11 Oracle Internet Directoryでのネーミング・コンテキストの管理
ネーミング・コンテキストの詳細は、「ディレクトリ・ネーミング・コンテキスト」を参照してください。
11.1 ネーミング・コンテキストの公開
ネーミング・コンテキストを公開するには、各ネーミング・コンテキストの最上位エントリを、ルートDSEのnamingContexts属性の値として指定します。たとえば、3つの主なネーミング・コンテキストを持ったDITがあり、それらの最上位エントリがc=uk、c=usおよびc=deであるとします。
これらのエントリがnamingContexts属性の値として指定されている場合、適切なフィルタを指定することによって、ユーザーはルートDSEの検索によってそれらの情報を検索できます。ユーザーは、特にc=deネーミング・コンテキストに絞り込むなど、検索条件を詳細に指定できます。
11.2 公開されたネーミング・コンテキストの検索
公開されたネーミング・コンテキストを検索するには、検索フィルタとしてobjectClass =*を指定して、ルートDSEでベース検索を実行します。検索された情報には、namingContexts属性で指定したエントリが含まれています。
たとえば:
ldapsearch -p 3060 -q -D cn=orcladmin -b "" -s base -L "objectclass=*" \ namingcontexts
ノート:
ネーミング・コンテキストが公開されている場合を除いて、このコマンドでは何も返されません。
ネーミング・コンテキストを公開する前に、次のことを確認してください。
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自分がルートDSEへの必要なアクセスを持ったディレクトリ管理者であること
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そのネーミング・コンテキストの最上位エントリがディレクトリに存在すること
11.3 ネーミング・コンテキストの変更
ネーミング・コンテキストの公開にはldapmodifyを使用します。namingContexts属性は複数値なので、複数のネーミング・コンテキストを指定できます。
コマンド行を使用してnamingContextsを変更するには:
ldapmodify -D cn=orcladmin -q -p portNum -h hostname -f ldifFile
次のサンプルLDIFファイルは、ネーミング・コンテキストとしてエントリc=ukを指定しています。
dn: changetype: modify add: namingcontexts namingcontexts: c=uk