10 Oracle Identity and Access Managementデプロイメント用のExalogicの準備
Exalogicの準備は、前述したすべての準備ステップをExalogicアプライアンス上で実行することです。完了すると、環境には従来のサーバー・デプロイメントと同じ構造が作成されます。
Exalogicを準備するステップは、『Oracle Fusion Middleware Exalogicエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』で説明されています。ドキュメントのこの項では、前の項をExalogicの観点からまとめます。
この章の構成は、次のとおりです。
必要な仮想IPアドレスのサマリー
Exalogicに次の仮想IPアドレスを割り当てる必要があります。
表10-1 IAMエンタープライズ・デプロイメント・トポロジに必要な仮想IPアドレスのサマリー
仮想IP | 変数 | ドキュメント内での値 |
---|---|---|
VIP1 |
IADADMINVHN |
IADADMINVHNは、アクセス・ドメイン管理サーバーのリスニング・アドレスとして使用される仮想ホスト名であり、管理サーバーの手動フェイルオーバーによりフェイルオーバーします。管理サーバー・プロセスが実行されているノードで有効化されます |
VIP2 |
IGDADMINVHN |
IGDADMINVHNは、ガバナンス・ドメイン管理サーバーのリスニング・アドレスとして使用される仮想ホスト名であり、管理サーバーの手動フェイルオーバーによりフェイルオーバーします。管理サーバー・プロセスが実行されているノードで有効化されます |
ノート:
VIP 3から8は、 サーバー全体の移行を使用する場合のみ必要です。「サーバー全体の移行とサービスの移行の違いの理解」を参照してください。
表10-2 Oracle Traffic Director
説明 | 変数 | ドキュメント内での値 | 実際の値 |
---|---|---|---|
OTDノード・ポート |
|
8900 |
|
OTD管理ポート |
|
7102 |
|
OTD管理ユーザー |
|
|
記憶域要件のサマリー
この項では、ExalogicでのOracle Identity and Access Managementデプロイメントの記憶域要件を要約しています。
物理Exalogic用のストレージ・アプライアンスのディレクトリおよび対応するマウント・ポイントのサマリー
Oracle Identity Managementエンタープライズ・トポロジでは、すべてのソフトウェア製品を(すべてのExalogicマシンで使用可能な標準のハードウェア・ストレージ・アプライアンス)にインストールします。各計算ノード用のローカル記憶域には、ソフトウェアはインストールされません。
アプライアンス上でエンタープライズ・デプロイメント・ソフトウェアを編成するには、IAM
という新しいプロジェクトを作成します。アプライアンス上のこのプロジェクト内に共有(/products
および/config
)が作成され、この共有を後で各計算ノードにマウントできます。
各計算ノードに固有のファイルから製品バイナリを分離するには、計算ノードごとに個別の共有を作成します。ホスト名のサブディレクトリがconfig
ディレクトリとproducts
ディレクトリの下に作成されます。各プライベート・ディレクトリは、論理ホスト名により識別されます(たとえば、IAMHOST1
、IAMHOST2
など)。
図10-1に、Sun ZFS Storage Applianceで推奨される物理ディレクトリ構造を示します。
表10-3は、アプライアンス上の共有が、vServer上に作成するマウント・ポイントにどのようにマップされるのかを示しています。
図10-1 物理Exalogicデプロイメント用のSun ZFS Storage Applianceにおける共有の物理構造
![ストレージ・アプライアンス上の共有の物理構造 ストレージ・アプライアンス上の共有の物理構造](img/physical_structure_shares_exalogic.png)
図10-1は、Sun ZFS Storage Appliance上の共有の物理構造を示しています
表10-3 アプライアンス上の共有の、各計算ノードのマウント・ポイントへのマッピング
プロジェクト | 共有 | マウント・ポイント | ホスト | マウント場所 | ユーザー、グループおよびその他に割り当てる権限 | サイズ |
---|---|---|---|---|---|---|
IAM_Binaries |
|
|
IAMHOST1 IAMHOST2 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
50GB |
IAM_Config |
|
|
IAMHOST1 IAMHOST2 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
100GB |
IAM_Config |
IAMHOST1localConfig |
|
IAMHOST1 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
100GB |
IAM_Config |
IAMHOST2localConfig |
|
IAMHOST2 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
100GB |
IAM_Runtime |
|
|
IAMHOST1 IAMHOST2 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
5GB |
表10-4 物理Exalogic用の記憶域プロジェクトのサマリー
プロジェクト | サイズ |
---|---|
IAM_Binaries |
100GB |
IAM_Config |
300GB |
IAM_Runtime |
