまたぐか、同じ在庫組織の複数の保管場所をまたいで、共通在庫からプロジェクト在庫への資材転送を行う
  • 転送購買依頼または転送オーダーの作成時にプロジェクト取引約定を作成する
  • プロジェクト在庫搬送先への共通在庫の転送時にプロジェクトに資材原価を送信する
  • 転送時にプロジェクト固有の評価を保守する

この機能を使用すると、中央倉庫を保守し、タスクで必要となったときに資材を使用するポイントに転送できるため、在庫保管のために拘束される資産が減り、プロジェクト・スケジュールが迅速化されます。

この機能の主な拡張機能は次のとおりです。

  • 在庫搬送先の内部購買依頼でプロジェクト属性を指定できます。プロジェクト会計担当またはプロジェクト・マネージャは、プロジェクト管理でプロジェクト・データが要約された時点で、これらの内部購買依頼に対するプロジェクト取引約定を表示できるようになります。

「購買依頼明細」ページ

  • サプライ・チェーン・オーケストレーションで、セルフサービス調達(SSP)からのプロジェクト原価計算属性を持つ、在庫搬送先および費用配賦先の組織間転送要求を受け入れて処理します。
  • 供給要求RESTサービスからのプロジェクト原価計算属性を持つ、在庫搬送先および費用配賦先の組織間転送要求と組織内転送要求を受け入れて処理します。供給要求RESTサービスを使用して、プロジェクト番号およびタスク番号のみを取得することも、完全なプロジェクト原価計算属性のセットを取得することもできます。これにより、プロジェクト原価計算属性のデフォルト値を取得し、プロジェクト・コスト・トランザクション検証を実行できます。検証が失敗した場合は、手動で訂正処理を行った後に、供給要求を再送信できます。
  • 「サプライ・チェーン・オーケストレーション」作業領域では、プロジェクト番号とタスク番号の組合せによって供給要求および供給オーダーを検索できます。これにより、すべてのプロジェクト原価計算属性を表示できます。
  • 在庫管理への転送オーダー作成要求とともにプロジェクト詳細を送信し、転送オーダー明細のプロジェクト詳細を表示します。

「転送オーダーの編集」ページ

  • プロジェクト管理でプロジェクト・データが要約されたら、これらの転送オーダーのプロジェクト取引約定を表示できます。
  • プロジェクト在庫からピックするか、品目設定で許可されている場合は共通在庫からピックします。
  • 同じプロジェクトおよび同じタスクに属するピックを1つのピック・スリップにグループ化することもできます。
  • クイック出荷を使用してピック・リリースおよびピック確認をバイパスし、資材をプロジェクト在庫または共通在庫(許可されている場合)から出荷します。

「出荷明細の管理」ページ

  • 出荷レポートを簡単に構成して、プロジェクトおよびタスクが表示されるようにできます
  • 搬送先組織で受け入れた在庫は、購買依頼または供給要求に指定されたプロジェクトおよびタスクに関連付けられます
  • 在庫搬送先および費用配賦先の転送オーダーを原価計算して、プロジェクトに計上します。サプライ・チェーンからの原価計算済および計上済トランザクションは、プロジェクト支出としてOracle Fusion Project Managementにインポートできます。資産に計上する原価の場合、続いて資産計上フローを実行できます
  • 必要に応じて、他のプロジェクト、プロジェクト・タスクまたはアカウントに原価を配賦できます。詳細は、新機能文書で、Project Management Cloudのプロジェクト駆動のサプライ・チェーン資材および製造原価の取得機能、およびプロジェクト駆動のサプライ・チェーン資産保守原価の取得および資産計上機能の説明を参照してください。
  • 適切なプロジェクトおよびタスク属性を使用して、返品転送オーダーを作成できます

次のデモを見る:

有効化のステップ

この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。

オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理

機能: プロジェクト駆動のサプライ・チェーン

オプト・イン後、プロジェクト駆動のサプライ・チェーンを有効にするステップを追加で実行する必要があります。手順は、Oracle Inventory Management Cloud新機能更新20Aにある、プロジェクト固有の在庫の分離と管理の機能の「有効化のステップ」の項を参照してください。

