14.3 アーカイブとパージ

アーカイブおよびパージ・プロセスを利用すると、ルールの評価や不正の調査で不要になったデータを解放できます。

アーカイブは、メイン・トランザクション表のデータをアーカイブ表に移動するプロセスです。

パージは、データの増加のためにシステムで必要とされない古いデータを表から削除するプロセスです。多くの表ではデータの増加の問題が発生しないため、すべての表がパージされるわけではありません。

表14-1 データ増加イメージのないパージされない表



「パージ」は「データのバックアップ」とは異なります。データのバックアップは、データの損失が発生した場合にデータをリカバリすることを目的としています。これに対し、パージは実行時の表に古いデータが存在しないようにすることを目的としています。いずれの場合も、データを保護するには、データベース管理者と協力してデータベースのバックアップを定期的に実行する必要があります。

次のデータは、/u01/oracle/db_purgeディレクトリの管理コンテナ内のzipファイルで提供されるスクリプトを使用してアーカイブまたはパージできます:
  • ログインおよびデバイス・データ
  • ルール・ログ・データ
  • 自動学習データ
  • トランザクションおよびエンティティ・データ
  • プロファイル・データ

アーカイブおよびパージ基準は、レコードの作成/更新タイムスタンプに基づきます。これは、保存期間(日数)で指定します。

次に、アーカイブおよびパージ・プロセスの概要を示します:
  1. 保存期間(通常は180日、つまり6か月).を決定します。
  2. パージとアーカイブのどちらを行うかを指定します。

    図14-3 パージまたはアーカイブの決定



  3. パージ関連のストアド・プロシージャをOAAデータベースにデプロイします。これはワンタイム・ジョブです。
  4. どのタイプのデータをアーカイブやパージの対象とするかを指定します。
  5. 関連スクリプトを定期的に実行するようにスケジュールしたり、必要なときに手動で実行します。
  6. データベース表V_SYS_LOGSでLOG_TYPEが99であるエンティティを確認します。

ノート:

ルールの検索対象のデータがパージされている場合、ルールの動作が異なることがあります。たとえば、6か月のデータを検索するルールがあり、9日以前のデータをパージする場合などです。