1 Customer Data Services Packのインストール
この章の内容は次のとおりです。
インストールの計画
この項では、前提条件、統合、互換性および必要なインストール・コンポーネントについて説明します。
前提条件
EDQ-CDS 12c (12.2.1.2.0)には、次のものが必要です。
-
Siebel CRMまたはUCMバージョン8.1以降。
-
Siebel Connectorリリース12.2.1
-
64ビット・オペレーティング・システム。
-
64ビットJava仮想マシン(JVM)。
-
最小システム・メモリー8GB (内4GBはJVMに割当て)。
-
推奨システム・メモリー16GB (内8GBはJVMに割当て)。
Siebelとの統合
SiebelインスタンスをEDQと統合してCDSサービスを使用する場合は、次の順序で必要なコンポーネントをインストールして構成することをお薦めします。
- この章での説明に従って、EDQ-CDSパックをEDQサーバーにインストールします。
- EDQインストーラが実行されると、
siebelconnector.zip
がEDQ Oracleホームに自動的にインストールされます。このzipをSiebelサーバーのインストール・ディレクトリにコピーします。 - EDQ Siebel ConnectorをSiebelサーバーにインストールします。
- Oracle Fusion Middleware Enterprise Data QualityでのSiebel環境の統合と管理を参照して、SiebelをEDQ-CDSを統合します。
互換性マトリックス
次のマトリクスに、リリース済のEDQ-CDSの全バージョンと他のEDQコンポーネントとの互換性を示します。
EDQ-CDS | EDQ | EDQ Siebel Connector | EDQ-AV |
---|---|---|---|
9.0.1 |
9.0.3以降 |
9.0.3-9.0.5 |
任意 |
9.0.2 |
9.0.4以上 |
9.0.4-9.0.5 |
任意 |
9.0.3 |
9.0.5以上 |
9.0.4-9.0.5 |
任意 |
9.0.4 |
9.0.7以上 |
9.0.6 |
12.4.0.0.0以上 |
9.0.5 |
9.0.7以上 |
9.0.6 |
12.4.0.0.0以上 |
11.1.1.7.3 |
11.1.1.7.3以上 |
11.1.1.7.3 |
12.4.0.0.0以上 |
12.2.1 |
12.2.1以上 |
12.2.1 |
15.2.0.0.0 |
コンポーネント
CDSは、EDQに同梱されています。CDSの.dxiファイルにアクセスするには、EDQでサーバー名を右クリックし、「サーバー・パッケージ・ファイルを開く」>「cds」フォルダを選択します。「CDS」フォルダには、次のコンポーネントが格納されています。
-
EDQ-CDS.dxi
- EDQ-CDSデータ品質サービス。 -
EDQ-CDS - Published Processors.dxi
- 公開されたプロセッサおよびイメージが格納されています。 -
EDQ-CDS - Initialize Reference Data.dxi
- EDQ-CDS参照データを準備するためのプロセス。 -
EDQ-CDS - Data Quality Health Check.dxi
- データ品質ヘルス・チェック拡張機能用のプロセス。 -
Oracle_Home/edq/oracle.edq/edq-cds内のStaging_tables.sql
- ステージング・データベースを構成するためのSiebel固有のスクリプトと、汎用バッチ・ジョブとともに使用するステージング表の作成で使用するためのデフォルトのStructured Query Language (SQL)スクリプトが格納されています。 -
siebelconnector.zip
-dnd.properties
ファイルが格納されており、EDQ-CDSをSiebelサーバーと統合する場合に使用します。
EDQ-CDSのインストール
EDQ-CDSをEDQサーバーにインストールするには、次のようにします。
- EDQディレクタ・クライアントを起動し、プロジェクトを作成する権限を持つユーザー(管理者またはデータ・アナリスト)としてログオンします。
- サーバー名を右クリックし、「サーバー・パッケージ・ファイルを開く」を選択します。「CDS」フォルダを開き、
EDQ-CDS — Initialize Reference Data.dxi
ファイルを選択します。 EDQ-CDS — Initialize Reference Data.dxi
ファイルを展開し、プロジェクト全体を「プロジェクト」ノードにドラッグします。EDQ-CDS.dxi
とこのファイルに格納されているEDQ-CDSプロジェクトについて、手順2および3を繰り返します。EDQ-CDS — Published Processor.dxi
について、手順2および3を繰り返します。- (オプション)
EDQ-CDS - Data Quality Health Check.dxi
