19 レポートの作成

この章では、デプロイされたデータの実行時動作のリアルタイム・ステータスを示すOracle B2Bのレポートについて説明します。ビジネス・メッセージ・レポート、ワイヤ・メッセージ・レポート、アプリケーション・メッセージ・レポート、エラー・レポートおよび対話レポートについて説明します。

この章の内容は以下のとおりです。

19.1 レポートの概要

実行時リポジトリのデータを検索するには、「レポート」リンクを使用します。保存済検索の機能は使用できません。

検索では、次のメッセージ・タイプを使用できます。

ノート:

クラスタ環境で、システム・タイムスタンプがクラスタ内のすべてのノードに対して同期化されていない場合は、誤りと思われるメッセージ・タイムスタンプが表示される可能性がありますが、実際は誤りではありません。たとえば、非同期のマルチノードのクラスタがあるとします。あるノードでアウトバウンド・メッセージを受信し、別のノードからリプライを送信すると、レポートにはメッセージの受信が午前4時と表示され、確認の送信は午前3時55分と表示される可能性があります。

19.1.1 監視ユーザー・ロール

メッセージ・レポートを作成および分析するビジネス・アナリストなどの個人に対して、Oracle B2Bには、管理者による取引パートナ・ユーザーへの割当てが可能な監視ユーザー・ロールが用意されています。このロールを使用すると、ユーザーは、Oracle B2Bの「レポート」タブの機能にのみアクセスできます。監視ロールのユーザーは、インタフェースの他の部分の表示やアクセス、他の取引パートナのデータの表示は実行できません。監視ロールの割当て方法は、取引パートナ・ユーザーの追加を参照してください。

19.1.2 メッセージのパージ

インスタンス・データを検索すると表示される1つ以上のメッセージをパージするには、「ビジネス・メッセージ」タブの「パージ」ボタンを使用します。

19.1.3 Oracle B2Bからのメッセージの再発行

インバウンド・メッセージまたはアウトバウンド・メッセージの送信時に発生したエラーがOracle B2B内部である場合は、問題を修正してメッセージを再送信できます。たとえば、適切に構成されていないエンドポイントにB2Bがメッセージを送信しようとした場合やアグリーメントが適切に構成されていない場合は、エラーを修正し、アプリケーション・メッセージまたはワイヤ・メッセージの「再発行」を使用します。

メッセージのエラーの原因がエンドポイントのHostname/IPAddressまたはポート変更である場合、メッセージはMSG_WAIT_STACKまたはMSG_WAIT_TRANSMITにあります。エンドポイントのHostname/IPAddressまたはポートを修正し、MSG_WAIT_STACKにある最初のエラー・メッセージを再発行します。シーケンス内のすべての保留中になっているメッセージは、エンドポイントの更新されたHostname/IPAddressまたはポートを使用して処理されます。エンドポイントの各エラー・メッセージを再発行する必要はありません。

アウトバウンド・メッセージの場合、アプリケーション・メッセージを再発行すると、メッセージは、そのメッセージを受信した時間から再実行され、アグリーメント参照、メッセージ変換(EDIの場合)と進み、最後に配信が試行されます。アプリケーション・メッセージの再発行は、アグリーメント設定またはドキュメント構成が必須ではなく、更新された設定でメッセージを再構成する必要がある場合に役立ちます。

インバウンド・メッセージの場合、アプリケーション・メッセージを再発行すると、バックエンド・アプリケーションへのメッセージ配信が再度試行されます。再発行は、バックエンド・アプリケーションが停止したため配信を再試行する必要がある場合に役立ちます。

アウトバウンド・メッセージの場合、ワイヤ・メッセージを再発行すると、以前に処理されたメッセージについてのみ再配信が試行されます。再パッケージングまたは他のメッセージ変換は実行されません。これは、問題がデリバリ・エンドポイントにある場合(パートナのサーバーが停止したためメッセージを受信できない場合など)に役立ちます。

