2 既知の問題と回避策

Oracle Business Process Managementのリリース12c (12.2.1.x)の既知の問題と回避策は、次のとおりです:

2.1 スペースまたはプロジェクトへの書込み中にエラーが発生する: リポジトリは読取り専用モードです

問題

影響を受けるリリース: 12.2.1.3.0以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

12cでは、スペースおよびプロジェクトはBusiness Process Composerで作成されて、SVNに保存されます。一方のノードはマスターで、もう一方のノードはワーカーとして機能します。マスター・ノードが作成操作と編集操作を担当し、さらにすべてのワーカー・ノードに対する変更の同期も担当します。ワーカー・ノードと同期する前にマスター・ノードが停止した場合、スペースまたはプロジェクトへの書込み操作は次のいずれかのエラーで失敗します:

リポジトリは読取り専用モードです

BPM-0: リソースrepositoryIDが見つかりません

ここで、repositoryIDはスペースまたはプロジェクトの内部IDです。

解決策

クラスタ内の最小数のノードの実行が再開されると、この問題は解決します:
  • 2ノードのクラスタでは、マスター・ノードが停止しているかぎり、この問題は続きます。マスター・ノードの実行が再開されると、ワーカー・ノードが稼働しているかどうかに関係なく、この問題は解決します。
  • 2つ以上のノードで構成されるクラスタでは、少なくともn/2+1個のノード(スペースまたはプロジェクトが作成されたノードを含む)が実行されている必要があります。たとえば、4ノードまたは5ノードのクラスタでは、少なくとも3個のノードが実行されると問題が解決し、6ノードまたは7ノード・クラスタでは少なくとも4個のノードが実行されると問題が解決します。

2.2 ヒューマン・タスクが含まれるプロジェクトのWebLogicサーバーへのデプロイメントが失敗する

WFTASKMETADATA表にpackagename列が欠落して、ヒューマン・タスクが含まれるプロジェクトのWebLogicサーバーへのデプロイメントが失敗します。

問題

Oracle Bug#27400489

影響を受けるリリース: 12.2.1.1.0以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

  1. クイック・スタート・インストールを使用してOracle BPM環境を設定します。

  2. JDeveloperを起動し、統合WebLogicサーバー・インスタンスを起動します。

  3. ヒューマン・タスクが含まれるプロジェクトをデプロイします。

WFTASKMETADATA表にpackagename列が欠落して、デプロイメントが失敗します。

回避策

  1. クイック・スタート・インストールを使用してOracle BPM環境を設定します。

  2. JDeveloperを起動し、統合WebLogicサーバー・インスタンスを起動します。

  3. Derby DB (SOA QuickInstallerセットアップで使用されるDB)に接続し、soa-infraスキーマに接続し、次のALTER Table SQL問合せを実行して、欠落している列を作成します。
    ALTER TABLE SOAINFRA.WFTASKMETADATA ADD PACKAGENAME varchar (200 BYTE);
  4. ヒューマン・タスクが含まれるプロジェクトをデプロイします。

2.3 11gから12cへのBPMプロジェクトの移行後に無効なデータ・オブジェクトがデータベースに表示される

問題

Oracle Bug#23588725

影響を受けるリリース: 12.1.3、12.2.1、12.2.1.1.0以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

BPMプロジェクトを11gから12cに移行するときに、いくつかのTRSパッケージが移行されません。これらのTRSパッケージは、データベースの無効なデータ・オブジェクトとして表示されます。

回避策

これらの移行されていないTRSパッケージによって機能は損失しないため、回避策は必要ありません。

2.4 電子メール通知の承認および拒否リンクがMicrosoft Outlookで機能しない

問題

Oracle Bug#18858843

影響を受けるリリース: 12.1.3、12.2.1、12.2.1.1.0以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

電子メール・クライアントとしてMicrosoft Outlookを使用する場合、タイ語、アラビア語および韓国語の承認および拒否リンクが電子メール通知で開きません。これはMicrosoft Outlookの制限事項です。これは、電子メール本文の長さがMicrosoft Outlookの上限を超えた場合に発生します。http://support.microsoft.com/kb/q182985。電子メール件名のタスク・タイトルが長すぎる場合、他の言語でもこの問題が発生する可能性があります。