とこのファイルに格納されているEDQ-CDS - データ品質ヘルス・チェック・プロジェクトについて、手順2および3を繰り返します。 - プロジェクトがインポートされたら、
.dxi
ファイルを右クリックして「パッケージ・ファイルを閉じる」を選択します。
実行プロファイルによる構成
製品とともにインストールされ、次のように使用されるEDQ-CDS実行プロファイルでプロパティによって制御されるEDQ-CDS用の構成オプションがいくつかあります。
ファイル名 | 使用 | プロパティ・セット |
---|---|---|
|
デフォルトのEDQ-CDS実行プロファイル。 |
言語 高頻度名前マップ キー生成(リアルタイムおよびバッチ) 一致しきい値 参照データ入力をリアルタイムで無効化するための照合設定。HAに必須です。 リアルタイム照合結果 住所クリーニング バッチ・ジョブ用のステージング・データ ステージング・データの表示/非表示 照合設定 キー分析設定 |
|
Siebel EDQ-CDS統合に固有のプロパティを設定。 |
言語 高頻度名前マップ キー生成(リアルタイムおよびSiebelバッチ) キー分析設定 照合設定 リアルタイム照合結果 住所クリーニング バッチ・ジョブ用のSiebelステージング・データ ステージング・データの表示/非表示 |
|
ヘルス・チェック機能用のプロパティを設定。 |
EDQダッシュボード ソース入力ファイルのエンコーディング エクスポート・チェック結果 住所検証の国コード 個人の結果ブック機能 エンティティの結果ブック機能 ステージング・データの表示/非表示 |
|
現時点では使用されていない。 |
|
|
現時点では使用されていない。 |
これらのファイルは、EDQインストール・ディレクトリのoedq.home/runprofiles
ディレクトリ内にあります。プロパティはファイル間でコピーできるので、使用する実行プロファイルには構成に必要なプロパティがすべて含まれています。
実行プロファイルを編集するには、次のようにします。
-
実行プロファイルをEDQインストールの
oedq.local.home/runprofiles
ディレクトリにコピーし、名前を変更します。 -
oedq.local.home/runprofiles
ディレクトリ内の実行プロファイルをテキスト・エディタで開きます。 -
必要に応じて、プロパティの値を編集します。
-
ファイルを保存します。
更新が発生すると、oedq.home/runprofiles
ディレクトリ内のファイルは上書きされます。oedq.local.home/runprofilesディレクトリ内のファイルは影響を受けません。
各実行プロファイルのプロパティは、次の各項で説明するようにいくつかのカテゴリに分類されます。
注意:
住所クリーニングを国単位に構成することもできますが、実行プロファイルを使用せずに行います(「住所クリーニングのプロパティ」を参照)。
事前に初期化された参照データ
初期化済のラテン語参照データとcdslists-initialized-full.zip
ファイル(Oracle_Home/edq/oracle.edq/edq-cds/landingarea/cdslists/cdslists-initialized-full.zip
ディレクトリに事前インストール済)のいずれにも、サポートされている言語すべての初期化済参照データが含まれます。
その他すべてのサポートされている言語の初期化済参照データを使用するには、cdslists-initialized-full.zip
ファイルをcdslists
ディレクトリに解凍し、既存のデータを上書きします。
別のセットの言語(日本語のみなど)を使用したり、参照データをカスタマイズする(さらに名前の標準化を追加するなど)には、必要に応じて準備して初期化します。これにより、事前に準備されたファイルが上書きされます。
注意:
この事前に初期化された参照データを使用する場合、「参照データの初期化のプロパティ」を使用する必要はありません。
参照データの初期化のプロパティ
この項では、実行プロファイルを使用して参照データの初期化プロジェクトのプロパティを構成する方法について説明します。
言語ドメイン
デフォルトでは、ラテン語以外のすべてのスクリプト言語の名前データは、実行プロファイルの使用時に除外されます。これは、次のプロパティで制御されています。
phase.Initialize.process.*.Language\ Domains = LAT
注意:
-
この値は、デフォルトでLATに設定されており、すべてのラテン語データが含まれることを意味します。ラテン語データを除外するには、この値を削除します。
-
複数の言語ドメインをカンマ区切りリストとして指定できます。
1つ以上のスクリプト言語のデータを含めるには、実行プロファイルのコメントに記載されているように、対応するプロパティ値を追加します。
たとえば、アラビア語のスクリプト・データを含めるには、値ARAをプロパティに追加します。
phase.Initialize.process.*.Language\ Domains = LAT, ARA