ヒントと考慮事項

次のことは実行できません。

  • オーダー管理を通じて、プロジェクト詳細を含む転送オーダーを送信します。

主なリソース

ロール情報

次のいずれかの事前定義済ジョブ・ロールを持つユーザーは、自動的にプロジェクト駆動のサプライ・チェーン・プロセスに参加できます。

  • 倉庫オペレータ(ORA_INV_WAREHOUSE_OPERATOR)
  • 出荷マネージャ(ORA_WSH_SHIPPING_MANAGER)
  • 出荷エージェント(ORA_WSH_SHIPPING_AGENT)
  • 受入エージェント(ORA_RCV_RECEIVING_AGENT_JOB)
  • 原価会計担当(ORA_CST_COST_ACCOUNTANT_JOB)
  • プロジェクト・マネージャ(ORA_PJF_PROJECT_MANAGER_JOB)
  • プロジェクト管理者(ORA_PJF_PROJECT_ADMINISTRATOR_JOB)
  • プロジェクト会計担当(ORA_PJF_PROJECT_ACCOUNTANT_JOB)
  • プロジェクト請求スペシャリスト(ORA_PJF_PROJECT_BILLING_SPECIALIST)
  • サプライ・チェーン・アプリケーション管理者(ORA_RCS_SUPPLY_CHAIN_APPLICATION_ADMINISTRATOR)

独自に構成したジョブ・ロールを保守している場合: プロジェクト固有の在庫の転送機能をサポートするための新しい権限は導入されていません。

プロジェクト財務を使用しない、プロジェクト・ストライプ化されたサプライ・チェーンの実行

複数の契約を対象としてサプライ・チェーン業務を実行する場合は、資材とその他の原価の混在を避けるためにのみ、サプライ・チェーンの在庫およびアクティビティをプロジェクト別に分離する必要がある場合があります。このような場合は、プロジェクト・エンティティ内の予算、取引約定、原価および収益を保守する必要はありません。サプライ・チェーン内のサプライ・チェーン原価および出荷時のオーダー管理からの請求書を管理します。

この機能を使用すると、次のことができます。

  • プロジェクトおよびタスク別に在庫を分離および評価します。
  • プロジェクトおよびタスク別に在庫および倉庫工程を実行します。
  • プロジェクトおよびタスク別に資材を調達します。
  • プロジェクトおよびタスク別に製造します。
  • プロジェクトおよびタスク別に資産を保守します。
  • サプライ・チェーンのすべてのサプライ・チェーン原価をプロジェクトに送信せずに管理します。
  • サプライ・チェーンから請求書を生成します。

この機能を使用すると、組織の共通リソース・セットから複数のプロジェクトを提供するようにサプライ・チェーン業務を区分化できます。

原価収集から除外するプロジェクト・タイプを設定できます。原価収集から除外されたプロジェクト・タイプを使用すると、次のようになります。

  • プロジェクト支出はOracle Cost Management CloudからOracle Project Management Cloudにインタフェースされません。
  • 取引約定はOracle Project Management Cloudに記録されません。
  • 原価管理内で売上原価の会計が発生しますが、プロジェクトには発行されません。(プロジェクトに関連付けられているプロジェクト・タイプが原価収集から除外されない場合、プロジェクトに対する支出としての出荷原価の賦課が容易になるように、プロジェクト決済と呼ばれる新しい会計明細タイプを使用して借方が記録されます。)

プロジェクトおよびタスクを追加の評価体系属性として設定し、原価を追跡して在庫残高を評価できます。プロジェクト情報は、原価会計配分のレビュー時およびOracle Transactional Business Intelligence内の原価会計サブジェクト領域に表示されます。プロジェクト属性は、ビジネス・ニーズに基づいて、補助元帳会計の会計ソースとして使用できます。

有効化のステップ

この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。

オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理

機能: プロジェクト駆動のサプライ・チェーン

オプト・イン後、プロジェクト駆動のサプライ・チェーンを有効にするステップを追加で実行する必要があります。手順は、Oracle Inventory Management Cloud新機能更新20Aにある、プロジェクト固有の在庫の分離と管理の機能の「有効化のステップ」の項を参照してください。

また、特定のプロジェクト・タイプを原価収集から除外できます。これを行うには、次のステップを実行します。

  1. 「設定および保守」作業領域で、「プロジェクト・タイプ原価除外の管理」タスクに移動します。
  • オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理
  • 機能領域: 施設
  • タスク: プロジェクト・タイプ原価除外の管理
  1. 原価収集から除外するプロジェクト・タイプを選択し、「原価を除外」リストに移動します。

プロジェクト・タイプ原価除外の管理

3. 「保存してクローズ」をクリックします。

ヒントと考慮事項

  • プロジェクトベースのトラッキングを有効にする場合は、プロジェクトおよびタスク別に在庫価額のトラッキングを有効にするために、原価管理でプロジェクトおよびタスクを含むように評価体系を設定します。
  • プロジェクトおよびタスクを含む評価体系を使用して、新しい原価プロファイルを設定します。新しい評価体系による既存の原価プロファイルの変更はできません。新しい原価プロファイルの設定に、プロジェクトおよびタスクを含む評価体系が含まれる場合は、品目原価プロファイルがトランザクションでまだ使用されていない場合のみ、品目原価プロファイルで新しい原価プロファイルを更新できます。

