本書は、既存の項の変更と、新規情報の追加に伴って、今後も引き続き更新されます。これまでの更新内容は次の表のとおりです。
日付 | 製品 | 機能 | ノート |
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2021年9月17日 | 初版作成。 |
このガイドでは、今回の更新の新機能と機能向上を理解するうえで必要な情報の概要を示し、更新のために実行する必要があるタスクについて説明します。このガイドは本アップデートでの新規・改善機能の概要を理解するのに必要な情報およびアップデートに必要なタスクについて説明します。個々のセクションは機能の概略説明、その機能を実装に必要なステップ、ヒントおよび考慮点、他に必要なリソースが記述されています。
セキュリティと新機能
各機能のロール・セクションは、その機能を使用するのに必要なセキュリティ権限とジョブ・ロールを示します。機能の設定が必要な場合は、別途指定されていないかぎり、「アプリケーション実装コンサルタント」ジョブ・ロールで設定を行う必要があります。(機能にロール・セクションが含まれていない場合は、機能を使用するためにセキュリティの変更は不要です。)
ジョブ・ロールを作成した場合は、必要に応じてそれらのロールに新しい権限を追加するためにこの情報を使用できます。構成したジョブ・ロールを事前定義済ジョブ・ロールと比較し、構成したジョブ・ロールにセキュリティ・アーティファクトを追加する方法の詳細は、Oracle Help CenterにあるOracle SCM Cloud: SCMの保護ガイドの「セキュリティ・コンソール」および「ロールおよびロール割当」の章を参照してください。
アイデア募集中
ご意見をお待ちしています。クラウド・サービスを改善する方法に関する提案がございましたら、ぜひお知らせください。Oracle Customer Connectのアイデア・ラボなど、いくつかの方法でアイデアを送信していただけます。機能名の後にこのアイコンが表示されていれば、その機能はお客様のアイデアによるものです。
フィードバックをお寄せください
本書の内容改善のため、ご意見やご提案をお待ちしております。フィードバックは、oracle_fusion_applications_help_ww_grp@oracle.comまでお送りください。
免責事項
この文書に記載された情報には、オラクルの製品開発プランに関する説明文が含まれていることがあります。オラクルの製品開発プランと、今後の製品リリースの本質および時期に対し、様々な要因が大きく影響を及ぼします。したがって、この情報はあくまで情報として提供されるものであり、マテリアルやコード、機能を提供することのコミットメント(確約)ではないため、購買決定を行う際の判断材料になさらないでください。記載されている機能の開発、リリースおよび時期については、オラクルの単独の裁量により決定されます。
この情報は、オラクルおよびその子会社や関連会社との契約を構成するものではありません。特にこの情報についてオラクルは一切の責任を負いかねます。詳細は、法律上の注意点および使用条件を参照してください。
Cloudアプリケーションで使用している機能によっては、四半期更新の直前または直後に特定のステップを実行することが必要になる場合があります。これらの更新前および更新後のステップおよび影響を受ける製品領域の詳細は、My Oracle SupportでOracle SCM Cloud: Performing Your Quarterly Update (文書ID 2337485.1)を参照してください。
Oracle Cloudアプリケーションは、四半期ごとに新しい更新を提供します。つまり、ビジネスの効率的かつ効果的な管理に役立つ新しい機能を3か月ごとに受け取ります。一部の機能は使用可能な状態でされ、エンド・ユーザーが即時に使用できます。その他の機能はすぐ使用できない状態で提供され、使用可能にするために処理を実行する必要があります。すぐ使用できない状態で提供される機能は、次の権限を使用して、次の指示に従ってエンド・ユーザーに対してアクティブ化できます。
- アプリケーション・オファリングのレビュー(ASM_REVIEW_APPLICATIONS_OFFERINGS_PRIV)
- Oracle Fusion Applicationsオファリングの構成(ASM_CONFIGURE_OFFERING_PRIV)
新機能をオプトインする方法を次に示します。
- 「ナビゲータ」→「自分の企業」→「新機能」をクリックします。
- 「機能概要」ページで、オファリングを選択し、そのオファリングに固有の新機能をレビューします。または、デフォルト選択の「すべての使用可能オファリング」をそのまま使用して、すべてのオファリングの新機能をレビューできます。
- 「新機能」タブで、新機能をレビューし、「使用可能」列で機能のオプトイン・ステータスを確認します。機能がすでに使用可能な場合は、チェック・マークが表示されます。それ以外の場合は、機能を使用可能にするアイコンが表示されます。
- 「使用可能」列のアイコンをクリックし、ステップを完了して機能を使用可能にします。
