4 Oracle Fusion Middlewareの管理

この章では、Oracle Fusion Middlewareの管理に関連する問題について説明します。次のトピックが含まれています:

一般的な問題と対処方法

この項では、構成に関する問題およびその回避方法について説明します。次のトピックが含まれています:

MDSのpurgeMetadataコマンドに長い時間がかかる可能性がある

自動パージが有効になっていない場合または手動パージが頻繁に実行されていない場合、MDSデータベース・リポジトリに大量の古い(最新ではない)バージョンが蓄積されている可能性があります。この状況で、次回のパージ操作に大変長い時間(場合によっては数時間)がかかる可能性があります。システム・パフォーマンスへの影響を回避するため、パージ操作を終了する必要がある場合があります。現在は、Oracle Fusion Middlewareツールを使用してパージ操作を終了することはできません。かわりに、データベース・レベルで操作を終了する必要があります。

パージ操作を終了するには、DBAに連絡します。DBAは、purgeMetadata操作が実行されているデータベース・セッションを識別してそのセッションを強制終了し、パージを停止できます。MDSは、反復ごとに300のドキュメントを消去し、変更をコミットして、消去可能なドキュメントの処理がすべて終了するまでこの操作を繰り返します。そのため、データベース・セッションを強制終了しても、コミット済の反復されたパージに影響することはありません。

ノード・マネージャがADRに関するエラーを返す場合がある

特定の状況において、管理コンソールから管理対象サーバーを起動すると、ノード・マネージャ・コンソールのログに次のようなエラーが記録されます。これは、自動診断リポジトリ(ADR)の初期化で問題が発生したことを示します。

SEVERE: failure initializing ADR oracle.dfw.common.DiagnosticsException: failure loading adrci binary from the system path: null
Cause: DFW-40112: There was an error executing adrci commands; the following errors have been found "null"

ノード・マネージャでADRは使用されないため、このエラーは無視できます。

特定のブラウザで必要なSSL証明書チェーン

Oracle HTTP Server用にSSLを構成する場合、証明書チェーン全体(ルートCA、中間CAなど)のインポートが必要な場合があります。

Internet Explorerなどの特定のブラウザでは、SSLハンドシェイクが機能するように証明書チェーン全体をブラウザにインポートする必要があります。証明書が中間CAによって発行されている場合、証明書チェーン全体がブラウザで利用できることを確認する必要があり、そうしないとハンドシェイクが失敗します。チェーンの中間証明書の期限が切れている場合、チェーンのすべての証明書(OHSサーバーなど)とともに更新する必要があります。

構成の問題と回避策

この項では、構成の問題および回避策について説明します。次のトピックが含まれます:

Fusion Middleware Controlに共有サービス表が誤って表示される

Fusion Middleware Controlのサービス表ページには、共有サービス表が含まれています。共有サービス表はサポートされていません。

非推奨となったかサポートが終了した機能

次の管理機能は、12c (12.2.1.3)以降、サポートが終了しました。

  • テストから本番への移行。

    テストから本番環境に環境を移行するスクリプトおよびプロシージャはサポートされなくなりました。ただし、ホスト名、ネットワーク・ドメイン名またはIPアドレスなどのネットワーク構成を変更する場合には、『Oracle Fusion Middlewareの管理』ネットワーク構成の変更に関する項で説明しているchghostユーティリティを使用できます。

Oracle Fusion Middlewareの管理のドキュメントの訂正箇所

次に、管理上の問題に関するドキュメントの訂正箇所を示します。

ライフサイクル管理ツールによるWLSTの使用

問題

SSL専用ドメインでは、WLSTを使用してサーバーに正常に接続するには、起動、停止および検出アクションのいくつかのプロパティを設定する必要があります。

[ -Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true    -Dweblogic.security.TrustKeyStore=DemoTrust ]    [ -Dweblogic.security.JavaStandardTrustKeyStorePassPhrase=password]     [ -Dweblogic.security.CustomTrustKeyStoreFileName=filename      -Dweblogic.security.TrustKeystoreType=jks     [ -Dweblogic.security.CustomTrustKeyStorePassPhrase=password]]     [ -Dweblogic.security.SSL.hostnameVerifier=classname]

プロパティ設定の詳細は、『WebLogic Scripting Toolの理解』WebLogic Scripting Toolの使用に関する項を参照してください。

起動、停止および検出アクションの詳細は、『ライフサイクル管理ツールによるOracle Fusion Middlewareの構成』標準アクションに関する追加情報を参照してください。