このドキュメントでは、バンドル・パッチ12.2.1.4.200811に含まれているバグ修正について説明します。

バンドル・パッチは、Oracle Access Management Webgate 12c (12.2.1.4.0)のベース・インストールを必要とします。このドキュメントは、Oracle Access Management 12c (12.2.1.4.0)以前のドキュメントに付属するドキュメント(ある場合)に優先します。このドキュメントの内容は次のとおりです。

1.1 Webgateバンドル・パッチについて

バンドル・パッチについて説明し、またバンドル・パッチ、パッチ・セット例外(別名、個別パッチ)、およびパッチ・セットの違いについて説明します。

1.1.1 WebGateバンドル・パッチの概要

バンドル・パッチは、ベースライン・プラットフォーム上のOracle Access Managementコンポーネントに対するOracleの公式パッチです。バンドル・パッチ・リリース文字列の5桁目は、バンドル・パッチ番号を示していました。2015年11月、バージョン番号の形式が変更されました。新しい形式では、バンドル・バージョンの5桁目の数値は、「YYMMDD」形式のリリース日付に置換されます。

  • YYは西暦年の下2桁です。

  • MMは数値形式の月です(2桁)。

  • DDは数値形式の日付です(2桁)。

各バンドル・パッチには、1つ以上のフィックスを実装するために再ビルドされたライブラリおよびファイルが含まれます。バンドル・パッチ内のフィックスはすべてテストされ、相互の動作が保証されています。

各バンドル・パッチは累積されます。最新のバンドル・パッチには、同じリリースおよびプラットフォーム用の以前のバンドル・パッチのすべてのフィックスが含まれます。バンドル・パッチで提供されたフィックスは、次のリリースに組み込まれます。

バンドル・パッチは定期的にリリースされ、My Oracle Support(以前のOracle MetaLink)で入手できます。

ノート:

Oracleでサポートされている状態を維持するために、パッケージが提供されているすべてのインストール済みコンポーネントにバンドル・パッチを適用することをお薦めします。

表1-1 バンドル・パッチとパッチ・セット

メカニズム 説明

バンドル・パッチ

バンドル・パッチは、ベースライン・プラットフォーム上のAccess Managerコンポーネントに対するOracleの公式パッチ・メカニズムです。各バンドル・パッチには、1つ以上のフィックスを実装するために再ビルドされたライブラリおよびファイルが含まれます。

このバンドル・パッチは、Access Manager 12.2.1.4.0 WebGateに適用する必要があります。

関連項目: 「このWebGateバンドル・パッチをインストールする前に」

パッチ・セット

パッチ・セットのすべての修正はテスト済であり、指定されたプラットフォームで互いに機能することが動作保証されています。

各パッチ・セットにより、バグ・フィックス(および存在する場合は新機能)を実装するために再ビルドされたライブラリおよびファイルが提供されます。ただし、パッチ・セットは完全なソフトウェア配布ではない場合もあり、すべてのプラットフォームのすべてのコンポーネント用のパッケージが含まれていないことがあります。

1.2 WebGateバンドル・パッチの要件

このWebGateリリースの要件について、次のトピックで説明します。

1.2.1 WebGateバンドル・パッチ12.2.1.4.200811

Oracle Access Manager 12cリリース(12.2.1.4.0) WebGatesは、WebGateバンドル・パッチ12.2.1.4.200811の必須ベースです

関連項目:

証明書、インストーラ、およびダウンロードの詳細は、「動作保証のドキュメント」を参照してください。

1.2.2 バンドル・パッチの推奨事項

バンドル・パッチが提供されるすべてのインストール済みWebGateに対して、WebGateバンドル・パッチを適用することをお薦めします。

また、OAMサーバー・コンポーネントを、インストールされている12c WebGateと同じ(またはそれ以上)のバンドル・パッチ・レベルにすることをお薦めします。

所有内容 実行するステップ

12.2.1.4.0 Webgate

WebGateバンドル・パッチの適用:

1.3 このWebGateバンドル・パッチをインストールする前に

このバンドル・パッチをインストールする前にこの項を確認し、指示に注意深く従うことをお薦めします。
  1. システム構成が適切なレベルであることを確認します。
    • Access Manager 12.2.1.4.0

    • サポートされているオペレーティング・システム

    • サポートされているWebサーバーのリリースおよびタイプ

  2. 現在インストールされているバンドル・パッチのレベルが、インストールしようとしているバンドル・パッチのレベルよりも低いことを確認します。
  3. 新しいバンドル・パッチをインストールする前に以前のバンドル・パッチを削除する必要はありません。
  4. Windows 64ビットOS: 「Windows 64ビット・プラットフォームでの64ビットOracle HTTP Server 12c WebGateの準備」を参照してください。