「新機能」作業領域に表示されない機能のオプトインが必要になる場合があります。オプトインする方法を次に示します。
- 「ナビゲータ」→「自分の企業」→「オファリング」をクリックします。
- 「オファリング」ページでオファリングを選択し、「オプトイン機能」をクリックします。
- 「オプトイン」ページで、オファリングまたは機能が含まれている機能領域の「機能の編集」(鉛筆)アイコンをクリックします。
- 「機能の編集」ページで、ステップを完了して機能を使用可能にします。
オファリングの新機能をオプトインする方法の詳細および詳細な手順は、オファリング構成を参照してください。
オプトイン失効
オプト・インを介して無効化された状態で提供される機能は、将来の更新で自動的に有効化される場合があります。これはオプト・イン失効と呼ばれます。クラウド・サービスにオプト・イン失効がある場合、このドキュメントに関連タブが表示されます。このタブをクリックすると、最初に機能が無効状態で提供されたのはいつか、そしてこの機能のオプト・インがいつ失効し、自動で使用可能となる見込みかが表示されます。ここをクリックして、すべてのOracle Cloudアプリケーションのオプト・インが失効した機能を確認することもできます。
列の定義:
レポート = 新規または変更され、Oracleで提供される、実行準備が完了したレポート。
UIまたはプロセスベース: 小規模 = これらのUIまたはプロセスベースの機能は通常、フィールド、検証またはプログラムの小さな変更で構成されています。したがって、ユーザーに対する潜在的な影響は最小になります。
UIまたはプロセスベース: 大規模* = これらのUIまたはプロセスベースの機能は、より複雑に設計されています。したがって、ユーザーに対する潜在的な影響は高くなります。
すぐ使用できない状態で提供される機能 = エンド・ユーザーがこれらの機能を使用できるようにするには、処理が必要です。これらの機能は無効化されており、有効にするかどうかとその時期は自分で選択します。たとえば、a)新しいまたは拡張されたBIサブジェクト領域はまずレポートに組み込む必要があり、b)新しいWebサービスを利用するには統合が必要で、c)機能にアクセスできるようにするにはまずユーザー・ロールに割り当てる必要があります。
エンド・ユーザーがすぐに使用可能 レポートおよび小規模なUIまたはプロセスベースの新機能は、更新後のユーザーに対する影響を最小限に抑えます。したがって、顧客受入テストでは、大規模UIまたはプロセスベース*の新機能に焦点を当てる必要があります。 |
エンド・ユーザーが使用する前に顧客による処理が必要 これらの機能を使用可能にするために処理が必要になるため、中断されません。選択的に使用するよう選択すると、テストおよびロールアウトのタイミングを設定できます。 |
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機能 |
レポート |
UIまたは |
UIまたは |
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指示なしトランザクション中における必須のロットおよびシリアル属性の強制
ロットおよびシリアル属性は、製品出力および資材入力の詳細を指定するために使用します。品目、ロットまたはシリアル・レベルで設定されている場合、追加詳細は生産プロセス中に入力されます。
この更新以前は、指示なしトランザクションの実行中にユーザーが付加フレックスフィールド・ウィンドウを開いていないと、必須フレックスフィールドの入力が強制されませんでした。
この更新では、付加フレックスフィールドが必須に設定されている場合は、ユーザーが指示なしトランザクションを完了する前に詳細の入力を求められます。
必須の付加フレックスフィールド属性値の入力を求められる
この新機能により、必須付加フレックスフィールド(つまりロットおよびシリアル属性)を入力しないと、指示なしトランザクションを完了できなくなるため、手順のコンプライアンスが改善されます。
有効化のステップ
この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。
オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理 オプションでなくなるバージョン: 更新22A
ロール情報
- 次の事前定義済ジョブ・ロールのいずれかが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- 生産オペレータ(ORA_WIE_PRODUCTION_OPERATOR_JOB)
多くの本番環境では、効率的なビジネス・プロセスを実現するために、作業オーダー伝票に情報を柔軟に追加できる機能が必要です。
この更新以前は、BI Publisherデータ・モデルに属性がなければ、伝票レポートに属性を追加できませんでした。このため一部のケースでは、ユーザーが必要なすべての情報にアクセスするために、複数のレポートを印刷する必要がありました。
この更新では、BI Publisherで編集可能な2番目のレポートが提供されました。この新しいレポートは、プロセスのスケジュールUIからスケジュール済プロセス・ジョブ「拡張可能作業オーダー伝票レポートの生成」を使用して印刷できます。