インバウンド・メッセージの場合、ワイヤ・メッセージを再発行すると、メッセージは、そのメッセージを取引パートナから受信した時間から再実行されます。交換およびドキュメントは再度識別されてアグリーメント参照が実行されます。処理されたメッセージはバックエンドに配信されます。これは、アグリーメントまたはドキュメント設定が適切でないために、メッセージを再度変換して検証する必要がある場合に役立ちます。

ノート:

EDI/EDIFACTドキュメントの場合、ユーザーはチェックするXPath式を設定し、それによって重複を回避できます。同じXPath値を持つ2つのメッセージが到着した場合、後から到着したメッセージが重複としてマークされ、エラーが出力されます。

エラーが発生したこの重複メッセージを再発行(ワイヤ・メッセージを再発行)した場合、再発行は意図的に実行されるものなので、Oracle B2Bは重複という事実を無視してメッセージを処理します。したがって、Oracle B2Bが重複メッセージを処理しないようにする場合は、重複メッセージを再発行してはいけません。

ノート:

インバウンドAS2同期ワイヤ・メッセージを再発行すると、MDNが生成されますが、同期モードで送信者に戻されません。これは、送信者が元のメッセージを開始したユーザーではないためです。このシナリオでは、MDNメッセージの状態はMSG_COMPLETE状態です。

19.1.3.1 再発行時のB2Bにおける相関フローIDのレスポンス

ワイヤ・メッセージベースのインバウンドの再発行では、新しい相関フローIDが生じます。これは、新しいビジネス・フローとして処理されます。

インバウンドのアプリケーションの再発行では、B2Bビジネス情報が変更されないため、相関情報が再利用されます。

相関情報を保持する必要がある場合は、アプリケーション・メッセージの再発行を使用できます。新しいフローを開始する場合は、ワイヤの再発行を使用できます。

アウトバウンドのアプリケーションおよびワイヤの再発行では、バックグランドで使用されるビジネス・フローが同じため、既存の相関情報が再利用されます。

19.2 ビジネス・メッセージ・レポートの作成

ビジネス・メッセージ・ステータス・レポートには、ドキュメント・プロトコルに対するビジネス・メッセージ・インスタンスの詳細が示されます。これらの詳細には、送信および受信取引パートナ、アグリーメント名、ビジネス・アクション、ビジネス・メッセージID、ステータス、交換プロトコル、ドキュメント・プロトコルおよびメッセージ詳細が含まれます。

図19-1に、ビジネス・メッセージ・レポートを示します。

図19-1 ビジネス・メッセージ・レポート

図19-1の説明が続きます
「図19-1 ビジネス・メッセージ・レポート」の説明

ビジネス・メッセージ・レポートを作成するには:

  1. 「レポート」「ビジネス・メッセージ」の順にクリックします。
  2. 検索パラメータを指定します。
    フィールド 説明

    現在の検索条件からURLを生成

    URLが現在の検索条件に対して生成されます。このURLは同じ検索条件を使用して、検索条件を再度設定することなく、繰返し可能な検索に使用できます。

    基本/拡張

    このトグル・ボタンをクリックして、基本または拡張検索基準のリストを表示します。

    一致

    「すべて」または「任意」を選択します。

    送信者

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。取引パートナの名前全体または名前の一部を指定します。

    受信者

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。取引パートナの名前全体または名前の一部を指定します。

    アグリーメント

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。取引パートナ・アグリーメントの名前全体または名前の一部を指定します。

    送信タイム・スタンプ

    「次より小さい」「次より大きい」「次以上」「次と等しい」「次以下」の中から選択します。日時を示されている書式(MM/DD/YYYY HH:MM:SS AM/PM)で指定するか、「日付および時間の選択」ボタンをクリックします。

    受信タイム・スタンプ

    「次より小さい」「次より大きい」「次以上」「次と等しい」「次以下」の中から選択します。日時を示されている書式(MM/DD/YYYY HH:MM:SS AM/PM)で指定するか、「日付および時間の選択」ボタンをクリックします。