    ノート:

    システム構成がサポート要件を満たしていない場合、または使用しているシステム構成がこれらの要件を満たしているかどうかわからない場合は、このバンドル・パッチについて支援を受けるために、サービス・リクエストを出すことをお薦めします。Oracleサポートが、このバンドル・パッチを適用する必要があるかどうか判断します。

1.4 Webgateバンドル・パッチのインストールおよび削除

この項には、WebGateファイルを準備してインストールする場合(または元のインストールに戻す必要があり、WebGateを削除する場合)に役立つ次のトピックが含まれます。

1.4.1 すべての環境の準備およびバンドル・パッチのダウンロード

この項では、Oracleパッチ・メカニズム(Opatch)およびバンドル・パッチ適用前に満たす必要がある要件について説明します。OpatchはJavaベースのユーティリティであり、サポート対象のすべてのオペレーティング・システムで実行されます。これを使用するには、Oracle Universal Installerをインストールする必要があります。

ノート:

My Oracle SupportからOPatchの最新バージョン(バージョン13.9.4.2以上)を入手することをお薦めします。OPatchでパッチを適用するには、有効なOracle Universal Installer (OUI)インベントリへのアクセス権が必要です。

パッチ適用プロセスでは、unzipとOpatchの両方の実行可能ファイルが使用されます。$ORACLE_HOME環境をソースにした後、パッチ適用前にこれらの両方が存在していることを確認することをお薦めします。

次の手順のステップを実行して、環境を準備し、バンドル・パッチをダウンロードします。このドキュメントでは、書式の制約によりサンプル・テキストの一部の行が折り返されます。これらの行の折り返しは無視してかまいません。

ノート:

構文の例における行の折返しは無視し、ご使用の環境や目的のOpatch使用方法に適用されないステップも無視してください。

特定の条件にのみ関連があると明示的に示されていないかぎり、すべてのステップがすべてのOpatch環境に適用されます。特定の条件にのみ関連するステップは、太字で示されています。

環境を準備してバンドル・パッチをダウンロードするには:

  1. 次のように、Opatchバージョン13.9.4.2をダウンロードします。

    ノート:

    Opatchがすでにある場合は、opatch -helpと入力してバージョンを確認します。13.9.4.2バージョンをダウンロードする必要があります。
  2. システムのPATHに必要な実行可能ファイルがあることを確認し、必要に応じて追加します。
    • $ORACLE_HOMEをチェックして、適切なWebgate$ORACLE_HOMEを指していることを確認します。

    • システムのPATHに必要な実行可能ファイルがあることを確認し、必要に応じてこれらを追加します。

      which opatch

      which unzip

    システム・パスに必要な実行可能ファイルを追加するには、次を使用してPATH変数にOpatchパッチのパスを追加する必要があります。

    export PATH=$ORACLE_HOME/OPatch:$PATH
  3. 次のいずれかのコマンドを使用して、OUIインベントリを確認します。
    opatch lsinventory

    または

    opatch lsinventory -jdk [Path to jdk8]

    エラーが発生した場合は、続行する前にOracleサポートに連絡してインベントリ設定を検証および確認します。

  4. バンドル・パッチ・ファイルをホストするマシンで、ディレクトリを作成し、解凍されたパッチ(PATCH_TOPとして後で参照します)を格納します。次に例を示します。

    Linux: /home/12.2.1.4.0/tmp

    Windows: C:\12.2.1.4.0\tmp

  5. バンドル・パッチを取得します。
    • My Oracle Supportから、「パッチと更新版」リンクをクリックします。

    • パッチIDまたは番号を入力し、「検索」をクリックして「パッチ検索結果」表を表示します。

    • 「リリース」と「プラットフォーム」の列を使用して必要なパッチを探し、関連付けられたパッチIDをクリックします。

    • ダウンロード: 表示されるページで、「ダウンロード」ボタンをクリックしてパッケージを取得します。

  6. 前の手順で作成したPATCH_TOPディレクトリにパッチのzipファイルを解凍します。次に例を示します。
    unzip -d PATCH_TOP p31739169_122140_platform.zip
  7. 使用する環境の必要に応じて次に進みます:

1.4.2 Windows 64ビット・プラットフォームでの64ビットOracle HTTP Server 12c WebGateの準備

Windows 64ビット・オペレーティング・システムを使用している場合、Oracle HTTP Server 12c WebGate for Oracle Access Managerをホストしているマシンに、更新されたMicrosoft Visual C++ 2012ライブラリをインストールする必要があります。