このプロパティを編集した場合は、参照データの初期化ジョブを実行する必要があります。
照合のプロパティ
これらの値は、キー・プロファイルおよび照合の動作を制御するのに使用します。
キー・プロファイル
keyprofile
パラメータ属性は、バッチとリアルタイムの両方で、キー生成に使用するキー・メソッドの指定に使用します。次のように、事前定義済プロファイル(Loose、StrictまたはTypical)に設定できます。
キー・メソッドは、1つ以上の入力属性に対して特定の変換を実行することによって、キー値(キー・メソッドによって生成された入力レコードの実際のキー)を生成するために使用されるアルゴリズムです。キーは、類似レコードを事前に選択するために照合の第1段階として使用します。これは、バッチ照合の場合はEDQ内で、またリアルタイム照合の場合は候補選択時にコール元アプリケーションで発生ます。
キー優先度は、多数の候補レコードが存在する場合にリアルタイム・マッチングの候補選択中にキー値に優先順位を付けるために、呼び出し元アプリケーションが使用できるキー・メソッドに割り当てられた数値です。
優先度の値が低いキー値は、優先度の高いキー値よりも有用であると考えられるため、最初に使用してください。
phase.Individual\ Keygen.process.*.keyprofile = Typical phase.Batch\ Individual\ Match.process.*.keyprofile = Typical phase.Entity\ Keygen.process.*.keyprofile = Typical phase.Batch\ Entity\ Match.process.*.keyprofile = Typical phase.Address\ Keygen.process.*.keyprofile = Typical phase.Batch\ Address\ Match.process.*.keyprofile = Typical
あるいは、次のように手動でエンコードしたプロファイルに設定できます。
AD112FNL5GNL5^10|GNW1FNL0^11|AD17AD25CTL10^12|FNM4PNL8^13|PNR6^14
レガシー・クラスタ・メソッド(リリース12.2.1より前の旧"クラスタリング"メソッド)が必要である場合、次の設定を実行プロファイルで設定する必要があります。
phase.*.process.*.uselegacykeygen = Y
また、次を使用してレベルを設定する必要があります。
phase.Individual\ Keygen.process.*.clusterlevel = 2
クラスタ比較制限
照合プロセッサには、適用されるデフォルトのクラスタ比較制限が含まれます。設定した場合、クラスタ比較制限は、1つのクラスタで実行される比較の最大数のデフォルト上限となります。この数値は、処理前にクラスタで実行する比較の数を評価して計算します。クラスタで実行される比較の数が制限を超えると、そのクラスタはスキップされます。
特定のクラスタに制限を設定するには、クラスタ制限のプロパティをedq-cds.properties
ファイルに追加して制限値を編集します。例を示します。
# Change the cluster limits to have a maximum of 15,000 comparisons per cluster group, and use the comparison limit in preference over the group limit. phase.*.process.Match\ -\ Individual.*.individual_match_cluster_comparison_limit = 15000 phase.*.process.Match\ -\ Individual.*.match_cluster_group_limit = 0 phase.*.process.Match\ -\ Entity.*.match_cluster_comparison_limit = 15000 phase.*.process.Match\ -\ Entity.*.match_cluster_group_limit = 0
バッチ照合
この項では、バッチ照合を制御するためのプロパティについて説明します。
バッチの一致しきい値
デフォルトでは、すべてのレコード・タイプのバッチ処理用プロジェクトで、一致しきい値は70
(パーセンテージ)に設定されています。ルール・スコアがこの値を下回る一致は戻されません。
バッチ照合に使用される一致しきい値は、次の実行プロファイル・パラメータを使用して指定します。1つ以上の処理タイプに異なるレベルを設定するには、次のプロパティの値を適宜編集します。
