本書は、既存の項の変更と、新規情報の追加に伴って、今後も引き続き更新されます。これまでの更新内容は次の表のとおりです。
日付 | 機能 | 備考 |
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2019年6月21日 | 初版作成。 |
Oracle Loyalty Cloudでは、チャネル全体にわたる包括的なエンタープライズ・クラスのロイヤルティ・ソリューションを提供します。これにより、組織は完全なロイヤルティ・プログラム・ライフサイクルを管理できます。
Oracle Loyalty Cloudを使用すると、製品とサービスのリピート購入、友人や家族への紹介、望ましい社会的行動などの顧客行動を追跡、対応および把握し、ロイヤルティ・プログラムのパートナとともにビジネスを実行できます。企業は、報酬プログラムおよびプロモーションを作成することにより、メンバーの望ましい行動を促し、長期にわたる顧客ロイヤルティを高めることができます。
ロイヤルティ・プログラムでは、Oracle Loyalty Cloudにより高価値の顧客を獲得および維持できます。また、インセンティブを他の顧客に提供して購入を増やし、顧客がブランドの影響力のある支持者になることにより、これらの顧客を高価値の顧客にすることもできます。
すべてのチャネルで一貫した顧客満足度を得るために、すべての重要なロイヤルティ・プログラム、メンバーシップおよびトランザクション機能もREST APIを介して使用できます。
このガイドでは、今回の更新の新機能と機能向上を理解するうえで必要な情報の概要を示し、更新のために実行する必要があるタスクについて説明します。このガイドは本アップデートでの新規・改善機能の概要を理解するのに必要な情報およびアップデートに必要なタスクについて説明します。個々のセクションは機能の概略説明、その機能を実装に必要なステップ、ヒントおよび考慮点、他に必要なリソースが記述されています。
リリース12からアップグレードするお客様
リリース12からリリース13にアップグレードする場合は、リリース13で使用可能なすべての機能を理解するために、リリース13 (更新17B - 17D、18A - 18Cおよび更新19A - 19C)のリリース・レディネス・コンテンツのすべてをレビューしてください。
フィードバックをお寄せください
本書の内容改善のため、ご意見やご提案をお待ちしております。フィードバックは、oracle_fusion_applications_help_ww_grp@oracle.comまでお送りください。
列の定義:
レポート = 新規または変更され、Oracleで提供される、実行準備が完了したレポート。
UIまたはプロセスベース: 小規模 = これらのUIまたはプロセスベースの機能は通常、フィールド、検証またはプログラムの小さな変更で構成されています。したがって、ユーザーに対する潜在的な影響は最小限になります。
UIまたはプロセスベース: 大規模* = これらのUIまたはプロセスベースの機能は、より複雑に設計されています。したがって、ユーザーに対する潜在的な影響は高くなります。
顧客による処理が必要 = エンド・ユーザーがこれらの機能を使用する前に処理を実行する必要があります。これらの機能は提供時には使用不可になっているため、機能を使用可能にするかどうかおよび使用可能にする時期を選択してください。たとえば、a)新規または拡張BIサブジェクト領域は、レポートにまず組み込む必要があり、b)新規Webサービスは使用する前に統合する必要があり、c)ユーザー・ロールに機能を割り当てないと機能にアクセスできません。
エンド・ユーザーにより使用可能 レポートおよび小規模なUIまたはプロセスベースの新機能は、更新後のユーザーに対する影響を最小限に抑えます。したがって、顧客受入れテストでは、大規模なUIまたはプロセスベース*の新機能に焦点を当ててください。 |
エンド・ユーザーが使用する前に顧客による処理が必要 これらの機能の使用準備を完了するには処理が必要なため、中断されません。選択的に使用するよう選択すると、テストおよびロールアウトのタイミングを設定できます。 |
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機能 |
レポート |
UIまたは |
UIまたは |
顧客による処理が必要 |
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標準インポート/エクスポートの取込み - ロイヤルティ・フェーズ1 - トランザクション
標準インポート/エクスポート・フレームワークの取込みは、外部システムからOracle Loyalty CloudまたはOracle Loyalty Cloudから外部システムへのデータ移行を実行するために使用されたクラシック・インポート/エクスポート・フレームワークのアップグレード済バージョンです。以前のフレームワークはOracle Data Integrationプラットフォームに基づいており、Groovyスクリプトによるカスタマイズの移行という点で制限がありました。最新の標準インポート/エクスポート・フレームワークの取込みは、REST APIベースの移行に基づいて行われます。これによりカスタマイズの移行が容易になり、データをシームレスに転送し、カスタマイズを手動で再作成する工数が削減されます。この特定の機能取込みを使用することで、トランザクション・オブジェクトに対する簡易インポート/エクスポート・フレームワークを作成できます。