注意すべきいくつかの重要事項:
- タスク・メニューの「作業オーダーの管理」、「作業手配リスト」にある「作業オーダー伝票の印刷」タスクでは、引き続き古いレポートが印刷されます。必要な場合は、ページ・コンポーザを使用して、「作業オーダー伝票の印刷」タスクを画面から削除すれば、間違いを防げます。
- デフォルトでは、新しい伝票レポートではPDF添付が印刷されませんが、必要であれば、BIPレポートに分割を構成してPDF添付を埋め込むことができます。
スケジュール済プロセス・ジョブ「拡張可能作業オーダー伝票レポートの生成」
追加属性を含む作業オーダー伝票
標準作業オーダー伝票に情報を追加すると、必要なすべての情報を1つのレポートにまとめて、作業現場の効率を上げることができます。
有効化のステップ
この機能を有効にするために何もする必要はありません。
ロール情報
- 次の事前定義済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- 生産オペレータ(ORA_WIE_PRODUCTION_OPERATOR_JOB
- 次の権限が割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- 権限: WIP_PRINT_WORK_ORDER_TRAVELER_PRIV
一部シフト・リソース割当シナリオにおけるリード・タイム精度の向上
製造商品のリード・タイム・コンポーネントの計算で、最初の工程のリソースが工場の最初のシフトで開始されない場合の調整がサポートされるようになりました。そのような場合、スケジュールされた開始時刻が最初のシフトの開始時刻と異なります。スケジュールの開始時刻と最初のシフトの開始時刻の差異を考慮して、訂正係数が計算されます。この訂正係数により、計算済の製造リード・タイムが調整されます。
非常に短いリード・タイムが求められ、かつ部分的なシフト・リソースが割り当てられている製造製品に対する、リード・タイムの計算値がより現実的になりました。
有効化のステップ
この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。
オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理
ロール情報
- 次の事前定義済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- 製造エンジニア(ORA_WIE_MANUFACTURING_ENGINEER_JOB)
多くの場合、品質エンジニアは、品目や生産リソースが導入または変更されるとすぐに、検査プランを作成および更新します。類似した検査プランをベースラインとしてコピーし、検査の標準、条件および手順の変更にあわせて変更することもよくあります。以前は、組織間で検査プランをコピーして、品質検査要件を複数のサイトに展開しやすくしていました。今では、検査プランをコピーして新しいプラン名を作成し、組織内の別の品目カタログ、品目またはリソースに適用できるようになりました。検査基準、検査プラン処理ルールおよび添付をコピーできます。検査プランの仕様は常にコピーされます。検査プランをコピーすると、検査プランの新しいバージョンが自動的に作成されて、詳細を変更してから承認できます。
「プランのコピー」ダイアログ・ボックス
組織内で検査プランをコピーすると、製品やプロセス変更時の品質管理標準の実装と保守をスピードアップできます。
有効化のステップ
この機能を有効にするために何もする必要はありません。
ヒントと考慮事項
リソース検査プランは組織間でコピーできません。
ロール情報
ユーザーにこの機能へのアクセス権を付与するために、事前定義済ジョブ・ロールを割り当てるか、自分で構成したジョブ・ロールを割り当てるかに応じていくつかのオプションがあります。
- 次の事前定義済ジョブ・ロールのいずれかが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- 品質エンジニア(ORA_QA_QUALITY_ENGINEER_JOB)
- 次の権限が含まれる構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。
- 検査プランの編集(QA_EDIT_INSPECTION_PLANS)
品質検査プランおよび検査のページでの自動提示および追加情報を使用した品目の検索および選択
品質検査プランおよび在庫検査で品目を検索および選択する際に、自動提示が表示されます。運用属性、キー・フレックスフィールドおよび拡張可能フレックスフィールドに基づいたキーワード索引、キーワード検索およびパラメータ検索からのこの提示を使用して、検索を容易にします。品目フィールドに最小文字数を入力すると、提示が自動的に表示されて、品目番号、属性、品目区分および品目関係性などのグループで品目検索結果をフィルタできます。 自動提示に基づいて品目を選択するか、品目の検索および選択ダイアログ・ボックスを起動して検索を絞り込むことができます。ダイアログ・ボックスでは、キーワードおよび追加のパラメータ検索フィールドを使用して、品目を選択する前に品目検索結果の列として属性を選択的に追加できます。