    「状態」

    次のメッセージ状態から選択します(「次と等しい」が唯一の演算子です)。

    All
    MSG_COMPLETE 
    MSG_ERROR
    MSG_WAIT_TRANSMIT
    MSG_WAIT_FA
    MSG_SEND_FA
    MSG_WAIT_BATCH
    MSG_INVALID
    MSG_CONTINUE_PROCESS
    MSG_COLLAB_WAIT
    MSG_PROCESS_ACK
    MSG_SEND_ACK
    MSG_WAIT_ACK
    MSG_SEND_EXP
    MSG_PROCESS_EXP
    MSG_ABORTED
    MSG_TRANSMITFAILED
    MSG_WAIT_STACK
    MSG_WAIT_TA1
    MSG_SEND_TA1

    メッセージID

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。メッセージID全体またはメッセージIDの一部を指定します。

    相関フロー

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。相関フローの全部または一部を指定します。

    検索名

    このフィールドにより、XPath名1、XPath名2、XPath名3の値を検索できます。

    検索値

    B2B UIレポート内のXPath値1、XPath値2、XPath値3の値を検索します。

    検索

    このボタンをクリックして、メッセージの検索を開始します。

    リセット

    このボタンをクリックして、検索基準をデフォルト状態にリセットします。

  3. 検索フィールドをさらに追加するには、「詳細」をクリックし、「フィールドの追加」から次のフィールドを選択します。使用できるフィールドは、次のとおりです。
    • ドキュメントの残りの再試行数

    • バッチID

    • コンテンツ・タイプ

    • 送信者IDタイプ

    • XPath名1

    • XPath名2

    • XPath名3

    • 確認モード

    • 配信済エンドポイント

    • 作成日

    • 受信者の値

    • STATUS

    • ネイティブ・メッセージ・サイズ

    • コラボレーション名

    • ドキュメント・プロトコル・バージョン

    • コラボレーションの状態

    • XPath値への相関

    • ペイロード名

    • ビジネス・アクション名

    • グループ管理番号

    • ラベル

    • ドキュメント定義

    • 変更済

    • 属性1、2、3、4、5

    • ビジネス・トランザクション名

    • 変換済メッセージ・サイズ

    • ドキュメント再試行間隔

    • ビジネス・トランザクションID

    • キュー時間

    • 処理時間

    • ビジネス・トランザクションのバージョン

    • XPath名からの相関

    • 交換プロトコル名およびバージョン

    • ドキュメント試行回数

    • 参照先メッセージID

    • ジョブID

    • プロトコル作業領域

    • 方向

    • レスポンス・モード

    • 送信者の値

    • ドキュメント・プロトコル名

    ドキュメント検索パラメータは次のように使用します。最初に、ドキュメント・プロトコル名を選択してドキュメント・プロトコル・バージョンのリストを移入します。次に、ドキュメント・プロトコル・バージョンを選択してドキュメント・タイプのリストを移入します。その後、ドキュメント・タイプを選択してドキュメント定義のリストを移入します。

  4. 「検索」をクリックします。

    図19-1に示すように、結果が表示されます。

  5. 「結果」領域の「詳細」列にあるボタンをクリックすると、レポートの詳細が表示されます。

    図19-2に、ビジネス・メッセージの詳細を示します。画面は2列で表示されるためわかりやすく、スクロールする必要がありません。

    図19-2 ビジネス・メッセージの詳細

    図19-2の説明が続きます
    「図19-2 ビジネス・メッセージの詳細」の説明

19.2.1 メッセージ状態の定義

表19-1は、メッセージ状態の定義を示しています。

表19-1 メッセージ状態の定義

メッセージ 説明

不変状態のメッセージ

[-]

MSG_COMPLETE

メッセージ転送が完了した後(および確認/FAがある場合は送信の確認を受信した後)のビジネス・メッセージの状態。ワイヤ・メッセージの状態も、MSG_COMPLETE状態になります。