回避策

長い件名のタスクを開く場合は、Mozilla Thunderbird電子メール・クライアントを使用してください。

2.5 Safariブラウザで「リンク」タブが見つからず、判断のプロパティがアクションと重複する

問題

Oracle Bug#21964518

影響を受けるリリース: 12.1.3、12.2.1、12.2.1.1.0以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

Safariブラウザを使用すると、SOAコンポーザの「拡張」タブ(ルール)が「リンク」タブに表示されず、「判断のプロパティ」タブが「アクション」メニューと重複します。

回避策

回避策はありません。

2.6 [Iphone 6固有] Worklist/SOA Composerアプリケーションが起動時にクラッシュする

問題

Oracle Bug#21764484

影響を受けるリリース: 12.1.3、12.2.1、12.2.1.1.0以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

iPhone 6を起動してSafariブラウザを使用する場合に、Worklistアプリケーションがクラッシュします。

回避策

新しいIOSバージョン(8.4.1など)にアップグレードしてください。

2.7 ヒューマン・タスク・フォームのデータ・フィールドを編集できない

問題

Oracle Bug#18998302

影響を受けるリリース: 12.1.3、12.2.1、12.2.1.1.0以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

BPM Studioでは、ユーザー入力として選択すると、ケース・アクティビティのヒューマン・タスク入力が編集可能になります。ヒューマン・タスク入力をケース・データ型として選択すると編集できません。

回避策

回避策はありません。

2.8 11gプロジェクトから12.2.1に移行するとStudioのルール・アップグレード例外がスローされる

問題

Oracle Bug#21804781

影響を受けるリリース: 12.2.1以降のバージョン

影響を受けるプラットフォーム: すべて

BPM 11gからBPM 12.2.1にプロジェクトを移行すると、ルールSDKから次のようなエラーが発生する場合があります:
oracle.xml.parser.schema.XSDException: /myjdev/mywork/myproject/../../../xsd/BusinessCaseRuleFact.xsd (No such file or directory) at oracle.xml.parser.schema.XSDBuilder.build(XSDBuilder.java:621)  
これは、保存されたスキーマ・パスがプロジェクト・ディレクトリではなくルール・ディレクトリに対して相対的に表されている場合に発生する可能性があります。

回避策

11gプロジェクトを移行する前に、問題の.rulesファイルを編集して、/../../../xsd/BusinessCaseRuleF act.xsdのすべての発生をxsd/BusinessCaseRuleFact.xsdに置き換えます。.rulesファイルを保存します。BPM 11gプロジェクトをBPM Studio 12.2.1で開いて移行します。

2.9 BPMタスク・リストのコンテンツがProcessportalに表示されない

問題

Oracle Bug#21772408

影響を受けるリリース: 12.1.3、12.2.1、12.2.1.1.0以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

Oracle HTTP Serverが使用されていない場合、Oracle WebcenterへのBPMタスク情報の統合は機能しません。

回避策

Oracle WebCenterへのOracle BPMの統合を機能させるには、両方のインストールにOracle HTTP Serverを使用します。

2.10 Test_Required_ProceduresでSOAスキーマの準備状況チェックに失敗しました

問題

Oracle Bug#21762288

影響を受けるリリース: 12.2.1以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

BPM PS3からBPM PS5に移行する場合(BPM 12.2.1へのアップグレード・パスの一部として)、SOAスキーマの準備状況チェックに失敗したことを示すエラーを受け取ることがあります。

回避策

このエラー・メッセージは無視して問題ありません。BPM 12.2.1をターゲット指定するアップグレード・スクリプトが問題を解決します。

2.11 11gから12.2.1へのアップグレードで無効なMagic Mimeエントリ例外が発生する

問題

Oracle Bug#21535358

影響を受けるリリース: 12.2.1以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

BPM 11gからBPM 12.2.1にアップグレードする場合、サーバー起動時にeu.medsea.mimeutil.detector.InvalidMagicMimeEntryException: Invalid Magic Mime Entryのようなエラー・メッセージが表示されることがあります。