標準(簡易)インポート/エクスポートの取込みは、Oracle Loyalty Cloudのすべての顧客が使用できる一般的なリリースの一部であり、標準で使用可能になります。
有効化のステップ
使用するには、REST APIガイドのRESTサービス定義に関する項をレビューしてください(「Oracle Help Center」→関心のあるアプリケーション・サービス領域→REST APIから使用可能)。OracleのRESTサービスを初めて利用する場合は、「クイック・スタート」セクションから始めることができます。
ロール情報
この機能へのアクセスに使用可能なロールは、LOYALTY_PROGRAM_ADMINISTRATORです。
ロイヤルティ・オブジェクトのPUID取込み(ビジネス・キー更新)を使用して、Loyalty Cloudで使用されるオブジェクト、子オブジェクトおよび属性にアクセスするための一意の識別子を作成します。これにより、Loyalty Cloudプラットフォーム固有のオブジェクトのわかりやすく理解しやすい識別情報が提供されます。公開識別子は、UIで製品ユーザーに公開できる代替キーであり、オブジェクトを参照するためにすべてのチャネル(UI、サービス、インポート)で使用されます。PUIDは、オブジェクトの作成時にユーザー(または外部インタフェース)によって指定されるか、Oracle Loyalty Cloudの中央内部ルーチンによって生成されます。
この機能は、すべてのOracle Loyalty Cloudユーザーに標準で提供され、すべての顧客がアクセスできます。Loyalty Cloudによって提供されるデフォルトとは異なるPUID形式が必要な場合にのみ明示的な構成が必要です。この手順は次のとおりです。
- オブジェクト領域での回帰テスト。
- PUID値の形式の検証。
- PUID属性の更新可能性の検証。
- PUID属性の一意性の検証。
- RESTペイロードに表示されたPUID属性の検証。
有効化のステップ
この機能を有効化するうえで必要なステップはありません。
ロール情報
この機能へのアクセスに使用可能なロールは、LOYALTY_PROGRAM_ADMINISTRATORです。
Loyalty Cloudの機能強化は、Oracle Loyalty Cloudの既存機能に対する小規模な追加または更新で、既存機能のように完全ではなく、その機能を補足するためのアドオンです。19Cの場合、次の機能拡張が含まれます。
1.トランザクションRESTでのDELETE操作のサポート
Oracle Loyalty Cloudに追加されているメンバーおよびトランザクションをシステムからパージまたは削除できることがきわめて重要です。19Bのリリースでは、インポート手順によるDELETE操作のサポートが提供されました。ただし、REST APIを使用して外部インタフェースを介して操作を実行することも重要です。これは、外部顧客システムはREST APIを介してOracle Loyalty Cloudと連携しており、Loyalty Cloudインタフェースにログインして削除を実行することが定期的には実現できないためです。この拡張機能では、トランザクションREST APIを拡張することで、DELETE機能が提供されます。
2.イベント駆動特典の拡張。
イベント駆動特典の機能は、ロイヤルティ・プログラムのメンバーに、特定のイベント(記念日、誕生日、固有のイベントなど)で追加の特典を提供することです。これは、コンシューマの感情的なロイヤルティの側面をトリガーすることによってメンバーのロイヤルティを向上させる、小さくても確かな方法です。しかし、このような特典は、適切なイベントで大規模にすべての顧客に対して付与することが重要です。この拡張機能は、複数のイベントで複数のメンバーに対して特典を実行する機能について、イベント駆動特典バッチ・ジョブをスケーラビリティの観点から拡張するために使用されます。
3.メンバーおよびトランザクションをパージするESSジョブ。
REST APIを介したインポート・プロシージャおよびインタフェースを通じてメンバーおよびトランザクションを削除またはパージする機能とは別に、この操作を一括で実行するためのバッチ・プロセスを提供することも重要です。通常、インポートやインタフェースを介したこの操作には時間がかかります。即時にまたはスケジュールしてバッチ操作を一括して実行するESSジョブを指定すると、時間を節約でき、手順を自動化して再作業を回避することもできます。
19Cのロイヤルティ機能強化は、Oracle Loyalty Cloudのすべての顧客が使用可能な一般的なリリースの一部であり、標準で利用可能になります。
有効化のステップ
使用するには、REST APIガイドのRESTサービス定義に関する項をレビューしてください(「Oracle Help Center」→関心のあるアプリケーション・サービス領域→REST APIから使用可能)。OracleのRESTサービスを初めて利用する場合は、「クイック・スタート」セクションから始めることができます。
ロール情報
この機能へのアクセスに使用可能なロールは、LOYALTY_PROGRAM_ADMINISTRATORです。