MSG_WAIT_ACK

アウトバウンド・メッセージが取引パートナに送信され、B2Bが確認の受信を待っている場合のビジネス・メッセージの状態。

MSG_ERROR

B2Bで問題が発生した場合または取引パートナから否定確認を受信した場合のビジネス・メッセージの状態。ワイヤ・メッセージの状態も、MSG_ERROR状態になります。

可変状態のメッセージ

[-]

MSG_WAIT_TRANSMIT

B2Bが取引パートナにメッセージを送信中のビジネス・メッセージの状態。メッセージが順序付けでキューに入れられるときにも、この状態になります。

MSG_WAIT_FA

アウトバウンド・メッセージが取引パートナに送信され、B2Bが機能確認の受信を待っている場合のビジネス・メッセージの状態。

MSG_SEND_FA

B2Bが取引パートナに機能確認を送信中のビジネス・メッセージの状態。

MSG_WAIT_BATCH

バッチの有効期限が切れるまでの間、メッセージをバッチ処理している場合のビジネス・メッセージの状態。バッチの有効期限が切れると、メッセージのバッチ全体が送信され、ビジネス・メッセージおよびワイヤ・メッセージの状態はMSG_COMPLETE (または、問題がある場合はMSG_ERROR)になります。

MSG_WAIT_STACK

順序付けでトランスポート・エラーが生じた場合のビジネス・メッセージの状態。

MSG_WAIT_TA1

EDI-X12のTA1メッセージを待機中のビジネス・メッセージの状態。

MSG_SEND_TA1

EDI-X12のTA1メッセージを送信中のビジネス・メッセージの状態。

MSG_CONTINUE_PROCESS

メッセージがB2B (エンジン)で処理されている場合のビジネス・メッセージの状態。

MSG_COLLAB_WAIT

メッセージがコラボレーションを待機中のビジネス・メッセージの状態。

MSG_PROCESS_ACK

確認を処理中のビジネス・メッセージの状態。

MSG_SEND_ACK

インバウンド・メッセージが取引パートナから受信され、B2Bが確認を送信中のビジネス・メッセージの状態。

MSG_SEND_EXP

例外メッセージを送信中のビジネス・メッセージの状態。

MSG_PROCESS_EXP

例外メッセージを処理中のビジネス・メッセージの状態。

MSG_INVALD

この状態は、B2Bでメッセージの処理が開始されるときのデフォルト/初期状態です。B2Bでメッセージの状態をモニタリングしているときに、この状態が発生することはありません。

MSG_ABORTED

メッセージは強制終了されました。

19.3 ワイヤ・メッセージ・レポートの作成

ワイヤ・メッセージは、取引パートナから送信されるデータのネイティブ・フォーマットです。ワイヤ・メッセージには、ペイロード、添付、トレーラなど、複数のセクションが含まれる場合があります。 ワイヤ・メッセージ・ステータス・レポートには、トランスポート・プロトコル名、トランスポート・プロトコル・リビジョン、プロトコル・メッセージ識別とその状態など、ワイヤ・メッセージ・インスタンスに関する詳細が示されます。これらのレポートを使用すると、ビジネス・メッセージから対応するワイヤ・メッセージに、ワイヤ・メッセージから対応するビジネス・メッセージに移動できます。

図19-3に、ワイヤ・メッセージ・レポートを示します。

図19-3 ワイヤ・メッセージ・レポート

図19-3の説明が続きます
「図19-3 ワイヤ・メッセージ・レポート」の説明

適用できるメッセージ状態のリストは、表19-1を参照してください。

ワイヤ・メッセージ・レポートを作成するには:

  1. 「レポート」「ワイヤ・メッセージ」の順にクリックします。
  2. 検索パラメータを指定します。
    フィールド

    現在の検索条件からURLを生成

    URLが現在の検索条件に対して生成されます。このURLは同じ検索条件を使用して、検索条件を再度設定することなく、繰返し可能な検索に使用できます。

    URL

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。URL全体またはURLの一部を指定します。

    トランスポート・プロトコル

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。トランスポート・プロトコル全体またはトランスポート・プロトコルの一部を指定します。

