1 Logdumpユーティリティの使用
重要:
証跡内のデータまたはチェックポイントに有害な影響を及ぼさないようにするには、Oracleサポート・アナリストまたはOracle GoldenGateを熟知したユーザーの手引きの元でのみLogdumpを使用します。
この章の内容は次のとおりです。
Logdumpの作業の開始
この項では、基本的なタスクの中でも特にファイルのオープン、表示の制御、ファイル内の移動および特定の情報のフィルタを行う基本的なLogdumpコマンドを紹介します。レコードのコンポーネントについても説明します。
親トピック: Logdumpユーティリティの使用
基本的なLogdumpタスクの実行
Logdumpで行える基本的なタスクをいくつか次に示します。コマンドと使用可能な他のオプションの詳細は、Logdumpコマンドのアルファベット順のリファレンスを参照してください。
- 次の優良なレコード・ヘッダーの検索
- トランザクションの始まり、中間および終わりの検索
- トランザクションの終わりのスキャン
- ファイル内の特定のRBAへの移動
- 表名またはデータ・ファイル名に基づいたフィルタ
- 現在のフィルタ基準の削除
- 複数の条件によるフィルタ
- 証跡ファイル内のレコードのカウント
- 新しい証跡ファイルへのレコードの保存
- 証跡の現在のファイルを閉じ、次のファイルを開く
- セッションのログの保持
- 現在のLogdump環境の表示
- オンライン・コマンド・ヘルプの表示
- Logdumpの終了
親トピック: Logdumpユーティリティの使用
次の優良なレコード・ヘッダーの検索
次の優良なレコード・ヘッダーを検索するには、次のコマンドを入力します。
Logdump 8> SCANFORHEADER
あるいは、単に「SFH
」と入力します。
親トピック: 基本的なLogdumpタスクの実行
トランザクションの終わりのスキャン
トランザクションの終わりをスキャンして検索するには、次のコマンドを入力します。
Logdump 20> SCANFORENDTRANS
あるいは、単に「SFET
」と入力します。
表示されるレコードは、次のトランザクションの最初のレコードです。TransInd
フィールドがx00
であることで確認できます。
親トピック: 基本的なLogdumpタスクの実行
ファイル内の特定のRBAへの移動
ファイル内の特定のRBAに移動するには、次のいずれかを行います。
-
ファイル内の任意のRBAに移動するには、次のようにします。
Logdump 35> POS
rba
Logdump 36> Nこれによって、そのRBAにあるレコードが表示されます。
-
ファイル内の最初のレコードに移動するには、次のようにします。
Logdump 37> POS FIRST
あるいは、次のコマンドを入力します。
Logdump 37> POS 0
親トピック: 基本的なLogdumpタスクの実行
表名またはデータ・ファイル名に基づいたフィルタ
特定のNonStopデータ・ファイル名を含むレコード以外を除外するには、次のコマンドを入力します。
Logdump 60> FILTER INCLUDE FILENAME $volume
.subvolume
.file
特定の表名を含むレコード以外を除外するには、次のようにします。
-
NonStopシステムの場合:
Logdump 60> FILTER INCLUDE ANSINAME
catalog
.schema
.table
-
WindowsまたはUNIXシステムの場合:
Logdump 60> FILTER INCLUDE FILENAME [
container
|catalog
]schema
.table
ここでN
コマンドを使用すると、このフィルタに合うレコードのみが表示されます。反対に、特定の表名またはファイル名を含むレコードを除外し、それ以外を表示するには、INCLUDE
オプションのかわりにEXCLUDE
オプションを使用します。
親トピック: 基本的なLogdumpタスクの実行
複数の条件によるフィルタ
複数の条件でフィルタするには、次のいずれかのコマンドを入力します。
-
Logdump 60> FILTER INCLUDE FILENAME $
volume
.
subvolume
...