######### Match Threshold ########### # Rule score below which matches will not be returned # Default = 70 if this property is absent # Batch Matching phase.Individual\ Match.process.*.matchthreshold = 70 phase.Entity\ Match.process.*.matchthreshold = 70 phase.Address\ Match.process.*.matchthreshold = 70
注意:
実行プロファイルで設定した一致しきい値によってデフォルトのプロジェクト設定はオーバーライドされますが、Webサービスから渡される値がどちらの値よりも優先されます。
バッチの複合比較および重み付け
それぞれの複合比較が照合に対して有効であるか否か、また有効な場合にどの重み付けを使用するかは、次の実行プロファイルのパラメータを使用して制御できます。
phase.Individual\ Match.process.*.overallscore.XXX.weighting = 7 phase.Individual\ Match.process.*.overallscore.XXX.enabled = Y ... ... phase.Entity\ Match.process.*.overallscore.XXX.weighting = 10 phase.Entity\ Match.process.*.overallscore.XXX.enabled = N ... ...
XXX
は、複合比較の名前です。これは、新しいカスタム属性にも適用されます。
バッチ・キー生成および分析
バッチ・キー生成に使用される必須キー・プロファイルは、次の実行プロファイル・パラメータを使用して指定します。
phase.*.process.*.keyprofile
手動プロファイルは次のように指定します。
phase.*.process.*.keyprofile = Typical
使用できるプロファイルは3つあります - 「標準」、「厳密」および緩やか。
自動プロファイルは次のように指定します。
phase.*.process.*.keyprofile = AD112FNL5GNL5^10|GNW1FNL0^11|AD17AD25CTL10^12
キー・メソッド分析により、顧客のデータを自動的に分析し、その特定のデータ・セットに対する最適なキー・プロファイルを決定する機能がCDS内に導入されます。次の実行プロファイル・パラメータは、キー分析が正常に実行されるようにY
に設定する必要があります。
phase.Key\ Analysis.process.*.generateallkeys = Y
リアルタイム・オプション
リアルタイムのキー生成サービスおよび照合サービスを使用する場合、メッセージのヘッダーで設定を渡すことで、メッセージ単位に特定のオプションをオーバーライドできます。たとえば、リアルタイム照合サービスでは、メッセージ単位にmatchthreshold
(「バッチの一致しきい値」を参照)をオーバーライドできますが、各レコードではなく、メッセージ・ヘッダーに渡す必要があります。例を示します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <env:Envelope xmlns:env="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/" xmlns:dn="http://www.datanomic.com/ws"> <env:Header/> <env:Body> <dn:request matchthreshold="80"> <dn:record> ...
リアルタイム・キー生成の場合、次のように、メッセージ単位に使用するkeyprofileオプションを設定することも可能です。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <env:Envelope xmlns:env="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/" xmlns:dn="http://www.datanomic.com/ws"> <env:Header/> <env:Body> <dn:request keyprofile="Strict" >
同様に、次のように、複合比較の重み付けおよび有効/無効に関してその他の照合関連の実行プロファイル設定をメッセージ単位に指定することもできます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <env:Envelope xmlns:env="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/" xmlns:dn="http://www.datanomic.com/ws"> <env:Header/> <env:Body> <dn:request overallscore.address.enabled="Y" overallscore.address.weighting="21" > <dn:record> ...