主なリソース

  • 詳細は、Oracle Supply Chain Management CloudのSupply Chain Cost Managementの使用(Oracle Help Centerからアクセスできます)を参照してください。

ロール情報

次の事前定義済ジョブ・ロールを持つユーザーは、自動的にプロジェクト駆動のサプライ・チェーン・プロセスに参加できます。

  • 原価会計担当(ORA_CST_COST_ACCOUNTANT)

独自に構成したジョブ・ロールを保守している場合: 財務を使用しない、プロジェクト・ストライプ化されたサプライ・チェーンの実行機能をサポートするための新しい権限は導入されていません。

在庫管理

OTBIサブジェクト領域へのMin-Max方式数量単位フィールドの追加

Oracle Transactional Business Intelligenceでは、資材管理プロセスをモニターするためにOracle Inventory Management Cloudからのリアルタイム・トランザクション・データを使用してアドホック・レポートを作成できます。この更新で、「Min-Max方式数量単位」フィールドが、在庫残高リアルタイム・サブジェクト領域と在庫トランザクション・リアルタイム・サブジェクト領域の「品目保管場所」ディメンションで使用できるようになりました。「Min-Max方式数量単位」は、「最小数量」「最大数量」「固定ロット乗数」「最小オーダー数量」「最大オーダー数量」の各フィールドに適用されます。

「Min-Max方式数量単位」フィールドを在庫残高リアルタイム・サブジェクト領域と在庫トランザクション・リアルタイム・サブジェクト領域に追加することで、追加のレポート機能が提供され、保管場所パラメータの迅速な検証に役立ちます。

有効化のステップ

新規サブジェクト領域は、既存のレポートに追加するか、新規レポートで使用することで利用できます。レポートの作成および編集の詳細は、分析およびレポートの作成および管理のブック(「Oracle Help Center」目的のアプリケーション・サービス領域→「Books」→「Administration」)を参照してください。

ヒントと考慮事項

新規の「Min-Max方式数量単位」フィールドを既存のレポートに追加することも、この新規フィールドを使用する新規レポートを作成することもできます。レポートの作成および編集の詳細は、Oracle SCM Cloud: 分析とレポートの作成および管理ガイドを参照してください(Oracle Help Centerからアクセスできます)。

主なリソース

  • Oracle Supply Chain Management Cloud: 製造およびサプライ・チェーン管理の実装ガイド(Oracle Help Centerからアクセスできます)。

「詳細の表示」ボタンを使用した在庫トランザクション詳細の編集

ユーザビリティを向上させてトランザクション処理を合理化するために、「詳細の表示」ボタンおよび処理のタイトルは「詳細の編集」になりました。この名前の変更により、より直観的なナビゲーション・パスが提供され、ユーザーは次の6つの在庫トランザクション・ページのトランザクション詳細を簡単に編集できます。

  • 「その他トランザクションの作成」ページ
  • 「保管場所転送の作成」ページ
  • 「組織間転送の作成」ページ
  • 「所有への転送トランザクションの作成」ページ
  • 「預託への転送トランザクションの作成」ページ
  • 「プロジェクト転送の作成」ページ

その他トランザクションの作成: 詳細の編集

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

主なリソース

  • 『Oracle Supply Chain Management Cloud: 在庫管理の使用』ガイド(Oracle Help Centerからアクセスできます)。

ロール情報

この機能を使用するには、次の権限またはロールが必要です。

  • 権限名およびコード:
    • その他トランザクションの作成(INV_CREATE_INVENTORY_TRANSACTION_MISCELLANEOUS_TRANSACTION)
    • 保管場所転送の作成(INV_CREATE_INVENTORY_TRANSACTION_SUBINVENTORY_TRANSFER)
    • 組織間転送の作成(INV_CREATE_INVENTORY_TRANSACTION_INTERORGANIZATION_TRANSFER)
    • 所有への転送トランザクションの作成(INV_CREATE_TRANSFER_TO_OWNED_TRANSACTION)
    • 預託への転送トランザクションの作成(INV_CREATE_TRANSFER_TO_CONSIGNED_TRANSACTION)
    • プロジェクト転送の作成(INV_CREATE_PROJECT_TRANSFER)
  • 職務ロール名およびコード:
    • 在庫トランザクション管理(ORA_INV_INVENTORY_TRANSACTION_MANAGEMENT_DUTY)
  • ジョブ・ロール名およびコード:
    • 倉庫マネージャ(ORA_INV_WAREHOUSE_MANAGER)
    • 在庫マネージャ(ORA_INV_INVENTORY_MANAGER)