file
..; FILTER RECTYPE
record_type
; FILTER MATCH ALL
-
Logdump 60> FILTER INCLUDE ANSINAME
catalog.schema.table
; FILTER RECTYPE
record_type
; FILTER MATCH ALL
-
Logdump 65> FILTER INCLUDE FILENAME
schema.table
; FILTER RECTYPE
record_type
; FILTER MATCH ALL
複数の条件を指定する場合、フィルタ条件のいずれかに一致するよう検索するか、すべてに一致するよう検索するかに応じて、それぞれMATCH ANY
またはMATCH ALL
を使用します。前述の例では、名前およびレコード・タイプ(通常INSERT
などの操作タイプ)でフィルタします。
親トピック: 基本的なLogdumpタスクの実行
証跡ファイル内のレコードのカウント
次のコマンドでは、カウント・サマリーが表示され、続いて表またはデータ・ファイルごとのカウントが表示されます。
Logdump 67> COUNT
親トピック: 基本的なLogdumpタスクの実行
新しい証跡ファイルへのレコードの保存
レコードのサブセットを保存するには、次のコマンドを入力します。
Logdump 68> SAVEfile
n
RECORDS
親トピック: 基本的なLogdumpタスクの実行
証跡の現在のファイルを閉じ、次のファイルを開く
証跡の現在のファイルを閉じ、次のファイルを開くには、次のコマンドを入力します。
Logdump 69> NEXTTRAIL
親トピック: 基本的なLogdumpタスクの実行
セッションのログの保持
ロギングを開始するには、次のコマンドを入力します。
Logdump 70> LOG TO filename
.txt
テキストをログに書き込むには、次のようにします。
Logdump 71> WRITELOG "text
"
ロギングを停止するには、次のようにします。
Logdump 72> LOG STOP
親トピック: 基本的なLogdumpタスクの実行
現在のLogdump環境の表示
現在のLogdump環境を表示するには、次のコマンドを入力します。
Logdump 73> ENV
これによって、有効な機能(フィルタ、ヘッダーの表示など)が表示され、現在の証跡と位置などの環境情報が表示されます。
親トピック: 基本的なLogdumpタスクの実行
Logdumpの終了
Logdumpを終了するには、次のいずれかのコマンドを入力します。
-
Logdump 100> EXIT
-
Logdump 100> QUIT
親トピック: 基本的なLogdumpタスクの実行
トランザクション・サイズの評価
LogdumpのTRANSHIST
コマンドを他のLogdumpコマンドと組み合せて使用して、アプリケーションで大規模なトランザクションが生成されるかどうかを調べ、その相対サイズを確認します。TRANSHIST
を使用すると、Logdumpによって内部履歴表で証跡ファイルまたは抽出ファイルに含まれているトランザクションのサイズが追跡されます。トランザクションは、サイズ(バイト数)の降順に並べられます。履歴表がいっぱいになると、最も小さいトランザクションが削除され、それより大きいトランザクションがリストに追加されます。
TRANSHIST
によって生成される統計を使用するには、Logdumpで次の一連のコマンドを発行します。
親トピック: Logdumpユーティリティの使用
コマンド履歴の保持
WindowsおよびUNIXシステムでは、コマンド履歴はlogdump.hst
という名前のファイルに格納されます。NonStopシステムでは、コマンド履歴はlogduhst
という名前のファイルに格納されます。ファイルは、Logdumpを最初に起動したユーザーのホームに作成されます。
Logdumpの起動時、プラットフォームに応じて次のいずれかの場所で履歴ファイルが検索されます。
-
USERPROFILE
環境変数。 -
$HOME
環境変数。 -
デフォルト
$
vol
.subvol
。
ファイルが存在する場合、Logdumpはコマンド履歴をバッファにロードします。コマンド履歴のバッファには、400コマンドが保持されます。Logdumpセッションの終了時、セッションの履歴がファイルに追加されます。
親トピック: Logdumpユーティリティの使用