    「状態」

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。メッセージの状態全体または状態の一部を指定します。

    作成日

    「次より小さい」「次より大きい」「次以上」「次と等しい」「次以下」の中から選択します。日時を示されている書式(MM/DD/YYYY HH:MM:SS AM/PM)で指定するか、「日付および時間の選択」ボタンをクリックします。

    メッセージID

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。メッセージID全体またはメッセージIDの一部を指定します。

    プロトコル・メッセージID

    プロトコル・メッセージIDは、交換/トランスポート・プロトコルで定義されている場合、プロトコル固有のメッセージIDです。

    たとえば、AS2交換プロトコルの場合、プロトコル・メッセージIDは、HTTPヘッダー内のメッセージIDフィールドです(http://www.ietf.org/rfc/rfc4130.txt、ページ12)。

    このメッセージIDを使用すると、注文番号や管理番号など、ペイロードの詳細を指定せずに、2つのB2Bシステム間で交換されるメッセージを識別できます。

    カスタムの交換およびファイル・プロトコルのように、プロトコル内でメッセージIDが指定されていない場合は、B2Bによってプロトコル・メッセージIDが自動的に生成されます。

    アウトバウンドのファイル・トランスポート・プロトコルの場合、ファイル名がプロトコル・メッセージIDとして使用されます。

    インバウンドのファイル・トランスポート・プロトコルの場合は、ファイル名にUUIDが追加されます(たとえば、prodatTXNUM.dat@0AF29CCD14586BE31190000075F71D16。これは、prodatTXNUM.dat (ファイル名)に@0AF29CCD14586BE31190000075F71D16が追加されて構成されています)。

  3. 検索フィールドをさらに追加するには、「詳細」をクリックし、「フィールドの追加」から次のフィールドを選択します。
    フィールド 説明

    ドキュメント・プロトコル名

    「カスタム」、「EDI_EDIFACT」、「EDI_X2」、「HL7」、「OAG」、「PositionalFlatFile」、「RosettaNet」、「UCCNet」の中から選択します。(演算子は「次と等しい」のみです。)

    ドキュメント・タイプ

    以前に作成したドキュメント・タイプ(EDI X12に対する850など)から選択します。(演算子は「次と等しい」のみです。)

    ドキュメント・プロトコル・バージョン

    以前に作成したドキュメント・プロトコル・バージョンから選択します。(演算子は「次と等しい」のみです。)

    ドキュメント定義

    以前に作成したドキュメント定義から選択します。(演算子は「次と等しい」のみです。)

  4. 「検索」をクリックします。

    図19-3に示すように、結果が表示されます。

  5. 「結果」領域の「詳細」列にあるボタンをクリックすると、レポートの詳細が表示されます。

    図19-4に、ワイヤ・メッセージの詳細を示します。

    図19-4 ワイヤ・メッセージの詳細

    図19-4の説明が続きます
    「図19-4 ワイヤ・メッセージの詳細」の説明

19.4 アプリケーション・メッセージ・レポートの作成

このレポートでは、SOAコンポジット関連の情報(バックエンド・コンポジット・アプリケーションがメッセージを送受信した場合の名前やバージョンなど)が提供されます。

図19-5に、アプリケーション・メッセージ・レポートを示します。

図19-5 アプリケーション・メッセージ・レポート

図19-5の説明が続きます
「図19-5 アプリケーション・メッセージ・レポート」の説明

適用できるメッセージ状態のリストは、表19-1を参照してください。

アプリケーション・メッセージ・レポートを作成するには:

  1. 「レポート」「アプリケーション・メッセージ」の順にクリックします。
  2. 検索パラメータを指定します。
    フィールド 説明

    一致

    「すべて」または「任意」を選択します。

    作成日

    「次より小さい」「次より大きい」「次以上」「次と等しい」「次以下」の中から選択します。日時を示されている書式(MM/DD/YYYY HH:MM:SS AM/PM)で指定するか、「日付および時間の選択」ボタンをクリックします。

