4 Webgateバンドル・パッチのインストールおよび削除

この項には、WebGateファイルを準備してインストールする場合(または元のインストールに戻す必要があり、WebGateを削除する場合)に役立つ次のトピックが含まれます。

4.1 すべての環境の準備およびバンドル・パッチのダウンロード

この項では、Oracleパッチ・メカニズム(Opatch)およびバンドル・パッチ適用前に満たす必要がある要件について説明します。OpatchはJavaベースのユーティリティであり、サポート対象のすべてのオペレーティング・システムで実行されます。これを使用するには、Oracle Universal Installerをインストールする必要があります。

注:

My Oracle SupportからOPatchの最新バージョン(バージョン13.9.2.0.0以上)を入手することをお薦めします。OPatchでパッチを適用するには、有効なOracle Universal Installer (OUI)インベントリへのアクセス権が必要です。

パッチ適用プロセスでは、unzipとOpatchの両方の実行可能ファイルが使用されます。$ORACLE_HOME環境をソースにした後、パッチ適用前にこれらの両方が存在していることを確認することをお薦めします。

次の手順のステップを実行して、環境を準備し、バンドル・パッチをダウンロードします。このドキュメントでは、書式の制約によりサンプル・テキストの一部の行が折り返されます。これらの行の折り返しは無視してかまいません。

注:

構文の例における行の折返しは無視し、ご使用の環境や目的のOpatch使用方法に適用されない手順も無視してください。

特定の条件にのみ関連があると明示的に示されていないかぎり、すべての手順がすべてのOpatch環境に適用されます。特定の条件にのみ関連する手順は、太字で示されています。

環境を準備してバンドル・パッチをダウンロードする手順:

  1. 次のように、Opatchバージョン13.9.2.0.0をダウンロードします。

    注:

    Opatchがすでにある場合は、opatch -helpと入力してバージョンを確認します。13.9.2.0.0バージョンをダウンロードする必要があります。
  2. システムのPATHに必要な実行可能ファイルがあることを確認し、必要に応じて追加します。
    • $ORACLE_HOMEをチェックして、適切なWebgate$ORACLE_HOMEを指していることを確認します。

    • システムのPATHに必要な実行可能ファイルがあることを確認し、必要に応じてこれらを追加します。

      which opatch

      which unzip

    必要な実行可能ファイルをシステム・パスに追加するには、次を使用して、PATH変数にOpatchのパスを追加する必要があります。

    export PATH=$ORACLE_HOME/OPatch:$PATH
  3. 次のいずれかのコマンドを使用して、OUIインベントリを確認します。
    opatch lsinventory

    または

    opatch lsinventory -jdk [Path to jdk8]

    エラーが発生した場合は、続行する前にOracleサポートに連絡してインベントリ設定を検証および確認します。

  4. バンドル・パッチ・ファイルをホストするマシンで、ディレクトリを作成し、解凍されたパッチ(PATCH_TOPとして後で参照します)を格納します。次に例を示します。

    Linux: /home/11.1.2.3.180414/tmp

    Solaris: /opt/11.1.2.3.180414/tmp

    Windows: C:\11.1.2.3.180414\tmp

  5. バンドル・パッチを取得します。
    • My Oracle Supportから、「パッチと更新版」リンクをクリックします。

    • パッチIDまたは番号を入力し、「検索」をクリックして「パッチ検索結果」表を表示します。

    • 「リリース」と「プラットフォーム」の列を使用して必要なパッチを探し、関連付けられたパッチIDをクリックします。

    • ダウンロード: 表示されるページで、「ダウンロード」ボタンをクリックしてパッケージを取得します。

  6. 前の手順で作成したPATCH_TOPディレクトリにパッチのzipファイルを解凍します。次に例を示します。
    unzip -d PATCH_TOP p27863709_122130_platform.zip
  7. 使用する環境の必要に応じて次に進みます:

4.2 Windows 2012 64ビット・プラットフォームでの64ビットOracle HTTP Server 12c WebGateの準備

Windows 2012 64ビット・オペレーティング・システムを使用している場合、Oracle HTTP Server 12c Webgate for Oracle Access Managerをホストしているマシンに、更新されたMicrosoft Visual C++ 2010ライブラリをインストールする必要があります。