リアルタイム・ジョブの照合結果の構成
Siebel 8.1以降では、リアルタイム照合のレスポンスに駆動レコードとすべての照合候補レコードの両方が一致スコアとともに含まれる必要があります。その他すべてのユースケースでは、駆動レコードをレスポンスで戻す必要がありません。次のオプションは、リアルタイム照合サービスに対するレスポンスに駆動レコードを含めるかどうかを制御します。
phase.*.process.*.Return\ Real-time\ Driving\ Record=
このプロパティのデフォルト設定は、次のとおりです。
-
edq-cds.properties
-N
-
edq-cds-siebel.properties
-Y
このオプションをY
に設定すると、1つ以上の一致が候補セットにあった場合、駆動レコード(IDのみが移入)がレスポンスの最初のレコードとして戻されます。それ以外の場合、駆動レコードは除外されます。
住所クリーニングのプロパティ
住所クリーニング・サービスをEDQ-AVとともに使用する場合、この項で説明するプロパティを必要に応じて構成できます。住所クリーニングの詳細は、Oracle Enterprise Data Quality Address Verificationのインストール・ガイドを参照してください。
デフォルトの国コード
phase.*.process.Clean\ -\ Address.Default\ Country\ Code = US
このプロパティは、通常はすべての住所が同じ国に属し、インタフェースでリクエストごとに指定されない環境で、システムレベルのデフォルトの国コードを定義するのに使用できます。
デフォルト値はUS
です。ここで入力するコードは、ISO-3166-1-alpha-2仕様に準拠することを要求されます。
住所検証でのジオコーディングの有効化/無効化
phase.*.process.Clean\ -\ Address.Enable\ Geocoding = Y
このプロパティは、「住所の検証」プロセッサでジオコーディングを使用するかどうか、またそれに応じて、緯度および経度の情報をクリーニング済の住所とともに戻すかを制御します。
デフォルトの使用可能な住所検証結果コード
phase.*.process.Clean\ -\ Address.Default\ Allowed\ Verification\ Result\ Codes = PV
このプロパティは、どの検証コードが使用できるかを指定し、デフォルトではP
(部分的に検証済)およびV
(検証済)です。
デフォルトの最低住所検証レベル
phase.*.process.Clean\ -\ Address.Default\ Minimum\ Verification\ Level = 2
このプロパティは、最低限必要な(プロセス後)検証一致レベルを1
から5
の段階で指定します。デフォルト値は2
です。
デフォルトの最小住所検証一致スコア
phase.*.process.Clean\ -\ Address.Default\ Minimum\ Verification\ Match\ Score = 95
このプロパティは、最小限必要な一致スコアを1-100
の段階で指定します。デフォルト設定は95
です。
注意:
前述の3つのプロパティは、「住所の検証」プロセッサが実行可能な検証の強度に基づいて実際にアドレスをクリーニングするかどうかを制御するシステムレベルのデフォルト値を設定します。これらのプロパティは、住所クリーニング・インタフェースで指定してリクエスト単位にオーバーライドすることも、国単位にオーバーライドする(第「国単位の住所クリーニング」を参照)こともできます。
住所クリーニング・プロセスから戻される行数
phase.*.process.Clean\ -\ Address.Number\ Of\ Address\ Lines =
アプリケーションでは一般に、住所の番地/通りの部分について2行、3行、または4行の住所行がサポートされます。
このプロパティは、クリーニング・サービスから戻されるクリーニング済の住所の行数を指定します。
実行プロファイルでのデフォルト設定は、次のとおりです。
-
edq-cds.properties
-4
-
edq-cds-siebel.properties
-2
後処理
後処理は、AVから戻された結果に一定の変更を適用するために住所クリーニング後に実行されます。この機能は、Siebel統合を対象としています。したがって、実行プロファイルでのデフォルト設定は、次のとおりです。
-
edq-cds.properties
-N
-
edq-cds-siebel.properties
-Y
特定の値への検証済国名の標準化
この値をY
に設定すると、country
の名前はデフォルトのSiebel選択リストの名前に標準化されます。
phase.*.process.Clean\ -\ Address\ Post\ Process.Standardize\ Verified\ Country\ to\ CRM\ Values =