Microsoft Visual C++ 2012再頒布可能パッケージ(x64)をインストールするには

x64システム用のMicrosoft Visual C++ 2012再頒布可能パッケージ(x64)をインストールします。これは次のWebサイトからダウンロードできます:

https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=30679

「任意のプラットフォームへのWebGateバンドル・パッチのインストール」に進みます。

1.4.3 任意のプラットフォームへのWebGateバンドル・パッチのインストール

この項では、Oracleパッチ(Opatch)を使用して任意のプラットフォームにWebGateバンドル・パッチをインストールする方法について説明します。個々のコマンド構文はご使用のプラットフォームに応じて異なる場合がありますが、全体的な手順はすべてのプラットフォームで同じです。

各バンドル・パッチ内のファイルは、宛先ORACLE_HOMEにインストールされます。これにより、作成した一時ディレクトリから元のバンドル・パッチ・ファイルを削除した場合でも、バンドル・パッチを削除(ロールバック)できます。

パッチ操作を実行する前に、任意の方法でORACLE_HOMEをバックアップすることをお薦めします。任意の方法(zip、cp -r、tar、cpio)を使用してORACLE_HOMEを圧縮できます。

Opatchが起動すると、パッチを検証して、ORACLE_HOMEにすでにインストールされているソフトウェアとの競合がないことを確認します。

  • ORACLE_HOMEにすでに適用されているパッチとの競合。この場合、パッチのインストールを中止して、Oracleサポート・サービスにお問い合せください。

  • ORACLE_HOMEにすでに適用されているサブセット・パッチとの競合。この場合、新しいパッチにはORACLE_HOMEの既存のパッチのフィックスがすべて含まれているため、インストールを続行してください。新しいパッチのインストールが開始される前に、サブセット・パッチが自動的にロールバックされます。

任意のプラットフォームにWebgateバンドル・パッチをインストールするには:

  1. バンドル・パッチを適用する前に、ノード・マネージャとOHSコンポーネントを停止します。
  2. 「すべての環境の準備およびバンドル・パッチのダウンロード」のすべてのアクティビティを完了します。
  3. 必要に応じ、次のトピックのいずれかを実行してデプロイメントの準備を完了します。
  4. ベースWebGateをインストールしたユーザーと同じユーザーとしてログインします。
    • 保護されたアプリケーションに関連付けられているWebサーバーを無効にします。

    • ORACLE_HOMEをバックアップします。

    • バックアップ・ディレクトリを別の場所に移動し、必要に応じて後でその場所を特定できるように記録しておきます。

  5. 現行ディレクトリを、パッチがあるディレクトリに設定します。次に例を示します。
    cd PATCH_TOP/31739169
  6. 次のOpatchコマンドのいずれかを使用して、ORACLE_HOMEにパッチを適用します。
    opatch apply

    または

    opatch apply -jdk [Path to jdk8]

  7. Webサーバーを再起動します。

1.4.4 WebGateバンドル・パッチのインストール時の障害

WebGateのインストール時に障害が発生した場合、元のWebGateインストールが自動的にリストアされます。

ノート:

ウィンドウを確認して問題を特定できるかどうかを判断し、問題を訂正してからバンドル・パッチのインストールを再開します。

1.4.5 任意のシステムでのWebGateバンドル・パッチのロールバック

すべてのシステムからWebGateバンドル・パッチを削除するステップは次のとおりです(必要な場合)。個々のコマンド構文はご使用のプラットフォームに応じて異なる場合がありますが、全体的な手順は同じです。

ノート:

Oracleホームにパッチがないため、ロールバックを続行できません。と表示された場合、opatch rollback -helpと入力して詳細情報を取得します。-no_inventoryオプションを使用してパッチを適用した場合は、-phオプションを使用します。

WebGateバンドル・パッチが削除された後、システムは、バンドル・パッチ・インストールの直前の状態に復元されます。

任意のシステムでWebGateバンドル・パッチをロールバックするには:

  1. 「すべての環境の準備およびバンドル・パッチのダウンロード」のすべてのステップを実行してインベントリを確認し、環境変数を設定し、ORACLE_HOMEまたはホスト・マシンから実行中のサービスをすべて停止します。
  2. WebGate Webサーバーを停止し、パッチを解凍したディレクトリに移動します。次に例を示します。
    cd PATCH_TOP/31739169
  3. 必要に応じて、バンドル・パッチを含むORACLE_HOMEディレクトリをバックアップし、そのバックアップを別の場所に移動して、後で見つけることができるようにします。
  4. Opatchを実行してパッチをロールバックします。次に例を示します。
    opatch rollback -id 31739169