Microsoft Visual C++ 2005 Service Pack 1再頒布可能パッケージMFCのセキュリティ更新プログラムのインストール手順

X64システム用のMicrosoft Visual C++ 2005 Service Pack 1再頒布可能パッケージMFCのセキュリティ更新プログラムをインストールします。これは、次のWebサイトからダウンロードできます。

https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=26999

「任意のプラットフォームへのWebGateバンドル・パッチのインストール」に進みます。

4.3 任意のプラットフォームへのWebGateバンドル・パッチのインストール

この項では、Oracleパッチ(Opatch)を使用して任意のプラットフォームにWebGateバンドル・パッチをインストールする方法について説明します。個々のコマンド構文はご使用のプラットフォームに応じて異なる場合がありますが、全体的な手順はすべてのプラットフォームで同じです。

各バンドル・パッチ内のファイルは、宛先ORACLE_HOMEにインストールされます。これにより、作成した一時ディレクトリから元のバンドル・パッチ・ファイルを削除した場合でも、バンドル・パッチを削除(ロールバック)できます。

パッチ操作を実行する前に、任意の方法でORACLE_HOMEをバックアップすることをお薦めします。任意の方法(zip、cp -r、tar、cpio)を使用してORACLE_HOMEを圧縮できます。

Opatchが起動すると、パッチを検証して、ORACLE_HOMEにすでにインストールされているソフトウェアとの競合がないことを確認します。

  • ORACLE_HOMEにすでに適用されているパッチとの競合。この場合、パッチのインストールを中止して、Oracleサポート・サービスにお問い合せください。

  • ORACLE_HOMEにすでに適用されているサブセット・パッチとの競合。この場合、新しいパッチにはORACLE_HOMEの既存のパッチのフィックスがすべて含まれているため、インストールを続行してください。新しいパッチのインストールが開始される前に、サブセット・パッチが自動的にロールバックされます。

任意のプラットフォームにWebgateバンドル・パッチをインストールする手順:

  1. バンドル・パッチを適用する前に、ノード・マネージャおよびOHSコンポーネントを停止します。
  2. 「すべての環境の準備およびバンドル・パッチのダウンロード」のすべてのアクティビティを完了します。
  3. 必要に応じ、次のトピックのいずれかを実行してデプロイメントの準備を完了します。
  4. ベースWebGateをインストールしたユーザーと同じユーザーとしてログインします。
    • 保護されたアプリケーションに関連付けられているWebサーバーを無効にします。

    • ORACLE_HOMEをバックアップします。

    • バックアップ・ディレクトリを別の場所に移動し、必要に応じて後でその場所を特定できるように記録しておきます。

  5. 現行ディレクトリを、パッチがあるディレクトリに設定します。次に例を示します。
    cd PATCH_TOP/27863709
  6. 次のOpatchコマンドのいずれかを使用して、ORACLE_HOMEにパッチを適用します。
    opatch apply

    または

    opatch apply -jdk [Path to jdk8]

  7. Webサーバーを再起動します。

4.4 WebGateバンドル・パッチのインストール時の障害

WebGateのインストール時に障害が発生した場合、元のWebGateインストールが自動的にリストアされます。

注:

ウィンドウを確認して問題を特定できるかどうかを判断し、問題を訂正してからバンドル・パッチのインストールを再開します。

4.5 任意のシステムでのWebGateバンドル・パッチのロールバック

すべてのシステムからWebGateバンドル・パッチを削除する手順は次のとおりです(必要な場合)。個々のコマンド構文はご使用のプラットフォームに応じて異なる場合がありますが、全体的な手順は同じです。

注:

Oracleホームにパッチがないため、ロールバックを続行できません。と表示された場合、opatch rollback -helpと入力して詳細情報を取得します。-no_inventoryオプションを使用してパッチを適用した場合は、-phオプションを使用します。

WebGateバンドル・パッチが削除された後、システムは、バンドル・パッチ・インストールの直前の状態に復元されます。

任意のシステムでWebGateバンドル・パッチをロールバックする手順:

  1. 「すべての環境の準備およびバンドル・パッチのダウンロード」のすべての手順を実行してインベントリを確認し、環境変数を設定し、ORACLE_HOMEまたはホスト・マシンから実行中のサービスをすべて停止します。
  2. WebGate Webサーバーを停止し、パッチを解凍したディレクトリに移動します。次に例を示します。
    cd PATCH_TOP/27863709
  3. 必要に応じて、バンドル・パッチを含むORACLE_HOMEディレクトリをバックアップし、そのバックアップを別の場所に移動して、後で見つけることができるようにします。
  4. Opatchを実行してパッチをロールバックします。次に例を示します。
    opatch rollback -id 27863709

    または

    opatch rollback -id 27863709 -jdk PathtoJDK8
  5. WebGate Webサーバーを起動します。