特定の値への検証済adminarea
の標準化
この値をY
に設定すると、デフォルトのSiebel選択リストのadminarea
値のみが戻されます。
phase.*.process.Clean\ -\ Address\ Post\ Process.Standardize\ Verified\ Admin\ Area\ to\ CRM\ Values =
この値をN
に設定すると、出力住所のadminarea
値がSiebelに戻されます。
注意:
デフォルトのSiebel選択リストには、米国の州のみが含まれます。CDSでこれを制御する参照データ・セットは、住所クリーニング - 行政区画と標準CRM行政区画です。このリストに追加されたエントリは、バインドされたリストをマップ済フィールドに使用するSiebelなどのCRMアプリケーションへの差し戻しに'有効'と見なされた行政区画に追加されます。
スペースとして戻すための空白の検証済住所フィールドの標準化
Siebel Data Qualityインタフェースでは、標準化サービスから戻された空の文字列を受け取ると、「現行値を保持する必要がある」と解釈します。住所クリーニングの場合、意図的に属性の現行値を削除することが望ましいときがあります。たとえば、住所標準化サービスでは、サブ建物の詳細が住所の2行目から1行目の最後に移動されるように、入力住所を変更することがあります。この場合、両方の住所行でサブ建物の詳細が重複しないように、戻り属性にスペースを1つ戻して、入力値を削除しないようにSiebelに指示します。Siebelでは、実際に値にスペースを挿入するのではなく、スペースを「値を削除する必要がある」と解釈します。
この値をY
に設定すると、Siebelに戻る前に、空白フィールドにスペース文字が1つ移入されます。
phase.*.process.Clean\ -\ Address\ Post\ Process.Standardize\ Verified\ Blank\ Address\ Fields\ to\ Space =
バッチ・ジョブ用のデータのステージング構成パラメータ
デフォルトでは、バッチ・ジョブ用のデータのステージング構成は候補スナップショットから導出され、プロパティは定義済データ・ソースを使用して設定され、表名はEDQ-CDSのデフォルト値に設定されます。これらのプロパティは、別のステージング表で(汎用)バッチ照合ジョブを指す場合、必要に応じて編集できます。SERVERID
列とJOBID
列は、複数のバッチ・ジョブのパラレル処理を可能にするために使用するので、各ジョブ発行の前に実行プロファイルで適宜編集する必要があります。不要な場合は、デフォルト値を使用できます。
######### Staging Data Configuration Parameters For Batch Jobs ########### # The JNDI data source name and table names may be different dependent on the installation # Where clause for candidate snapshots, to obtain data for specific server and job phase.*.snapshot.*.where = serverid = 'SERVERID' AND jobid = 'JOBID' # Export parameters for specific server and job phase.*.process.*.serverid = SERVERID phase.*.process.*.jobid = JOBID # JNDI data source name for staging schema in database phase.*.snapshot.*.remotejndi = jdbc/edqcdsstaging phase.*.export.*.remotejndi = jdbc/edqcdsstaging # Table names for candidate staging tables (snapshots) phase.*.snapshot.Entity\ Candidates.table_name = EDQCDS_CANDIDATES_ENT phase.*.snapshot.Individual\ Candidates.table_name = EDQCDS_CANDIDATES_IND phase.*.snapshot.Address\ Candidates.table_name = EDQCDS_CANDIDATES_ADD # Table names for result staging tables (exports) phase.*.export.Batch\ Matches.table_name = EDQCDS_MATCHES phase.*.export.Batch\ Key\ Generation\ Results.table_name = EDQCDS_CLUSTER_KEYS
