7 統合WebLogic Serverドメインの構成
ここで述べるステップを実行すると、統合WebLogic ServerおよびJava DBを使用してアプリケーションをテストできます。
概要
Quick Startインストールおよび構成ロードマップは、次のとおりです。
ステップ | 説明 |
---|---|
インストールを計画します。 |
第1章を使用して、目的を満たすディストリビューションおよび構成パスを決定しました。 |
Quick Startディストリビューションをダウンロードしてインストールします |
Oracle SOA SuiteまたはOracle Business Process Management SuiteのQuick Startをダウンロードしてインストールしました。 |
デフォルトまたはスタンドアロン・ドメインを構成します。 |
開発したアプリケーションのデフォルト・ドメインまたはスタンドアロン・ドメインを構成します。 |
アプリケーションを開発またはテストします。 |
アプリケーションを開発またはテストします。 |
親トピック: 統合WebLogic Serverドメインの構成
Quick Startドメインについて
Quick Startを使用してドメインを構成する2つのサポートされている方法があります。すべてのドメインは、任意のOracle Business Process Management SuiteコンポーネントのIDEプラグインを使用して事前に構成されます。
次の表を使用して、最も要件を満たすドメインを決定します。
提案されているユースケース | 方法 | 説明 |
---|---|---|
評価 |
統合WebLogic Serverのデフォルト・ドメインをJDeveloper内に構成します。 |
JDeveloper内から統合WebLogic Serverを起動するとデフォルト・ドメインが作成されます。 この場合、サーバーは現在のJDeveloperセッションにつながります。JDeveloperを停止すると、統合WebLogic Serverも停止します。新しいJDeveloperセッションを開始するたびに、統合WebLogic Serverを再起動する必要があります。 「JDeveloperのデフォルト・ドメインの構成」を参照してください。 |
Oracleデータベースを使用した開発 |
コンパクト・ドメインを構成します。 |
Oracle Databaseと外部コンパクト・ドメインを使用するようにQuick Startインストールを構成できます。 Oracleでは、Enterprise Scheduler、Managed File Transfer、B2B、Healthcare、Human WorkflowまたはBAMコンポーネントと互換性のあるこのオプションを選択することをお薦めします。 コンパクト・ドメインの構成を参照してください。 |
ドメインに対する他の作成方法はお薦めしません。
親トピック: 統合WebLogic Serverドメインの構成
統合WebLogic Serverの起動の準備
統合WebLogic Serverを起動する前に環境を準備するステップに従います。
JDEV_USER_DIR環境変数の設定
JDEV_USER_DIR
環境変数を設定してユーザー・ホーム・ディレクトリの場所を指定できます。これは、ディストリビューションに対して一意の場所にする必要があります。ユーザー・ホーム・ディレクトリには、ドメイン・ファイルおよびユーザーが生成したアプリケーション・ファイルのサブディレクトリが格納されます。
ノート:
このステップは、同じマシンにJDeveloperの複数のディストリビューションをインストールして実行する予定がある場合に重要です。インストールするディストリビューションごとに一意のユーザー・ホーム・ディレクトリを割り当てます。
次に推奨するディレクトリ構造を示します。ここで、config
はユーザー・ホーム・ディレクトリの場所を示します。
JDEV_USER_DIR
を定義しないと、ドメイン・ホームとアプリケーション・ホームが2つの異なる場所に作成されます。
UNIXホストの場合、デフォルトのドメイン・ホームは$HOME/.jdeveloper/system12.2.1.3.0.x.x.xxxx/DefaultDomain
に作成されます。デフォルトのアプリケーション・ホームは$HOME/jdeveloper/mywork
に作成されます。
Windowsホストの場合、デフォルトのドメイン・ホームは%USERPROFILE%\AppData\Roaming\JDeveloper\system12.2.1.3.0.x.x.xxxx\DefaultDomain
に作成されます。デフォルトのアプリケーション・ホームはC:\JDeveloper\mywork
に作成されます。
JDEV_USER_DIR
を設定すると、設定したディレクトリのサブディレクトリとして、ドメイン・ホームとアプリケーション・ホームが並列に配置されます。たとえば、UNIXシステムの場合、ドメイン・ホームはJDEV_USER_DIR\system12.2.1.3.0.x.x.xxx
に配置されます。アプリケーション・ホームはJDEV_USER_DIR\mywork
に配置されます。
親トピック: 統合WebLogic Serverの起動の準備
ORACLE_HOME環境変数の設定
ORACLE_HOME
環境変数を設定することで、インストール・コマンドや構成コマンドを実行する際の各ディレクトリへの移動が簡単にできます。
- UNIXの場合
setenv ORACLE_HOME $HOME/Oracle/Middleware/Oracle_Home export ORACLE_HOME
- Windowsの場合
SET ORACLE_HOME=C:\Oracle\Middleware\Oracle_Home
親トピック: 統合WebLogic Serverの起動の準備
Oracle Linuxのエントロピのチェック
Oracle Linux (正式にはOracle Enterprise Linux)マシンでインストールを行う場合、十分なエントロピがあることを確認する必要があります。統合WebLogic Serverを迅速に起動するには、少なくとも500必要です。