次のUIの品目検索で自動提示を使用できます。
- 「検査プランの作成」ページ
- 「検査詳細の入力」ダイアログ・ボックス - 在庫検査用
また、品目が非公開状態の場合、品目のデータ・セキュリティ・チェックを有効にできます。 品目データ・セキュリティは、自動提示および「品目の検索および選択」ダイアログ・ボックスを介して強制されます。
「検査プランの作成」ページの品目検索
一貫した品目検索エクスペリエンスにより、品目検索が迅速かつ効率的になります。
有効化のステップ
この機能を有効にするために何もする必要はありません。
ヒントと考慮事項
- 製品ハブの21C製品ライフサイクル管理のレディネス資料で自動提示を使用したトランザクションの品目選択のフィルタ機能を参照してください。
- 品目選択検索では、品目キーワード索引が使用されます。デフォルトでは、選択した索引には、品目番号、品目摘要、詳細摘要、品目区分、組織および製造業者取引先品目関係性が含まれます。追加の属性、組織および言語は、「設定および保守」作業領域の「品目キーワード検索属性の管理」タスクを使用して品目キーワード索引に追加できます。
- インライン検査、アドホックWIP検査、または「検索」ページなどの非トランザクション・ページで品目を検索する場合、拡張品目検索エクスペリエンスはサポートされません。
主なリソース
- 品目キーワード索引の作成: https://docs.oracle.com/en/cloud/saas/supply-chain-management/21a/faipr/items-and-documents.html#FAIPR3351567
- 品目区分のデータ・セキュリティの設定: https://docs.oracle.com/en/cloud/saas/supply-chain-management/21a/faipr/index.html
ロール情報
ユーザーにこの機能へのアクセス権を付与するために、事前定義済ジョブ・ロールを割り当てるか、自分で構成したジョブ・ロールを割り当てるかに応じていくつかのオプションがあります。
- 次の事前定義済ジョブ・ロールのいずれかが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- 品質エンジニア(ORA_QA_QUALITY_ENGINEER_JOB)
- 次の権限が含まれる構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。
- 検査プランの編集(QA_EDIT_INSPECTION_PLANS)
- 検査結果の編集(QA_EDIT_INSPECTION_RESULTS)
OTBIの系図における親ロット、原産国、プロジェクトおよびタスクの表示
Oracle Transactional Business Intelligence (OTBI)では、Oracle Cloud Inventory Management and Manufacturingのリアルタイム・トランザクション・データを使用してアドホック・レポートを作成して、ロットおよびシリアルの系図データを分析できます。この更新では、OTBIのレポートに新しい「親ロット」、「原産国」、「プロジェクト」および「タスク」列を追加して、追加のロット詳細を表示できます。
- 系図の親ロット
- 系図の原産国、プロジェクトおよびタスク
次のOTBIの系図サブジェクト領域で、これらの新しい列を使用できるようになりました。
- 系図インスタンス・リアルタイム
- 系図オブジェクト構成リアルタイム
- 系図オブジェクト使用場所リアルタイム
- 系図構成リアルタイム
- 系図トランザクション・リアルタイム
たとえば:
OTBIの系図サブジェクト領域の新しい列では、ロット詳細をすばやく検証するのに役立つ追加のレポート機能が提供されます。
有効化のステップ
この機能を有効にするために何もする必要はありません。
ヒントと考慮事項
「プロジェクト」、「タスク」および「原産国」工場パラメータを管理するように組織を設定する必要があります。
ロール情報
- 事前定義済ジョブ・ロール名およびコード:
- 資産管理者(ORA_CSE_ASSET_ADMINISTRATOR_JOB)
- 保守マネージャ(ORA_MNT_MAINTENANCE_MANAGER_JOB)
- 権限:
- 顧客資産の管理(CSI_MANAGE_CUSTOMER_ASSETS_PRIV)
- 保守可能資産の管理(MNT_MANAGE_MAINTAINABLE_ASSETS_PRIV)
この項では、Oracle Quality Management Cloudの動作が変わる可能性がある、この更新におけるその他の変更について詳しく説明します。
OTBIレポートの取消済の品質問題および処理の件数の訂正
取消済の問題および処理の件数が、Oracle Transactional Business Intelligence (OTBI)レポートに正しく反映されるようになりました。
バグ参照: 31691712