回避策

このエラー・メッセージは無視して問題ありません。

2.12 モニター・エントリ待機中のエラー・メッセージ

問題

Oracle Bug#21444641

影響を受けるリリース: 12.1.3、12.2.1、12.2.1.1.0以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

oracle.bpm.bpmn.engine.service.BPMNAuditTrail.logEventで、長いブロック・チェーンを示す次のようなエラー・メッセージが表示される場合があります:
"[ACTIVE] ExecuteThread: '223' for queue: 'weblogic.kernel.Default (self-tuning)'" #2239 daemon prio=5 os_prio=0 tid=0x000000001d631000 nid=0x5da6 waiting for monitor entry [0x000000005ff00000] java.lang.Thread.State: BLOCKED (on object monitor) at oracle.bpm.bpmn.engine.service.audit.persistence.AuditKeyGenerator.nextId(AuditKeyGenerator.java:116) - waiting to lock <0x000000072f41ad70> (a java.lang.Object) at oracle.bpm.bpmn.engine.service.BPMNAuditTrail.logEvent(BPMNAuditTrail.java:125)

回避策

AuditEventBatchSizeを10から50に増やします。Enterprise Managerでは、AuditEventBatchSizeは「SOA管理」/「BPMNプロパティ」にあります。

2.13 サマリー・フィールド・マッピング機能のJDev変更の保留

問題

Oracle Bug#17039859

影響を受けるリリース: すべてのリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

サマリー・フィールド・マッピングを作成し、「式に挿入」ボタンをクリックする場合、BPM Studioではペイロード式がxpath式に存在しない場合に警告しません。

回避策

回避策はありません

2.14 Webフォームでデジタル署名がサポートされない

問題

Oracle Bug#16992692

影響を受けるリリース: すべてのリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

現在、Webフォームではデジタル署名はサポートされていません。

回避策

回避策はありません

2.15 将来の参加者の編集が重複した参加者で機能しない

問題

Oracle Bug#13990543

影響を受けるリリース: 12.1.3、12.2.1、12.2.1.1.0以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

置換ルールがタスクで使用される場合、結果の参加者リストに編集できない重複した参加者が含まれる可能性があります。

回避策

回避策はありません。

2.16 「ファクト」タブにプロパティを追加するとエラー500がスローされる

問題

Oracle Bug#21617657

影響を受けるリリース: 12.1.3、12.2.1、12.2.1.1.0以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

BPMコンポーザの「ファクト」タブは表示専用です。既存のファクトを変更するコントロールの一部がGUIに表示される場合があります。これらを使用するとエラーが発生します。

回避策

BPM Studioを使用して、ファクトを変更します。

2.17 ワークスペースでグループが削除後に引き続き存在する

問題

Oracle Bug#21470654

影響を受けるリリース: 12.1.3、12.2.1、12.2.1.1以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

プロセス・ワークスペースで承認グループを削除した後、承認グループが引き続き存在します。

回避策

削除を繰り返します。2回目の試行で承認グループが削除されます。

2.18 JDeveloper動詞ルール・ファクトの使用が適用されない

問題

Oracle Bug#21310445

影響を受けるリリース: 12.1.3、12.2.1、12.2.1.1以降のリリース

影響を受けるプラットフォーム: すべて

動詞ルールは、自動生成されたビジネス・フレーズでのみ機能します。入力/出力に使用される他のビジネス・フレーズを含む動詞ルールを作成する場合、そのビジネス・フレーズは宣言されていても参照されないことを示すBPM Studioのエラー・メッセージが生成されます。たとえば、次のようなエラー・メッセージが表示されます:
RUL-05163: The fact type "myFact" is not used in any ruleset called by this decision function.
RUL-05164: The fact type "myFact2" is referenced, but is not asserted nor input.

回避策

実行可能な回避策はありません。