    ドキュメント・プロトコル名

    「カスタム」、「EDI_EDIFACT」、「EDI_X2」、「HL7」、「OAG」、「PositionalFlatFile」、「RosettaNet」、「UCCNet」の中から選択します。(演算子は「次と等しい」のみです。)

    ドキュメント・プロトコル・バージョン

    以前に作成したドキュメント・プロトコル・バージョンから選択します。(演算子は「次と等しい」のみです。)

    ドキュメント・タイプ

    以前に作成したドキュメント・タイプ(EDI X12に対する850など)から選択します。(演算子は「次と等しい」のみです。)

    ドキュメント定義

    以前に作成したドキュメント定義から選択します。(演算子は「次と等しい」のみです。)

    「状態」

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。メッセージの状態全体または状態の一部を指定します。

    ECID

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。インスタンスIDを指定します。

    ファブリックCompositeDN

    使用しないでください。

    サービス名

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。B2Bサービス・バインディング・コンポーネントの名前を指定します。

    参照名

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。B2B参照バインディング・コンポーネントの名前を指定します。

    ドメイン名

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。管理サーバーと呼ばれる特別なWebLogic Serverインスタンスが含まれる、基本の管理単位の名前を指定します。

    コンポジット名

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。SOAコンポジット・アプリケーションの名前全体または名前の一部を指定します。

    コンポジット・バージョン

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。Oracle JDeveloperのSOAコンポジット・アプリケーションのバージョンを指定します。

    コンポジット・インスタンスID

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。コンポジット・アプリケーションのIDを指定します。

    ノート:

    B2B UIレポートで、アプリケーション・メッセージのポップアップに次のフィールドが表示されるのは、ファブリックとのメモリー内統合がある場合のみです。

    • ドメイン名

    • コンポジット名

    • コンポジット・バージョン

    • サービス名

    • 参照名

  3. 検索フィールドをさらに追加するには、「詳細」をクリックし、「フィールドの追加」から次のフィールドを選択します。
    フィールド 説明

    アプリケーション名

    アプリケーション名を指定します。

    コンポジット・バージョン

    Oracle JDeveloperのSOAコンポジット・アプリケーションのバージョンを指定します。

    ECID

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。インスタンスIDを指定します。

    送信者IDタイプ

    送信者の識別子タイプ(「名前」、「DUNS」、「MLLP ID」など)を指定します。

    サービス名

    B2Bサービス・バインディング・コンポーネントの名前を指定します。

    受信者IDタイプ

    受信者の識別子タイプ(「名前」、「DUNS」、「MLLP ID」など)を指定します。

    受信者の値

    受信者の識別子タイプの値を指定します。たとえば、DUNSが受信者IDタイプの場合は、DUNS番号を指定します。

    送信者の値

    送信者の識別子タイプの値を指定します。たとえば、名前が送信者IDタイプの場合は、取引パートナ・プロファイルの識別子タイプに設定されている取引パートナ名を指定します。

    参照名

    B2B参照バインディング・コンポーネントの名前を指定します。

    ファブリックCompositeDn

    使用しないでください。

  4. 「検索」をクリックします。

    図19-5に示すように、結果が表示されます。

  5. 「結果」領域の「詳細」列にあるボタンをクリックすると、レポートの詳細が表示されます。

    図19-6に、アプリケーション・メッセージの詳細を示します。

    図19-6 アプリケーション・メッセージの詳細

    図19-6の説明が続きます
    「図19-6 アプリケーション・メッセージの詳細」の説明

19.5 エラー・レポートの作成

エラー・ステータス・レポートでは、エラー・メッセージの詳細が提供されます。これらの詳細には、エラー・コード、エラー・テキスト、ビジネス・メッセージ識別、メッセージ日付およびメッセージ詳細が含まれます。

図19-7に、エラー・レポートを示します。

図19-7 エラー・レポート

図19-7の説明が続きます
「図19-7 エラー・レポート」の説明

エラー・レポートを作成するには:

  1. 「レポート」「エラー」の順にクリックします。
  2. 検索パラメータを指定します。
    フィールド 説明

    一致

    「すべて」または「任意」を選択します。

    エラー・コード

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。エラー・コード全体またはエラー・コードの一部を指定します。

    エラー・レベル

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。エラー・レベル全体またはエラー・レベルの一部を指定します。

    エラー重大度

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。エラー重大度全体またはエラー重大度の一部を指定します。

    エラー・テキスト

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。エラー・テキスト全体またはエラー・テキストの一部を指定します。

    エラーの説明

    「次で始まる」「次と等しい」「次を含む」「次で終わる」の中から選択します。エラーの説明全体またはエラーの説明の一部を指定します。

    送信タイム・スタンプ

    「次より小さい」「次より大きい」「次以上」「次と等しい」「次以下」の中から選択します。日時を示されている書式(MM/DD/YYYY HH:MM:SS AM/PM)で指定するか、「日付および時間の選択」ボタンをクリックします。

  3. 検索フィールドをさらに追加するには、「詳細」をクリックし、「フィールドの追加」から次のフィールドを選択します。
    フィールド 説明

    ドキュメント定義

    以前に作成したドキュメント定義から選択します。(演算子は「次と等しい」のみです。)

    ドキュメント・タイプ

    以前に作成したドキュメント・タイプ(EDI X12に対する850など)から選択します。(演算子は「次と等しい」のみです。)

    ドキュメント・プロトコル・バージョン

    以前に作成したドキュメント・プロトコル・バージョンから選択します。(演算子は「次と等しい」のみです。)

    ドキュメント・プロトコル名

    「カスタム」、「EDI_EDIFACT」、「EDI_X2」、「HL7」、「OAG」、「PositionalFlatFile」、「RosettaNet」、「UCCNet」の中から選択します。(演算子は「次と等しい」のみです。)

  4. 「検索」をクリックします。

    図19-7に示すように、結果が表示されます。

  5. 「結果」領域の「詳細」列にあるボタンをクリックすると、レポートの詳細が表示されます。

    図19-8に、エラー・レポートの詳細を示します。

    図19-8 エラー・レポートの詳細

    図19-8の説明が続きます
    「図19-8 エラー・レポートの詳細」の説明

19.6 対話レポートの作成

ドキュメント定義に相関XPathを設定してメッセージを相関付けすると、対話メッセージが表示されます。また、相関メッセージには、自動的に相関付けされたメッセージが表示されます。

たとえば、AS2メッセージとその確認(MDN)は自動的に相関付けされ、対話の一部になります。RosettaNetでは、送受信される確認に加えて、リクエストとレスポンスのメッセージも相関付けされます。これらの関連メッセージは、「対話」タブに表示されます。

図19-9に、対話レポートを示します。

対話レポートを作成するには:

  1. 「レポート」「対話」の順にクリックします。
  2. 検索パラメータを指定します。
    フィールド 説明

    一致

    「すべて」または「任意」を選択します。

    送信タイム・スタンプ

    「次より小さい」「次より大きい」「次以上」「次と等しい」「次以下」の中から選択します。日時を示されている書式(MM/DD/YYYY HH:MM:SS AM/PM)で指定するか、「日付および時間の選択」ボタンをクリックします。

    コラボレーション名

    ebMSおよびRosettaNetドキュメントに適用され、ヘッダー情報から入手できます。

    コラボレーションID

    ebMSおよびRosettaNetドキュメントに適用され、ヘッダー情報から入手できます。

    「詳細」検索ボタンを使用してその他のフィールドを追加することはできません。

  3. 「検索」をクリックします。

    図19-9に示すように、結果が表示されます。

  4. 「結果」領域の「詳細」列にあるボタンをクリックすると、レポートの詳細が表示されます。

    図19-10に、対話レポートの詳細を示します。

    図19-10 対話レポートの詳細

    図19-10の説明が続きます
    「図19-10 対話レポートの詳細」の説明