    または

    opatch rollback -id 31739169 -jdk PathtoJDK8
  5. WebGate Webサーバーを起動します。

1.5 解決された問題

このバンドル・パッチでは、次の項で説明されているフィックスが提供されます。

1.5.1 12.2.1.4.200811で解決された問題

表1-2 12.2.1.4.200811で解決された問題

基本バグ番号 説明
31316696 OHS/WEBGATEがAH00027をスローします: 認証は行われませんでした
31062117 WEBGATE: CHROMEバージョン80以上およびSAMESITE=NONEの問題(他のブラウザに従う)
31134868 BUG#30806559の診断改善 - HMACフローにはさらにロギングが必要です
28200446 Bug#28200446の修正
30884653 Bug#30884653の修正
29213867 URLでACCESS MANAGERエラーが発生します
25429284 接続の問題が発生した場合のWEBGATEロギングの拡張
29204353 11G WEBGATE用のアップグレード後にOHSの起動に失敗します

1.6 既知の問題

Oracle Access Managementリリース12.2.1.4.0の既知の問題とその回避策は、『Oracle Identity Managementリリース・ノート』ドキュメントのOracle Access Managementに関する章で説明しています。このリリース・ノート・ドキュメントには、次のURLのOracle Identity Managementドキュメント・ライブラリからアクセスできます。

https://docs.oracle.com/en/middleware/idm/suite/12.2.1.4/idmrn/index.html

ノート:

『Oracle Identity Managementリリース・ノート』にリストされている既知の問題の一部は、このバンドル・パッチ(Oracle Access Management 12.2.1.3.0)で解決されています。『Oracle Identity Managementリリース・ノート』を確認する際に、このドキュメントの「解決された問題」にリストされている問題と比較してください

1.7 ドキュメント

ここでは、最新のバンドル・パッチと元のリリースをサポートするために使用できるドキュメントについて説明します。この項では次のトピックを記載しています:

1.7.1 Oracle Access Managerのマニュアルおよびリリース・ノート

リリース・ノートおよびマニュアルは、Oracle Technology Network (OTN)から参照できます。すでにOTNのユーザー名およびパスワードを取得している場合は、次のURLでOTN Webサイトのドキュメントのセクションに直接アクセスできます。

http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html

Oracle Access Manager 12cのドキュメント・リンク:

https://docs.oracle.com/en/middleware/idm/access-manager/12.2.1.4/index.html

1.7.2 パッチ・セット・ノートおよびバンドル・パッチ・ノート

次のMy Oracle Support(以前のMetaLink)から、ソフトウェア・パッチおよびバンドル・パッチとともにノートをダウンロードできます。

http://support.oracle.com

このドキュメント、Oracle Access Manager WebGateリリース・ノートの全サーバー・プラットフォーム用のバンドル・パッチ12.2.1.4.200811では、この特定のバンドル・パッチ・リリースに関する次の情報が提供されます。

  • バンドル・パッチに関する一般的な情報。

  • WebGateバンドル・パッチの一般的な要件およびインストールの詳細。

  • Webgateバンドル・パッチに含まれる内容の詳細。

Oracle Access Manager WebGateリリース・ノート、全サーバー・プラットフォーム用のバンドル・パッチ12.2.1.4.200811は、HTML形式(readme.htm)で提供されており、ZIPファイルをダウンロードせずに表示できます。

1.8 ドキュメントのアクセシビリティについて

オラクル社は、障害のあるお客様にもオラクル社の製品、サービスおよびサポート・ドキュメントを簡単にご利用いただけることを目標としています。オラクル社のドキュメントには、ユーザーが障害支援技術を使用して情報を利用できる機能が組み込まれています。

HTML形式のドキュメントで用意されており、障害のあるお客様が簡単にアクセスできるようにマークアップされています。標準規格は改善されつつあります。オラクル社はドキュメントをすべてのお客様がご利用できるように、市場をリードする他の技術ベンダーと積極的に連携して技術的な問題に対応しています。オラクル社のアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/accessibility/を参照してください。

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Oracleサポート・サービス に連絡するために、電気通信リレー・サービス(TRS)を使用して、1.800.223.1711でOracle Supportに電話してください。Oracle Support Servicesのエンジニアは、技術的な問題を処理し、Oracleサービス・リクエスト処理に応じてカスタマ・サポートを提供します。TRSの詳細は、http://www.fcc.gov/cgb/consumerfacts/trs.htmlを参照してください。電話番号の一覧は、http://www.fcc.gov/cgb/dro/trsphonebk.htmlを参照してください。