サプライ・チェーン管理での原産国

企業システム内およびサプライ・チェーン・ライフサイクル全体にわたって品目の原産国を設定および保守します。

在庫トランザクションと手持残高の原産国のレポートおよび追跡

今日のグローバルにつながっているサプライ・チェーンは、製造プロセスで使用するために商品を輸入したり、顧客に販売する商品を製造したり、ダウンストリーム工程で使用するために商品を輸出することを意味します。これらのいずれのシナリオでも、輸入または輸出する商品の原産国を知ることは、内部および外部の両方のレポート要件にとって重要です。受入および棚入プロセス中に品目の原産国を指定し、原産国別に手持残高をストライプ化および追跡し、出荷文書についてレポートするためのピック確認中に品目の原産国を指定できるようになりました。

このことは、輸出入文書でのレポート・コンプライアンスの維持、国固有の取引契約やその他の貿易プログラムの活用、およびサプライ・チェーンのソーシングにおける関税の変化というリスクの識別に役立ちます。

この機能の主な拡張機能は次のとおりです。

  • 原産国に基づいて、手持在庫を問い合せてレビューします。
  • 「その他トランザクションの作成」タスクを使用して、原産国固有の資材を出庫または受け入れます。
  • 「保管場所転送の作成」タスクを使用して、原産国固有の資材を転送します。
  • 「組織間転送の作成」タスクを使用して、在庫組織間で原産国固有の資材を転送します。
  • 循環棚卸順序を記録して、原産国固有の資材の順序を承認します。
  • 実地棚卸現品票を記録して、原産国固有の資材の調整を承認します。
  • 「完了トランザクションのレビュー」タスクを使用して、原産国固有の資材の完了済トランザクションを問い合せて表示します。
  • 特定の原産国の資材の明細を受け入れて棚入します。明細の受入時に、購買オーダーの原産国がデフォルト設定されます。
  • 特定の原産国の資材をピック確認します。ピッキングの推奨を上書きすることもできます。
  • 原産国でストライプ化された資材の有無に関係なく、出荷明細を出荷およびクイック出荷します。
  • 原産国を追加の評価体系属性として使用して、原価を追跡して在庫を評価します。
  • 棚卸レポート、ピッキング・レポートおよび出荷レポートを簡単に変更して、原産国が表示されるようにします。
  • 原産国属性を指定して、拡張されたRESTサービス、ファイル・ベースのデータ・インポート・スプレッドシートおよびADFデスクトップ統合スプレッドシートを使用します。これらの拡張機能の詳細は、Cloudのドキュメントを参照してください。

在庫管理フローのデモを視聴してください

原価会計フローのデモを視聴してください

有効化のステップ

この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。

オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理

機能名: サプライ・チェーン管理での原産国

オプトイン機能を有効化したら、個々の在庫組織を変更して、「原産国ごとの在庫トラッキング使用可能」チェック・ボックスを選択する必要もあります。

「在庫組織の管理」タスクにナビゲートする方法は、次のとおりです。

  1. 「設定および保守」作業領域で、在庫組織の管理タスクを選択します。
  • オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理
  • 機能領域: 施設
  • タスク: 品目組織の管理
  1. 在庫組織を検索し、「組織パラメータの管理」をクリックします。
  2. 「原産国ごとの在庫トラッキング使用可能」チェック・ボックスを選択します。

品目組織パラメータの管理

  1. 必要に応じて、追加の在庫組織についてステップ2と3を繰り返します。

ヒントと考慮事項

  • 販売オーダーは、原産国をサポートしていません。
  • 予約は、原産国をサポートしていません。
  • 預託在庫および関連プロセスでは、原産国がサポートされていません。
  • 原産国によるトラッキングを有効にした在庫組織が、原産国でストライプ化されていない手持在庫を持つこともできます。

主なリソース

ロール情報

この機能を使用するには、次のロールが必要です。

  • ジョブ・ロール名およびコード
    • 倉庫マネージャ(ORA_INV_WAREHOUSE_MANAGER)
    • 在庫マネージャ(ORA_INV_INVENTORY_MANAGER)
    • 出荷マネージャ(ORA_WSH_SHIPPING_MANAGER)
    • サプライ・チェーン・アプリケーション管理者(ORA_RCS_SUPPLY_CHAIN_APPLICATION_ADMINISTRATOR)
    • 原価会計担当(ORA_CST_COST_ACCOUNTANT_JOB)