エントロピを確認するには、次のコマンドを実行します。
cat /proc/sys/kernel/random/entropy_avail
500未満の場合、次のコマンドを使用して/dev/random
にバイトを補充します。ソースとして/dev/urandom
を使用します。
rngd -r /dev/urandom -o /dev/random -b
/etc/sysconfig/rngd
を編集してこのコマンドを構成し、次の行を追加できます。
EXTRAOPTIONS="-i -r /dev/urandom -o /dev/random -b -t 60 -W 2048"
親トピック: 統合WebLogic Serverの起動の準備
JDeveloperのデフォルト・ドメインの構成
統合WebLogic Serverを起動することによってJDeveloperのデフォルト・ドメインを構成できます。
ドメインの確認
デフォルト・ドメインは、Oracle SOA SuiteおよびOracle Service Busのランタイム・コンポーネントであらかじめ構成されています。ドメイン・インストールを検証するには:
親トピック: JDeveloperのデフォルト・ドメインの構成
Secure Sockets Layer (SSL)の無効化
このタスクはオプションです。SSLはデフォルトでは統合WebLogic Serverで有効化されています。設計時の要件が厳格でない場合は、次のようにSSLを無効にできます。
http://localhost:7101/console
にある管理コンソールに移動します。- 資格証明を使用してログインします。
- 「環境」、「サーバー」、「管理サーバー」の順に選択します。
- 「SSLリスニング・ポート有効」の選択を解除します。
- 統合WebLogic Serverを再起動します。
親トピック: JDeveloperのデフォルト・ドメインの構成
JDeveloperの基本機能について
JDeveloperを効果的に管理するには、基本的なOracle JDeveloperの機能を理解している必要があります。
Oracle JDeveloperの使用方法についてさらに学習するには、『Oracle JDeveloperによるアプリケーションの開発』の「Oracle JDeveloperの使用方法」を参照してください。
統合WebLogic Serverの停止
Oracle JDeveloperから統合WebLogic Serverを起動した場合は、Oracle JDeveloperを終了するだけで実行中のサーバーを停止できます。
なんらかの理由でJDeveloperを終了したくない場合は、リボン・メニューで赤い停止ボタンをクリックする方法もあります。
DOMAIN_HOME
環境変数をOracleホームに設定してある場合は、次のコマンドを入力して個々のWebLogic Serverを停止できます。
- UNIXの場合
cd $DOMAIN_HOME/bin ./stopWebLogic.sh
- Windowsの場合
cd %DOMAIN_HOME%\bin stopWebLogic.cmd
親トピック: JDeveloperの基本機能について
JDeveloperの再起動
Oracle JDeveloperを閉じて再度開く必要がある場合は、次のコマンドを使用できます。
- UNIXの場合
cd $ORACLE_HOME/jdeveloper/jdev/bin ./jdev
- Windowsの場合
cd %ORACLE_HOME%\jdeveloper jdev.exe
親トピック: JDeveloperの基本機能について
同じマシン上の複数のインストールの管理
同じマシン上に複数のQuick Startディストリビューションをインストールすると、ディストリビューションそれぞれに、独自の一意のJava DBインスタンスを実行する独自のJDeveloperが作成されます。同じマシン上のすべてのJava DBインスタンスは、同じポートで初期化されます。これらの理由のために、次の操作を実行できません。
-
異なるディストリビューションから2つの統合WebLogic Serverを同時に起動することはできません。
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Oracle Business Process Management Suite Quick Start OracleホームからWebLogic Serverを起動することにより、Oracle SOA Suiteランタイム環境にアクセスすることはできません。
-
Oracle SOA Suite Quick Start OracleホームからWebLogic Serverを起動することにより、Oracle Business Process Management Suiteランタイム環境にアクセスすることはできません。
親トピック: 統合WebLogic Serverドメインの構成
Quick Startディストリビューション間の切替え
同じマシン上でJava DBを使用して異なる複数のサーバーを切り替える場合、目的の開発環境を確実に起動するために、次のステップを実行する必要があります。
Java DBを使用してディストリビューションを切り替えるたびに、JDEV_USER_DIR
変数を再設定する必要があります。
親トピック: 統合WebLogic Serverドメインの構成
次のステップ
インストールの確認が終了したら、次のいずれかのタスクを実行できます。
アクション | リソース |
---|---|
外部Oracle Databaseとスタンドアロン・コンパクト・ドメインを使用するようにQuick Startインストールを構成します。 |
コンパクト・ドメインの構成を参照してください。 |
独自のアプリケーションを作成またはテストします。 |
『Oracle JDeveloperによるアプリケーションの開発』の「Oracle JDeveloperの使用方法」を参照してください。 |
インストールを削除します。 |
「Oracle Quick Startのアンインストール」を参照してください。 |
親トピック: 統合WebLogic Serverドメインの構成