5GB |
親トピック: 記憶域要件のサマリー
仮想Exalogic用のストレージ・アプライアンスのディレクトリおよび対応するマウント・ポイントのサマリー
Oracle Identity Managementエンタープライズ・トポロジでは、すべてのソフトウェア製品を(すべてのExalogicマシンで使用可能な標準のハードウェア・ストレージ・アプライアンス)にインストールします。各計算ノード用のローカル記憶域には、ソフトウェアはインストールされません。
アプライアンス上でエンタープライズ・デプロイメント・ソフトウェアを編成するには、IAM
という新しいプロジェクトを作成します。アプライアンス上のこのプロジェクト内に共有(/products
および/config
)が作成され、この共有を後で各計算ノードにマウントできます。
各計算ノードに固有のファイルから製品バイナリを分離するには、計算ノードごとに個別の共有を作成します。ホスト名のサブディレクトリがconfig
ディレクトリとproducts
ディレクトリの下に作成されます。各プライベート・ディレクトリは、論理ホスト名により識別されます(たとえば、IAMHOST1
、IAMHOST2
など)。
図10-2に、で推奨される物理ディレクトリ構造を示します。
表10-5は、アプライアンス上の共有が、エンタープライズ・デプロイメント・ソフトウェアをホストするvServer上に作成するマウント・ポイントにどのようにマップされるのかを示しています。
図10-2 仮想Exalogicデプロイメント用のSun ZFS Storage Applianceにおける共有の物理構造
![ストレージ・アプライアンス上の共有の物理構造 ストレージ・アプライアンス上の共有の物理構造](img/virtual_exalogic_structure.png)
図10-2は、Sun ZFS Storage Appliance上の共有の物理構造を示しています。
表10-5 アプライアンス上の共有の、各vServerのマウント・ポイントへのマッピング
プロジェクト | 共有 | マウント・ポイント | ホスト | マウント場所 | ユーザー、グループおよびその他に割り当てる権限 | 実際のサイズ |
---|---|---|---|---|---|---|
IAM_Binaries |
|
|
OAMHOST1 OAMHOST2 OIMHOST1 OIMHOST2 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
35GB |
IAM_Binaries |
LDAPBinaries |
|
LDAPHOST1 LDAPHOST2 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
10GB |
IAM_Binaries |
|
|
WEBHOST1 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
10GB |
IAM_Binaries |
|
|
WEBHOST2 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
10GB |
IAM_Config |
|
|
OAMHOST1 OAMHOST2 OIMHOST1 OIMHOST2 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
100GB |
IAM_Config |
OAMHOST1localConfig |
|
OAMHOST1 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
10GB |
IAM_Config |
OAMHOST2localConfig |
|
OAMHOST2 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
10GB |
IAM_Config |
OIMHOST1localConfig |
|
OIMHOST1 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
80GB |
IAM_Config |
OIMHOST2localConfig |
|
OIMHOST2 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
80GB |
IAM_Config |
WEBHOST1localConfig |
|
WEBHOST1 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
5GB |
IAM_Config |
WEBHOST2localConfig |
|
WEBHOST2 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
5GB |
IAM_Config |
|
|
LDAPHOST1 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
5GB |
IAM_Config |
|
|
LDAPHOST2 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
5GB |
IAM_Runtime |
|
|
OIMHOST1 OIMHOST2 |
|
RおよびW (読取りおよび書込み) |
5GB |
ノート:
構成の完了後、必要な場合はbinary
ディレクトリを読取り専用に変更できます。LDAPHOSTバイナリは、2つの共有(各ノード用の共有)に分割されます。必要に応じて、これらは組み合せることができます。
表10-6 仮想Exalogic用の記憶域プロジェクトのサマリー
プロジェクト | サイズ |
---|---|
IAM_Binaries |
100GB |
IAM_Config |
300GB |
IAM_Runtime |
5GB |
親トピック: 記憶域要件のサマリー