サーバー・コンソール内でのステージング済データの表示設定
デフォルトでは、ほとんどのステージング済データ・セットは、サーバー・コンソールの「結果」ビューに表示されません。実行プロファイルのこのセクションでリストされたステージング済データ・セットのみがデフォルトでサーバー・コンソールに表示できます。
# Initialize Project stageddata.\[QA\]\ Single\ chars.visible = yes stageddata.\[QA\]\ Variant\ has\ Multiple\ Masters.visible = yes stageddata.\[QA\]\ Variant\ is\ Master.visible = yes stageddata.Conflict\ Res\ \-\ Removed\ Links\ ALL.visible = yes
他のステージング済データ・セットが表示されるようにするには、前述の例のように、実行プロファイルに含まれるプロパティの形式でプロパティを追加します。
国単位の住所クリーニング
EDQ-AVによる住所の検証が可能な範囲は、国によって異なります。さらに、国によってはその住所データが、他の国に提供されるデータより信頼されることがあります。
これを考慮するために、住所クリーニングに関する様々なパラメータを国単位に設定できます。
必要なパラメータを設定するには、次のようにします。
注意:
検証の設定の詳細は、「ビジネス・サービスの使用方法」を参照してください。
カスタム参照データの初期化
EDQ-CDSに同梱されている事前初期化済の参照データを使用する場合、この手順は必要ありません。しかし、「参照データの初期化のプロパティ」で説明した初期化オプションのいずれかをデフォルト設定から変更している場合は、サーバー・コンソールでジョブを実行して参照データを再度初期化する必要があります。
これを行うには、次の手順を実行します。
- サーバー・コンソールを開きます。
- EDQ-CDS - 参照データの初期化プロジェクトを開きます。
- MAIN参照データの初期化ジョブを右クリックし、「実行」を選択します。
- EDQ-CDS実行プロファイルを選択し、cdsの実行ラベルを指定します。
注意:
-
このジョブは、参照データをカスタマイズした場合または初期化する別の言語を選択するために実行プロファイルを変更した場合に再度実行する必要があります。
-
すべてのCDSジョブに対して実行ラベルとして
cds
を使用することをお薦めします。
リアルタイム・ジョブおよびリアルタイム・プロセスの起動と停止
リアルタイム・プロセスを使用するために、実行する必要がある ジョブがいくつかあります。このようなジョブは、サーバー・コンソールで起動する必要がある 別の2つのジョブ、リアルタイムSTART ALLおよびリアルタイムSTOP ALLによって制御されます。
注意:
デフォルトでは、すべてのCDSリアルタイム・サービスがリアルタイムSTART ALLジョブとリアルタイムSTOP ALLジョブによって起動されます。
最適なパフォーマンス効率を得るには、使用していないサービスを実行しないでください。たとえば、クリーニング・サービスを使用していない場合は、それらのサービスを起動するトリガーを削除できます。より小規模なサーバーなど、場合によっては、リアルタイムSTART ALLジョブのリアルタイム・サービスの開始フェーズから未使用サービスを起動するトリガーの削除が必要になります。トリガーを削除するには、フェーズを右クリックして「構成」を選択し、不要なジョブを削除します。キー生成ジョブと照合ジョブはいずれも、照合サービスのために実行する必要があります。
リアルタイム・プロセスを起動するには、次のようにします。
-
サーバー・コンソールを開きます。
-
EDQ-CDSプロジェクトを開きます。
-
リアルタイムSTART ALLジョブを実行します。
-
ドロップダウン・フィールドから必要な実行プロファイルを選択します。
注意:
サービスをSiebel (CRMまたはUCM)に提供するためにジョブを実行する場合、Siebel用の正しい構成設定が使用されるように、edq-cds-siebel実行プロファイルを選択する必要があります。
他のアプリケーションにサービスを提供するためにジョブを実行する場合は、edq-cds実行プロファイルをお薦めします。詳細は、「実行プロファイルの構成」を参照してください。
-
実行ラベルとしてcdsと入力します。
-
「OK」をクリックします。
特定の状況では、リアルタイム・プロセスを停止してから再起動する必要があります。たとえば、新しい参照データが使用可能になった場合は、リアルタイム・プロセスを停止し、参照データの初期化ジョブを再度実行してからリアルタイム・プロセスを再起動する必要があります。
リアルタイム・プロセスを停止するには、次のようにします。
- サーバー・コンソールを開きます。
- EDQ-CDSプロジェクトを開きます。
- リアルタイムSTOP ALLジョブを実行します。