出荷

出荷の許容範囲

特定の状況では、組織はオーダー明細のオーダー数量よりも多く、または少なく出荷する必要がある場合があります。 出荷の許容範囲を使用して、超過出荷または不足出荷を許可できるようになりました。 出荷の許容範囲を定義すると、オーダー明細の品目について出荷できるオーダー数量を超えるか下回るパーセントを指定できます。 たとえば、オーダー数量が100の品目の超過出荷の許容範囲が10%で、不足出荷の許容範囲が20%の場合、最大で110、最小で80を出荷して、オーダー明細が履行されたとみなすことができるようになりました。

超過出荷および不足出荷の許容範囲のサポート

顧客のオーダーと同一の数量で製造または梱包できない製品をビジネスで処理する場合、指定した出荷の許容範囲内でピックおよび出荷する機能が必要です。Oracle Inventory Management Cloudでは、出荷数量が指定した出荷の許容範囲内にある場合に、顧客オーダーをピックしたり、出荷したり、履行済とみなすことができます。

販売オーダーに指定する出荷の許容範囲は、自動的に出荷に渡されます。その後、指定に基づいて、出荷の許容範囲内で数量を出荷すると、出荷が履行済とみなされます。具体的には、出荷数量が不足出荷の許容範囲を上回った直後に、または出荷数量がオーダー数量と超過出荷の許容範囲の間である場合に、オーダーを履行済とみなすオプションがあります。

この機能を使用すると、次のことができます。

  • 許容範囲を持つ販売オーダー・タイプの出荷明細を作成および管理します。

「出荷明細の管理」UI

  • 倉庫の出荷許容範囲動作を選択します。
  • 必要に応じて必要な数量を選択します。

「ピック・スリップの確認」UI

  • 必要に応じて、求められているよりも少ないか多い数量を出荷します。
  • オーダー明細を適切にクローズして正確に請求できるように、ソース・システムに通知します。
  • WMSのような外部アプリケーションへのアウトバウンド出荷要求に許容範囲を含め、出荷明細をクローズする時期を外部アプリケーションで制御します。

有効化のステップ

この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。

オファリング: オーダー管理

機能名: 販売オーダーの出荷許容範囲の管理

この機能をオプト・インしたら、使用する準備を整えるために追加の設定を実行する必要があります。手順は、Oracle Order Management Cloud新機能更新20Aにある、販売オーダーの出荷許容範囲の管理の機能の「有効化のステップ」の項を参照してください。

ヒントと考慮事項

  • 出荷パラメータを使用して、倉庫内の許容範囲動作を制御します。出荷許容範囲動作によって、明細を履行済とみなすための出荷最小数量が決定されます。

新規出荷パラメータの出荷許容範囲動作

  • 出荷許容範囲は、直接出荷、返品承認、転送オーダー、返品転送オーダー、ベンダー返品および外注加工の各フローについてはサポートされていません。
  • ピック・リリースを単一ステップ方式で使用している場合、自動ピック確認および自動出荷のオプションを有効にすると、オーダー数量を超えて出荷できません。
  • 資材は許容範囲を超えて出荷できません。
  • WMS統合シナリオでは、アウトバウンド出荷要求のバックオーダー数量を再送信できます。

主なリソース

  • Oracle Order Management Cloud新機能更新20Aにある、販売オーダーの出荷許容範囲の管理の機能。
  • Oracle SCM Cloud: Shippingの使用および製造およびサプライ・チェーン資材管理の実装(Oracle Help Centerからアクセスできます)。

ロール情報

この機能を使用するには、次のロールが必要です。

  • ジョブ・ロール名およびコード:
    • 倉庫マネージャ(ORA_INV_WAREHOUSE_MANAGER)
    • 出荷マネージャ(ORA_WSH_SHIPPING_MANAGER)
    • 出荷エージェント(ORA_WSH_SHIPPING_AGENT)
    • 倉庫オペレータ(ORA_INV_WAREHOUSE_OPERATOR)

受入

予想受入での日時書式とユーザー・タイム・ゾーンの使用

様々な州または国のサプライヤと作業する場合、タイム・ゾーンは、商品が実際に到着すると予想される日付を決定するために重要な役割を果たします。たとえば、中国のサプライヤがカリフォルニアの倉庫に商品を出荷する場合、サプライヤが事前出荷通知に入力する日付は、倉庫の1日前になります。

予想受入の正確性を確保するために、「在庫管理」作業領域およびサプライヤ・ポータルでは、次のフィールドに対して日時書式が使用されるようになりました。

  • 「ASNの作成」ページの「出荷日」および「予想受入日」
  • ADFDIを使用してASNをアップロードする場合の「出荷日」および「予想受入日」
  • 「インバウンド出荷の管理」ページの「出荷日」および「予想受入日」
  • 「受入要約」ページの「出荷日」

さらに、受入FBDIテンプレートのRCV_HEADERS_INTERFACEワークシートの「出荷日」および「予想受入日」フィールドと、受入要求REST APIの出荷日および予想受入日の属性で日時書式を使用するようになりました。

これらの変更により、アプリケーションで、予想受入をレビューする際、指定したタイムゾーン・プリファレンスに基づいて適切な日時を表示できます。

ASN詳細の作成

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

主なリソース

  • 『Oracle Supply Chain Management Cloud: 在庫管理の使用』ガイド(Oracle Help Centerからアクセスできます)。

原価管理

保守作業オーダーに直接搬送される勘定科目摘要ベースの購買の原価計算

保守作業オーダーの原価に、摘要ベースの購買オーダー受入の原価を含めます。これには、保守作業オーダーの数量ベースの摘要品目購買と金額ベースの摘要品目購買の両方が含まれます。

受入会計で費用として計上するために使用する摘要ベースの受入トランザクション。これは原価会計で論理トランザクションとして作成され、保守作業オーダーに対する原価が生成されるようになりました。

摘要ベースの購買には事前定義済品目は含まれないため、該当するユーザー・インタフェースとOracle Transactional Business Intelligenceサブジェクト領域で、品目摘要として購買オーダー明細摘要が使用されます。

次のスクリーンショットは、この機能を示しています。

摘要ベースの購買オーダー受入から作業オーダーへの受入会計配分

摘要ベースの購買オーダー受入から作業オーダーへの原価会計配分

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

ヒントと考慮事項

この機能は、購買オーダーが会社間に関与しない、保守作業オーダーに対してのみ使用可能です。

主なリソース

この機能の詳細は、次のガイドを参照してください(Oracle Help Centerからアクセスできます)。

  • Supply Chain Cost Managementの使用

ロール情報

この機能を使用するには、次のロールが必要です。

  • ジョブ・ロール名およびコード:
    • 原価会計担当(ORA_CST_COST_ACCOUNTANT)

複数の原価組織に対する期間終了検証の実行

「期間終了検証の処理」予定済プロセスを使用すると、実行管理設定内の原価組織のグループ、またはアクセス可能なすべての原価組織の、期間終了検証の問題を効率的にレビューできます。

期間終了検証プロセスは、次の組合せに対して実行できます。

  • 実行管理 ? 「原価会計配分の作成」ページで作成した実行管理にマップされているすべての原価組織および原価台帳に対して、期間終了検証が実行されます。
  • すべての原価組織 ? 検証は、アクセス権があるすべての原価組織のすべてのプライマリ原価台帳に対して実行されます。
  • 特定の原価組織と原価台帳の組合せ。

次のスクリーンショットは、この機能を示しています。

期間検証の処理の「プロセス詳細」ページ

検証結果は、原価プロセスの表示ページ、または親予定済プロセスにリンクされている出力ファイルで表示します。

次のスクリーンショットは、「原価会計プロセスのレビュー」ページの検証エラーを示しています。

検証エラーを含む原価プロセスのレビュー・ページ

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

ヒントと考慮事項

  • 「会計期間を導出する日付」を使用して、期間終了検証を実行する適切な期間を選択します。
  • 期間終了検証を実行し、その期間全体の潜在的な問題を解決します。

主なリソース

この機能の詳細は、次のガイドを参照してください(Oracle Help Centerからアクセスできます)。

  • Supply Chain Cost Managementの使用

ロール情報

この機能を使用するには、次の権限およびロールが必要です。

  • 権限名およびコード:
    • 原価会計期間ステータスのレビュー(CST_REVIEW_COST_ACCOUNTING_PERIOD_STATUS)
  • ジョブ・ロール名およびコード:
    • 原価会計担当(ORA_CST_COST_ACCOUNTANT)

ロットまたはシリアル管理品目の原価計算トランザクションの要約

ロットまたはシリアル番号で追跡されている在庫品目がある場合、ロットまたはシリアル・レベルのデータを保管場所または組織レベルに圧縮できます。これにより、ビジネスにおいてロットおよびシリアル・レベルで原価を追跡する必要がない場合に、処理パフォーマンスが向上する可能性があります。

原価トランザクションを要約することには、次の利点があります。

  • ロットまたはシリアル番号レベルでのトランザクションではなく、原価トランザクションが要約されるため、「原価会計配分のレビュー」ページのユーザビリティが向上します。
  • 原価処理のパフォーマンスが向上します。

トランザクション要約を有効にするには、原価プロファイルで「ロット管理品目の原価トランザクションの要約」および「シリアル管理品目の原価トランザクションの要約」のオプションを有効にする必要があります。次のスクリーンショットは、原価プロファイル設定を示しています。

原価プロファイル設定

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

ヒントと考慮事項

以前に原価プロファイルを使用してトランザクションを処理した場合でも、要約を有効化できます。原価プロファイルでこれらのオプションを有効にする前に、エラーが発生している原価トランザクションがないことを確認する必要があります。

主なリソース

この機能の詳細は、次のガイドを参照してください(Oracle Help Centerからアクセスできます)。

  • Supply Chain Cost Managementの使用

ロール情報

この機能を使用するには、次のロールが必要です。

  • ジョブ・ロール名およびコード:
    • 原価会計担当(ORA_CST_COST_ACCOUNTANT)

スプレッドシートを使用した大量の標準原価のアップロード

拡張されたデスクトップ統合スプレッドシート・アップロード・プロセスを使用して、より大量の標準原価を原価シナリオにロードします。原価の作成および編集、エラーのレビュー、インポート・プロセスのトリガーはすべてスプレッドシートから実行でき、効率性が向上します。

新規に追加された「標準原価のインポート」ワークシートは、より多くの標準原価レコードのアップロードをサポートするように特に設計されています。

より大きいボリュームをサポートする新しい「標準原価のインポート」ワークシート

新しいワークシートの設計は、「標準原価の作成」ワークシートと似ており、より小さいバッチ(最大20)での標準原価レコードのアップロードがサポートされています。

新しいワークシートを使用すると、次のことができます。

  • 複数品目の標準原価を効率的に作成および更新します。
  • インポート中のエラーを「インポート・エラーのレビュー」タブでレビューします。
  • 「標準原価のインポート」タブで、エラーを修正して再アップロードします。
  • 「標準原価の作成」タブで、新規標準原価レコードを問い合せます。

デモを見る

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

主なリソース

ロール情報

この機能を使用するには、次のロールが必要です。

  • ジョブ・ロール名およびコード:
    • 原価会計担当(ORA_CST_COST_ACCOUNTANT)

サプライ・チェーン管理での原産国

企業システム内およびサプライ・チェーン・ライフサイクル全体にわたって品目の原産国を設定および保守します。

原価管理での原産国のレポート

特定の品目の在庫の属性として、原産国を追跡できます。これによって、同じ品目を1つ以上の原産国で使用できます。

在庫トランザクションと転送での手持在庫内の受入および棚入中と、ピック、梱包および出荷プロセス中に、品目の原産国をレポートおよび追跡できます。原産国は、資材出庫と返品、工程完了と戻し処理、出力完了と戻し処理、オーダーなし完了と返品、再加工または変換作業オーダーのための製品出庫の各製造トランザクションで入力することもできます。

Oracle Inventory Management Cloudで原産国トラッキングを有効化する場合は、次に示すように、原産国による在庫価額のトラッキングを有効化するために、Oracle Cost Management Cloudの評価体系を設定して原産国を含めます。

評価体系

原産国は、原価会計配分のレビュー時およびOracle Transactional Business Intelligence内の原価会計サブジェクト領域に表示されます。原産国は、ビジネス・ニーズに基づいて、補助元帳会計の会計ソースとして使用できます。

有効化のステップ

この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。

オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理

機能名: サプライ・チェーン管理での原産国

オプト・イン後、個々の在庫組織による原産国別の追跡を有効にする必要もあります。手順は、Oracle Inventory Management Cloud新機能更新20Aにある、在庫トランザクションと手持残高の原産国のレポートおよび追跡の機能の「有効化のステップ」の項を参照してください。

ヒントと考慮事項

  • 原産国を含む評価体系を使用して、新しい原価プロファイルを設定します。新しい評価体系による既存の原価プロファイルの変更はできません。新しい原価プロファイルの設定に、原産国を含む評価体系が含まれる場合は、品目原価プロファイルがトランザクションでまだ使用されていない場合のみ、品目原価プロファイルで新しい原価プロファイルを更新できます。
  • Functional Setup Managerの補助元帳トランザクション・オブジェクトの管理を使用して、対象となるソースが、それらを使用するイベント区分にマッピングされているかどうかを判断します。

主なリソース

この機能の詳細は、次のガイドを参照してください(Oracle Help Centerからアクセスできます)。

  • Supply Chain Cost Managementの使用

ロール情報

この機能を使用するには、次のロールが必要です。

  • ジョブ・ロール名およびコード:
    • 原価会計担当(ORA_CST_COST_ACCOUNTANT)

サプライ・チェーン財務オーケストレーション

財務オーケストレーションのクオリファイアとしての、ユーザー定義カタログのカテゴリの使用

顧客のマスター・データ管理プロセスには、財務オーケストレーション・カテゴリなどの機能カタログの使用が常に含まれるわけではありません。カタログは複数の目的に利用でき、財務オーケストレーション用に個別の機能カタログを作成する際には便利ではありません。「財務オーケストレーション」機能領域に関連付けられていない、サプライ・チェーン財務オーケストレーションのクオリファイアとしてカタログ・カテゴリを設定および使用できます。この機能により、カテゴリ階層の任意のレベルのカテゴリ値に基づいて財務フローをモデル化できます。

次に示すように、「財務オーケストレーション・クオリファイアの作成」ページでクオリファイアを設定するときに、ユーザー定義カタログの名前を選択します。カタログを選択した後、ユーザー定義カテゴリ属性をクオリファイア条件のパラメータとして使用できます。階層カタログを使用する場合は、ルールで階層から任意の値を使用できます。

ユーザー定義カタログを使用した財務オーケストレーション・クオリファイアの作成

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

主なリソース

  • 詳細は、『Oracle Supply Chain Management Cloud: 製造およびサプライ・チェーン資材管理の実装』ガイド(Oracle Help Centerからアクセスできます)を参照してください。

ロール情報

この機能を使用するには、次のロールおよび権限が必要です。

  • ジョブ・ロール名およびコード:
    • サプライ・チェーン管理部長(FOS_SUPPLY_CHAIN_CONTROLLER_JOB) 
  • 権限名およびコード: 
    • サプライ・チェーン財務オーケストレーション・クオリファイアの管理(FOS_MANAGE_TRADE_QUALIFIERS_PRIV)

財務オーケストレーションREST Webサービスでの拡張属性の使用

財務オーケストレーション振替価格REST Webサービス(FinancialOrchestrationTransferPrices)に追加された属性の拡張セットを使用できます。次の表に、特定のビジネス・プロセス・フローについての、追加の属性とその使用可能状況をまとめます。

新規属性 内容 適用可能なフロー
搬送ID 出荷の搬送ID

次のものを除くすべてのフローで使用できます。

  • 買掛/未払金請求書としての所有権変更イベントがある直接出荷
  • 調達フロー
  • 転送オーダーなしの社内資材転送
出荷不可販売
出荷 出荷の搬送名(出荷番号) 同上
出荷明細 出荷明細の識別子 同上
オーダー・タイプ・コード 出荷明細のソース明細タイプ・コード 同上
オーダー・タイプ 出荷明細のソース明細タイプ内容 同上
ソース・トランザクションID オーダー管理内のインポート済販売オーダー情報

次のものを除くすべてのフローで使用できます。

  • 分散オーダー・オーケストレーションを使用していない転送オーダー
  • 転送オーダー返品
  • 転送オーダーなしの社内資材転送
  • 調達フロー
  • ベンダー返品
ソース・トランザクション・システム オーダー管理内のインポート済販売オーダー情報 同上
ソース・トランザクション番号 オーダー管理内のインポート済販売オーダー情報 同上
ソース・トランザクション明細ID DOO内のインポート済販売オーダー情報 同上
ソース・トランザクション明細番号 DOO内のインポート済販売オーダー情報 同上

REST Webサービスから返された振替価格を使用して出荷文書を印刷したり、Oracle Global Trade Management Cloudなどのアプリケーションで振替価格を使用して輸出入文書を印刷できます。

有効化のステップ

REST APIガイドのRESTサービス定義(「Oracle Help Center」関心のあるアプリケーション・サービス領域 →「REST API」から使用可能)を参照してください。OracleのRESTサービスを初めて利用する場合は、「クイック・スタート」セクションから始めることができます。

ヒントと考慮事項

実績出荷トランザクションと、振替価格が使用可能になるときとの間にタイミングの違いがある場合があるため、このイベントをサブスクライブする外部アプリケーションでは、サプライ・チェーン財務オーケストレーション内で振替価格がいつ使用可能になるかを認識する必要があります。したがって、このREST Webサービスを効果的に使用するために、サプライ・チェーン財務オーケストレーションでサポートされているすべてのビジネス・プロセス・タイプで、すべての取引先ノードに対して発生する振替価格ビジネス・イベント(FinancialOrchestrationTransferPrices)を使用する必要がある場合があります。振替価格ビジネス・イベントをリスニングするように統合サービスを構成することで、振替価格REST Webサービスを呼び出して、特定のトランザクションの振替価格を取得できます。

主なリソース

  • 詳細は、Oracle Supply Chain Management Cloud REST APIガイド(Oracle Help Centerからアクセスできます)を参照してください。

ロール情報

この機能を使用するには、次の権限およびロールが必要です。

  • 権限名およびコード:
    • サービスによる財務オーケストレーション振替価格の取得(FOS_GET_TRANSFER_PRICE_PRIV)
  • ロール名およびコード: 
    • サプライ・チェーン管理部長(ORA_FOS_SUPPLY_CHAIN_CONTROLLER_JOB)